数日後、手嶋さんから生活が安定したと手紙が届き、私とセイラ、そして何故か白玄までも一緒に彼の住まいに向かった。私達のよりか立派な家だった。
手嶋
「おっ!よく来たなセイラ!」
セイラ
「お招き頂きありがとうございます。無事に住まいが見つかったんですね!」
手嶋
「まあな。雇先はともかく、こんな立派な寝床まで用意してくれて、今泉には感謝してるよ。」
セイラ
「今泉?」
手嶋
「青龍を名乗ってた守護柱だ。あいつの本名だよ。」
ああ、そう言えば手嶋さんそんな名前で青龍を呼んでたっけ?
手嶋
「そういやそこのお嬢ちゃん方の名前を聞いてなかったな。」
レベッカ
「初めまして、レベッカ・スカーレット・ティファニーです。」
とがめ
「とがめと申す。以後お見知り置きを。」
手嶋
「レベッカととがめか。まあ上がれよ。ゆっくりお茶でも楽しもうぜ。」
部屋に上がり、茶の間に案内された私達は座布団に座り、手嶋さんがお茶を持って来てくれた。
手嶋
「さて、雑談しに来た訳でもないだろ。何を聞きたい。」
レベッカ
「どうしてわかるの。」
手嶋
「そこの白髪の嬢ちゃんが何か聞きたそうだからな。直ぐにわかる。」
とがめ
「話が早くて助かる。」
やっぱり白玄か。でも何を聞きだす気だろ?
とがめ
「手嶋殿。信じられぬかも知れぬが、我等はこの世界の住人では無く別の世界から来た人間なのだ。だからこの国に何が起こってるのかわからない有り様でな。現状や出来事について講義をお願いしたい。」
手嶋
「なるほどな。俄には信じられない話だが、確かにその様子じゃ何も知らなさそうだ。なら教えよう。レベッカに警告する為にも必要だしな。」
手嶋さんはなんの疑いも無く了承してくれた。そして何故私に警告が必要なのかよくわからないまま手嶋さんの講義が始まった。
今から5年前、この日本ではアメリカと戦争をしていた。それが私達の世界に起きた古代戦争『第二次世界大戦』に起きた日本とアメリカの戦争『太平洋戦争』と同じ事が起きていたのだ。当然日本は敗れ、更には核兵器を使って、広島と長崎に原爆を投下させた事まで起きていた。虎二郎は恐らくその原爆被災者の一人なのだと確信した。その後の戦後復興の立役者となったのが、今の
手嶋
「おいとがめ。大丈夫か?」
彼の話を聞いてから、何故か白玄はまるで頭痛がしたかのように頭を抱え混んでいた。
とがめ
(マイケルジャクソンモドキが日本を侵略してしもうただとぉ!?なんで!?いやいや鬼の長に何やらせてんの!?てか親方様天皇やってるんだったら無惨を排除しろ!!何故見逃しているのだ!!だから彼奴は作中でも「私は天から許されているのだ。」とか酔ったセリフ吐いてんだよぉ!!悪党に日本の政治やらせちゃ一番ダメな奴だから!!)
レベッカ
「ちょっと白玄!手嶋さんの話聞いてから異常じゃ無い動きしてるけど!?」
とがめ
「すまぬ聞かないでくれ。」
訳分からんから放っておこう。
手嶋
「で、ここから嬢ちゃんに忠告だ。5年経った今でも、アメリカ人をよく思わない奴はいるどころか目の敵にしてる奴もいる。もちろん皇居にもだ。」
レベッカ
「それが忠告?」
手嶋
「そうだ。天皇はお前に不審な動きがあれば即拘束する構えでいる。場合によっては命を落とす危険もある。今泉がお前に言ったことはそう言う事だ。」
レベッカ
「そう言えば「虎に咬み殺されたくなければな。」とか言ってたけど・・・・まさか守護柱!?」
手嶋
「察しがいいな。白虎は大層アメリカ人を嫌っている。手加減はしないだろう。下手に京を動き回るより大人しくしていた方がいい。これは今泉からの頼みでもあるんだ。」
レベッカ
「青龍が?でもどうして私なんかに?」
青龍とはこの前初めて会ったばかりだし、どうしてそこまでしてくれるのかわからなかった。けどその理由は手嶋さんと青龍の前職に関係していた。
手嶋
「確たる証拠も無しにお前を罪人にする訳にはいかない。俺達の誇りと、今泉の法度がそれを許さないからだ。」
レベッカ
「それってどう言う事?」
手嶋
「俺と今泉は、かつてこの京都守護職に就いていた元『新撰組』の隊士だったからだ。」
私達は驚いた。手嶋さんと青龍があの有名な新撰組のメンバーだったのだ。でも私達の知る新撰組は、土方歳三や近藤勇、沖田総司が有名であるが、手嶋純一郎や今泉と言う人物は聞いた事がない。それは白玄も同じだった。
とがめ
「因みに当時の新撰組の局長の名は?」
手嶋
「
土方歳三の地位はあの青龍が付いていた。ん?でも待てよ?今二人がそれぞれの役職に就いてるって事は当然新撰組は解散している。でも戦争が始まったのはそれから70年後の話になるけど?なんで二人はまだ若いんだ?
