真・恋姫無双 ~四人の仮面達~   作:鈴野宗一ノ介

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三話目です。


初めてのB/相乗りの強さ

 

風来の意識は風来の身体を抜け、今は俺の身体の中に移ってきていた。

 

『いったい、なんなんだい?この姿は?』

 

「仮面ライダーW。正義の味方だ!」

 

『・・・くっくっく。いいね、興味深いよ』

 

「これについては後でたっぷり話してやるよ・・・今は」

 

『ああ。目の前のあいつを片付けないとね』

 

一つの身体で今の会話が行われているのを見たあいつ、ヨウガン・ドーパントはなめられていると思ったのか激怒したような雰囲気でこちらに目線を向けてくる。

 

「てめえら・・・人をおちょくるのも大概にしたらどうだ?」

 

「うるさい。俺はお前を倒す。力に溺れたお前をな」

 

「やれるもんならやってみやがれぇ!!」

 

溶岩を吐き出してくる奴に対して、それをかわし続ける俺、いや俺達。

 

「オラオラ!どうした!?偉そうな事ほざいてたくせに避けるので精一杯かぁ!?」

 

『弱い奴ほどよく吼えるってね。かの有名な孔子様のありがたい御言葉の一つだよ?』

 

「え?そうなのか?」

 

『さあ?たぶんそうなんじゃない?』

 

なんだよ、適当に言っただけか。

 

「ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ!」

 

「ギャーギャーやかましいんだよ!」

 

俺は左の紫色のメモリを引き抜き、青色のメモリを挿す。

 

<サイクロン!トリガー!>

 

すると身体の左半分だけが黒と紫色の身体から青の蛍光色のような色に変化し、それと同時に青色の銃・・・トリガーマグナムが現れ、それを手に取る。

 

これが仮面ライダーW サイクロントリガーである。

 

「色が変わっただと!?」

 

『へぇ・・・』

 

「これでどうだ!」

 

俺は銃を構え、引き金を引いた。風を纏った銃弾がヨウガン・ドーパントの元へ飛んでいく。

その弾は見事命中した。お?俺って実はそういう才能があるのか?

 

「おらおらおら!」

 

続けて何発も、何発も、何発も撃つ。

しかし、それほど命中せず、かわされてしまった。なんだ、さっきのはまぐれかよ畜生。

 

「ちっ・・・」

 

『ここは接近戦のほうが良い、近づいて肉弾戦だ。天翔、近接戦闘の経験は?』

 

「そこそこある!一時期ボクシングジムに通ってたからな!」

 

『ぼくしんぐじむというのは分からないが・・・素人よりはマシみたいだね。いいかい?僕の言うとおりに動いてみてくれ』

 

「ああ!」

 

<サイクロン!ジョーカー!>

 

俺はサイクロンジョーカーにスタイルを戻し、一気に懐へ近づく。

溶岩が飛んでくるが、それも風来の指示で何とかかわす。

 

「くっそぉぉぉおお!!」

 

近づいてきた俺に対して若干の恐怖を感じたのか、ヨウガン・ドーパントは俺に向けて殴りかかってきた。

 

『まだだ・・・しゃがめ!』

 

指示の通りにしゃがむ。直前まで絶対に拳が当たると思っていたのかその動きが一瞬止まった。

 

『そのまま突き上げろ!』

 

「おりゃあああああ!!!」

 

下から飛び上がるように俺は拳を相手の顎に向けて突き上げた。それにより身体ごと浮き上がるヨウガン・ドーパントに向けて、ついでに回し蹴りをする。

 

『ふう。なかなかの動きだね』

 

「お褒めに預かり光栄だよ。さて、そろそろ決めるか」

 

『決める?』

 

「正義の味方なら、必殺技で止めを刺すのがお決まりだろ?」

 

そして仮面ライダーなら、必殺技はもちろん―――キックだよな?

