『ポケットモンスターVR』〜ブイズ好きの放浪記〜 作:赤貞奈
■
『ポケットモンスター』とは、通称「ポケモン」と呼ばれる架空の生き物が生息している世界を舞台としたロールプレイングゲームであり、ゲームフリークによって開発、任天堂によって販売されたそのゲームはすぐに日本中のゲーマを虜にし、アニメや映画、TCGなどメディア化が進むにつれ、全世界にも広く流行し、瞬く間に一大ジャンルを築き上げた。
さて、『ポケットモンスター』が長年愛され続けている理由の一つに、作品の多さがある。
これはゲーム機の歴史について振り返ってみれば分かることだが、『ポケットモンスター』は、科学技術の発展によって次々に新型のコンシュマーゲーム機が製造・販売される度に、新作を作り続けた。
『ゲームボーイ』から始まったその道のりは、『DS』、『3DS』、『Switch』を通り、『AR』という回り道を通りながらも遂に
___『VR』版が登場した。
■
『ポケットモンスターVR』___この何の捻りもないタイトルで発売されたポケモンシリーズの最新作は、初代から第8世代(『赤・緑』から『剣盾』)の地方とポケモンを実装している。
これらの世代を選んだ理由として“新しい時代と古い時代の融合”という懐古思想というコンセプトをもとにした結果らしい。
また、数世代前の作品であり、少なくない批判を受けた『ポケットモンスター キング・クイーン』と同じく“MMORPG”の形をとっている。
…………正確にいうと、『“MMORPG”と一人用のオフラインRPGを兼ね備えた形』だ。前回の失敗(オンラインにしたことで、子供と廃人が入り乱れ、廃人達の容赦ない非道に、純真無垢な子供達が餌食にされる地獄絵図)に懲りたのか、子供達用のオフライン要素と廃人達用のやり込み要素であるMMORPG要素を両立している。
オフラインでリーグ制覇し、エンディングすると、“MMORPG”への入場権を獲得することができる。
このシステムはある程度遊び尽くすと飽きる子供と、骨の髄まで吸い取る廃人達のそれぞれのニーズに合わせた形だろう。
そのため、MMOの世界では様々な仕様が廃人仕様となっており、今までとは段違いな程、鬼畜ゲーとなっているらしい。
かくいう俺も、大学生として廃人とまではいかないが、ストーリーよりはプレイヤー間の対戦を楽しむくらいのスタンスをとっている。
発売初日に無事買うことが出来た俺は最速とまではいかないまでも、ある程度の速さでエンディングを迎え、すぐさま廃人達の世界に飛び込もうとした俺を引き止めたのは、ある言葉だった。
『好きなポケモンをMMOの世界へ引き継ぎ可能です』
今回の新作では、通常の場合MMOの世界にオフラインのポケモンを連れて行くことは不可能だ。また、一度MMOの世界に入ると、ソフト自体を初期化しない限り、二度とオフラインの世界に入ることは不可能になってしまう。
つまり、完全にMMOの世界とオフラインの世界は隔離されており、MMOの世界では最初から始めなければならない。
そして、何を隠そうこの俺、『名前』はブイズが好きである。
ブイズとはイーブイとその進化系のポケモン達を指す言葉である。
その可愛らしい外見は老若男女廃人を問わず人々を魅了し、俺を虜にさせた。
ブイズが好きな俺は当然今までの対戦ではブイズパを使っていた。結果はお察しの通り、廃人達にボコボコにされたが。
廃人達から見ると、俺のパーティーはネタの域を出ないらしく、それをもうもうボコボコにされた。完膚なきまでにボコボコにされた。厨ポケに3タテされた。泣いた。
…………さっきから俺の言葉に『廃人』という言葉が大量に出てきているのは、別に彼らにボコボコにされたからとか、そんな理由ではない。…………無いったら無い。
…………話が脱線してしまったが、なぜ俺が『好きなポケモンをMMOの世界に引き継げます』という言葉に興味を持ったのかというと、実はオフラインで旅している時に、偶然にも
勿論、その子はゲットし、相棒として、そのまま殿堂入りした。
しかし、MMOを始めるのならば、この子を捨てなければならない。それが嫌だったので、色々調べたところ、先程の情報にたどり着いたのだ。
この情報についてよく調べてみると、更に分かったことがあり、色々と条件があるらしい。
それは『伝説・幻でないこと』や『なつき度を最高にする』などだ。……どうやら持ち込み数に制限はないらしい。
俺は天命を受けたかのように舞い上がり、色違いイーブイをMMOの世界に持って行くことを決意した。
…………持ち込み数に制限がないので、どうせなら他のブイズ達も連れて行こう。
そんな軽い気持ちで、始めたこの計画を遂行するのに
___4ヶ月かかった。
ブイズの名前募集中。
後、気になることがあったら、遠慮なく聞いてください。