Fate/Animation   作:Mr.tosi

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第三話『白き青年再び』

 

 

さつき屋を出た私達は、行く宛の無いまま京の街を歩き回りながら探索していた。

 

 

 

 

マリア

「レベッカ?どうかしたの。」

 

 

レベッカ

「いや、さっきの光景が頭から離れられなくて。」

 

 

 

 

あの炎柱って奴の戦闘が、未だ頭から離れられない。あんな化け物共を一瞬で倒すなんて、マリア姐さんも強いけどアイツはもっと強かった。

 

 

 

 

セイラ

「そういえばあの人「俺の専売特許だ!!」とか言ってたけど、前にも魔獣と戦った事あるのかな?」

 

 

マリア

「恐らくね。見た所かなり手慣れてたし、彼のいた世界でもあんな魔獣がいたのかもしれないわね。」

 

 

エルザ

「それだけではないわ。」

 

 

セイラ

「如何言う事?」

 

 

エルザ

「彼も私と同じパーフェクト。即ち天才だからよ。」

 

 

 

 

え!?そんな風に見えないけど!?エルちゃんといい、あの炎柱といい天才ってのは変わり者ばかりなのか?

 

 

 

 

キリエ

「ねえ、話してる所悪いけどまた出たよ。」

 

 

レベッカ

「え?また?」

 

 

キリエ

「うん。あの鬼とか呼ばれている魔獣共が。」

 

 

 

 

正面を見るとこっちに大勢の人が走って来てる。多分魔獣から逃げてるんだと思う・・・・てか。

 

 

 

 

レベッカ

「ここに来てから魔獣多すぎだろぉぉぉぉ!!」

 

 

マリア

「文句なら後!!ほら行くわよ!!」

 

 

 

 

私達は逃げていく人混みを掻き分けて現場に向かっていたが、その途中で妙な会話が聞こえた。

 

 

 

 

男性A

「おいあの兄ちゃん素手で鬼と戦ってたぞ!?」

 

 

男性B

「アホか!?そんなん直ぐに殺られるぞ!?」

 

 

 

 

どうやら誰か戦ってるみたい。てか・・・・素手!?

 

 

 

 

レベッカ

「姐さん!もしかして!?」

 

 

マリア

「何処のバカよ!素手で魔獣と戦うなんて!!」

 

 

 

 

辿り着いた私達は驚愕の光景を目の当たりにした。魔獣の数が尋常じゃない程多かったからだ。

 

 

 

 

七花

「虚刀流奥義!鏡花水月!!」

 

 

 

 

そんで本当に素手で戦ってた。しかも囲まれている。

 

 

 

 

マリア

「流石にあの数を一人じゃ無理だわ!!」

 

 

レベッカ

「姐さん!お願い!!キリエも戦って!!」

 

 

キリエ

「わかった!今用意するね!!」

 

 

レベッカ

「おい待て!!どこ行く!?」

 

 

 

 

キリエは用意するとか言って私達が来た道を反対方向で走って行ってしまった。姐さんはさっきと同じで変身しながらも飛びながら彼が戦っているポイントまで一気に向かって合流した。

 

 

 

 

マリア

「加勢するわ!!」

 

 

七花

「悪い、一人じゃ流石に捌ききれなかったところだ!」

 

 

マリア

「無茶よ!!この多さ尋常じゃないわ!!ざっと50以上はいるわよ!?」

 

 

七花

「違う、軽く100は超えているな。」

 

 

 

 

姐さんが加勢しても数が多過ぎて対処出来ない。そんな時、私達の上空を何かが通り過ぎた。よく見ると、飛行機?てか何あの形の飛行機は!?

 

 

 

 

キリエ

「二人共掴まって!!」

 

 

 

 

なんとあの飛行機にキリエが乗っていた。翼の下からタイヤの様な物が出てきて、姐さんと男の人はキリエの言われた通りに二人共そのタイヤに掴まった。

 

 

 

 

マリア

「キリエ!?貴女が乗ってるの!?」

 

 

七花

「スゲーな!空飛んでるぞ!」

 

 

キリエ

「しっかり掴まってて!!」

 

 

 

 

すると飛行機は旋回して魔獣達が群がってる方に向かって突っ込んだ。

 

 

 

 

キリエ

「これでも喰らえ!!」

 

 

 

 

すると飛行機からマシンガンの様に弾が出てきて、それを魔獣達が大量に浴びて次々に消滅していく。それを魔獣の群れを、往復しながら続けていくうちに100近くいた魔獣達は、一気に半分以上に減っていた。てかキリエスゲーな。

 

 

 

 

キリエ

「流石に数減りすぎると当てるの難しいな。」

 

 

マリア

「キリエ!後は私達で応戦するわ!」

 

 

七花

「残りはこっちで引き受ける!!」

 

 

キリエ

「わかった!じゃあ投下コースに入るよ!」

 

 

 

 

飛行機は姐さんと素手で戦う男性を下ろすため高度を下げた。そして着地点に来た時、二人は飛び降りて戦闘態勢に入った。

 

 

 

 

マリア

「さて!残りを一掃するわよ!」

 

 

七花

「おう!」

 

 

 

姐さんと男性は残りの魔獣の討伐にかかった。そして一仕事を終えたキリエは飛行機を私達のいる所の近くに着陸させていた。でもキリエの乗ってる飛行機どっかで見たことあるような?