とがめ
「手嶋殿。新撰組が解散していつ頃に世界大戦が始まった。」
手嶋
「そんなもん、幕府と新政府軍が戦ってる最中だよ。」
とがめ
「なんだと!?では国内で内部抗争をやってる最中に日本は戦争に参加していたのか!?」
手嶋
「ああ。しかも同盟国と組んでいたイタリアとドイツには内密でだ。もちろん他の地方の藩主も知らない。」
そんなとんでも無い事を当時の明治政府はやっていたのだ。
手嶋
「こりゃ本当に何も知らないらしいな。因みに年号は昭和だ。」
とがめ
「はあ!?大正ではないのかぁ!?」
手嶋
「確かに大正も候補に入っていたが、昭和に決まったぞ?」
まさか大正飛ばして昭和とは、この国の歴史はめちゃくちゃだ。おまけに威信戦争の最中に第二次世界大戦とは、時代の急な変化に驚いている。
手嶋
「だから不用意に外国人がウロチョロしない方がいい。死にたくなかったらな。」
改めて手嶋さんからも忠告された。私達は話を終えて手嶋さんの家を出た。けどこの国の現状がまだ理解できなかった。
レベッカ
「正直まだ信じられないよ。」
とがめ
「無理も無い。あんなデタラメな政治をやっていたんだ。それを納めた鬼舞辻無惨が凄すぎるわ!」
さっきから白玄の様子を見るに、大統領と天皇をやってる人達が気に食わなそうだけどよっぽど知ってる人に似てるんだな。
とがめ
「首相制から大統領制に変わったのも驚きだが、これ以上は流石にツッコミきれん。今得た情報だけでも良しとしよう。」
流石白玄、切り替えと諦めの速さに感心だわ。
とがめ
「で?レベッカよ。お主はどうするのだ。」
レベッカ
「どうするって?」
とがめ
「手嶋殿達の警告通り大人しくしているか?」
その事か。そうだな。大人しくしているとしましょうか。
レベッカ
「うん!手嶋さん達の言う通り大人しくする。大人しく・・・・情報収集させて貰いますよ。私なりに。」
とがめ
「うむ!それでいい!」
セイラ
「だったらサーヴァントも付けた方が良く無いか?」
レベッカ
「それはかえって目立つし、霊体化しても怪しまれるだけ。だから一人で動きたいの。」
セイラ
「わかった。でも何かあった時は令呪を使って。その命はもうレベッカのものだけじゃ無いから。」
レベッカ
「ありがとう。セイラ。」
そう私達はいつもと変わらず、任務に戻った。手嶋さん達に私達の動きが見抜かれていたとしても、此処での任務は疎かにする訳にはいかないから。
手嶋
「そう素直に聞く娘でも無いそうだぞ。今泉。」
手嶋さんが今の所から私達を見ていると、その部屋から青龍が入って来た。どうやらさっきの話を全て聞いていたようだ。
今泉
「こうなる事は予想してました。」
手嶋
「ならあの小娘はお前が見張るんだな。」
今泉
「ええ、手筈通りに。手嶋さんはいつも通りでお願いします。」
手嶋
「わかった。あの娘を頼むぞ。」
今泉
「そのつもりです。」
その後、青龍は私のあとを付けて来たのだ。悪く言うとストーカーだよね!?その事を知らず、私は再び情報収集を続けたのであった。
一方、エルちゃんもバーサーカーとセイバーのを探していた。
エルザ
「ここも空振り。」
けどエルちゃんの方も進展は無し。かなり苦戦していたようだ。別の場所に移動しようとしたその時だった。
香奈
「お母さーん!!どこー!!」
目の前に小さな女の子が泣いていた。どうやらお母さんと逸れてしまったようだ。エルちゃんは何を思ったのか、その女の子に近づいて声を掛けた。
エルザ
「お母さんと逸れたの。」
香奈
「うん。」
エルザ
「私も一緒に探すわ。だから泣かないで。」
香奈
「うん。ありがとうお姉ちゃん。」
エルちゃんはその子の手を取って街の中を歩き始めた。しばらく行くと二人は大通りの方に出始めた。二人とも逸れないようしっかり手を握って行き交う通行人を避けながらお母さんを探した。
母
「香奈!!」
この女の子の名前を呼ぶ声が聞こえた。多分この子の母親だと思う。
香奈
「お母さん!!」
やっぱりそうだった。母親は娘を抱いて安心していた。だがその母親に同行していた者もいたが、またしてもあの男が現れた。
煉獄
「誰かと思えば!うどん屋で俺に説教をしたサーヴァントか!」
エルザ
「炎柱。」
煉獄
「ありがとう!!」
エルザ
「えっ!?」
急に煉獄はエルちゃんの両肩を掴みお礼を言った。エルちゃんもいきなりの事で動揺してた。
煉獄
