奥特曼†夢想 ‐光の三雄伝‐   作:焼き鮭

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The Volunteer Army

 

〈春蘭〉「秋蘭! 季衣! 無事かっ!」

 

〈秋蘭〉「危ないところだったがな……まぁ、見ての通りだ」

 

〈季衣〉「春蘭さまー! 助かりましたっ!」

 

〈華侖〉「る――――――!!!!!!」

 

〈柳琳〉「もう、姉さんったら。そんなに心配しなくても大丈夫だから」

 

〈華侖〉「お姉ちゃんなんだから、心配するに決まってるっすー! 無事で良かったっすー! うわーん!」

 

 街に入った春蘭たちは、防衛をしていた秋蘭たちを捜し当て、無事を確認して各々歓喜に打ち震えていた。

 そんなところに、変身を解いた鎗輔もやってくる。……腕を組み、眉間に皺を刻んでブツブツ何かをつぶやきながら。

 

〈鎗輔〉「……さっきの助言の声は……やっぱり、どう考えても……いや、でもそんなまさか……」

 

〈フーマ〉『おい鎗輔、さっきからどうしたんだよ。何がそんなに気掛かりなんだ?』

 

 フーマが呼び掛けても、鎗輔は上の空で気づく様子もない。フーマは呆れてため息を吐いた。

 

〈香風〉「お兄ちゃん……」

 

 鎗輔の存在に気づき、とてとて近づいてきた香風が抱き着くことで、鎗輔はようやく我に返る。

 

〈鎗輔〉「香風ちゃん。みんなも無事なようで、良かった……」

 

〈PAL〉[ご無事で何よりです]

 

〈香風〉「……うん。お兄ちゃんたちのお陰」

 

 鎗輔の周りに秋蘭らも集まってきた。

 

〈秋蘭〉「東雲、フーマ。我らを助けてくれたこと、礼を言う」

 

〈季衣〉「ほんとありがとー、兄ちゃん! もう駄目かと思ったんだよー」

 

〈柳琳〉「ええ……。鎗輔さん、本当にありがとうございました……!」

 

〈春蘭〉「ふんっ……今回ばかりは、よくやったと言ってやってもいい」

 

〈華侖〉「鎗輔っちー! フーマっちー! 柳琳を助けてくれて、ありがとっすぅーっ!!」

 

〈鎗輔〉「うわッ!? そんな、抱き着かないで……大袈裟な……!」

 

 感極まっている華侖にもみくちゃにされていると、この場に華琳もやって来た。

 

〈華琳〉「皆、無事で何よりだわ。けれど、損害は大きかったようね」

 

〈秋蘭〉「いえ。防壁こそ破られましたが、彼女らのお陰で最小限の被害で済みました。街の住人も全員無事です」

 

 秋蘭が示した先には、苑州軍の顔触れではない三人の娘たちがいる。

 

〈華琳〉「……彼女らは?」

 

 華琳が問うと、三人の娘の内、身体のあちこちの古傷が目立つ、如何にも武人らしき雰囲気の娘が進み出て名乗った。

 

〈楽進〉「私は陽平義勇軍の楽進と申します。こちらは李典と于禁。我らは白翼党の暴乱に抵抗するため、こうして兵を挙げたのですが……」

 

 義勇軍という娘たちに目を向けた鎗輔は、その内の一人の顔に見覚えがあって、あッと声を上げた。

 

〈鎗輔〉「あぁッ!? 君は城下の視察に行った時の、爆弾作ってた人!!」

 

〈李典〉「爆弾ちゃうわ! 爆発させたのはあんたやろ!」

 

 憤然と言い返したのは、視察の際に、竹籠を編む装置を披露した少女であった。普通の人ではないと思っていたが、まさか李典だったとは……と、鎗輔は内心呆気にとられていた。

 

〈華琳〉「そんなこともあったわね……。露天商がどうしたの、こんなところで」

 

〈李典〉「凪の紹介の通り、ウチも義勇軍の一員なんよ。そっか……あの時の姐さんが、刺史さまやったんか……」

 

 春蘭と栄華は、もう一人の、義勇兵とは思えないほど洒落た服装の眼鏡の少女に驚いている。

 

〈秋蘭〉「姉者も知り合いなのか?」

 

〈于禁〉「そうなのー。前に服屋でむぐぐ」

 

 于禁と紹介された少女が何か言いかけたのを、春蘭と栄華が口をふさいで止めた。

 

〈春蘭〉(そ、それは内緒にしておいてくれっ!)

