魔法少女すみか☆マギカ   作:音眼紫玖

1 / 6
第1話

「んー……ふはぁ……」

 

いつも通り、6時に起きた()は、カーテンを開けて軽く体を伸ばした。

この()の柔らかい体は、どこまでも伸びて天井まで届きそうで……って、え?俺とか女ってどういうことだって?

 

俺はズバリ……転・生・者なんだ!!

しかも、転生先は割とお金持ち!!

 

だが、ここ13年と少しで、この世界の恐ろしい事実を知ってしまった……。

それは、呪いを振りまき人々を絶望に陥れる『魔女』という存在が居て、それを退治する希望の存在『魔法少女』という存在もあること。

 

それに気づいたとき、俺はこう思った……『魔法少女まどか☆マギカ』の世界に転生してしまった、と……。

 

 

今日は4月4日、これから俺が通うことになる『見滝原中学校』の始業式の日である。

見滝原中学校は、前述の『魔法少女まどか☆マギカ』において、主人公たちが通う重要な建物である。

そこに転校すると聞いたときは、相当嫌がった。それはもう赤ん坊のように。

 

 

 

一限目の始業式が終わった後、二限目で教室に入ることが決まっている。

今は職員室で待機している状態だ。

 

一限目の終わりを告げるチャイムが鳴った。二限目が始まる前に、教室に着くといいのだが……ここから教室まではかなり離れている。急ぎ足で間に合うかどうか……。

 

 

「ゆで卵は、固茹でですか?それとも半熟ですか?はい、中沢くん!」

 

「えっ、えっと……どっちでも……いいんじゃないかと……」

 

「そうです!どっちでもよろしい!たかが卵の茹で時間なんかで、女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」

「女子のみなさんは、卵の茹で時間なんかにこだわる男とは交際しないように!男子のみなさんは、卵の茹で時間にケチをつけるような大人にならないこと!」

 

はぁ……早乙女先生、卵に何か因縁あるんですか……?

というか、あれ?そういうことって朝礼で言わない?始業式で朝礼する時間もなかった?

 

「はい、あとそれから……今日はみなさんに、転校生を紹介します」

 

早乙女先生の言葉に合わせて、スタスタと教壇の前に移動する。

 

「はい、それじゃ自己紹介いってみよう」

 

「……枝折すみかです。よろしくお願いします」

 

『折』まで書いていた早乙女先生のタッチペンを取って、続きを書いた。

 

「じゃあ、枝折さんの席は……志筑さんの後ろね」

 

言われた場所に、スタスタと進んで着席する。

 

「よろしくお願いしますわ。枝折さん」

 

「宜しくね」

 

先程、志筑さんと呼ばれた生徒──志筑仁美と、軽い挨拶を交わす。

志筑仁美の前には、まどか☆マギカのメインキャラクター、『美樹さやか』の姿もある。そして、志筑仁美の隣には──まどか☆マギカの主人公ヒロイン、『鹿目まどか』が居る。ただ──まどか☆マギカ本編のものと違う、()()()()()()を身につけていたが……。

 

その後の休み時間。

 

「枝折さんって、前はどんな学校だったのー?」

「凄い綺麗な銀髪……地毛?シャンプーは何使ってるの?」

「部活とかやってた?運動部?文化部?」

「彼氏とかいるのー?」

 

予想通り、質問責めに遭ってしまった。

 

「ごめんね。転校生が珍しいから、つい……」

 

「……鹿目まどかさん、だよね?」

 

「え?なんで……名前を……?」

 

「あぁ、早乙女先生に聞いたの。このクラスの素直で可愛い子。よろしくね?」

 

「……///」

 

鹿目まどかは顔を赤らめてポカーン……としている。ちょっと……やり過ぎた?

 

 

「えぇ!?天然タラシだなぁ、あの転校生は!」

 

「……ん?」

 

昼休み。屋上に向かう階段のところで、屋上の中央から聞き捨てならない言葉が聞こえた。

 

「……ちょっと、聞き捨てならないんですが」

 

「ひっ!?」

 

「美樹さやか、だよね?クラスのムードメーカー……お調子者だって、早乙女先生に聞いたよ」

 

「やめろぉ……///」

 

「あっ、そうだ!枝折さん……「すみかでいいよ」すみか……ちゃん、市外から来たんでしょ?放課後、見滝原を案内してあげる。さやかちゃんも」

 

いや、それ死亡フラグじゃね!?3人揃って魔女に頭から喰われる運命しか見えないぞ!?

暁美ほむらが居ないということは、これは原作前だろうし……。原作前に主人公が死ぬアニメなんてあるわけないだろ!?

 

結局、まどかの街案内を拒否することはできなかった。死ぬことはなかったが、まどさやのお二人が寄り道ばかりするので、お金を無駄遣いしてしまったことがちょっと残念だな……とか。

 

続く




今作は全部ギャグギャグしい感じにしたい(願望)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。