ストライク・ザ・ブラッド~神代の剣~   作:Mk-Ⅳ

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これで戦王の使者編は終了です。


エピローグ

前回のあらすじ

さっさと逝けやボケェ!

 

「まさか、本当にベットに括りつけられるとは思わなんだ」

 

ガルドシュが逮捕され、病院に連行され後、待ち構えていた那月ちゃんの鎖でベットに括りつけられたでござる。

 

「自業自得だ。安静にしろと言われても、言うことを聞かんだろうお前は」

「だって、じっとしてるの嫌なんだもん」

 

丸椅子に腰掛けて呆れたように告げてくる那月ちゃんに反論すると、思いっきり溜め息を吐かれたでござる。

 

「お前はもっと自分の身を心配しろ。暁古城のように不死身と言う訳じゃないんだ。今回だって死んでいてもおかしくないんだぞ?」

 

俺の頭を撫でながら不安を滲ませた表情で話す那月ちゃん。普段の尊大な態度とは違い、本当に心配してくれているようだ。

 

「うーごめん。でも、今更生き方を変える気は無いよ?」

「わかっている。必ず帰るって約束さえ守ってくれればな」

 

そう言って今度は強めに頭を撫でる那月ちゃん。くすぐったいけど、心地いい感触に自然と笑顔になる。

暫くそうしているとドアがノックされる。

 

「は~い。どうぞ~」

「失礼します。お二人をお連れしました」

「お邪魔するわよ勇君」

「お邪魔しますでした」

 

 

ドアが開かれるとアスタルテと、彼女に案内されて来た委員長と夏音が入って来た。

 

「わざわざ見舞いに来てくれてありがとうね~」

「勇君の怪我に比べたら、これくらい大したことないわよ」

「怪我は大丈夫でしたかお兄ちゃん?」

 

包帯だらけの体を見て心配そう表情をする二人。何時ものことながら申し訳ない。

 

「二人共大丈夫だって、これくらい一晩寝れば大体治ってるから」

 

あははと笑っているときゅるるるる~と腹の虫が鳴った。そう言えばお昼ちょっとしか食べてなかった…。

 

「あう~」

「お昼途中だったもんね。ちょうどよかった果物食べる?」

「食べる~」

 

委員長が持っていたカゴから果物を取り出してくれる。わーい美味しそう!

喜んでいると、再びドアがノックされた。古城達かな?

 

「は~い。どうぞ~」

「お邪魔するよいさ「帰れ」いきなり酷いじゃないカ」

 

ホモラーが現れた!勇は帰れの呪文を唱えた!しかし効果は無いようだ…。

堂々と入室し持っていたバラを差し出してくる。

それをしょうがねえなといった感じで受け取るアスタルテ。

 

「蛇使い、取り調べはどうした?」

「ああ、外交特権ってやつだよ」

「「「チッ」」」」

鬱陶しそうに問いかける那月ちゃんにおどけた様に答えるホモラー。

わかりきっていたことだが、思わず舌打ちしてしまう俺と那月ちゃんにアスタルテ。

 

「あの、すいませんがあなたは?」

 

ヴァトラーと初めて会う委員長が尋ねる。夏音も興味深そうに見上げていた。

 

「ボクの名はディミトリエ・ヴァトラー。勇の存在に心奪われた男さ!」

 

何の恥ずかしさも感じさせない態度で言い放つクソッタレに、どう反応していいかわからない二人。

 

「こいつは無視してればいいから二人共」

「そう邪険にしないでくれよ。あんなに深く愛し合った仲じゃないか」

「殺し合ったの間違いだろうが…」

 

どうしてあれからこうなったのか。訳がわからないよ。

 

「初めて君と戦った時感じたのさ。君ならボクの全てを満たしてくれるとね!」

「はい、勇さんりんご切り分けましたよ」

「わーい。うさぎさんだ」

 

ヴァトラーが何か言っている間に、アスタルテがりんごをうさぎさんの形に切り分けてくれた。

 

「相変わらずツンデレだね。だが、それがいい!それでこそ落としがいがあるよ!」

「うるせーよ!ホント何しに来たんだよお前は!」

 

さっきから喧しすぎてうさぎさんを味わえねぇんだよ!

