~転生の間~
「はい、お疲れ様~。いや、この場合はお帰りが正しいのかな?まあどっちでもいいや。とりあえずナレッジ君だっけか、君はあの世界で死んでしまったからね。この空間に戻ってきたのは、別の世界のに飛んでもらうからさ。あ、記憶の方は気にしないでいいよ。なんせ、今回の記憶や経験を引き継いで、次の世界で死んでしまうはずだった子たちを救ってもらうんだから」
目を覚まして、次に言われたのはそんなセリフだった。しかも、絆の姿はない。
「あぁ、彼女らの事なら気にしないでいいですよ?ちょっと世界を担当していた世界に叩き込んだだけなので。少しミスすれば死ぬかもしれないですが、まああなたが気にするようなことではないです。そんなことより、私は実はハッピーエンドとかみたいな全員が生存できて、幸せに暮らしていけるような物しか許せないんですよ。そういうわけなので、貴方のステイタスとか能力とか全部そのままにしておくので、ささっと救ってきちゃってください。え?世界の説明?いりますそんなの」
勝手に話を進めていくナニカにたいして、背筋に何か寒いものが走る。あまりにも無表情にそういうナニカに、恐怖のようなものを覚えたのかもしれない。
「転生特典はさっき言ったように、今回体験した世界における能力全て、あとはまぁ、貴方の恋人とか魔剣とか、えーっと、明でしたっけ?と、水奈という人も連れて行っていいですよ。彼女たちもどうやらそれを望んでるようですし。え?一夫一妻じゃないのかって?別にその程度ならいじっても問題ないでしょ。あ、一応言っておきますけど、私が直接その子たちを救うとかができないからあなたを送るんですよ?いやぁ、時々いるんですよねぇ。そんな風に干渉できるならお前がやればいいだろとか言ってくる奴。できたらいちいちそんな風に呼び出したりなんてしないんだよなぁって気が付かないもんなんですかねぇ」
ヤレヤレといいたげなナニカは、自分の目の前に垂れ下がった紐を引っ張る。
「じゃ、そういうことで、せいぜい三ノ輪銀ちゃんと郡千景ちゃんを救ってきてください」
そんな言葉とともに、僕は地面に空いた穴に落ちていくのだった。
「・・・あ、一応代償消しておてやったの伝え忘れたわぁ・・・ま、いっか。そんなことより、さっそく日記でもつけないとねぇ。さてさて、あれが落ちたところはどこだろなっと・・・あ、あいつ十億分の一とかいうはずれ枠引いてやがるわwいやぁ、異物の不幸で飯ウマですわぁ!」