「君がこの子を保護してくれたお陰で大事に至らずに済んだ!!こうして母親とも再会出来た!!ありがとう!!」
エルザ
「とっ・・・・・当然の事をしたまでよ。」
煉獄が褒め尽くすもんだからエルちゃんはツンケンしながら顔を赤くしていた。
香奈
「お姉ちゃん!ありがとう!」
エルザ
「ええ。」
小さな女の子の笑顔に、エルちゃんは優しく微笑み返した。それはまるで太陽のようだった。親子二人はお礼とお別れを言って去って行った。二人は安心したかのように見送った。
煉獄
「うむ!やはり子供には母親が必要不可欠だ!」
エルザ
「そうね。母親の側にいる方が子供も安心するわ。」
さっきまでの太陽のような微笑みを返していた表情とはまるで違い悲しい顔をしていた。そんなエルちゃんを見た煉獄は何かを知っていたのかおかしな事を言った。
煉獄
「やはり、君は弟と似ているな。」
エルザ
「貴方の弟に?なら、さぞ私みたいに優秀な弟さんだったのね。」
煉獄
「ハハハ!才能に関しては多分君とはかけ離れている!」
エルザ
「は?」
煉獄
「俺が似ていると言ったのは、弟と同じ目をしていたからだ。」
エルザ
「目?」
煉獄
「うむ!まるで母を求めるような、そんな悲しい目をしていた。」
エルザ
「!?」
煉獄に言われて図星だったのか、エルちゃんは動揺していた。
エルザ
「だとしたら私は、人としては貴方の弟より劣ってるわね。」
二人は大通りを歩き始め、エルちゃんはかつて自分が犯した過ちを煉獄に話した。それはお母さんに振り向いて貰いたい彼女の我儘から始まった事なのだ。
エルちゃんの第二宝具でもある『太陽のドレス』だが、それを顕現させるためには『星のツバサ』を持つドレスを持ったアイドルを揃えなければならなかった。
彼女は、太陽のドレスを手に入れる為に『ヴィーナスアーク』と言うアイドル学校を設立して船で大海原に出て世界中の素質あるアイドルを集めて周った。
もちろん、日本にも訪れて『
進展が無かった星のツバサを日本で多くのアイドルが顕現した。そして全てのドレスが揃った時、エルちゃんは太陽のドレスを発現させた。後はアイカツランキングと言う大舞台で世界一のアイドルになるだけだった。だけどエルちゃんはこの時から様子がおかしかった。
先ずはヴィーナスアークの解散を生徒達に告げたのだ。理由は太陽のドレスが手に入った時点で彼女達は用済みになるからだ。それも説明した事で、一部の人達以外は皆んなエルちゃんを信用できなくなってしまい、彼女の言われた通りヴィーナスアークを辞めるつもりでいた。そんな彼女達を引き止めたのが、エルちゃんの側近をしていたアイドルだった。
だが彼女の願いも虚しく、エルちゃんは芸能界を去るつもりでいた。事態を重く見たゆめはエルちゃんを止める為に全力でぶつかり僅差の判定でゆめは勝ったのだ。そしてエルちゃんがステージを去ろうとした時、彼女の母親が駆けつけ、エルちゃんを抱きしめた。こうして二人は親子の絆を取り戻したのだ。
エルちゃんの話が終わった頃には、二人は神社らしき所に来て座っていた。そして彼女の話を聞き終えた煉獄の答えは意外なものであった。
煉獄
「俺は君が羨ましい!」
エルザ
「貴方人の話聞いてないでしょ!私の我儘でどれだけ周りに迷惑を掛けたか!!」
煉獄
「確かにやり方は間違ってたかもしれない。だが君は自身の間違いを知った上で責任を果たそうとした。君の仲間はその事情を知った上で止めにも入ってくれた。それは君が信頼たる人物だと言う事だ。それに母親に愛されたいのは子供の特権だ。十分恵まれていると俺は思うぞ。」
エルザ
「それは貴方も同じでしょ?母親がいたなら貴方達兄弟だって出来たはずよ。」
煉獄
「俺にはそれが叶わなかったし、弟は母親の顔すら覚えて無いのだ。」
エルザ
「えっ・・・・。」
今度は煉獄の話が始まった。元々彼の家、煉獄家は鬼殺隊創設者の産屋敷家を支える家系で、先祖代々『炎柱』の名を受け継いで来たのだ。
そんな彼の母親は病気で寝込んでいたらしく、弟もまだ赤ん坊だったらしい。死期が近いと悟ったのか、まだ小さかった煉獄に「強く生まれた者の責務」を彼に教え、その後亡くなった。弟さんはまだ赤ん坊だったから母親の顔を知らず、父親に至っては気力を無くし、酒浸りの日々であったと言う。唯一煉獄家を支えられるのは彼だけだった。
エルザ
「それにしてもどうしようも無い父親ね!本来子供達を育てる立場だと言うのに!」