 

〈栄華〉(そうですわ。わたくしとあなたは初対面。いいですわね、初対面ですわよ……?)

 

〈季衣〉「どうしたんですか? 春蘭さま」

 

〈春蘭〉「い、いや、何でもないっ。何でも!」

 

〈栄華〉「そうですわ。何でもありませんわ。おほほほほほほほほ」

 

〈于禁〉「むぐぐー。内緒にするから、放してなのー!」

 

 明らかに挙動不審の春蘭と栄華に、鎗輔たちは呆れ顔。

 

〈季衣〉「春蘭さま……何なんですかね?」

 

〈秋蘭〉「さぁな。何かあったのだろうが、姉者に合わせておいてやってくれ」

 

 それはともかく、華琳が話を進める。

 

〈華琳〉「……で、その義勇軍が街を守っていたのね」

 

〈楽進〉「はい。ですが、白翼の賊がまさかあれだけの力を持っているとは思いもせず……こうして夏侯淵さまに助けていただいている次第。身の程もわきまえず、お恥ずかしい限りです」

 

〈華琳〉「けれど、あなたたちがいなければ私は大切な将を失うところだった。皆を助けてくれたこと、感謝するわ」

 

〈楽進〉「それはこちらも同じです。こちらが感謝こそすれ、感謝されるようなことは……」

 

 楽進が謙遜していると、季衣が話に割って入る。

 

〈季衣〉「それでですね、華琳さま。凪ちゃんたちを……華琳さまの部下にしてもらえませんか?」

 

〈華琳〉「義勇軍が私の指揮下に入るということ?」

 

〈楽進〉「聞けば、曹操さまもこの国の未来を憂いておられるとのこと。一臂の力ではありますが、その大業に是非とも我々の力もお加え下さいますよう……」

 

〈華琳〉「……そちらの二人の意見は?」

 

〈李典〉「ウチもええよ。新しい刺史さまの話はよう聞いとるし……そのお方が大陸を治めてくれるなら、今よりは平和になるっちゅうことやろ?」

 

〈于禁〉「凪ちゃんと真桜ちゃんが決めたなら、わたしもそれでいいのー」

 

〈華琳〉「秋蘭から見てどうかしら?」

 

〈秋蘭〉「村の籠売りで終わらせて良い人材ではありません。皆、鍛えればひとかどの将になる器かと」

 

 秋蘭にも推されて、華琳が決定する。

 

〈華琳〉「季衣も真名で呼んでいるようだし、秋蘭が認めたなら問題ないでしょう。では、改めて名を」

 

〈凪〉「楽進、真名は凪と申します。曹操さまにこの命、お預け致します」

 

〈真桜〉「李典、真名は真桜や。以後よろしゅう」

 

〈沙和〉「于禁、真名は沙和っていうの。よろしくお願いしますなのー♪」

 

〈華琳〉「凪、真桜、沙和。そうね……鎗輔」

 

〈鎗輔〉「はい?」

 

 それまでなりゆきを見守っていた鎗輔が急に呼ばれた。華琳は彼を視線で指しながら、凪たちに命ずる。

 

〈華琳〉「差し当たりあなたたち三人は、この男の指揮下に入ってもらうわ。別段の指示がある時を除いては、彼の指示に従うように」

 

 今の言葉に、鎗輔が大きく噴き出す。

 

〈鎗輔〉「ええええええええええ!?」

 

〈真桜〉「えー。この兄さん、大丈夫なん? えらいヒョロヒョロやんか……」

 

〈沙和〉「んー? わたしは結構平気かもー。結構かわいいし♪」

 

