今年、初投稿です。
藤木遊作/Playmakerと
ロボットのような体躯うを持つアバター、ブレイブマックスは新しくなった電脳世界に目を輝かせていた。
「リンクヴレインズ、またでっかくなったぜー。・・・ん、なんだアレ?」
彼の頭上に大きな影が走る。それは巨大な城。その城の周りには6本の塔が並び、さながら王冠のよう。
「うひゃー、アレが新ステージだな。早く行ってプレイしたいぜ!」
この時はまだ誰も知らなかった。それが侵略の序曲であることを・・・。
城から無数の輸送機が降り立ち、中から軍服を纏った人々が現れた。
「我々はリンクオーダー!この地は我らが神々の御土地となる!」
サングラスをかけた妙齢の女性の言葉を皮切りに軍人たちはモンスターを実体化させ、広場は火の海と化した。
つかの間の平穏は破壊され、周囲に悲鳴や怒号が一斉に飛び交う。
「こんな時、Playmaker達がいてくれたら・・・」
その時―――――、
「俺達のリンクヴレインズをてめぇらの好きにはさせねぇ!」
天より飛来する紅のデュエルボード。黄色のマフラーをたなびかせ、降り立つのはリンクヴレインズの英雄の1人、Soulburner。
「悪ぃな、Playmakerじゃなくて。だけど安心しろ。俺達が来た!」
続々と現れるデュエルボード。
「ブルーメイデンに、Go鬼塚、ゴーストガール!すげぇ、リンクヴレインズの英雄たちがこんなにも」
「ココは私達に任せて。みんなは逃げて」
ブルーメイデンの言葉に頷き、リンクヴレインズの決闘者達は慌ててかけ出した。
ココから先は通さない、とばかりに拳を鳴らして威嚇するGo鬼塚。
あまりの覇気に軍人達は後ずさる。
そんな軍人たちをピシャリと一喝するのは、広場で侵略を宣言したサングラスをかけ女性軍人。
「アナタ達、何を怖気づいているの!」
それは英雄たちにも聞き覚えのある声。
「その声は・・・」
女性はゴーストガールの顔を見て、笑みを浮かべるとサングラスと軍帽を取り去った。
「エマさん?!なんで?」
「私・・・?だって、私はここに・・・!」
ゴーストガールの前に現れたのはリアルの自分の顔。彼女はその様子を見て笑みを深めながら言う。
「初めまして、この世界の私。私は別所エマ。自己紹介は必要なさそうだけどネ」
呆然とする英雄達を軍人たちが包囲していく。
だが―――――、
ドガガガガガ!
天空より光弾が軍人たちに殺到する。2体の赤い機械竜の咆哮が轟いた。
「ここは一度退け!」
ドラゴンの背中に乗る白髪の男性の声。エマはギリギリとその男性を睨みつける。
「鴻上了見!レジスタンスか!」
それはハノイの騎士のリーダー、リボルバーのリアルの姿。
「リボルバー!?なんでリアルの姿なんだ!?」
Soulburnerの疑問に答えるのはもう一体のドラゴンの背に乗った男。
「ソイツは平行世界の私だ!態勢を立て直すぞ!」
リボルバーは面々をドラゴンに乗せ空へと飛び立った。
――――――――――
2体のドラゴンが降り立ったのは宇宙船のような基地。
「司令、ただいま戻りました」
了見の声に振り返ったのは壮年の男性、鴻上聖。
リボルバーの父であるこの男は、この世界にはいないはずの人物。
彼の口から語られるのは驚くべき事柄。
「私達は平行世界から来た。私達は元の世界で奴等、リンクオーダーと戦っていたのだ」
「リンクオーダー・・・」
ゴーストガールの言葉に頷き、更に話を続けていく。
「リンクオーダーは私達の世界を支配する組織。
「はぁ?神様?どういうことだよ」
