―――さっさとベルカを捨てれば良かった。
変に良識を保ち、縁やら付き合いなどを考えてベルカに残ったからこそこんなことになってしまった。最初からベルカを捨て去って、魔法を捨てるという選択肢を選べば良かったのだ。そうすればこんなことに―――息子が、こんな凶行に及ぶこともなかっただろう。最後までそれを止められなかった、親としての責務を果たせなかった俺が悪い。それだけが事実だった。もっと自分がしっかりしていれば、気づいていれば、何かをしていればと後悔するばかりであった。そのすべてが遅すぎた。その結果がこれだ。
もはや、ベルカにはいられないだろう。
だが必ず、ケジメは取らせる。
その為にここにいる。
息子が学園で虐殺を起こしたという事実を受けた時は、自分の不甲斐なさに死にたくはなった。だが同時に自分の息子を信じている。そんな手段に手を出す程心の弱い子ではない、という事ぐらいは。胸に抱えている情熱の熱量は、それこそ自分たちを超えるほどのものを持つと思っている。だからこんなことを起こせる筈がない。
或いはそういう風に希望を抱いていたのかもしれない。息子が悪いのではなく、誰かがその裏で糸を引いているのだと。
だがそれが事実であれば、それに気づけなかった自分たちの無能さが浮き彫りになるだけだ。あそこまで近く、一緒に暮らしているのに何も気づけなかったのだから。だがこうやってここに来た。息子が起こした事件を目前にしている。ここには
運命的なものを、或いは作為的な物を感じられるほどに。
だがこの状況にこうやってこの4人で揃った。
そして今、校舎の崩壊した教室に崩れ落ちている息子の姿が見え、
そしてその前に立ちはだかるように、フード姿の男がグラウンドに降りてきたのが見えた。片手に剣を握って顔を隠し、それでいて弁明する気配も見せない男の存在は明らかに怪しすぎる。だがそれ以上に、男の気配が剣呑だった。
それはまるで凝縮された死の様なものだった。死という概念が人の形をしている。鬼人、悪魔、意思を持った悪夢。そのように評価できる剣呑すぎる気配を背負った男だった。体の動きは緩く、剣をわきに抱える様に柄を握って挟んでいる。まるで警戒していないように見える姿はフェイクだ。踏み込んだ瞬間に切り殺されると直感が囁いている。下手な行動は身を亡ぼす。それを誰もが理解し、グラウンドに踏み込んだ状態で足を止めていた。
その様子を見て男は剣を肩に担ぎ、とんとんと叩く様に笑みを零すような気配を見せていた。
「と、言う訳だ。会員証を持っていないお客様にはおかえり願おうか」
それは暗に、このまま帰るなら何もしないぞ、という挑発だった。
『ジュードさん、返答は慎重に』
相手の目的、出方が解らない。故に聖騎士ロランは警告してきた。なるべくであれば刺激したくはない、と。当然だろう。ここまで濃密な死の気配を持つ男を相手にしたい人間など中々いない―――いや、或いはあのエレミアの現在のトップなら笑いながら経験を取得する為に殴りに行くかもしれないが。そこまでキチガイじゃないから自分達には無理だ。だからロランの言葉に成程、と心の中で頷き、
中指を突き立て。
「クソ爺が。俺の息子に何をしやがったぶっ殺すぞ―――おや?」
「ジュードさん! ジュードさん! 口から本音出てます! 本音―――!!」
「すまない、本当にすまない。本音を抑えきれなかった」
「この人は本当にもう……いえ、気持ちは解りますが」
「大事な子供っすもんね」
半分衝動的なものだったが、言ってしまった。まぁ、そこに欠片も後悔はないのが事実だが。故にこの先の戦いの予感に魔力を使い、剣と盾のデバイスを取り出す。右手で剣を握り、左に盾を装着する。剣を左右に振ってから一回転させ、下に向ける様に構える。その間、フードの男は片手で顔を覆うようにして、笑っていた。ただしそこに一切の笑い声はない。ただのジェスチャーだけである。その奇妙すぎる反応に警戒しつつ、それぞれが武器を抜く。