〈凪〉「曹操さまの命とあらば、従うまでだ。よろしくお願い致します」

 

〈鎗輔〉「い、いや、ちょっと待って! 華琳さまッ!」

 

 話がどんどん進みそうになるので、鎗輔は必死に止めた。

 

〈華琳〉「直属の部下よ。嬉しいでしょう?」

 

〈鎗輔〉「いやそんな、ぼくに直属の部下なんて……!」

 

〈華琳〉「ああそうだ。ちょうどいい機会だから言っておくけれど、陳留に帰ったら、あなたを正式な警備隊の総隊長に任命するわ。副官にはこの三人をあてがうわね」

 

〈鎗輔〉「えええええええッ!?」

 

〈華琳〉「警備隊内から、総隊長の座にあなたを推す声が多いのよ。やってくれるわよね?」

 

 尋ねる華琳だが、鎗輔は尻込みして断ろうとする。

 

〈鎗輔〉「あ、あのー……せっかくですけど、警備隊の隊長なんてぼくには……」

 

〈華琳〉「やりなさい」

 

〈鎗輔〉「いやでも……」

 

〈華琳〉「やりなさい」

 

〈鎗輔〉「……謹んでお受け致します」

 

 拒否権など、初めから用意されてはいなかった。

 

〈華琳〉「他の皆も、異議はないわね?」

 

〈桂花〉「大ありですっ! こんな案山子に警備隊を任せられるのみならず、貴重な幹部候補を三人も預けるなどと……!」

 

 桂花がずかずかとやって来て、声を荒げた。

 

〈鎗輔〉「桂花さん。いたんですか」

 

〈フーマ〉『どこ行ってたんだよ。腹痛か?』

 

〈桂花〉「馬鹿なこと言うんじゃないわよっ! 仕事してたに決まってるでしょ! 華琳さま、周囲の警戒と追撃部隊の出撃、完了致しました。住民たちへの支援物資の配給も、もうすぐ始められるかと」

 

〈華琳〉「ご苦労様、桂花。……で、何の話だったかしら?」

 

〈桂花〉「これのことです! こんな変態に華琳さまの幹部候補を預けるなどしては……早々に穢されてしまいます!」

 

〈鎗輔〉「人聞きの悪いこと言わないで下さい! 事実無根です!」

 

〈桂花〉「ある意味変態なのは本当のことでしょ!」

 

〈鎗輔〉「ぐッ……何故それを……!」

 

 気がつけば、凪たちが引いた目で鎗輔を見ていた。

 

〈鎗輔〉「あッ、ちょっと、違うんですよ。今のは桂花さんが勝手に言ってるだけのことで、やましいことは一つも……」

 

〈真桜〉「んー。変態かぁ……そういうのに興味がないとは言わんけど、ウチにも趣味嗜好っちゅうもんがなぁ……」

 

〈沙和〉「なの……。出会ったばっかりでいきなりそういうのは、流石に困っちゃうの。まずはお友達か、清い関係からがいいの……」

 

〈凪〉「上官の命令とあらば……。いや、だが、流石に度を超した命令には逆らう権利が……ぐぬぬ」

 

〈鎗輔〉「だから、違うんだって! 誓ってそんなことはしないから!」

 

〈華琳〉「……私は関知しないから、するなら同意の下でしてちょうだい。三人とも、鎗輔に無理に迫られたら、痛い目に遭わせて構わないわよ」

 

〈鎗輔〉「話がこじれること言わないで下さいよッ!」

 

 あらぬ疑惑を掛けられて、大騒ぎの鎗輔。

 何はともあれ、苑州軍にまた新たな仲間が加わったのだった。

 

 

 

 支援物資の配給も終わると、鎗輔たちは天幕に集まって軍議を執り行うこととなった。

 

〈華琳〉「さて。これからどうするかだけれど……。新しく参入した凪たちもいることだし、一度状況を纏めましょう。……春蘭」

 

〈春蘭〉「はっ。我々の敵は白翼党と呼ばれる暴徒の集団だ。どんな連中かと言うと……秋蘭、任せた」

 

〈鎗輔〉「早ッ」

 