 

 

 

 

ひびき

「キリエ!お疲れ、凄かったよ!!」

 

 

キリエ

「まあね!ただこんな人の多い街中だと中々出せないんだよね。」

 

 

ひびき

「なるほど!だから宝具を隠したがってのか。」

 

 

キリエ

「そう言う事!」

 

 

 

 

キリエが飛行機から降りた途端、急に消えていった。サーヴァントが霊体化する様な感じだった。宝具もああやって霊体化するんだ。

 

 

 

 

マリア

「終わったわよ。」

 

 

キリエ

「はや!?」

 

 

 

 

魔獣の残党を討伐し終えた姐さんと長身の男が戻ってきた。

 

 

 

 

七花

「加勢助かったよ。アンタがこいつ等のマスターか。」

 

 

 

 

彼は私の方を見ていきなり訪ねて、私をマスターだと言い当ててしまった。てか何でわかった!?

 

 

 

 

マリア

「よくレベッカがマスターだってわかったわね。」

 

 

七花

「何となくな。家のマスターと同じ匂いがしたから多分そうじゃ無いかって。」

 

 

 

 

それを聞いた私達は警戒した。彼にマスターがいるって事は別の陣営のサーヴァントって事になる。敵か味方かわからない以上、下手に関わらない方がいいからだ。私達は彼に警戒しながら会話をする事にした。

 

 

 

 

七花

「そういや挨拶がまだだったな。」

 

 

 

 

え?

 

 

 

 

七花

「俺は『白の陣営』のセイバー。虚刀流七代目当主、(やすり)七花(しちか)だ。よろしくな。」

 

 

 

 

えぇぇぇぇぇぇぇッ!?自分から名乗り出た!?何でぇぇぇぇ!?

 

 

 

 

七花

「ん?どうかしたか?」

 

 

レベッカ

「いや何で自分の正体明かしてるのぉ!?」

 

 

七花

「別に問題無いだろ?俺もお前等を知らないし、お前等も俺の事知らないだろ?」

 

 

レベッカ

「いやそうだけど!!」

 

 

七花

「それにアンタ等悪巧みしてる様にも見えないしな。差し詰め何かの調査で来たのはいいけど、手掛かりが無くてアテもなく彷徨っていたってところか?」

 

 

 

 

当たってるー!!

 

 

 

 

マリア

「貴方の言う通りよ。そっちに敵意がないなら、こちらとしても安心だわ。」

 

 

七花

「何なら俺達の所に来るか?」

 

 

 

 

はぁッ!?何を言い出す!?と思いきやある人物の名前が上がって来た。

 

 

 

 

七花

()()ならお前等が知りたい事もわかるだろうし、会ってみたら如何だ。」

 

 

 

 

白玄。剣城君が出発前に言っていた人だ。エベレストで剣城君がお世話になった人なら信用出来るはず。

 

 

 

 

レベッカ

「わかった!案内して!」

 

 

エルザ

「待ちなさいレベッカ!!」

 

 

 

エルちゃんに掴まれた手の感触が私の腕に感じた。

 

 

 

 

 

エルザ

「いくらなんでも怪しすぎるわ。やめときなさい。」

 

 

 

 

ごめん、エルちゃん。

 

 

 

 

レベッカ

「今の現状、私達は何の情報も得られてないまま彷徨い続けている。これはチャンスなんだよ!」

 

 

エルザ

「けど怪しすぎるわ。」

 

 

レベッカ

「エルちゃん!もう決めた事なの!私達はこれから白の陣営に接触します!これは命令です!!」

 

 

 

 

 

エルちゃんは納得してなかった顔してたけどもう決めた事なの。だから心配してくれてありがとう、エルちゃん。

 

 

 

 

マリア

「エルザ。貴女の気持ちはわかるけど、レベッカが決めた事なら仕方ないわ。何かあった時は私達でサポートしましょう。」

 

 

エルザ

「マリア・カデンツァヴナ・イヴ。貴女は何故そんなに割り切れるの。」

 

 

マリア

「余裕がないからよ。」

 

 

 

 

マリア姐さんがエルちゃんを説得してるみたいだけど、何か不穏な雰囲気だった。大丈夫かな。

 

 

 

 

七花

「じゃあ行くとするか!」

 

 

 

 

私達は、彼の案内でついて行く事にした。しばらく歩くと、さっきまで華やかだった街並みから一変、ボロボロの小屋のような家が立ち並んでいて、住んでいる人もさっきと違ってみんな服がボロボロだった。中には路上で生活してる人もいた。まるで違う街に来た様な感じだった。

 

 

 

 

 

マリア

「まるでスラム街ね。」

 

 

レベッカ

「スラム街?」

 

 

マリア

「貧困層の住む街よ。ここにはお金が無い人達が多く暮らしているわ。」

 

 

 

 

そんな場所があるんだ。私の知ってる日本はそんな場所無いって聞かされてたけどこんな所があるんだ。

 

 

 

 

七花

「着いたぜ。ここだ。」

 

 

 

 

ボロボロの家が立ち並ぶ中、七花が止まったのは他のと比べてかなり小さい家だった。

 

 

 

 

「あっ!七花お兄ちゃんだ!!」

 

 

虎次郎

「本当だ!!七花兄帰ってきた!!」

 

 

竜二

「おい二人共、そんなに走ると危ないぞ。」

 

 

 

 

その家から小学生くらいの子供二人が七花の所に走って来て、お兄ちゃんなのかその子達を追いかける様に走って来た。この子達は何?