近衛のカインは槍と杖を、その後輩である近衛ヴェルはナイフと指輪を、ロランは長剣を抜いた。
静かに戦闘の準備を整える中、それを見逃すようにフードの男はひとしきり満足したように手を下ろす。
「いやぁ、悪い悪い。あまりにも面白いもんで。ただそれはそれとして、知りたいであろう疑問には答えておこう」
「……と、言うと?」
「お前のガキの最近の挙動に関しては俺が原因よ」
なんてこともなく放たれた言葉に怒りを覚える。飛び出したくなるのを冷静に頭を務める事で抑え込み、底の知れない実力差を感じ取って初手をどう差し込むかを他の騎士達と念話で相談しながら息を整える。
「まぁ、ここまで追い込んでなお、覚醒してくれないから見込み違いというか不甲斐ないというか使えねぇなぁ、ってのが本音なんだが」
準備が完了する。フードの男がやれやれ、と言わんばかりに両手を広げてお手上げのジェスチャーをした瞬間、一気に大地を蹴って飛び込む。身体強化、生命活性、そして背後から身体強化の魔法が更にかかる。それらによってブーストされた身体能力で50mの距離を踏破するのに必要な時間は一秒にも満たない。左手の盾を前に、剣を右手に逆手に握り、音を置き去りにして一気に飛び込む。
カルマギアの身体能力にのみ許された、反応速度を超越した身体能力での強襲。それを持って初手で決着をつける為に踏み込み、
「ほほぉ、防ぐか」
長剣が剣を阻み、
距離をわずかにだけ開けて、盾と剣を構えなおしながら即座に戻るように男へと向かう。
男へと自分とロランが向かい、バインドとジャベリンが振るわれる。放たれる拘束と貫通の偏差射撃をすり抜ける様に剣を振るう事もなく男は回避すると、そのまま此方へと向かって接近してくる。バインドブレイクでもなく、ただ単純にバインドを回避するというありえない動きは男を一瞬も足止めする事が出来ず、再び接敵する。その技量から防ぐことそのものが死へと直結する事を理解させながらも、
盾を前に、受け流す事から攻撃に入る。左手に装着しているラウンドシールドの丸みで剣をまともに受けないように、滑らせるように受ける為に剣に合わせようとし―――
斬撃を止められない。
防御することも受け流す事も許さない、圧倒的な斬撃能力を剣が披露している。こうなってしまえばやる事は決まる。
「ほぅ」
盾に剣を食い込ませてから捻り、物理的に剣が進めないようにし、そのまま盾を投げ捨てて剣もろとも戦いから除外させる。そしてそのまま、ロランと共に挟み込むように斬撃をわずかにずらし、叩き込む。その連撃を前に男は体をわずかに揺らすだけで一撃目を回避し、そのまま二撃目を手首に掌底を叩き込んで阻止し、そのまま接近してから腕を取り、ロランを投げ飛ばそうとする。
だがそれをロランが空中で体勢を整え、逆さまになるように飛行魔法で空中停止し、男の片腕を奪う様に動きを止める。
そこに、全力で剣の一撃を叩き込む。
「よっ」
ロランの腕を軸に男が体を持ち上げて、そのまま手首のホールドからすり抜けた。ロランの姿が落下し、逆さまに斬撃を振るうのを男は斬撃を越えて回避し、
その姿に逃げ場のない範囲魔法が叩き込まれる。衝撃魔法が一撃叩き込まれ男の姿が後ろへと押し出され、
そこに連続で爆炎、雷鳴、氷結、暴風がほぼ同時に連続で着弾する。一瞬でグラウンドの大半を崩壊させ、完全に逃げ場を潰すように放たれた殲滅魔法は圧縮され、範囲を狭める代わりにその破壊力が格段に上昇している。非殺傷で受ければそれこそ一瞬で意識を月まで吹っ飛ばすようなレベルのそれだ。
だが、
