制度とかは作者の居る学校基準
5月下旬。初夏の陽気を感じられる今日この頃、市立見滝原中学校では第XX回体育祭が行われようとしていた。
体育祭を始めとした行事は、ほぼ絶対『係』とか『委員』とかいう組織が結成される。それは大抵、クラスから1人か2人づつ選出される。
俺は、得点係に任命された。本部席でシートに得点を書くアレ。
松葉杖を突きながら、一歩一歩慎重に本部席まで移動した。俺は左脚を骨折してしまったのだ。巴マミさんのせいで。
「痛たた……」
「枝折さん?大丈夫?」
「……平気」
この間、マミさん主催の(1人だけだが)『魔法少女体験コース』に参加させられた。その際、マミさんの視界から離れた場所で魔女に襲われてもがいた結果、捕まえられていた脚がボッキりと折れてしまったのだ。
親や学校、病院には『公園の遊具から落ちた』とごまかした。魔女の結界が張られていた公園の遊具は、しばらくの間使用禁止になって、近所の子供が落胆していたが……。
「……どうしたの?ぼーっとして……。あっ、もうそろそろ入場だから行くね」
この体育祭はクラス対抗。全学年の4つのクラスを4つの色に分けてチームとしている。
俺ら、つまりまどか達のチームは『紅』。紅組である。
運動会や体育祭にありがちなBGMとともに、1年生が入場してきた。続いて2年、3年と……マミさんの金髪はかなり目立つなぁ……。
「ラジオ体操第一!」
準備運動代わりのラジオ体操。脚の都合でできないからせめて呼吸だけ……。
はぁ……魔法少女だったら、さっさと脚を治して参加できたのに……。
《その思いは本当かい?》
《キュゥべえ……》
《今契約する気は無いよ?ちゃんと治療すれば治るものだもん》
「……はぁ……」
「やっぱり、みんなと一緒に運動できないのは不満?」
「そうですね……」
本部席にいる支援員……ちょっとお節介でお人好しな人。こういう人が魔女の呪いで命を落とすんだよね……。
あっ、次は2年生の競技……。まどかたちが出るやつ。
「さやかー!!頑張ってー!!」
種目はリレー。第1走者はさやか。おお、最初から速いです!!とっても速い!!
そして第2走者へバトンが渡るぅ!!
第6走者のまどか!!スポーツテストの短距離走では全国平均とほぼ同じくらいの速さだったが、大丈夫か?
次は仁美!!安定の走りです!!
アンカーはやっぱりさやか!!最初と同じく物凄く早い!!
ゴールッ!!……って、あれ?なんかみんなの様子がおかしい……。
ふらふらとどこかへ向かっているような……えっ!?ピストルをこめかみに……!!
「はぁっ……!!」
「……マミさん!!」
「こんな時に魔女が出るなんて……」
マミさんの銃でピストルが破壊された。……弁償もんじゃね?あれ。
だが、まだ予備のピストルは沢山ある……満足に動けない俺、危険度高すぎないか?いざという時はマミさんに治療してもらおう……。
「結界は……あそこね!!」
グラウンドの柵の出口に奇妙な紋様の描かれたゲートのようなものができあがっている。
《キュゥべえ……》
《……キュゥ》
胸の前にがっちりと抱いているキュゥべえが、苦しそうに鳴き声をあげた。
だって怖いんだもん!!魔法少女よりゾンビだよあいつら!!キュゥべえ抱いてないとやってられないよ!!
幸い、側からみたら腕組みしているようにしか見えない……呪われてるあいつらは気にも留めないだろうけど……。
「はぁっ……はあっ……」
「マミさん!!大丈夫!?」
「えぇ、魔女も倒せたわ……すばしっこくて……ちょっと、疲れちゃったけど……」
「あら、ほとんどの人が倒れちゃってる……」
「え?あっ、ほんとだ……」
「こんなんじゃ、体育祭を続けるのは難しいわね……」
遠くの方に、まどかやさやかが見える……。原作では魔女の口づけにかかっていなかったけど……この時間軸は素質ないのかな……?
続く
感想とか評価とかつけてっていいんだよ……?(アルまどボイス)