エルちゃんは煉獄の父親に不満があったみたいだが、彼は笑いながらエルちゃんを宥めるように説明した。
煉獄
「まあそう言うな。父上とて最初からそんな人間では無かったのだ。何か心に深い傷を負ってそうなったのは俺が理解している。」
エルザ
「貴方も大変だったのね。」
煉獄
「そうだな。泣き言を言う暇も、甘える事も、泣く暇もなかった。家の事も守らねばならなかったし、鬼殺隊の後輩達も導いてやらねばならなかった。上に立つ者の責務と言うのはそう言うものだ。」
エルザ
「私もそうだったわ。でも・・・私はその責務を放り出した。」
煉獄
「それは俺も同じだ。俺は親不孝者だ。弟と父上を残して死んでしまったのだからな。」
エルザ
「貴女死んでいたの!?」
煉獄
「うむ!だが次の世代に託す事は出来た。後悔はない。」
エルちゃんは悲しそうな顔をしていた。彼の話を聞いたら、確かに自分のした事なんて大した事ない、そんな感情が湧き上がっていたからだ。
レベッカ
「なるほどね。二人にそんな過去があったとは。」
エルザ
「レベッカ!?」
煉獄
「全く気配を感じなかったぞ!?いつの間に!?」
フフフ。二人の背後からの神出鬼没な私に、エルちゃんも煉獄も驚いているようでありますな。ナイスリアクション!
エルザ
「いつからいたの!」
レベッカ
「エルちゃんの黒歴史を語り始めたあたりかな。あっ!アースに帰ったらお説教だからね。」
エルザ
「後を付けてきたのね。それに何で私が貴女にお説教さられなきゃならないの。」
レベッカ
「パーフェクトアイドルの異名を持つエルザ・フォルテがなに能天気ルーラー虹野ゆめに敗北してんだ?赤の陣営に敗北者は許すまじ!!」
エルザ
「貴女ゆめの事舐めすぎよ!」
煉獄
「ハハハ!二人は仲が良いのだな!」
二人の話を聞いたけど、私にはわからない事がある。それは、二人にとっての母親と言う存在だった。
レベッカ
「ねえ、二人にとって母親ってそんなに大事な人なの?」
エルザ
「貴女はまた何を言い出すの。」
煉獄
「君にも家族がいるなら母親くらいはいるだろ?」
レベッカ
「母親どころか父親の顔すら見た事ないの。」
そう。私は物心ついた時から聖王教会にいて、そこで魔術を中心とした教育を受けていたが、成績はよろしくなかった。懸命に努力したけど結果は出せず、その生徒は犬や猫同様に殺処分となるのだ。アースに移動になった時は助かったけど、結果聖王教会から追い出される形となってしまった。だからアースを離れたら、私は時計塔や聖王教会からも命を狙われるだろう。生きる為なら何だってしてやる。そんな気持ちしかなかったから、自分の親を気にする事なんてなかった。
レベッカ
「だから正直親がいるって感覚が私にはないの。ずっと一人で生きてきた。必死に生き抜く事しか頭になかったから。」
何故か私は二人にその話をしていた。何でだろ?
男性
「鬼だ!!鬼が出たぞ!!」
そんな時でも遡行軍は現れる。どうやらさっき私達がいた通りに現れたようだ。
レベッカ
「行くよ二人共!」
私は二人から離れるように駆けて行った。二人から見た私の背中は、寂しそうと言うより逞しく見えたと言う。
煉獄
「君は知っていたのか。彼女の事を。」
エルザ
「知るわけないでしょ。この前会ったばかりなんだから。」
煉獄
「そうか。ならば行くとしよう!!」
エルザ
「結構な事ね!」
二人は何も語らず、何も聞かず、そのまま私に着いて来てくれた。早速現場に向かったけど、遡行軍の数は僅か6体しかいなかった。これならすぐ終わると思いきや、さっき迷子になった女の子とその母親が襲われていた。
香奈
「お母さん!!」
母
「逃げなさい香奈!!」
母親は転んで起き上がれない状態、そこに遡行軍の一体が母親に刀を振り下ろそうとしていた。
香奈
「やめてぇぇぇ!!」
打刀
「グォォォ!!」
煉獄
「やらせるか!!」
母親に刀が振り下ろされそうになった時、煉獄が間一髪で斬り掛かり魔獣は消滅した。
煉獄
「二人は親子二人を頼む。」
レベッカ
「わかった!」
エルザ
「だけどその前に!」
エルちゃんは自分のスキルを使って煉獄を強化した。
煉獄
「有り難く受け取ろう!!」
エルザ
「さっさと片付けなさい!」
煉獄は直ぐ遡行軍を斬りに掛かり、あっという間に残り一体となった。だがその相手は、この前セイラと二人がかりで倒せなかったデカイ魔獣、大太刀だった。
煉獄
「まさか最後に貴様が相手とはな。だが!もう遅れは取らん!!炎の呼吸!伍の型!
