白い天井、白いベッド、白いパジャマ、白いシーツ、いや、正確には違うらしい、別な人には緑や赤、様々な色に見えるらしい、器となる体の目がイカれたのか、それとも内容物の心がイカれたのか、ふと、部屋のドアが開いて
?「よ!ぼのたん!調子はどうだ?」
?「私も来たわ」
私をぼのたんと呼ぶ男、新城といっただろうか、その声はどこかで聞いた気がする、その顔、声、…いくら考えても思い出せない
新城「今日はプリン持ってきたぞ」
?「今日のはていと…お父さんが選びました」
加賀はどうやら新城の妻らしいが何故か新城を別な呼び方で呼ぼうとする、
新城「じゃあみんなで食おうぜ」トン
加賀「頂きます」
アケボノ「いただきます」
正直味なんてわからない、なにを食べても砂の味がする…
新城「どうだ?美味いか?」
アケボノ「…すみません…どうにも…」
加賀「…」
新城「そうかぁ〜、今回のはいけると思ったんだがな〜」
アケボノ「すみません、こんなにして頂いても何もお返し出来なくて…」
新城「気にするな、俺達の仲だろう?」
加賀「はい、お気遣いは不要です」
どうやら私は事故にあってこの病院に入院しているらしい
新城夫妻はほぼ毎日来てくれる、隣にある海軍のリンガ泊地で働いているのもあるのだろう
アケボノ「整備士のお仕事は順調ですか?」
新城「ああ、順調だ、今月も無事に終わりそうだよ、」
加賀「ええ、とてもスムーズに進んでるわ、貴方の方は?体は大丈夫?」
どうやら新城夫妻は私の両親らしい、といっても本当の親では無い、とある事件で本当の両親と殆どの記憶を無くした私を引き取ってくれた、本当の両親の友人だったらしい、でもとても暖かく接してくれる、まるで本当の両親のように…でも…どうしても緊張をなくせない
アケボノ「はい、数ヶ月前に比べれば発作も少ないですし」
加賀「そう…なら良かったわ」
新城「早く退院してみんなで出かけような!」
アケボノ「はい、」
ああ、なんて幸せな日々なんだろう、景色がどう見えたって、味がわかんなくたっていい、この人達といるだけで、こんなにも幸せなんだ、こんな毎日がずっと続けばいいのになぁ
新城「すまない、どうやら時間がきっちまった、又な、」
加賀「また来ます」
アケボノ「はい、又ー」
苦しい、発作が始まった、呼吸が止まる、世界が暗転する、風景が目に浮かぶ、暗い、カーテンの締め切られて部屋、男が立っていて…私の服に手を伸ばしてー
新城「ーたん!ぼのたん」
戻ってきた、この世界に、私の持つ発作、それは事件当時の映像がフラッシュバックするらしい、そのたびに過呼吸になり、意識が飛びかける
アケボノ「…、すみません…」
新城「いいさ、最初の頃より随分と軽くなってる、進歩だな!」
そう言って新城は私の頭を撫でる、この瞬間だけは…私の閉じた色彩に光が差し込む
新城「おっと、もうこんな時間だな、じゃ!」
加賀「失礼します」
2人はドアを閉めて行ってしまった、ああ、明日が待ち遠しい、
ちょっと悲しいストーリーです、曙の過去にも本編以上に詳しく触れる予定です、投稿はあくまでもリアル優先なので1〜2日程期間は空きますが完成し次第随時投稿する予定です