 

 

 

七花

「なあ、白玄はいるか?」

 

 

「いるよ!白玄いるよ!」

 

 

竜二

鏡歌(きょうか)と一緒に夕食の支度をしています。」

 

 

 

 

そのままその子達に着いて行き中を覗き込むと、倉庫くらいの広さしかなかった。そして私の目の前に、座りながら今日の夕御飯の準備をしている子供と、白い白髪のチャイナ服を着た男性がそこにいた。すると男性は気づいたのか私の方を振り向いた。

 

 

 

 

白玄

「おや?お客さんかい。」

 

 

七花

「そうだ。話を聞いてやってくれないかな。」

 

 

白玄

「わかった。鏡歌、悪いけど下拵えは外でやってもらえるかな。」

 

 

鏡歌

「はい!わかりました!」

 

 

白玄

「七花、すまないが子供達を外に連れ出してくれるかい。」

 

 

七花

「わかった。話が終わったら教えてくれ。こいつ等の事見てるから。」

 

 

白玄

「助かるよ。」

 

 

 

 

七花とその子供達は気を遣ってくれたのか家の外に出て行った。

 

 

 

 

白玄

「さて、僕は白玄。君のお名前は。」

 

 

レベッカ

「レベッカ・スカーレット・ティファニーです。」

 

 

白玄

「レベッカか、よろしく。それで僕に話とは?」

 

 

マリア

「いろいろと教えてもらうわ。魔物の事も、この地で行われている聖杯戦争のサーヴァントの事も!」

 

 

 

 

外にいたマリア姐さん達も入って来た。

 

 

 

 

白玄

「なるほど、これがレベッカのサーヴァント達か。初めまして。僕は白玄、異次元の放浪者だ。よろしく。」

 

 

マリア

「私は。」

 

 

白玄

「おっと!君達は名乗らなくても大丈夫だよ。アガートラームのシンフォギア奏者、マリア・カデンツァヴナ・イヴ。」

 

 

マリア

「ッ!?」

 

 

 

 

嘘・・・・姐さんの真名を一発で言い当てた!?

 

 

 

 

白玄

「『パーフェクトアイドル』又は『アイドル海賊』の異名を持つエルザ・フォルテ。」

 

 

エルザ

「なっ!?」

 

 

白玄

「ドリームアカデミーのエース、音城セイラ。」

 

 

セイラ

「ッ!?」

 

 

白玄

「『I(アイ) believe(ビリーブ)』の天翔ひびき。』

 

 

ひびき

「真名だけじゃ無くてフレンズ名まで知っているのか!?」

 

 

白玄

「そして『コトブキ飛行隊』所属で、疾風迅雷の異名を持つ、パンケーキが大好きな大食い少女キリエ。」

 

 

キリエ

「大食いは余計だっての!!」

 

 

 

 

エルちゃんにセイラにひびきにキリエの真名まで言い当てるなんて何のこの人!?

 

 

 

 

ロマニ

[気をつけるんだレベッカ!!]

 

 

 

 

ドクターが慌てて通信して来た。まるで彼を警戒する様に。

 

 

 

 

ロマニ

[その男はサーヴァントの事を知っている変態だ!!]

 

 

 

 

 

変態!?

 

 

 

 

白玄

「ククク・・・・君達は僕の事を甘く見過ぎだよ。何故なら。」

 

 

 

 

さっきの優しそうで爽やかフレッシュ全開の雰囲気が、化けの皮が剥がれた様に不気味な本性を現した。

 

 

 

 

白玄

「24時間365日年中無休!自室、更衣室、トイレ、お風呂のお着替えまで全集中監視中!あらゆるラッキーチャンスも逃さない!恐怖のKING・of・ストーカー・・・・。」

 

 

美作

美作(みまさか)(すばる)とは俺の事だぁ!!」

 

 

 

いきなり白い美形男子から巨体な漢に化けたぁ!?てかキングオブストーカーって犯罪者じゃねえかぁ!!

 

 

 

 

美作

「「微に入り細を穿つ」が俺の心情だ。どんな些細な情報も逃さない。なんならお前等のスリーサイズ、下着の種類に色、身体の敏感な所まで暴露してやろうか。」

 

 

 

 

 

変態だぁぁぁぁぁぁ!!まごう事なき変態だぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 

 

マリア

「そう、貴方がどう言う人か十分にわかったわ。」

 

 

美作

「は?」

 

 

マリア

「貴方がどうしようもないゲス野郎って事がね!!」

 

 

 

 

流石の姐さん達もさっきの発言で爆発したのか、皆んな怖い顔をしていた。まああんな発言すれば誰でも怒るけどね。

 

 

 

 

エルザ

「そう言えば、ツバサ・キサラギが規則を破った下級生にこんな事を言っていたわね。「おしおきタイム。」って。」

 

 

セイラ

「じゃあそれでいいな。」

 

 

ひびき

「よし、それで行こう。」

 

 

キリエ

「賛成。」

 

 

マリア

「全員一致って事で。」

 

 

 

おしおきタイム?じゃすまねえよな?

 

 

 

 

善逸

「あれ?もしかしてこれから僕とムフフな絡み合いでもするの♡」

 

 

マリア

「そんなわけないでしょ!!」

 

 

エルザ、セイラ、ひびき

「おしおきターイム!!」

 

 

キリエ

「半殺しだぁぁぁ!!」

 

 

善逸

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

 

白玄は図体デカイ男から金髪の少年に変身して、姐さん達の集団リンチを受けていた。私は呆れて外に出て、ドクター達に報告した。

 

 

 

 

レベッカ

「違う。」

 

 

ロマニ

[何がだい?]