虎のような形をした炎が大太刀に直撃し倒れたのだが、この前の奴と違ってあっさり倒れたのだ。やっぱりあの大太刀は誰かに強化されていたのだと改めて知らされた。
早速、この前白玄の言われた通り私は現場の確認をしたが、今回は強化された形跡が全くなかった。
レベッカ
「数も少なかったし何が目的だったんだろう?もしかして偵察?」
私がそんな事をしていると、あの親子がエルちゃんと煉獄にお礼を言っていた。
母
「二度も助けていただき、ありがとうございました!」
煉獄
「いいえ。それより無事で何よりでした。」
香奈
「ありがとう!太陽のお姉ちゃん!」
エルザ
「太陽。」
親子は二人に手を振って行ってしまった。エルちゃんは、あの子に言われたことが少し照れ臭そうにしてたけど、少し嬉しそうに見えた。それを見た私は二人に合流したが、煉獄とここでお別れした。
煉獄
「では俺も行くとしよう!」
レベッカ
「もう行くの?」
煉獄
「俺も大事な用があるのだ。そろそろ行かねばなるまい。」
そっか。なら名前だけでも名乗っときますか。
レベッカ
「レベッカ。」
煉獄
「ん?」
レベッカ
「レベッカ・スカーレット・ティファニー。私の名前だよ。」
煉獄
「いいのか!?」
レベッカ
「いいよ。セイラやエルちゃんが信用してるなら教えても問題ない。」
エルザ
「それなら私も。」
エルちゃんも、煉獄に真名を明かすことにしたらしい。
エルザ
「ライダー。エルザ・フォルテよ。」
煉獄
「君もか!?二人共何故俺に真名を明かす!?無用心にも程があるぞ!?」
エルザ
「貴方が・・・パーフェクトだからよ!」
そうエルちゃんは言い切った。それは彼が信用できるサーヴァントだと確信したからだ。だからセイラと同じでエルちゃんも真名を彼に預ける事が出来たのだ。
煉獄
「そうか。なれば近いうち!俺の真名を教えると約束しよう!!」
レベッカ
「じゃあ気長に待ってる!」
煉獄
「うむ!ではさらばだ!!」
私達に手を振りながら煉獄は去って行った。それを見送った私とエルちゃんは、あの後別々に行動した。
そしてその日の夜。私達は家に集まり、収集した情報を共有していた。
マリア
「紫の着物を着た男性から「北の虎には気をつけろ。」そう忠告されたわ。」
ひびき
「こっちもだ。この間レベッカが訪れた一座に行ってみたが、そこの座長さんから「北には人相の悪い虎が、貴女のお友達を食い殺そうと必死になって探していたわよ。」と言われた。」
キリエ
「私はその虎を見たけど・・・・「己どこに隠れてる鬼畜米兵!!」って本当にレベッカを食い殺す勢いで探してた。」
レベッカ
「私何かしたぁ!?」
SNSもないこの時代になんでこんなに噂広まるの早いの!?
とがめ
「思ったより守護柱達に気づかれるのが早かったか。手嶋殿から話を聞いて正解だったな。」
レベッカ
「これじゃあ迂闊に外も出歩けないじゃん。」
とがめ
「だからだレベッカ。貴様はしばらく外出自粛規制だ。」
相手人間の筈なのに何で猛獣並みに警戒しないといけないの。
とがめ
「それで、レベッカはあの後どうだったのだ。それなりに収穫はあったのであろう。」
レベッカ
「バーサーカーらしき情報だけどね。」
そう。私は、京から西に離れた場所に刀鍛冶が住む村があると言う話を聞いて、早速その村を訪れて聞き込みを開始した。するとひょっとこの面を着けた鍛冶師から、さらに南に行った先に廃村があるらしく、そこから「首よこせぇぇぇ!!」と男の叫び声が聞こえたらしい。多分バーサーカーの島津豊久だと思う。
とがめ
「うむ!良くやった!でかしたぞ!」
白玄に褒められたよ。なんか嬉しい!
とがめ
「とはいえ廃村か。確かに人目につかず聖杯戦争をするには打って付けの場所だ。もしやとは思うが、我等が参ればセイバーが食い付くかもしれん。」
レベッカ
「セイバーが?そう簡単に行くものなの?」
とがめ
「それは行ってみればわかる。」
白玄はそう言っていたけど、こんなあからさまな方法で引っかかるかな?