 

「ああ、君と話せるのが嬉しくて忘れてたよ。君に伝えたいことがあってね」

「どんだけだよ…」

 

こいつにそんなに好かれても毛ほども嬉しくないんだが…。

 

「まあ、いいや。で何だよ?下らないことだったミンチにするぞ」

「実はここ(絃神島)に戦王領域の大使館を開設することになってね」

「ふーん。まっおかしなことじゃないな」

 

第四真祖(古城)がいる以上これからも騒動は起き続けるし、監視のために設置するだろうね。

そしてその瞬間、途轍もない悪寒がしたので、恐る恐るヴァトラーに問い掛ける。

 

「ちなみに大使は?」

「ボクだよ。あ、これその書類ね」」

 

懐から取り出した封筒の中の書類を見せてくる。色々と細かいことが書いてあり、最後ら辺にこう書いてあった。

 

―特命全権大使 アルデアル公ディミトリエ・ヴァトラー―

 

読み終わった瞬間、意識が遠のいていった。

 

「あは、あはは。綺麗な蝶蝶が飛んでるよ~」

「しっかりしろ勇!気をしっかりと持つんだ!現実から目を逸らすな!」

 

那月ちゃんの猛烈な往復ビンタによって意識を引き戻される。てか痛い!もう十分だから!

 

「いたたたた」

「す、すまんやり過ぎた」

「いや、大丈夫。おかげで助かったから…」

 

腫れ上がった頬を見て、やり過ぎたって顔をする那月ちゃん。

でも、そうでもしなければ今頃精神が崩壊していただろう。マジで危なかった…。

 

「ふふ、そんなに喜んでくれるなんて、直接伝えに来た甲斐があったよ」

「違ぇぇぇぇぇよぉぉぉぉぉっ!ふっざけんな!テメェと同じ土地で暮らすなんて死刑と同じなんだよ!クソッ!那月ちゃんこの鎖解け!コイツこの世から消すから!」

「気持ちは解るが、今こいつと戦うのは無謀だ。時期を待て、何時かこいつを殺れる時が来る。それまで耐えるんだ」

 

鎖を引きちぎろうとする俺を宥める那月ちゃん。くっ!今はそうするしかないのか…!」

 

「空気を読まず俺、参上!」

 

突然ドアが勢いよく開かれ、アフロヘアーのオッサンもとい父さんが入ってきた。

 

「父さん!どう言うことだよこれ!」

「どうって言われても、上がそうしろって言うしねぇ。それに―」

 

間を開ける父さん。やっぱり、そうせざるを得ない深い意味があるのか!仕方無くなんだよね!苦渋の決断なんだよね!

 

「その方が面白そうだし」

「やっぱ、この鎖解け那月ちゃん!コイツらぶっ飛ばす!!」

「だから落ち着け!傷口が開くから!」

 

ふざけんな!そんな理由で俺の平穏をぶち壊されてたまるかぁ!!

ぎゃあぎゃあ喚いている俺を、必死に抑えている那月ちゃん達。

それをはっはっはっと豪快に笑いながら見ているクソ親父と、愉快そうに見ているホモラー。

ムカつく!マジでムカつく!今すぐ顔面を殴りたい!

 

「とりあえずその話は置いといて。お前に伝えねばならない超重要なことがあるんだ」

「超重要なこと?」

 

大抵そういうのって碌なことがないんですが…。

 

「近々、アルディギア王国の第一王女がこの島に来るから、お前護衛よろしくね」

 

その言葉を聞いた瞬間、今までの怒りを忘れて思考が停止する。

は?アルディギア王国の第一王女?リアが来る?それを俺が護衛する?

 

「ファァァァァァァァァッァァァァァァァァァァアアアッ!!!!!?????」

 

俺の絶叫が病院を揺るがしたのだった…。




次回からいよいよメインヒロインの登場だよ!
コラッ!え、誰だっけ?とか言わないの!
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