疲れ果てたその体を癒やすため、モンスターBOXに足を踏み入れるが…
「おっつかれ様で〜す!」
ホームへ帰ると、ガブリエルがラッパを吹きながら出迎えてくれた。
疲れ果てた晴哉を見てガブリエルは肩を手でポンポンと叩いた。
「どうですか?実際のモンスターストライクの世界は?」
「クエスト自体は難しそうではなかったけど、精神が持つかどうかだね。」
晴哉は今にも寝てしまいそうだ。
「あ、あはは。でもあれは究極級の難易度ですよ?これくらいで精神がイカれてたら持ちませんよ。あ、いっそのことイカれちゃえばいいじゃないですか!」
しれっと恐ろしいことを言うガブリエル。
「とにかく、疲れたんだ。休む所が欲しい。」
「あ、それならモンスターBOXをお使いください。モンスター達とお話できてしかも休める、とってもいい場所ですよ!」
モンスターBOXに人が入っていいのだろうか疑問には思ったが、休めるならそれでいい。
「モンスターBOXはモンスターが増えれば部屋も自動に増える便利な施設ですが、ハルさんは人間なので恐らく反応しません。なので、仲の良いモンスターのお部屋に入れてもらってください。」
仲の良いモンスター…さっきちょこっと話しただけで仲良くできるのだろうか。
モンスターBOXと看板がかけられた見上げても見えない大きなホテルに着いた。
BOXってレベルじゃない。
自動ドアを通って、ロビーらしき所に足を踏み入れると、ソロモンが待っていた。
「あら、ハルくん。ガブちゃんから話は聞いてるわ。今夜は私の部屋に入れてあげる。」
晴哉は驚いた。いくらモンスターであれど、女性の部屋に泊まるのは初である。
母さんと寝ていた時期はあったが、あれとこれとでは話が違う。
「女の子の部屋は初めて?」
晴哉は顔を赤めながら小刻みに頷いた。
「ほーら、着いたわよ。」
ロビーにいたはずなのに、いつの間にか『ソロモン』と書かれたドアの前にいた。
「どうぞ〜いらっしゃーい。」
部屋の中は案外普通のホテルのような部屋。
ベットやらなんやらが日常に必要な物が最低限揃えられている。
「この姿だから緊張しちゃうかな?ちょっと待ってよ〜。」
ソロモンは笛にはめていたメダルを取り外し、また別のメダルをはめると、進化の姿に早変わりした。
進化の姿は大人びた感じではなく、高校か中学くらいの女の人の姿だった。
「あはは、びっくりした?」
「うん…でもこれなら話しやすいな。」
晴哉は照れながらもそう言った。
「ハルくん、頭いい?」
「え?まぁ…人並みにはね。」
「へぇ、いいな〜私も魔術の勉強中なの。」
「勉強中?あれでか?!」
晴哉は驚いたように聞き返す。
「うん。もっともっと強くなって、皆を幸せにしたいんだ。」
ソロモンは微笑んだ。
ソロモンの髪は綺麗なピンク。それて目の色は左右別々。モンストのお気に入りキャラと話せるなんて本当に夢みたいだ。
「……よし。今から寝るところ用意するね。」
ソロモンはベットに枕をもうひとつ置いた。
「さぁさぁ、寝にくいかもだけど…どうぞ。」
女子と同じベットで寝る…いや、知り合いは誰も見ていないんだ。周りの目を気にする必要はない。
そして、照明が絶たれる。
いい匂いが鼻の中に入り込んでくる。女子の匂いか…
いつもスマホ越しから何気なく見てきた仲間だったが、ほとんど人と…いや、もう人だ。
そして、晴哉は目を閉じる。
明日挑む『ニ界』のために。
ーーーーーー続く
この話はおまけみたいなものです。
それぞれ層をクリアするとおまけ話が投稿されるかもしれません。
2回連続層挑戦かもしれないし、おまけが挟まるかもしれません。
どうかこれからも宜しくお願いします。