その台風が内側から真っ二つに割れる。
その中からフードが脱げて灰髪が見える老人の姿が現れる。その両手には先ほどまで存在しなかった剣が握られている。デバイスか、と一瞬だけ疑うも剣にはデバイス特有の機械らしさが存在せず、尚且つ男自体には魔力が一切感じられなかった。握っている剣も特別なものを感じさせる要素は一切ない。だが災害の中央から斬撃だけで抜けてきた以上、
『本当に人間なのかアレは……?』
『まともに攻撃の通りそうな隙がないんっすけど』
『本部に応援を要請してますから、勝てなくても抑え込んで耐えますよ』
『了解』
災害の中心点から砕けた地面を歩きながら出てきた老人はにやり、と笑みを浮かべる。
「初手で死なねぇってならちょっとだけ遊んでやっても良さそうだな」
そう言って男は校舎の方へと―――シドへと視線を向けた。だがそれも一瞬だけですぐに視線は此方へと戻される。アレは何かを期待しているような目であった。何か、何かを成し遂げようとしている者の目線。まだその目的は成就していないのだろう。間違いなく何かあるのだがそれが解らない以上、
全力で、この男を止めるのが重要だ。
剣を両手で祈るように構え、それを解いて魔法を発動させる。自分に強化魔法のブーストを再び多重で稼働させ、安全域を半歩超越する。
「そんじゃ、簡単に死ぬなよ。
男はそう言うと剣を二本とも逆手に構え、再び一歩踏み出した。
「剣聖ジョン・ドゥだ。名乗るに資格ありと判断したからほんと、一瞬で終わるなよ?」
二歩目、踏み出し―――男の存在は喪失して斬撃を喰らった。
ほぼ同時―――否、同時だった。男が消えるのと斬撃が着弾するのとは。それを表現するなら暴風であり、そして嵐だった。多重に重ねられた斬撃が空気の断層を切断し、それが真空波となって全てを薙ぎ払った。回避することも防御することも不可能。そもそも知覚する事さえもできない。そんな斬撃が一瞬で全身を刻み、弾き飛ばす。それを大地に足をこめるか、武器を突き刺す事で各々が堪え、中央に唐突に位置を変えて出現した男へと向かって一気に駆け出す。
その先頭を担うのは―――己だ。
一番死に辛く、そして一番生命力にあふれ、殺されても即死しない。
故に一番前で攻撃を受ける。
真っ先にジョン・ドゥへと向かい、そして交差する剣に此方の斬撃を叩き込む。純粋な身体能力差で押し込む。そのまま力で押し込もうとする瞬間、抵抗が緩まり、一瞬の間に斬撃が首元まで迫る。防御せずに素早く体を相手よりも早く動かすことで攻撃範囲から逃れようと動き。連続で振るわれる剣が回避の先を封じる様に振るわれる。
故に受ける。
盾をなくした代わりに左腕で斬撃を。一瞬で抵抗もできないほどの速度で斬撃が腕を抜けて、肺を両断する。だが高められた再生能力が傷と切断面を
だからダメージを受けつつ大斬撃を振るう。
空間を薙ぎ払い、大地を粉砕する一撃が放たれる。振り降ろしの一撃の中、破壊によって生み出されるランダムな隙間、そのわずかな安置にジョン・ドゥは滑り込んで攻撃を回避し―――ロランが、至近距離から長剣による広範囲光波斬撃を放った。二連続の薙ぎ払いは完全に逃げ場を殺す。
だが当然のように男はそれを踏破する。
特注のデバイスでもなく、特別な武器でもなく、ロストロギアを使っている訳でもなく、魔法も使用してない。
だが当然のように攻撃の中へと剣で切り込み、それが切断できるのは当然と言わんばかりに斬撃で攻撃を切り分けた。
その歩みはどんな攻撃でも止める事が出来ず、逆に薙ぎ払おうとすればその硬直を狙って滑り込んでくる。即ち今、ロランはその首を狙われていた。
だから再び立ちはだかる。この相手に魔法の類を使用するのは致命傷に繋がる。左腕を盾に斬撃を受けて、腕を捻って斬撃の軌道を首から胴体へと変えて致命傷を再生可能なダメージに下げる。攻撃を一度受ければ、攻撃を差し込む瞬間がわずかに生まれる。
