四界をクリアした晴哉は、再びクエスト選択画面の前にいた。
「2界続けてか…まぁやるって決めたんだからやるしかないよな…」
晴哉はそんな独り言を呟きながらクエストを選択する。
次は五界『創造の劔』。
ギミックは重力バリアのみ。ただしHP個別ステージ、ハートなしステージである。そして光属性。
「ん〜?難しいな。ハートなしだからソロモンの進化は確定として…ジャンヌ・ダルク…芙蓉…ジキハイでいいか。」
そう呟いて現れたのは、進化ソロモン、ジャンヌ•ダルク、芙蓉、ジキル&ハイド。
「は、ハル君…」
ソロモンとは“あんなこと”があったばかりだ。
顔を合わせるのは気まずかった。
「宜しくお願いします。」
ジャンヌダルクは手を差し伸べてくれた。
晴哉はソロモンの目を気にしながら、ゆっくりとその手を握った。
「宜しくお願いしますね、ハルさん。」
美容は手で口を覆い、微笑んだ。
「美しく行きましょうかね…フフフフ…」
ジキルは不気味な笑みを浮かべた。ハイドの方はと言うと、とても言葉では表せないような奇声を上げている。
控えめに言って、怖い。もっと言ってしまえばーーいや、これは言わないでおこう。
晴哉は早速、クエストを選択。クエスト開始だ。
ーー連れて来られたのは、異様な場所だ。
空の上だったからだ。白い雲が足元にあり、壁は黄土色のレンガで作られている。
空域、では無いらしい。飛行は芙蓉しか付いていないため、危なかった。
第一ステージ 左右の角に光属性進化前バハムートがおり、中心には光の騎士。その手前に小さな光の騎士が三体。
バハムートにはドクロマークがしっかりと見える。
そして、光の騎士の左右にはハートパネルがご丁寧に置かれている。
小さな光の騎士は、オレンジ色の弱点が付いている。
ここは様子見といった所で、ソロモンで小さな光の
騎士を三体一気に倒す。
ソロモンは問題無く放たれたが、どことなく表情に元気が無いように感じた。
敵の攻撃、光の騎士が毒レーザーを放つ。
ジャンヌダルクとジキハイに直撃。晴哉の腹部に熱く、鈍い痛みが走る。
だが、芙蓉はド適正だ。HP個別ステージで毒は天敵、状態異常回復は物凄くありがたい。
ジャンヌダルクで、バハムートを一体倒す。
予想通り、バハムートを倒すとハートパネルがパッと光った。
ハートパネルは、ハート無しステージでは必須だ。
敵の攻撃、左側のバハムートが短距離拡散弾を放つ。
誰にも当たらなかったが、毒のダメージが多い。
晴哉は猛烈な吐き気に襲われた。
(早く芙蓉で回復しないと…)
芙蓉で、ジャンヌダルクの毒を回復しつつ、光の騎士にダメージを与える。
そして何とか、ジキハイで光の騎士を倒し、第一ステージ突破。
第二ステージ 光の小さな騎士が一筆書きで倒せるよう、壁際に縦にジグザグと並べられ、中心には中ボスの光の騎士。右角にはバハムートがいる。そしてハートパネルが2個…
光の小さな騎士はクロスドクロ付き、光の騎士の弱点を出してくれるのだろう。
ソロモンの位置なら、一筆書きで倒すのは余裕だ。
「ソロモン、頼んだぞ。」
「ま、任せておいて…」
晴哉がそう言うと、ソロモンは焦りつつもそう返した。
ソロモンは光の小さな騎士達を、見事に一筆書きでなぎ倒した。
クロスドクロ発動。中ボスに弱点が付与された。
敵の攻撃、また毒のレーザーが放たれる。
ジキハイに直撃。毒のダメージはかなり手痛いため、早めに回復したい。
ジャンヌダルクで光の騎士にダメージを与えつつ、バハムートを倒す。