 

 

レベッカ

「剣城君の聞いてた話と何か違う!!」

 

 

剣城

[だと思うよ。俺もあんな白玄さん見るの初めてだから。]

 

 

白玄

「やっほー!剣城君、元気してたかい!」

 

 

レベッカ

「イヤアアアアアアアアアアーーー!!」

 

 

 

 

いきなり白玄が横から近づいて来て、私は反射的に後退りした。

 

 

 

 

白玄

「おいおい、何もそこまで避けなくても!?」

 

 

レベッカ

「いやだってキングオブストーカーだし!!そんな変態近づいて来たら世の女性は普通逃るでしょうがッ!!」

 

 

白玄

「君は冗談と言う言葉を知らないのかい!?彼女達を覗こうにも二次元だから無理あるし!特にセイラ、エルザ、ひびきの三人はそう言うのは厳しいから無理なんだよ!」

 

 

レベッカ

「本当に?」

 

 

白玄

「本当さあ!さっきはああは言ったけど、僕は彼女達のスリーサイズも下着の事も知らない!逆に答えろと言われたら無理なんだ!!」

 

 

レベッカ

「わかった。じゃあ信用する。」

 

 

白玄

(マリアのシャワーシーンとスリーサイズは言わない方がいいかな?また話がややこしくなるし。)

 

 

レベッカ

「じゃあなんでマリア姐さん達にあんな事言ったの!?」

 

 

白玄

「マスターである君とゆっくり話がしたかったからかな。人払いをしたかったけど、彼女達がそうすんなりと受け入れてくれるわけないしね。特にマリアとエルザはプライド高くて頑固だから一歩も引かないだろうし。」

 

 

 

 

言われてみれば確かに。ん?

 

 

 

 

レベッカ

「今私の目の前にいるのが本人だとして、マリア姐さん達から制裁を受けているのは誰?」

 

 

白玄

「ああ!あれは僕の分身体だよ!こう言う時に役に立つよ!」

 

 

 

 

分身できるの!?さっきも別人に変身してたし!?何者なのこの人!?

 

 

 

 

白玄

「今頃は分身体にからかわられている頃かな。」

 

 

 

 

その頃姐さん達はと言うと。

 

 

 

 

 

ケテル

「キ・・・・キモヂィィィィィィィィィィ!!」

 

 

マリア

「何のこいつ。」

 

 

キリエ

「気持ち悪ッ!!」

 

 

ケテル

「ああ・・・・何たる高揚感でしょう。まるでルシファーさんが三人もいる様なこの感覚、私は今歓喜に包まれています!!」

 

 

 

 

白玄の言った通り、家のサーヴァント達はからかわられていた。

 

 

 

 

白玄

「やあ!久しぶりだね。剣城君、そしてゆめ。」

 

 

剣城

[お久しぶりです、白玄さん!エベレストではお世話になりました!まさかサーヴァントと契約しているマスターとは驚きました。]

 

 

白玄

「あの時は、共闘しているとは言え敵対する立場にあったから言い出さなかったが、君が自身の欲望で敵対する人間では無いとわかったから安心しているよ。」

 

 

ゆめ

[でもどうして京都に?]

 

 

白玄

「実はこの京都の異変について調べてるんだ。」

 

 

剣城

[京都を?]

 

 

白玄

「京都と言うより日本かな。この国の事を調べている。」

 

 

 

 

日本を?確かに言われてみれば、時代も私達が知ってるのと違うような気はするけど?

 

 

 

 

白玄

「さて!君達は僕に何か聞きに来たんじゃないのかい?」

 

 

 

 

そうだった!!ここでの謎があるんだ。先ずは京都に出現した魔獣について質問した。

 

 

 

 

白玄

「なるほど、落武者の様な妖怪がいろんな長さの刀を持っていた。」

 

 

レベッカ

「そう!白玄なら何かわかる?」

 

 

白玄

「レベッカ達が遭遇した魔獣は『歴史修正主義者(れきししゅうせいしゅぎしゃ)』だね。」

 

 

レベッカ

「レキシ?シュウセイ?」

 

 

 

 

歴史修正主義者とは、過去の出来事に介入し未来を改変する者達、つまりタイムパラドックスを意図的に起こそうとする者達だ。その組織の名を『時間遡行軍(じかんそこうぐん)』と言うらしい。ん?待てよ?

 

 

 

 

レベッカ

「ここ現代だから関係無くない?」

 

 

白玄

「そう、本来なら彼等は歴史を変える為に過去を改変する為現代には現れない筈だ。それがこの京都に現れるのはおかしすぎる。だから僕等はここの調査をしてるのさ。」

 

 

 

 

なるほどね。あっ!ついでにうどん屋で会った炎柱って奴の事も聞いておこう。

 

 

 

 

レベッカ

「ねえ白玄。炎柱ってサーヴァント聞いた事ない?さっきさつき屋ってうどん屋で知り合ったんだけど。」

 

 

白玄

「そうか、彼がサーヴァントに。」

 

 

 

炎柱の名前を聞いた時、彼は微笑んでいた。すると彼からこんな事を教えてもらった。

 

 

 

 

白玄

「サーヴァントの中には、自分達の世界では無く僕等の住む三次元世界、現実世界にも多大な影響を与えた者もいる。そんなサーヴァントを僕は『伝説の英霊(レジェンドサーヴァント)』と呼んでいる。」

 

 

レベッカ

「レジェンドサーヴァント?その炎柱もレジェンドなの?」

 

 

白玄

「彼の真名は『煉獄(れんごく) 杏寿郎(きょうじゅろう)』。『鬼殺隊』の中で最強の九人に選ばれた柱の一人、鬼殺隊炎柱の煉獄杏寿郎だ。」

 

 

 

 

そんな凄い奴だったんだ。そう言えば真名は明かせないから炎柱って呼んでくれって言ってた。あれあいつの異名だったんだ。ん?でもアニメーションって動く絵だよね?どうやって現実世界に多大な影響を与えたんだろ?