そこにヴェルとカインが背後から殺到する。硬直のある魔法を使えば此方が危険なのはもはや伝わっている。
なら近距離戦闘で手数を武器に圧倒するしかない。此方で正面を取り、男の攻撃を受けて流す事を前提として味方に流れを作る。自分という身を盾にする事でほかのアクションを挟み込むための一瞬を生み出す。
だが、ない。
男の動きの一つ一つが極まっている。その斬撃は武器や特殊な能力に頼ったものではなく、純粋な技量だけで斬撃を圧縮して束ね、複数の斬撃を一閃に籠める事で物質の強度に関係なく切断する事を可能としていた―――そう、我が家の奥義、絶。集中して放つそれが
そしてその動き、まるで空に向かって剣を振るっているような感覚を覚える。舞う様に、流麗な動きを男は取る。なめらかで清らか、動きが止まることなく、それこそ踊っているようにさえも見える。握っている剣が変哲のない鉄の剣である筈なのに、まるで美しい装飾された祭具にさえ見えてくるほど洗練されており、その身には未だに刃が通らない。
全体がふざけているようで、動きの一つ一つからは本人の本来の性格が見え隠れしている―――即ちドが付くほどの直球の真面目な人間。気が狂うほどの鍛錬を重ねた果てにある極致に到達した、武芸者の中の武芸者、達人という言葉さえも超越した果てに到達した超越者。そうとしか男を表現する言葉はなかった。
でなければ、ここまで揃った手練れが赤子のごとくあしらわれる筈もない。
背後から強襲する近衛コンビの攻撃に背中から接近するように接近し、繰り出される槍の上に寝そべる様に回避を行う。ありえない回避の仕方に一瞬だけ動きが停止する様で、その動きに一番早く反応していたヴェルが魔法によるファストアクションを叩き込む。ショック、フォース系統の素早く行動を阻害させられる魔法を叩き込むもその時には既に槍の上を転がっており、攻撃を回避しながらカインの肩を足場に背後へと抜けている。
そしてそのまま、肩の上まで刃は引かれている。
殺す一撃が振り下ろされるよりも早く、手首を阻害するように杖が振るわれる。わずかに乱れる軌道が首ではなく肩口からカインをざっくりと切り裂き、姿が引きずり倒される。
そこに強襲するように蹴りと魔法を叩き込むも片手で魔法を切り払い、男の姿がブレる。紙一重の間だけを読み切って回避、片手で射撃攻撃のすべてを切り払って無効化しつつ、
再び斬撃。
軽く放たれる一撃がヴェルを、ロランを裂く。それでも歴戦の騎士、ダメージを最小限に食い止める様に回避動作を織り交ぜながら、くらった瞬間に体を動かして臓器や即死へと至るものを回避する。
それでも血は流れ、そして肉と骨が戦いの結果裂かれて露出する。
たった一人、たった一人が剣を振るっているだけだ。特別な魔法を織り交ぜている訳でも、特別な技能を混ぜ込んでいる訳でもない。体術と剣術。
たったそれだけで、訓練された最高峰の騎士が押し負けていた。
「そーらよ」
追撃しようとする此方の姿に斬撃を叩きこんでくる。咄嗟に後ろへと下がって回避すれば、男と此方の間に距離が生まれる。最初から浮かんでいる軽薄な笑みをそのまま、右の剣を肩に乗せて挑発してくる。
「いいぜ、砲撃でも、広域殲滅魔法でも、融合機でも、変換資質でも、絶対零度の封印術でもなんでも使用してきても。俺は構わないぜ? 無敵な鎧とか、最強の禁忌兵器とかも構いやしねぇ」
ただ、
「どれもこれも全部俺からしちゃ雑魚だけどな。弱いから派手にしたがる。自信がないから特別なものを取り出して理屈ばかりこねくり回す」