ハートパネルが起動した。芙蓉でジキハイの状態異常を回復し、光の騎士を倒す。
「いいですねぇ…」
「ヒャッハーー!!」
ジキルとハイドは勝手に盛り上がっている。
第三ステージ 中ボスに…謎のモンスターを中心とし、その周りに三角を描くように小さなクロスドクロ付きの光の騎士。
そしてバハムートが左の角に配置。
「先に聞く。人間、お前は強者か?」
そのモンスターは見たことがない姿だった。
金色の髪をし、瞳の色は赤。年齢は20代前半くらい、二本の大きな剣を構えている。
「あ、あぁ!そうだ!強者だ!お前を倒しにきた!」
「…良かろう。強者よ、己達の力を篤と見せてみよ!」
晴哉はジキルとハイドで光の小さな騎士を倒し、クロスドクロを発動させる。
ボスに弱点が付いた。
「強者だと言うならば、名を名乗ろう。我が名は『ガルド』!この創造の劔の一撃に耐えてみせよ!」
ガルドは右手の剣を振るい、次元斬を放つ。
ジキルとハイドに直撃すると、ジキルとハイドは倒れた。
「ぐぅ?!」
晴哉の腹にとてつもない激痛が走る。ジキルとハイドが即死した…ということは強力な攻撃と言う事だ。
(ジャンヌでバハムートを倒さないと…どんどん殺られるぞ…)
晴哉はジャンヌダルクを放ち、バハムートを倒しながらガルドにダメージを与える。
ハートパネル起動。
「どうした?!貴様らはそんな物か!」
再び、ガルドが剣を振るうと今度は毒レーザを放った。
ジャンヌダルクに直撃、また毒状態。
芙蓉で回復しつつ、ガルドを体力をなんとか半分まで削った。
ジキルとハイドも回復し、ソロモンでガルドの体力を削り切る。
「いいだろう、お前を強者と認めよう。」
「ただ、上には上がいるというのを覚えておけ。」
ガルドが口笛を吹くと、途端に地揺れが起こる。
すると、壁を突き破り、巨大な蛇の怪物が現れた。
蛇の怪物の上にガルドは乗ると、剣を再び構えた。
「強者よ、これが“上”だ。」
そう言うと、ガルドは蛇の怪物と共に奥の部屋へと逃げていった。
「自分の方が上だと言って逃げるなんて…結構臆病者なのかもですね。」
芙蓉が言う。
「追いかけましょう。」
ジャンヌダルクも言った。
晴哉は壊れた壁からボスステージに行く。
ボスステージ ガルドを中心に、三角に並んだ光の小さな騎士、クロスドクロ付きだ。
そしてバハムートが左と右の角に佇んでいる。
「貴様らの本気を我に見せてみよ。」
「いいだろう。上等だ!」
晴哉はジャンヌダルクを放つ。
光の小さな騎士を同時に倒し、クロスドクロ発動。
ガルドに弱点が付与された。
「どうした?!強者よ!!」
叫びながらガルドが剣でジャンヌダルクをぶった斬る。
「きゃぁぁ!!」
ジャンヌダルクはその場に倒れ込み、そのまま動かなくなった。
いちいち火力が高すぎる。回復が追いつかない。
芙蓉でバハムートを倒し、ハートパネルを起動させる。
「ジキル!ハイド!ぶちかませ!」
「任せなさい。」
「ヒィィィヤッフーーー!!」
ジキルとハイドを放つ。物凄い勢いでガルドの体力を削る。
回復もぼちぼちできていた。
「これだ、これだ!!我が求めていたものは!!」
またガルドが剣で辺りを薙ぎ払う。
「ぐおっ?!」
ジキルとハイドは剣で思い切り斬られた。
そして、そのままその場に倒れてしまった。
(嘘だろ嘘だろ…めっちゃ痛え…)
晴哉はさっきから腹部の激痛が引かない。何度も斬られたせいだ。
「ソロモン…頼んだぞ…」
「う、うん…」
また元気の無い返事をしたソロモン、ソロモンはガルドの体力を削り切ってくれた。