〈秋蘭〉「やれやれ……」

 

 一分もしゃべらない内に、秋蘭に説明を丸投げする春蘭。まぁ、いつものことだ。

 

〈秋蘭〉「白翼党の構成員は若者が中心で、散発的な暴力活動を主に行っているが、今回を含めて三度ほど徒党を組んで街や官憲を襲撃している。漢室の打倒を最終目的にしていると言われているが、首領の張角の思惑は不明だ。張角は旅芸人の女らしいということ以外は、何も分かっていないからな。どこにいるかも分からん」

 

〈真桜〉「……分からへんことだらけやな」

 

〈栄華〉「本当に張角とやらが指揮を執っているかも怪しいものですわ。張角が扇動だけして、他の者たちが好き勝手に暴れている可能性もありますわね」

 

〈春蘭〉「誰も口を割らん以上、本人を捕まえて聞くしかなかろうな」

 

〈真桜〉「それ、口を割らんのやのうて、ホンマに知らんだけとちゃうん?」

 

〈桂花〉「その可能性も否定できないのが面倒なところね……」

 

 白翼党の厄介さに、桂花たちはうんざり顔であった。

 

〈華琳〉「誰の思惑が働いているにせよ、初め突発的な暴動を起こすだけだった白翼党は、各地で組織として纏まってきている。怪獣も当たり前のように味方につけて……日が経つにつれてより強大になっているわ。早く手を打たないことには、いずれ私たちの手にも負えないほどに膨れ上がってしまうかもしれない……」

 

 華琳の警告に、皆が固唾を呑んだ。

 

〈華琳〉「ここでこちらにも味方が増えたのは幸いだったけれど……これからの案、誰かある?」

 

〈鎗輔〉「案と言っても、結局は張角をどうにかしないことに変わりはないですよね」

 

〈桂花〉「相手が組織化しているのなら、白翼党の中心に張角がいなければならないわ。そこを一網打尽にするしかないわね」

 

〈秋蘭〉「本拠地を潰せれば一番いいのだが……旅芸人という出自故、我々のように特定の拠点を持たず、各地を転々としている可能性も高い。そもそも潰す本拠地がないなら、痛いな」

 

 なかなか白翼党への有効打を思いつけず、頭を悩ませる一同。と、そこに、

 

〈沙和〉「……すいませーん。軍議中、失礼しますなのー」

 

 華侖、柳琳と炊き出しをしている沙和が、おずおずと天幕に顔を出した。

 

〈華琳〉「どうかした、沙和。また白翼党が出たの?」

 

〈沙和〉「ううん、そうじゃなくってー。街の人に配ってた食糧が足りなくなっちゃったの。代わりに行軍用の糧食を配ってもいいですかー?」

 

 沙和の確認に、華琳は栄華へ首を向けた。

 

〈華琳〉「栄華、糧食の余裕は?」

 

〈栄華〉「数日分はありますけれど……義勇軍が加わった分の影響もありますし、ここで使い切ってしまっては身動きが取れなくなってしまいますわ」

 

〈桂花〉「……とはいえ、ここで出し渋れば騒ぎになりかねないわよ」

 

〈栄華〉「分かっています。既に補充の手配はしてありますから、それがこちらに着くのが……そうですわね。三日分なら、出しても構いませんわ」

 

〈沙和〉「三日分ね。分かりましたなのー」

 

 沙和が首を引っ込めると、凪が皆へ謝る。

 

〈凪〉「すみません。我々の持ってきた糧食があれば良かったのですが、先ほどの戦闘であらかた焼かれてしまいまして……」

 

〈栄華〉「焼けてしまったものは仕方ありませんわ。悔やめば灰が食べられるようになる訳でもありませんし、あるもので何とかしましょう」

 

 今のやり取りを見た鎗輔が、ポツリとつぶやく。

 

〈鎗輔〉「やっぱり、食糧の問題はいつどこでも重大なんだなぁ」

 

〈春蘭〉「何を当たり前のことを言っているのだ」

 