男の言葉は極論だった。事実ではあるものの、それが完全に正しいとは言えないだろう。だが今、この状況において、その言葉を、理屈を否定する事は出来なかった。砲撃魔法? 切り裂かれるだろう。広域魔法? 先ほど試してダメだった。そも魔法の類は全てこの男の前では切り裂かれて消滅しそうな気さえもする。なら空を飛ぶ? それを考慮していないとは思えない。恐らくは空を飛ぶ相手を殺す為だけの手段を兼ね備えているだろう。
剣聖、白騎士、黒の傭兵そう呼ばれる最強の存在を何人か見た事があるし、手合わせをしたことがある。次元世界に名声をとどろかせる魔法使いや戦士は存在する。
だがこの男の技巧や実力はそのすべてを超越していた。静かで、美しく、清らかで、極限までその底が見えないほどに洗練された―――殺意。そう、殺意だ。その芸術的とも呼べる積み上げられた殺意。
派手さは必要がない。この男はそもそも避けられないように攻撃を繰り出しているのだから、逃がさないように放つ広域殲滅魔法を必要としない。
防御を無視して斬撃を重ねるのだから砲撃のように全てを打ち砕く魔法を必要としない。
あらゆる攻撃を切り裂いて、そして体術のみで回避しきるのだからこの男には加速魔法や防御魔法を必要としない。
そして単体として完成されているから、ユニゾンを通したスペックアップを必要としない。
魔法使い、騎士、戦士があこがれるであろう要素を全て排除した末に完成された体術と剣術の基本基礎の教科書にしてその極致。これが出来れば良い、というのを次元違いの領域で達成したシンプルさの地獄。
それがこの男、剣魔ジョン・ドゥとでも呼ぶべき男の正体だった。
『いやぁ……どうすればいいだろうっすね、こんなん。動き? 読めない! 攻撃? 完全回避無理! 防御? できません! クソゲーっすか。数秒に一回呼吸まで切り替えるぐらい念入りっすよアイツ……』
ヴェルから嘆きの念話が聞こえてくる。それにカインが答えた。
『頑張るしかないんだろうな』
無常。しかし騎士として、そして此方は親として。この現場から逃げ出す、あきらめるという選択肢は許されていなかった。本当であればやりたくはないが、限界を軽く何度か超越でもしない限りはどうにもならない。
命を懸ける覚悟を決めた。
『こっちで体を張るんで、追撃よろしくお願いします。ある程度の欠損までだったら治せるんで、叩き込めると思ったら巻き込んでも問題ありません』
『了解しました。さっきから教皇庁に限定解除許可を申請していますが、連絡が通じません。現場判断で限定解除を行いますので合わせます』
ロランが長剣を捨て、虚空からロストロギア級の魔力を内蔵した騎士剣を引き抜いた。間違いなく後で何らかのペナルティを受けるであろうが、それを躊躇している状況ではない事は確かであった。
故にだれもが命を燃やし尽くす覚悟を一瞬で完了させ、武器を握りなおす。それを静かに待っていた剣魔が歓迎する。
「おう、作戦会議は終わったか? なら敗北の覚悟も決めておけ」
鉄の剣を投げ捨てたジョン・ドゥが新しく武器を二本、虚空から引き抜いた。今度は剣ではなく刀だが―――その動きに合わせ、零れだすように虚空から武器が溢れ落ちる。ジョン・ドゥの周囲に墓標のように突き立ったそれを越えて一歩を踏み出し、
「なにせ、命も世界も全て捨てた程度で倒せる程俺は安くないからな」
避けられない防御できない通ったら即死という攻撃性能のお爺ちゃん。防御無視回避不能即死攻撃のお爺ちゃんは好きですか? クソゲーさぁ! お爺ちゃんは戦闘ロジック回り、特殊な力は使えば使うほど露見して対策取られたりその反動で特攻を持つ相手が出現すると考えている。なので極限まで戦闘でその手の能力には頼らず、純粋な技巧技量のみに任せて戦う事を癖にしている。
前哨戦終了したので次回で戦闘終了、そして次回かその次辺りで現代編終了かなぁ……。