 

 

 

 

レベッカ

「その煉獄杏寿郎って奴、現実世界で何したの?」

 

 

白玄

「映画の興行収入を300億稼いだ男かな。」

 

 

レベッカ

「は?映画?300億!?あいつが!?」

 

 

白玄

「信じられないだろ。だが彼は世界の希望でもあったんだ。」

 

 

レベッカ

「世界の希望?」

 

 

白玄

「当時の現実世界では『新型コロナウィルス』が世界中に蔓延してた時代、彼は人々に勇気を与えた存在でもあったんだ。」

 

 

 

 

今から499年前、中国の武漢市から新型のコロナウィルスが発症し、感染は全世界に広がり、経済にも悪影響を及ぼす程の被害にまで発展した。

人々が絶望する中で立ち上がったのが、アニメーションのサーヴァント達だった。その先導に立っていたのが『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』に登場する英霊達で、その話の後半で煉獄杏寿郎は『上弦の鬼』と呼ばれる上位種の魔物と戦うのだが、彼はその鬼を撃退して命を落としたのだ。それが好評だった為、300億の男と呼ばれる様になったと言う。

 

 

 

 

レベッカ

「そうか、あいつ物語の中でもう死んでたんだ。しかも敵を倒せないまま。後悔してたんだろうな。」

 

 

白玄

「悔しかったとは思う。だが後悔はしてないよ。次の世代を守り切って託して逝ったんだ。心配は無いよ。」

 

 

レベッカ

「そっか!でも何で召喚されたんだろ?聖杯戦争で参加しているサーヴァントならキリエとひびきが知っている筈だけど知らないって言ってたし。」

 

 

白玄

「そうなのかい?これはまたまた謎が増えたよ。」

 

 

レベッカ

「そうだ!今京都で行われている聖杯戦争のサーヴァント達の事も教えてくれない!」

 

 

 

 

私はキリエとひびきから聞いたサーヴァントの事を話した。仮面を付けた女性のセイバー、「首置いてけー!!」とか言っている武者の格好したバーサーカー。についても聞いた。ただこれだけだと流石の白玄でも答えるのは難しかったようだ。

 

 

 

 

白玄

「ん〜・・・・セイバーか。仮面を付けた女性は心当たりが多過ぎてわからないな。」

 

 

レベッカ

「何だそれ?」

 

 

白玄

「そんな冷たい目で見ないでくれない?ただバーサーカーはわかったよ。もう彼しかいないからね。」

 

 

レベッカ

「そんなにやばい奴なの?」

 

 

白玄

「かなり。しかも聖杯戦争は彼にとっては喜ばしい舞台となる。」

 

 

レベッカ

「うそ!?聖杯戦争自体がバーサーカーに有利に働くってこと!?」

 

 

白玄

「彼は戦の達人だからね。三騎のサーヴァントを倒したのも頷ける。キリエもひびきもよくそんな相手に生き残ってたものだよ。」

 

 

レベッカ

「どんな奴なの!?」

 

 

白玄

「織田信長は知ってるかな?」

 

 

レベッカ

「日本で有名な偉人だよね。戦を終わらせる為なら女・子供も容赦しない『第六天魔王』の異名を持つ戦国武将。その人がどうかしたの?」

 

 

白玄

「そんな魔王ですら恐れた大名家が九州の薩摩、今の鹿児島県に領地を置いていた。それが『島津家』だ。」

 

 

レベッカ

「シマヅ?」

 

 

白玄

「島津家は戦においてはかなりの名手で『鬼島津』の異名を誇る家系だ。そしてこの聖杯戦争にその島津の武将『島津(しまづ)豊久(とよひさ)』こそ、バーサーカーの真名で間違い無い。」

 

 

 

 

そいつがバーサーカーか。話聞いてるだけで相当ヤバイサーヴァントじゃん!てかマリア姐さんでも勝てるかな?難しそうだな。

 

 

 

 

キリエ

「ああッ!!いたぁ!!」

 

 

 

さっきまで白玄の分身体に振り回されていたキリエ達が外に出てきて私達の所に慌ててやって来た。

 

 

 

 

キリエ

「助けて!!あいつ殴れば殴るほど喜んでるの!!」

 

 

マリア

「てか?え?白玄!?何で貴方がここに!?」

 

 

 

 

あ〜マリア姐さん達完全に白玄に遊ばれてるな。

 

 

 

 

セイラ

「うわぁ!!あいつ等来たよ!!」

 

 

 

 

は?

 

 

 

 

岩息

「少女達よ!!もっと殴って来て欲しい!!」

 

 

ダグネス

「さあ!お前達の怒りを拳に変えてぶつけて来い!!私が全て受け止めてやる!!容赦なく、出来れば過激に!!」

 

 

あやめ

「刺激が足りないわよメス豚ども!!こんなんで私を満足させられるとでも思ってるの!!銀さんならもっと過激なプレイしてたわよ!!」

 

 

 

 

とんでもねえ変態じゃねえかぁ!!

 

 

 

 

白玄

「おやおや、少しやり過ぎたかな。ならここでお開きにしようか。はい!散ッ!」

 

 

岩息、ダグネス、あやめ

「ドロンッ!」

 

 

 

 

その変態三人は白玄の合図と共に煙になって消えていった。何だったんだあれ?