マリア
「それなら動くなら今しかないわ。昼間は守護柱の目が光っている以上、レベッカが動けるのは夜しかない。」
姐さんの言う通り、私がまともに動けるとしたら真夜中しかない。早速私達は廃村に向かったが、キリエは嫌そうに渋々着いて来た。よっぽどバーサーカーが苦手と見る。七花は子供達を見てもらうため残って貰った。流石に子供だけにしておくのは危ないからね。
そして南西にある廃村に着いた私達を待っていたのは、いかにも幽霊が出そうな不気味なところだった。だがその時、白玄が一軒の家で足を止めた。
とがめ
「どうやら当たりだったようだ。」
レベッカ
「じゃあここに?」
とがめ
「ああ、バーサーカーがいる。」
白玄はノックして「失礼する。」と一言声を掛けてから戸を開けた。中は床に穴も空いていて、とても人が住めるような所では無かったが、そこに誰か壁に寄り掛かっていた。赤い鎧を着ていて私達をその鋭い眼光で睨みつけていた。なんか他の皆んなと違って怖いんだけど!?
豊久
「誰じゃ、おんしゃらは。」
私達は中に入り、先に入った白玄が正座してバーサーカーと対面した。
とがめ
「バーサーカー。島津豊久殿とお見受けする。」
豊久
「なして
とがめ
「尾張幕府総監督奉る所、奇策士とがめと申す。以後お見知り起きを。さてお主の真名を何故知ってるかは置いといて、此度お主の下を訪ねたのは勧誘に参ったからである。」
豊久
「勧誘だと?」
白玄は、今の聖杯戦争が無駄だと言う事、聖杯が機能してない事、七騎の大罪が聖杯戦争の主導権を握ってる事、それを知ったキリエとひびきが私と契約した事、それを全て説明した。だがそう簡単には納得しなかった。
豊久
「お
とがめ
「お主の頭に合うようわかりやすく説明したのだが?」
豊久
「だが断る!!」
しかも内容理解してないのに断って来た。
とがめ
「理由は?」
豊久
「お
とがめ
「やっぱり・・・・それが理由か。」
白玄はバーサーカーの返事にアホらしさを感じていたのか頭を抱えていた。確かに女性に変身してる白玄以外は皆んな女性だから、彼はそれが気に入らなかったらしい。けどその後バーサーカーは女性に関していろいろ文句ばかり言っていた。
豊久
「そもそも女子が戦場に出る意味がわからん!!家に帰って紅でも付けておればよか!!」
マリア
「あら?意外と優しいのね。でも心配無用よ。私達こう見えて強いから。」
豊久
「南蛮人はうつけか阿呆しかおらんのかぁ!!」
マリア
「なんかバカにされたんだけど!?」
信長
「すまんのう。こいつ九州のど田舎に住んどるから世間知らずなのよ。」
白玄は急にオッサンに変身するし、なにやってんだろ?
豊久
「何で白髪娘が信長に変わっとる!?妖怪かお
信長
「オメーに言われたくねえよ!!」
まあそれは二人共何だけど?それはそうとどうして女だからダメなのか?白玄に聞いたら、どうやらその時代の人達の慣習にあると言う。
信長
「まあ女は主に政略結婚に利用されていたからな。他国の和睦や同盟に、人質や嫁を送るのは俺達の時代じゃそれが当たり前よ。」
レベッカ
「なるほどね。」
信長
「けどよ豊!俺達の時代だって女子も戦に参加してたぞ!」
豊久
「はっ!?そんなわけあるかぁ!!」
信長
「俺の叔母さん。旦那無くしてその土地の領主を務めたんだ。まあ落とされたがな。」
豊久
「当然じゃ!女子が城を守れるか!討ち死にでもなったんじゃろ。」
信長
「いいんや。敵方の武将が叔母さんに惚れ込んでそのまま結婚して落城。」
豊久
「そげな阿呆な話あってたまるかぁ!!」
信長
「あったんだよ!!ボケナス!!」
戦国時代って戦争みたいな荒々しいイメージだったけど、そんなエピソードまであったんだ。
マリア
「あらやだロマンチックじゃない。」
ひびき
「正に戦場に咲く恋の花だ!」
女性陣には好評だった。
信長
「それと、お前が関ヶ原で討ち取った赤備えの大将がおっただろ?」
豊久
「そいつがどぎゃあしたか?」
信長
「そいつの前の城主も女だったぞ。」
豊久
「ホンマか?段々話が胡散臭くなっとるきいのう?」
信長
「それにだ!!お前『巴御前』て言う立派な女武者がいただろ!!」
豊久
「知らん!!そげな武将聞いた事ないわ!!」
マリア
「いや!流石に巴御前くらい知ってるでしょ!!有名な人物よ!?」
豊久
「
マリア
「ウソ・・・信じられない。」
信長
「そういや忘れてたが、こいつ安倍晴明も知らなかったんだ。」
マリア
「どんだけ世間知らずなのよ彼!?」
豊久
「なんじゃおんしら!!揃いも揃って
信長
「馬鹿にしてんだよ!!この戦馬鹿!!」
なんか話が全然戻らないからもう私がやる!!私は白玄を無理矢理どかして彼の前に堂々と座り込んだ。
レベッカ
