アイマス系短編   作:天城修慧/雨晴恋歌

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オリキャラ的なモブ的な過去捏造系

まつりちゃんすき


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私は彼女の歌がキライだ。

あの日を思い出すから。

 

冬の日だった。

地元のイベントでのこと。

1周が800メートルに満たないくらいの大きさの池。その周囲に、火のついたろうそくや、まあるい提灯を並べる。

ちょっとした出店なんかもあって、撮影スポットなんかもあって、

 

冬の夜は魔法みたい。夏の、遊びの雰囲気からは外れて、

刺すような寒さ。肌への感覚。冷たい風で涙が潤んで、わずかな灯がまたたいて、ほのかなぬくもりをよく感じる。

私は一人で見に行った。

 

高校生、三年生のころだ。たかだかろうそくの火が、地面にたくさん並んで、湖面にゆらいで、バカみたいにきらめいて。

 

いつの間にか、彼女が隣にいた。

いっしょに行けないって言ったくせに。

 

空を見上げた。月が見える。星も見えた。

すごく小さなまたたきで、私にはどんな星なのかもわからない。

 

「―、―、―、―、―、」

隣の彼女が歌ってくれた。

言葉のない歌。意味と同じくらいに想いがある。

彼女の喉が震えて音を出す。

 

とおくて、とおくて、手の中にしまい込んでしまいたくて、届きそうな実体があって、私が触れたら、溶けてしまいそうなのに、

彼女は私の手をつかんだ。

 

「行ってくるね」

 

そして春。彼女は東京に行った。アイドルになるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビの画面や雑誌なんかで彼女を見かけるようになった。

アイドルだから、かわいらしく愛嬌をふりまいて、歌って、みせて、そういうのがお仕事。

 

少し時がたって、街の中で、どこかからか彼女の歌を聞くようになった。

 

そのたびに彼女の歌声を思い出す。

あの冬の夢のような

こわれもののような きらめいて もろくて

 

そんな声を思い出すようにうなった。

 

 

私の誕生日が来た冬の入り。

小さな包みが一つ届いた。

中にはウミウシのマスコットがはいっていた

東京の水族館にも、ウミウシはいるのだろうか。

 

私は軟体動物がきらいだ。でも、彼女が愛したなら。

デフォルメされたいめーじなら、私の中にとどめておけるかもしれない。

 

ありがとう、とメッセージアプリで送った。

すぐに電話が鳴った。

 

『おめでとうなのです』

 

ひとこと聞こえて、ばいばい、って聞こえて、切れた。

人の声。周りにたくさんいるようだった。温かく感じた。まつりちゃんは一人じゃないみたいだった。

サンプリングされた音。

あの日の歌声を思い出した。

 

彼女には絶対なかった口癖も、テレビ越しになれた。

 

 

ちょうど一年。

今日もまた、ろうそくの灯が池のまわりにならんだ。

きらめいている。

 

いっしょには、いれない。

電車なら、どのくらいかかるんだろう。

あまりにも遠い。

 

空を見上げた。月と星がゆらめく。ゆらめきが溢れだした。

 

たくさん彼女を見た。

届いてしまう実在性。

 

掴めなくてにじんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

春になった。東京に来た。

 

春休みの短い時間。べつに移住するわけではない。

 

ライブシアターに行ってみた。

765と書いてナムコと読むらしい。

 

この紙切れが効力を発揮するのは3日後。

 

大きな建物だった。

表情くらいは見れたらいいなと思った。

ホテルからもさほど遠くないので、少し気が楽だった。

 

 

声が聞こえた。

ひとつではなかった。

ちょっとつよめのピンク色みたいな。それと仲がよさそうな仲間の皆さん。

 

むこうにも視認された。

 

笑おうと思った。できなかった。

 

不審な表情が、ファンか何かに見えたのかもしれない。

仲間の皆さんがサービスで小さく手をふってくれて、

私に向かって駆け出したまつりちゃんに驚いていた。

 

私は動けなかった。

 

でも、すぐにキョリはなくなって、

私は触れてしまった。

 

あたたかくて、やわらかくて、涙が潤んで、ないてしまって、

抱きしめられた感覚はもろくなんてなくて、

 

うれしくて、うれしくて、何度も彼女に触れて

うっかり唇同士をくっつけてしまって、仲間の皆さんはとても驚いていた。

 

ほかに人がいなかったのは救いだった。

 

でも姦しい女の子たちに、いろいろ聞かれた。

まもるように、まつりちゃんが説明してくれた。

 

 

 

予約していたホテルはキャンセルした。キャンセル料がかかったけど損した気はしない。

まつりちゃんのお部屋にお世話になる。

 

ひさしぶりに隣にいれて、同じものをたべて、おなじ温かさにつつまれて、たくさん話してくれて、話しかけてくれて、

 

こんなに強いまつりちゃんはキライだ。ほっぺにちゅってした。

お布団は一つしかなかった。

 

 

 

わたしは、ちょこちょこと観光して、まつりちゃんは練習へ。夜は一緒にいた。

2日続いた。

 

3日目 私はシアターの中にいた。客席にいる。

まつりちゃんはステージにいた。

緑色のライトが光っている。

 

「はいほー!」

 

私のノドではそれに応えることができない。

 

ステージの上でまつりちゃんが歌いだす。

たくさんの声がする。

きらめいてみる。

 

私はまつりちゃんの歌がキライだ。

一緒に歌いたくなるから。

 

手に持ったライトをふって、

ほ?ほ? と唱えてみる。

 

声は出ない。

せっかくなので心の中で何度も言った。

 

だいすき

 









短め
 姫すき。アラモードを持ってないのでどっかから入手しなければ

長め
 ミリシタから初めて、はいったのがシリウスのころだったんですよね。シリウス聞いてからイルミネーション聞いてなんとなくの気持ちを流用したタイプの作品

おきもちポエムもどきよりしっかり書き込んだほうが映える気がしてきた。
すでに後悔
公開先に立たず




蛇足


楽曲コードが微妙に使う気になれない。解釈間違ってる気がするし。
ということなら自分で作ればいいのでは?

親子丼アイドル用の歌、メロディーと歌詞程度ならできるのでは
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