 

 

 

 

白玄

「さてレベッカ、他に聞きたい事はあるかい。」

 

 

マリア

「何で貴方がここにいてレベッカと一緒にいるの!!」

 

 

白玄

「君が返事するの?何もそこまで警戒しなくても。てかその説明もう一度しないとダメ?」

 

 

 

 

まあ白玄が言うのもわかる。マリア姐さんは武器を構えて警戒してそれ以外はボディーガードの様に私を囲っていたからだ。

 

 

 

 

マリア

「得体の知れない貴方だからこうするの!!レベッカに変な事してないわよね!!」

 

 

白玄

「やれやれ、その疑り深い性格は相変わらずの様だ。」

 

 

マリア

「知った様な事言わないで!!」

 

 

レベッカ

「はいはい!みんなそこまで!!」

 

 

セイラ

「何で止めるんだレベッカ!!」

 

 

レベッカ

「皆んな白玄に遊ばれてたの。それも終わりだから全員武装解除して。」

 

 

ひびき

「大丈夫なのか?」

 

 

レベッカ

「大丈夫だよ。」

 

 

 

 

ちゃんと聞いてくれたのか皆んな礼装を解いてさっきまでの私服に戻っていった。

 

 

 

 

白玄

「さてレベッカ。他に質問は。」

 

 

レベッカ

「今は無いよ。また何かあったら教えて!」

 

 

白玄

「わかった。なら僕からもいいかな。」

 

 

エルザ

「待ちなさい。その前に、私達に謝罪は無いのかしら。女性に嫌がる様な事をして恥ずかしくないの。」

 

 

白玄

「やれやれ、君もそのお嬢様ぶりは相変わらずか。年上は敬うものだよ。」

 

 

エルザ

「そう、それは失礼したわ。ただ貴方を敬うつもりは無いけど。」

 

 

白玄

「そうか。ならばこちらもケジメを付けなければならないな。」

 

 

 

 

謝るんだね。まあ当然か。あれは流石にやり過ぎだと思う。

 

 

 

 

白玄

「同じ大地を歩いてすいませんでしたぁ!!」

 

 

 

 

いや、そう言う事で謝れじゃなくて!!てかこっちもやり過ぎ!!

 

 

 

 

マリア

「そこまで責めてないから頭上げて。もう許すわ。」

 

 

白玄

「そうかい!じゃあ話を進めさせてもらうよ!」

 

 

 

 

反省してねえなお前!!そんなに家のサーヴァントと話したいのか!!

 

 

 

 

白玄

「レベッカから話は聞いた。ひびきとキリエは今彼女と契約していると。」

 

 

ひびき

「そうだが?」

 

 

キリエ

「話って私達?」

 

 

白玄

「うん。君達二人には大事な話がある。まあ立ち話も何だし、一旦家に入ろうか。」

 

 

 

 

彼に案内されるまま私達はさっきの家に入りその場に座った。やはり貧しいのか、お茶も出なければ座布団もない。硬い床に座るしかなかった。

 

 

 

 

白玄

「さて、まずはキリエから行こうか。いろいろ説明しなければならないしね。」

 

 

 

 

白玄はキリエの世界について本人に確認する様に話した。

 

キリエが住む世界『イジツ』は、昔「地の底が抜け、様々な物が降ってきた」と言うという出来事があり、抜けた穴が閉じられるまでの間に善悪美醜問わず降ってきたものによって、荒廃の進むイジツに変化が起きたと言う。特に産業革命では『ユーハング』と呼ばれる者達が提供したレシプロ戦闘機によりイジツは航空産業として発展した。

 

だけど、話を聞いていくうちにイジツの生活環境はかなり酷いものだった。医療技術は発展せず治安も悪く、空賊やマフィアの抗争に巻き込まれた一般人の死亡率は高い。キリエ達イジツの人達はそんな過酷な環境で生活しているのだ。

 

 

 

 

キリエ

「日本軍。イサオが言っていたユーハングの本当の名前だよね?」

 

 

白玄

「そうさ。正確には、日本と言う国を守る為の軍隊だ。」

 

 

キリエ

「クニ?グンタイ?」

 

 

白玄

「国は周りの都市や街を纏めた更なる領地。軍隊は自警団を更に大規模にした組織だ。」

 

 

キリエ

「よくわからないけど、今更何でそんな話を?」

 

 

 

 

キリエにとっては既にわかり切ってる話なのに、何で今更するのかな。

 

 

 

 

 

白玄

「日本軍は大昔、戦争をしていたんだ。」

 

 

キリエ

「戦争?それってイケスカの動乱より更に酷い戦いだったって事?」

 

 

白玄

「そう。そしてキリエが使っている戦闘機を含め、ユーハングが提供した飛行機は全てその戦争で使われていた物、人を殺す兵器なんだ。」

 

 

 

 

何でそんな酷い話をキリエにするのか分からなかった。ただ白玄の顔は、さっきまで姐さん達をからかっていた時と違って、真剣な顔をしていた。

 

 

 

 

白玄

「君がこれからレベッカと一緒についていくなら覚悟して欲しい。サーヴァントの中には、その戦争に参加していた英霊達が介入してくる筈だ。それでも君は信念を通してでも空を飛ぶかい。」

 

 

 

 

 

どんな残酷な運命でも覚悟しろって言ってるのかな。

 

 

 

 

 

キリエ

「正直よくわからない。でもいつもと変わらないよ。私は私のやり方で空を飛ぶ。例え、どんな人殺しが相手でもね。」

 

 

白玄

「それを聞いて安心した。それでこそ『荒野のコトブキ飛行隊」だよ。」

 

 

 

 

白玄の真剣な顔が穏やかに戻った。キリエの事心配してくれてたんだ。

 

 

 

 

白玄

「キリエの話はここまでにして、次はひびきだ。ただこれは、レベッカとアースの皆んなにも聞いて欲しい話だ。」

 

 

レベッカ

「だそうですけどドクター。」

 

 

ロマニ

[何故彼女の話に僕等まで?]