「とにかく!私達は貴方に力を貸して欲しいの!!七騎の大罪とまともに戦えるのは貴方のようなサーヴァントなの!!」
豊久
「なして
レベッカ
「いいじゃん!!協力してくれたってバチは当たらないよ!!だからお願い!!」
豊久
「ええ加減にせえ小娘!!お
「カッチーンッ!」と私の中で何か音がして、そこから何を言ったか覚えていない。ただ頭にきていたのだけは確かだった。
レベッカ
「さっきから黙って聞いてれば女は弱いから帰れだのギャアギャア言いやがって!女馬鹿にするのも大概にしろよ!!妖怪みたいな絵面しやがって!!」
信長
「おい、レベッカの奴どうしたんだ?」
マリア
「多分、堪忍袋の尾が切れた。」
ええ、マリア姐さんの言う通りです。我を忘れるくらい頭にきてました。私もうめちゃくちゃ言ってるかも。
レベッカ
「あと日本人ならちゃんと日本語話せ!!さっきから言ってる事訳わかんねえよ!!日本語で話せここ日本だぞ!!」
信長
「レベッカ!?それ方言だから!ちゃんとした日本語だから!!」
レベッカ
「後、お前は男失格だぁ!!失格!!」
信長
「ちょっと!?誰かこの娘止めて!!」
豊久
「おい。この娘、叩っ斬ってええか。」
信長
「待って!!それはやめて!すぐ止めるから!!」
けど私は止まらなかった。こいつに殺されようがどうでもいい。そんな覚悟と言うか、気持ちで押し通して言いたい事言いたかっただけだった。
レベッカ
「国や故郷を守る武将が弱い人を守れないで偉そうに言ってんじゃねえ!!その紅を付ける女子を守るのがお前の仕事じゃないのか!!女の子一人守れない奴が、戦争語ってんじゃねえよ!!自己満足で戦ってるならお前は戦国武将として、男として、人として最低だ!!そんなに死にたきゃ誰か守ってから死ねぇ!!」
いつの間にか、私は息を切らしながら正気に戻っていた。気持ちはスッキリしていたけど、私はバーサーカーに何を言ったか全然覚えてなかった。でもバーサーカーは黙ったまま私の事を見ていた。そしてゆっくりと立ち上がって私の肩に手を置いた。
豊久
「話は終わりぞ。」
レベッカ
「え?」
豊久
「敵じゃ。目の前に敵がおる。」
敵の気配を感じていたのだ。つまり、私の話なんて聞いてもいなかったのた。まあ自分でも何言ってたのかさっぱり覚えてないからいいけど。
信長
「グフッ・・・グフッ!グフフふふふ・・・・。早速獲物が食いついたわい。」
マリア
「何よ気持ち悪い笑い方して。」
信長
「外にセイバーがおる。キリエとひびきを豊に会わせた事で、奴も動かぬはずが無いと思っていたが・・・・こうもあっさり引っかかるとはな。」
なるほどね。だからここに来る前嫌がるキリエを引っ張って来たわけね。
豊久
「小娘。名はなんだ。」
レベッカ
「レベッカ。レベッカ・スカーレット・ティファニー。」
何故かバーサーカーが私の名前を聞いて来た。そしたら今度はキリエとひびきに声を掛けた。
豊久
「それとライダー!キャスター!お
ひびき
「そうだが?」
キリエ
「それがどうかしたの?」
豊久
「お
さっきの表情に比べて、バーサーカーは笑顔で二人を褒めた。あそこまで女性を否定していた彼が、初めて二人を認めたのだ。
豊久
「そんじゃあ、出陣じゃ!!」
バーサーカーは戸を開けて外に出て行った。私達も後に続いて外に出ると、バーサーカーが空を見上げていた。向かいの家の屋根に人影らしき姿があった。月をバックに光が当たり、その正体を現した。仮面を付けた女性らしき人物だった。
豊久
「出て来おったかセイバー。大方、ライダーとキャスターの動きが気になったか!」
シズ
「そうね。まさか貴方と接触するとは思わなかったけど。」
私はこの時のセイバーからとてつもない魔力を感じた。彼女の力なのか、あるいは彼女の体内に何かいるようにも感じた。
とがめ
「なるほど。仮面を付けた女性のセイバーと言うのはお主の事であったか。
シズ
「ッ!?」
白玄は出てくるなり、信長からまた元のとがめに戻っていた。てか早々にセイバーの真名を暴露した。
豊久
「うをぉ!?また信から白髪娘に戻ったかぁ!?」
とがめ
「やはりこっちの方がしっくりくる。」
するとセイバーのシズが屋根から降りて来た。やはり真名を暴露されたのが気になったようだ。
シズ
「驚いたわ。私の真名を知ってる人がいたなんて。」
とがめ
「まあな。それはそうとお主も何の意味も無い聖杯戦争なんかやめて、私達と協力しないか。大方外で話は聞いてたのだろ。」
白玄、最初からバーサーカーだけじゃなくてセイバーも仲間にするつもりだったんだ。侮れん!しかも中での話全部聞かれてるし。じゃあ私がバーサーカーにいろいろ言ってた事も聞かれてた!?ヤバっ!恥ずかしいんだけど!!