〈鎗輔〉「いや……白翼党はそこ、どうしてるんだろうと思いまして。あれだけ人数がいて」

 

 鎗輔のひと言で、周りがハッとなる。

 

〈香風〉「……あー」

 

〈秋蘭〉「なるほど……」

 

〈栄華〉「ああ、その手がありましたわね。桂花さん」

 

〈桂花〉「分かってるわよ。……今どうすればいいか考えてるんだから、声を掛けないで」

 

 分からない顔をしているのは、季衣と春蘭。そして、

 

〈鎗輔〉「え? ぼく、何か変なこと言いましたか?」

 

 鎗輔自身の聞き返しに、華琳たちはガックリ肩を落とした。

 

〈栄華〉「分かって言ったのではなかったのですか……」

 

〈華琳〉「どうしてこう……軍略の肝心な部分で異様に鈍いのかしら……」

 

〈桂花〉「知能と知謀は必ずしも比例しないということでしょうか……」

 

〈真桜〉「この人、ホンマに大丈夫なんかいな……」

 

〈鎗輔〉「???」

 

 桂花が悪口を吐く気力もなくしている一方で、鎗輔は何が何だかサッパリという表情。華琳は呆れながら説明。

 

〈華琳〉「千人単位の大部隊を動かすのだもの。現地の略奪だけで武器や食料を賄い切れるはずがないわ。どこかに、連中の物資の集積地があるはずよ」

 

〈鎗輔〉「ええ、あるに決まってますよね。それが?」

 

〈華琳〉「……何でそこまで考えが及んで……。そこを見つけ出して叩けば、連中の行動に大きな支障を与えられるし、情報も得られるかもしれない。運が良ければ、張角たちもいるかもしれないでしょうが」

 

 そこまで言われて、鎗輔もやっと理解した。

 

〈鎗輔〉「あー、なるほど……。思いつかなかった」

 

 桂花と華琳は、疲れたように大きなため息を吐く。

 

〈桂花〉「この男の思考には、どうしてこんなに大きな偏りがあるのでしょうか……」

 

〈華琳〉「根本的に、人を攻撃しようという発想がないのね……。お人好しが過ぎるわ……」

 

 鎗輔のことは置いておいて、気を取り直して華琳が桂花に目を向ける。

 

〈華琳〉「それはともかく、桂花」

 

〈桂花〉「はい。周辺の地図から物資を集積できそうな場所の候補を絞り、それぞれに偵察部隊を向かわせます」

 

〈華琳〉「任せるわ。物資の集積場所だけでなく、搬入と搬出に使えそうな道や痕跡も見逃さないようになさい。いいわね?」

 

〈桂花〉「もちろんです!」

 

〈華琳〉「他の者は、桂花の偵察経路が定まり次第、出発なさい。それまでに準備を済ませておくように!」

 

〈春蘭〉「はいっ!」

 

〈季衣〉「分かりました!」

 

 威勢良く返事をした春蘭と季衣に、鎗輔が忠告する。

 

〈鎗輔〉「白翼党を発見しても、暴れちゃ駄目ですからね。あくまで偵察なんですから」

 

〈春蘭〉「馬鹿にするな! 偵察任務くらい、問題なくこなせるわ!」

 

〈鎗輔〉「じゃあ、何を偵察するか答えられますか?」

 

〈春蘭〉「白翼党だろう?」

 

〈鎗輔〉「……不安だ」

 

 ざっくり過ぎる回答に、不安を募らせる鎗輔だった。まぁ、なるようになるだろう。

 

〈華琳〉「相手の動きは極めて流動的だわ。仕留めるには、こちらも情報収集の早さが勝負よ。皆、可能な限り迅速に行動なさい!」

 

〈凪〉「はっ!」

 

〈華琳〉「沙和たちも偵察に出すわ。鎗輔は配給に出ている三人に作戦の詳細を伝えておいて」

 

〈鎗輔〉「分かりました。一緒に、残りの配給を引き継いできます」

 

〈華琳〉「……こういうことには気が回るのにね」

 

 行動方針が決定し、鎗輔は沙和たちを捜しに天幕を離れていった。

 

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