 

 

 

 

そうだよね?関係無いよね?

 

 

 

 

白玄

「ひびき。落ち着いて聞いてくれ。アリシア・シャーロットが再びソルベットに閉じこもってしまった。」

 

 

ひびき

「何だって!?何故アリシアが!?」

 

 

 

 

アリシアって人の事情を聞いてひびきは動揺していた。白玄の話だと、アリシア・シャーロットはひびきの相方で一緒に仕事をしていたアイドルだ。ただ彼女が家の事情でアイドルを辞めてしまい、ひびきは彼女を連れ戻そうと説得して、再びフレンズを再結成する事が出来たらしい。それが何故かまた故郷に引きこもってしまったらしいのだ。

 

 

 

 

白玄

「実はソルベット王国でも聖杯戦争が開催してね。勝者はアリシア・シャーロットだったんだ。」

 

 

レベッカ

「でも聖杯戦争で勝ったんなら引きこもる必要なく無い?」

 

 

白玄

「どうやら彼女は聖杯を使って七騎の大罪の一人憤怒の狂戦士(ラースバーサーカー)を封印してしまったらしい。」

 

 

剣城

[七騎の大罪!?]

 

 

ゆめ

[でもどうしてアリシアさんが!?]

 

 

白玄

「理由はわからない。だがこれは君達に伝えた方が良いと判断した。」

 

 

 

 

 

そうか。そんな事になってたんだ。なら早く迎えに行かないと・・・・ん?てかソルベットって何処!?

 

 

 

ひびき

「理由はどうあれアリシアを放って置けない!!京都の一件が終わったら直ぐにソルベットに行こう!!」

 

 

白玄

「待ちなさい。ソルベットが何処にあるか知ってるのかい。」

 

 

ひびき

「わかるさ!ソルベットは何回も行ったことがある!案内はできるはずだ!!」

 

 

白玄

「残念だが、君が案内したところでソルベット王国はない。」

 

 

 

 

ソルベットが無い!?どう言う事!?

 

 

 

 

白玄

「失礼だがドクターアーキマン。君達はどうやって次元地点の座標を示して彼女達を転送したのかな。」

 

 

ロマニ

[主に二次元世界と、僕等の住む三次元世界の世界地図のデータを照合して座標を特定している。ただ僅かな誤差が生じる為正確に転送する事は出来ない。]

 

 

白玄

「そうか。ひびき。アース本部にソルベットの場所を教えてあげてくれ。」

 

 

ひびき

「わかった。」

 

 

 

 

ひびきはドクターにソルベットの座標の位置を正確に教えた。ただドクターから期待を裏切る答えが帰ってきた。

 

 

 

 

ドクター

[その地点は雪原地帯になっている。そもそもソルベット王国なんて国、僕等の世界には存在しない。]

 

 

ひびき

「そんな筈は無い!!ソルベットはある!!私の友人の故郷なんだ!!」

 

 

白玄

「落ち着いて。ソルベット王国は君の世界にしか実在しない国だ。本来ならこの次元世界には無い筈。」

 

 

レベッカ

「でもそこで聖杯戦争が行われているなら、ソルベット王国は存在するって事!?」

 

 

白玄

「恐らく、僕等の知らない全く違うソルベット王国がこの世界に実在している事になる。」

 

 

ひびき

「私の知らないソルベット王国。そこにアリシアがいる。」

 

 

 

 

でもソルベットがあるってわかっただけでもよしとするか。ん?でも白玄は何でそこで聖杯戦争の存在を知ってるんだ?思い切って白玄に聞いたが、彼には驚かされてばかりだった。

 

 

 

 

白玄

「君と同じように、契約しているサーヴァントがセイバーだけとは限らないと言う事さ!」

 

 

レベッカ

「他にもいるの!?」

 

 

白玄

「ライダーからの情報なんだが、彼女も明確な場所を把握していないんだ。この世界はまだまだ謎が多いからね。僕等でも把握しきれてないんだ。」

 

 

 

何かよくわかんなくなって来たぞ?考えれば考える程、私のお腹は鳴る一方だった。腹・・・・減った。

 

 

 

白玄

「さて、この話はここまでだ。ご飯にしよう!」

 

 

 

 

私に気を遣ってくれたのか、話を打ち切って夕飯の時間にしてくれた。外を見れば日は沈んでいて真っ暗になっていた。そのタイミングで七花と子供達が帰ってきた。

 

 

 

 

七花

「話、もう済んだか?」

 

 

白玄

「ちょうど今終わった所だ。」

 

 

「お話終わったの!!」

 

 

虎次郎

「オイラ腹減ったぁ〜!!」

 

 

竜二

「二人共、お客さんの前で行儀悪いぞ!!」

 

 

「ねえ!お姉ちゃん達泊まって行くの!!」

 

 

白玄

「うん、しばらくね。」

 

 

「やったー!!」

 

 

レベッカ

「いいの?ここにいても。」

 

 

白玄

「行く宛がないならここにいればいいさ。」

 

 

七花

「それにそこの五人はサーヴァントだから、眠る必要もないし、夜は見張りな。」

 

 

 

 

それは有難い!甘えさせて貰おう!

