想いは彼方へ   作:水甲

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02 お昼の一時

お昼休み、何となく昨日の場所に来てみた。別に彼方さんに会いたいとかそう言うわけではなくと、誰かに言い訳するように心の中で思っていると、昨日みたいに誰かの足が見えた。

 

「また寝てる……彼方さん」

 

そっと近寄り、声をかけると彼方さんはすぐに起き出した。

 

「むにゃ、あれ?君は昨日の…………」

 

「またここで寝てたんですか?」

 

「そう~最近は天気が良いからね~天気が悪いときは保健室で寝てるよ~」

 

「そうなんですか」

 

「それで何か用事~?」

 

彼方さんは首を傾げながら聞いてきた。用って訳じゃないのだけど

何を言うべきか悩んでいると、彼方さんは…………

 

「そっか~一緒に食べる人がいないのか~」

 

「そう言うわけじゃ…………」

 

言い訳しようとしたけど、事実だからな…………もう一人の試験生と食べても良いけど、生徒会長と仲良さげで邪魔するのは悪いし…………

 

「そんなところです」

 

「そっか~じゃあ一緒に食べよ~」

 

彼方さんはお弁当を広げ、俺も買ってきたパンを食べ始めた。

特別話すこともなく、ただただのんびりと食べるだけだった。

 

食べ終え、教室に戻ろうとすると、彼方さんが呼び止めてきた。

 

「明日も一緒に食べよ~」

 

「良いですけど、俺と一緒で良いんですか?」

 

「うん、詩音くんが寂しくないようにね~」

 

なんと言うか面倒見のいい人だな…………

 

「それと何処にいるか分かるように~」

 

彼方さんは携帯を取り出し、何をしようとしてるのか理解し、連絡先を交換するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

それから一緒に食べることになってから、一週間が過ぎたある日の事

 

「何だか最近、仲がいい人ができたみたいだな」

 

生徒会室で作業をしていると、響がそんなことを言ってきた。何か噂になってるのか?

 

「まぁ、三年生の人と…………噂になってるのか?」

 

「うん、まぁ、試験生だから目立つからな」

 

目立つのはしょうがないけど、悪い噂だったら、彼方さんに迷惑かけるよな。

 

「悪い噂とかは?」

 

「ないみたいだな。まぁ、良いんじゃないのか?先生達も馴染んでないかって心配はしてたし…………」

 

「そう言う響は?」

 

「僕は…………特には」

 

響は仲がいい女友達とかいないみたいだ。きっかけでもあればいいのだけど…………

 

 

 

 

響の事を考えつつ、帰り道を歩いていると、誰かに声をかけられた。

 

「あの」

 

「はい?」

 

振り向くと可愛らしい見た目の女の子がいた。何処と無く誰かににてる気が…………

 

「えっと…………?」

 

「神北詩音くんですよね。私、近江彼方の妹の遥って言います。少しお話いいですか?」

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