 

<ジョーカー!マキシマムドライブ!>

 

右側の腰にあるドライバーとは別のメモリスロットに、ジョーカーメモリを突き刺す。そしてそのままスロットを軽く叩く。

すると俺達の身体が竜巻のようなものに包まれ、身体が浮き上がる。

 

もう一度、叩く。

 

「俺に合わせろよ!」

 

『了解!』

 

「『ジョーカーエクストリーム!!!』」

 

仮面ライダーWの必殺キック、ジョーカーエクストリームが炸裂した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ぐ」

 

男は元の姿に戻り、前のめりに倒れた。どうやら気絶したらしい。

そして腕からガイアメモリが吐き出され、地面に落ちて割れた。

 

俺はドライバーの傾きを元に戻し、力を抜く。すると変身が解除され元の私服に戻る。

 

「どうしてこいつはガイアメモリを・・・」

 

しかも俺の知っているものとはタイプが違う。日本語で喋るガイアメモリなんて・・・

まあ、それを言ったら俺もどうしてダブルドライバーなんて持っているんだってことになるんだが。

 

「ふぅ・・・それにしても、いきなりだったが何とかなって良かった」

 

「なかなか面白い体験だったと僕は思うけどね」

 

「お、戻ったか」

 

「ああ。他人の身体に意識のみが入り込む・・・普通の人生じゃ絶対味わえないことだったね。ありがとうと言っておくよ」

 

「そりゃあ良かったな」

 

こっちは戦うのに必死だったんだが・・・

 

「こっちこそ、ありがとな。お前の指示のおかげで勝つことが出来たぜ」

 

「いいや。それより、あの姿はいったい・・・?」

 

「そうだな・・・俺も現状を理解したいんだ。だからまずは俺の質問に答えていってくれ」

 

「ふむ・・・わかった。僕の出来る範囲で答えよう」

 

「ありがとな。よし、それじゃあまず―――」

 

俺は質問を始めた。それにより、今自分の身に降りかかっていることがようやく分かった。

要するに俺は、タイムスリップしてしまったのだ。それも中国の三国志時代に。

でも、どうしてそんな時代、そんな場所にガイアメモリが・・・?

この時代のことはよく分かったが、疑問が全て晴れたわけではない。

 

「―――なるほどな」

 

「理解できたかい?」

 

「ああ。ま、それなりにな」

 

「それなら、今度は僕の質問に答えてもらおうか」

 

「あいよ。と言っても、何から話せばいいのやら・・・」

 

「これについてキミの知ってることを話してくれればいい。分からないところは聞く」

 

「ええっと、じゃあ・・・」

 

説明を始める。これは仮面ライダーWに変身するために必要なツール、道具であると。

そもそも仮面ライダーWとは子供達に向けて放映され続けている人気ヒーローシリーズの一つで、町を守るために戦う探偵と少年の話だと。この部分は特に力を入れて説明した。

俺はそのDVDを返すために歩いていたところで、いつの間にかこの時代に来てしまっていた事を。

 

テレビやDVDの辺りのことを説明するのが本当に大変だった・・・

 

「・・・こんなところだ」

 

「いい・・・!大変興味深いよ!『てれび』?『でぃぶいでぃ』?君の時代にはなんて凄いものがあるんだ!」

 

目をきらきらと輝かせて興奮した様子で俺に詰め寄ってくる風来に、俺はたじろいだ。

 

「これはもう僕もいつかその時代へ行くしかないね!ぜひともそれらを見てみたい!」

 

「お、おう・・・」

 

「そうだ。キミは、これからどうするんだい?」

 

「へ?そうだな・・・やっぱり、元の時代に帰る方法を探すだろうな」

 

両親や友達も心配するだろうし、なるべく早く帰ったほうがいい。

 

「ふむ。じゃあ僕もそれに付き合わせてくれないか!」

 

「え?」

 

「キミはこの時代のことをよく知らないのだろう?なら、知っている人間が近くにいたほうがいい」

 

「いや、それはそうだが」

 

「それに、もしまた奴のような輩が現れたらどうする気だい?」

 

「・・・む」

 

それは、確かに・・・こっち側の都合が良すぎる気がするけれどな。

 

「どうしてだ?どうしてそこまでしてくれるんだよ?」

 

「そんなのはもちろん。キミが心配なのさ」

 

「本音は?」

 

「キミに恩を売っておけば、未来へ連れて行ってくれると思ったから」

 

本当に・・・自分が知りたいものについては貪欲なんだな、こいつ。どんどんフィリップに似ている気がしてくるぜ。

 

「・・・そうかい。んじゃまあ、しばらくの間だけどよ、よろしくな風来」

 

「ああ。こちらこそ。天翔」

 

俺と風来は互いに握手をした。

さて、これからどうしたもんかね・・・

 

 




本当はこの小説、鎧武で書こうと思ってました。
けれども設定がまだ完全ではないので…
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