 

 

 

 

鏡歌

「白玄が作ったつ肉団子も持ってきました!」

 

 

白玄

「今日はつみれ汁だ!早速食べよう!!」

 

 

 

 

皆んなで鍋を囲って座り、出来上がったつみれ汁を頬張って食べていた。その最中に、私は皆んなに白玄から聞いた話をサーヴァント達に伝えた。

 

 

 

 

マリア

「彼やっぱりサーヴァントだったのね。しかもレジェンドクラスのサーヴァントだったとは。」

 

 

エルザ

「あのカリスマ的オーラはレジェンドの証。侮れない男ね。」

 

 

キリエ

「うどん屋にいた時はそんな風に見えなかったけど?ただうるさいだけの暑苦しい人だったよ。」

 

 

 

 

皆んなが話している中で私はある事に気がついた。白玄と七花が異世界の放浪者として、一緒にご飯を食べているこの子達はどうしたのかなって。嫌な感じはしたけど、それを白玄に聞いてみたが、この子達の壮絶な歩みを知る事になる。

 

 

 

 

白玄

「この子達は孤児なんだよ。」

 

 

レベッカ

「孤児・・・・。」

 

 

 

 

予感は的中した。皆んな親を無くしてこの京都に住む子供達だった。

 

 

 

 

白玄

「竜二は盗賊に、鏡歌は病気で両親や兄弟を亡くし、雀にいたっては家族が魔物に襲われたと聞いている。虎次郎は広島から京都まで歩いてきたそうだ。」

 

 

レベッカ

「広島?」

 

 

マリア

「何でそんな遠くから?」

 

 

 

 

するとさっきまで美味しそうにがっついていた虎次郎の箸が突然止まった。そして彼から語り出したのは、衝撃の過去だった。

 

 

 

 

虎次郎

「いきなり空が光って皆んな吹き飛ばされた。目が覚めたら、身体中熱くて痛くて泣きそうになって、目の前を見たら、街が無くなってた。道端には人が積み重なって寝ているし、お化けみたいな人が街を徘徊して、それを見て俺怖くなって、急いで家に帰ったんだ。そしたら家も壊されて、そこに父ちゃんと母ちゃんが骨になってたんだ。」

 

 

 

 

虎次郎の話を聞いて驚いていた。大昔の古代戦争で日本が大打撃を受けた新型爆弾の事だからだ。

 

 

 

 

マリア

「それって・・・・まさか!?」

 

 

白玄

「そこまでだマリア。虎次郎にとっては良くない。」

 

 

マリア

「ごめんなさい。でもここは平安時代の筈よ?太平洋戦争の産物がどうしてこの時代に?」

 

 

白玄

「それが、この日本を探索していると驚かされる。試しに東京に行ってみたが、そこは大正時代にまで文明が発展していたよ。」

 

 

レベッカ

「何かおかしくない?まるで地域によって時代の進歩が全然違うんだけど!?」

 

 

白玄

「僕がこの日本を調べていたのはそう言う事さ。何分ここは時代の流れが謎すぎる。」

 

 

 

 

確かに話を聞いてると時代の流れがおかしすぎる。二次元世界は私達の想像以上に複雑かつ不安定な世界かもしれない。ドクター達にも相談してみよう。

 

 

 

 

 

白玄

「それと煉獄杏寿郎だが、しばらくは彼を泳がせておこう。」

 

 

レベッカ

「放っとくって事?」

 

 

白玄

「彼が何の目的で動いているかわからない以上、下手に手出しは出来ないからね。動き出してからでもいいだろう。」

 

 

レベッカ

「邪魔しないようにだね。」

 

 

白玄

「それと真名も明かさない方がいいだろう。しばらくは彼の言う通り『炎柱(えんばしら)』で通す事にしよう。」

 

 

 

 

さっきの煉獄杏寿郎の件も含めて、これからの事を話し合った結果、今の現状を維持しつつ、ここを拠点に聖杯と七騎の大罪を探す事にした。剣城君の言った通り、白玄は色んなサーヴァントの事を知っていた。変わった人だけど優しいから悪い人ではないと思ったけど、彼の優しさからは何か危うさみたいなのを感じていたのは、私だけなのかもしれない。そんな不安な気持ちで私達の京都でのミッションがスタートした。

 

 

 

 




英霊紹介






真名:『(やすり)七花(しちか)


クラス:『剣士(セイバー)


宝具:『虚刀(きょとう) (やすり)


作品名:『刀語』



プロフィール
24歳。身長六尺八寸(約206㎝)。体重二十貫(約75kg)。虚刀流七代目当主。島育ちのため世間知らずで、考えることが苦手な面倒くさがりだが、常識に囚われない発想が敵を倒す糸口を発見することもある。かなりの長身で、鋼のように鍛えられた肉体を持つ。動きやすいということで上半身裸でいることが多いが、豪寒的な寒さには弱い。決め台詞は「ただしその頃には、あんたは八つ裂きになっているだろうけどな。」。
完了形変体刀でもある虚刀『鑢』は完成形変体刀の最後の刀であり、七代目である七花でほぼ完成していたが、『とがめ』を失ったことによりその真の力が解放され、サーヴァントとなってからも真名を解放すれば『虚刀 鑢』が解放される。
物語が終わった後は地図を作りながら全国を巡り、その後の消息は不明とされている。
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