「彼らはAIと完全に一体化することに成功し、神の如き知性をもっているのだ。更に奴らはこの世界も征服しようと目論んでいるのだ!」
「マジかよ・・・!」
Soulburnerはあまりのスケールに唖然となる。それをリボルバーは鼻で笑う。
「フン、そんなものなど神とは呼べん。ただのまやかしに過ぎん」
「私の言う通りだ。だが、奴らは強大だ。ココに来るまで多くの仲間を失ってしまった」
ブルーメイデンはこの場所に、ハノイの三騎士たちがいないことに気付き、目を伏せる。
「だが、この世界には君達がいる。2つの世界が手を取り合えば必ず、奴らを打ち倒すことができるはずだ」
「そうね。平行世界なんて俄かには信じがたいけど。でも何が起きても力を合わせて立ち向かわないと」
「くそっ、こんな時にPlaymakerは何をやってるんだ!」
ダン、と壁に腕を打ちつけ苛立ちを露わにするGo鬼塚。
「安心しろ。Playmakerは復活した闇のイグニスを迎えに行っただけだ」
「
――――――――――
Playmakerと
『お前、何
青い髪の男は口の端を吊り上げる。
「俺はユーシ。リンク次元を統べる六化神の頂点を頂く者だ」
男の虹彩が妖しく紫に輝く。
『そうか!Playmaker!アイツ、イグニスと一体化してやがる!』
「本当か、Ai!」
PlaymakerはかつてのGo鬼塚を思い出すが、ソレとは別物のようで、警戒感を露わにする。
「大正解さ。AIとひとつとなることで俺は神へと至った。この世界も俺達が統治し、真なる世界へと進むのさ」
だが・・・、と言葉を区切り男、ユーシは獰猛な笑みを浮かべる。
「不確定要素は、予め取り除かないとなぁ」
「そうか。Aiは唯一、現存する意志を持つAI」
Aiはリボルバーが作り上げたAI、パンドラと違い機能を制限されていないのだ。
『俺ちゃん、相変わらず、モテモテだなぁ』
「まぁそういう事だ。バグは早めに除去するに限る」
バ・・・バグ、AIに対する最大級の侮辱だぞ!とAiは抗議をあげるのを余所にユウシは1枚のカードを取り出した。
「招来せよ!リンク召喚の頂点の竜!《サフィアスケイル・リンク・ドラゴン》!」
事態は雷雲の如く混沌とした様相を呈いていく。
「く、くそ」
倒れ伏すSoulbarnerの前には赤く輝く瞳を持つ男。
「脆いな、Soulbarner。お前では俺、いや俺達には敵わないぜ。この六化神、穂村尊にはな!」
「司令!いや父さん!これは何のマネだ!」
了見の目に映るのはこの世界の鴻上聖のデータを吸収する父の姿。
「イグニスはどちらの世界も私が作り上げた物だ!その私がイグニスを対策したシステムを考えないはずがない。私達は辿り着いていたのだ。2つの世界が重なった時にこそ、ソレは完成すると!」
「そんな2つの世界の鴻上博士が1つに・・・」
「「そう。私こそが神のイグニスを取り込み、真の神となったのだ!そして全てのイグニスを消・・・」」
展開は風雲急を告げる。
ドゴォ!
「何ぃ、真の神となった私から何故、他人の腕が生えているゥ!」
鴻上聖の体を貫いていたのはユーシ。
「神の中の神となるのはぁ・・・!この俺だぁ!」
交わる2つの世界、重なる人とAI。その行く末を知る者は誰もいない。Playmaker達はどこへ向かうのか。
次章、遊戯王VRAINS リンク次元襲来編 Into the VRAINS!(大嘘)
VRAINS3年目があったら、ARC-Vみたいな並行世界ネタがあると面白そうだと思って書いてみました。
丁度アバターもあったし、うまい具合に同一人物ネタがやりやすそうな気がするんですけどねぇ。
リンク遊矢、見てみたかったなぁ。