「ソロモン…と言ったか。」
「面白い奴だ…」
ガルドは蛇の怪物に乗り、壁を破壊し次のステージへ移動した。
「行こう。」
ソロモンはだんだんと元気を取り戻してきた。
晴哉は微笑ましかった。
ボス第ニステージ 壁の上にガルドがおり、中心には光の騎士 そして壁際には縦にジグザグと並べられた光の小さな騎士がクロスドクロを付け立っている。後ろの壁の隅にはバハムートがいる。
ジャンヌは全く動けず、芙蓉のターン。
芙蓉で小さな騎士を倒す。クロスドクロ発動。
光の騎士に弱点が付いた。
ジキルとハイドも全く動くことができずに、ソロモンのターン。
ソロモンでバハムートを倒しながら、露出した光の騎士の弱点を叩く。
光の騎士撃破。目の前が真っ暗になったかと思えば、ガルドが中心に立っていた。
そして、ジャンヌダルクを回復し、敵のターン。
「貴様ら!邪魔をするな!!」
「うわぁぁぁ!」
回復したジャンヌダルクは、ガルドの剣で一瞬で倒されてしまった。
さらに、蛇の怪物が放った毒レーザーで、芙蓉も倒された。
「ここまで…ですかね…」
芙蓉はゆっくりとその場に倒れた。
(嘘だろ…?ここに来てハートパネルが切れやがった…)
ハートパネルはもうピンク色の輝きを失っていた。
残るはソロモン一人という、絶望的な状況。
勝てる気がしなかった。
「ハルくん。」
ソロモンは晴哉に近づいて、手のひらにある何かを見せてきた。
それは、一枚のメダルだった。
「これで、私の最大の力が出せる。」
最大の力、それは恐らくストライクショットのことだ。
ソロモンのストライクショットは、触れた最初の敵で爆発し、周囲を巻き込み大ダメージという物。
当たりどころがよければゲージを一気に飛ばして有利な状況に持ち込めるが…それも全て、当たりどころによる。
「使ってくれ。俺も名一杯狙う。」
それでも、この場を抜けるには使うしかなかった。
ソロモンは剣にメダルをはめた。
「行こう!ストライクショット!!」
ソロモンが全速力で駆け抜ける。
「面白い!!」
ガルドは歯を見せて笑っていた。剣を振るったが、ソロモンは軽々避けた。
もう片方の剣もソロモンはそれを踏み台にし、高く舞い上がった。
そして、弱点の場所に剣を突き刺した。
その瞬間、爆発が起こった。
煙が辺り一帯を包み込み、何が何だか分からない状態だった。
煙が消える頃には、ガルドの姿はもう無かった。
そしてそこに立っていたのは、ソロモンだ。
ーー勝ったのだ。
「い……やっっ、たぁぁぁぁぁ!!」
何故だが晴哉は無性に嬉しくなり、ガッツポーズをしながら喜んだ。
「やったよ!ハル君!」
「あぁ!ありがとうソロモン!お前のおかげだ!」
「あらあら、皆さん楽しそうですね。」
ジャンヌダルクがいつの間にか起き上がって話しかけてきた。
「勝ちましたの?嬉しいですねぇ。」
「芸術的であった。」
「ヤッフーーー!」
芙蓉に、ジキルとハイドも起き上がり、喜んでいた。
ーーこんな強敵を前にして、絶望的な状況から仲間と協力し勝つのがこんなにも嬉しいことなんだ。
晴哉は初めてそんな事を思った。
「さ、帰ろう。ハルくん。」
クエスト開始直後とは正反対の満面の笑みを、ソロモンは晴哉に向かって浮かべた。
遅くなって大変申し訳ありません。今後は、オリジナルの小説も書きながらこちらも投稿していくのでお願いします。
ささ、もう最後の界までようやく半分です。
晴哉君は戻れるのでしょうか…楽しみですねぇ…