問題児たちと血を受け継ぐ者が異世界から来るそうですよ?(リメイク版)   作:ほにゃー

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第1話 異世界で問題児たちと知り合うそうですよ?

修也と二人の少女、一人の少年が同時に湖の中に落ち、全員が濡れる。

 

「信じられないわ!まさか、問答無用で呼ばれて、水の中に落とされるなんて!」

 

「右に同じだ。クソッタレ。これなら石の中に呼び出される方がよっぽとマシだ」

 

「石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

 

「俺は問題ない」

 

「そう。身勝手ね」

 

「三毛猫……大丈夫?」

 

ニ、ニャ~(じぬかとおぼった)……』

 

「とりあえず、そこの岸に上がらないか?」

 

四人は湖から上がり、服を絞る。

 

「此処……何処だろう?」

 

三毛猫を抱えた少女が言う。

 

「さあな、世界の果てっぽいものが見えたし大亀の背中じゃあねーか」

 

此処が修也たちにとって知らない場所でまた、未知の世界であるのは確かだ。

 

服を絞りおえヘッドホン少年が顔を向ける。

 

「一応確認しとくが、お前たちも変な手紙が来たのか?」

 

ヘッドホン少年は、髪をかき上げながら聞く。

 

「そうだけど、まず“お前”って呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。以後気を付けて。それで、そこで猫を抱えている貴女は?」

 

飛鳥は猫を抱えた少女に質問をする。

 

「………春日部耀。以下同文」

 

「そう。よろしく、春日部さん。それで、そちらの黒いコートの貴方は?」

 

耀の自己紹介が済み、今度は修也に矛先が向いた。

 

「月三波修也だ。取りあえずよろしく」

 

修也はまだ相手のことを信じれていないので、ミドルネームは伏せて自己紹介をした。

 

「分かった」

 

「分かったわ。よろしくね、修也君。最後に野蛮で狂暴そうなそこの貴方は?」

 

「見たまんま野蛮で狂暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれ」

 

「取扱説明書をくれたら考えてあげるは十六夜君」

 

「今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

心からケラケラ笑う十六夜

 

傲慢そうに顔を背ける飛鳥

 

我間せず無関心を装う耀

 

そして、少し一歩引いた位置で辺りを見渡す修也。

 

個性的なメンバーである。

 

「てか、召喚されたのに誰もいないってのはどういうことだ?こういう場合この“箱庭”ってのを説明する奴が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね。説明のないままでは動きようがないわね」

 

「……この状況に対して落ち着き過ぎてるのもどうかと思うけど」

 

「同感だが、お前も落ち着き過ぎだよ」

 

耀の隣で修也は冷静にそうツッコンだ。

 

そう言う修也も、かなり落ち着いている。

 

「取りあえず、そこに隠れている奴に話を聞くか?」

 

そう言って十六夜は近くの茂みの方を見る。

 

「あら、気づいてたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ、負けなしだぜ。月三波と春日部も気づいてんだろ」

 

「風上に立たれたら嫌でもわかる。」

 

「まぁ、人の視線や気配にはそれなりに敏感なんでな」

 

言葉に反応したのか、隠れていた人物が現れた。

 

「や、やだな~、御四人様、そんな怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?」

 

現れたのは、ミニスカートにガーダーソックスを履き、頭にウサ耳を生やした少女だった。

 

「なんだ?バニーガールか?」

 

「ウサギ人間かしら?」

 

「……コスプレ?」

 

「痴女じゃね?」

 

上から順に十六夜、飛鳥、耀、修也の順番だ。

 

「ちょっと待って下さい!御四人様方、好き放題にいい好きです!というより、最後の方は失礼にも程があります!」

 

ウサ耳少女が怒りを露わにして切れる。

 

「俺達は前振りなしに呼ばれた揚句、湖に叩き落され全身ずぶ濡れにさせられたんだが………その辺どう思うよ、十六夜君?」

 

「全くだぜ。これじゃ~怒りが収まらないなぁ~」

 

「同感ね。ちゃんと説明はしてもらうわよ」

 

「同じく」

 

悪そうなことを企む修也たちの思惑に感づいたのか、ウサ耳少女がたじろぐ。

 

「そ、それに関しては黒ウサギのミスです。申し訳ありません。」

 

ウサ耳少女がウサ耳をへにょらせて謝る。

 

「それで許すと思うか?」

 

「ま、待ってください!ここは一つ穏便に黒ウサギの御話をどうか聞いていただけませんか?」

 

「謝罪なら、後でいくらでも聞いてやるよ!」

 

そう言うと十六夜は、ウサ耳少女もとい黒ウサギに向かって回し蹴りを打つ。

 

「きゃっ!?」

 

黒ウサギは後方に宙返りし、木の枝に立つ。

 

が、その瞬間背後から木から木へと飛び移りながら、耀が接近する。

 

黒ウサギはソレに気づき、慌ててその場を飛びのき、同じように木から木へと移動する。

 

「『鳥たちよ。彼女の動きを拘束しなさい!』」

 

今度は飛鳥がそう命じると、空を飛んでいた鳥は一斉に黒ウサギへと向かう、動きを妨害する。

 

「えっ!!?ちょ、ま、待ってくださ――」

 

「待つと思うか?」

 

最後にいつの間にか黒ウサギの頭上を取っていた修也が、上空から蹴り掛かる。

 

黒ウサギは咄嗟に蹴りをガードするも、そのまま地面へと落ちた。

 

「い、イタタっ………!」

 

「さて、それじゃあ素敵な言い訳と謝罪、聞かせてもらおうか?」

 

いつの間にか全員が集合し、黒ウサギの前に立つ。

 

「み、皆さまお待ちください!先ほどもおっしゃいましたが、どうかここは黒ウサギの話を……」

 

「断る」

 

「却下」

 

「お断りします」

 

「聞く気が無い」

 

「あっは、取り付くシマもないですね」

 

ウサ耳少女もとい黒ウサギはバンザーイ、と降参のボーズをする。

 

そんな中、いつのまにか黒ウサギの背後に耀が立っていた。

 

「えい」

 

「フギャ!」

 

すると、力ない声で黒ウサギの耳を強く引っ張る。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

 

黒ウサギは耀を怒るのに夢中で、今度は背後から来る十六夜に気付いていない。

 

「へえ? このウサ耳って本物なのか?」

 

十六夜は黒ウサギの右耳を掴む。

 

「なら、私も」

 

飛鳥も左から左耳を掴み、引っ張る。

 

「ちょ、ちょっと待――――――」

 

黒ウサギの言葉にならない悲鳴が森中に響き渡った。

 

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