シズ
「お断りするわ。」
とがめ
「断る理由が思い当たらないのだが。お主なら聖杯戦争の異変に気付いていない訳ではあるまい。」
シズ
「確証が無いの。それに貴女達の話が真実とも限らないから。」
セイバーとの交渉は決裂した。彼女との戦いは避けられなかった。私が気になったのは、大勢のサーヴァントを前にそこまでの自信があったのかだ。
豊久
「はなっからセイバーは戦のつもりぞ。女子首は大将首にならん。命だけ置いてけ!!」
シズ
「出来るものならね!!」
セイバーは容赦なくバーサーカーを斬りに掛かったが、彼は最も簡単に防いでしまった。二人の攻防が続く中、セイバーがこんな事を呟き始めた。
シズ
「ところで赤髪の彼女、サーヴァントじゃ無いわね。」
豊久
「なんじゃあ!斬り合いの最中に戯言抜かすか!」
シズ
「皆んな私に注意が向いてるけど、彼女の首は頂いてもいいかしら。」
豊久
「ッ!!」
バーサーカーは彼女の言葉に気付いたのか、大声で私達に伝えた。
豊久
「レベッカば守れぇぇぇぇ!!アサシンがおるぞぉ!!」
だがバーサーカーが気づいた頃にはもう遅かった。私の背後に空を切る様にアサシンは現れた。黒髪の着物を着た羽根の生えた女の子だった。
ゼフォン
「遅い。平和ボケしてると言わざるおえませんね。」
彼女の両足には、刃物の付いたローラースケートの様なものを履いていて、その右足から刃物が展開して私の首元を狙っていた。
レベッカ
「そう。なら貴女は私より平和ボケしていたのかな。」
けど私は笑顔でアサシンにそう囁いた。殺されそうになっているのに内心、恐怖や危機感がまるでなかった。何故なら、姐さん、セイラ、エルちゃん以外の赤の陣営のサーヴァントが近くにいたからだ。
右衛門左衛門
「相生忍法。背弄拳。」
ゼフォン
「ッ!?」
彼女の背後に『不忍』の仮面を付けた男が斬り掛かった。彼女は振り上げた右足を瞬時に曲げて防いだが吹き飛ばされてしまった。
右衛門左衛門
「報告できる状況に有らずと言ったところか。」
マリア
「右衛門左衛門!?」
セイラ
「なんで!?いつの間に京都に!?」
右衛門左衛門
「語らず。今はゆっくり説明している暇はない様だ。」
アースにいるはずの右衛門左衛門が、何故か京都に来ているのだ。私が気付いたのはこの廃村に入った時からだったが、私達の前に姿を見せず隠れて様子を伺ってたから、放って置いたけどナイスタイミングだったよ!
右衛門左衛門
「姫様。先ずは勝手に行動してしまった事をお許し下さい。」
レベッカ
「言い訳は後で聞いてあげる。それよりアサシンをお願い出来る。」
右衛門左衛門
「御意。」
とりあえず、アサシンの方は右衛門左衛門に任せて今はセイバーだな。
ひびき
「あのサーヴァントにも驚いたがアサシンがまだいたなんて!?」
キリエ
「ちょっとバーサーカー!!アサシン倒したんじゃなかったの!!」
豊久
「
シズ
「ええ。アサシンとは同盟を組んだわ。」
セイバーはバーサーカーが、アサシンは右衛門左衛門が抑えてくれると有難いけど拉致が開かない。対策を考えてる時、白玄が私を睨んでいた。なんで!?
とがめ
「まさかアサシンがモンスターストライクの堕天使ゼフォンだったとは驚いた。」
レベッカ
「ねえ白玄?私何かやらかした?」
とがめ
「ああ、とてつもなくとんでも無い事をやらかしたぞ。まさかお主が否定姫の懐刀、左右田右衛門左衛門と契約していたとはな。」
レベッカ
「右衛門左衛門に何か問題が?」
とがめ
「問題大有りだ。帰ったら七花と面倒くさい事になるぞ。」
何で右衛門左衛門と七花が?何?二人に何かあるの!?そんな考える暇も無いまま、両者の戦いは徐々に激化した。
豊久
「もうよか。お
シズ
「そうさせて貰うわ。死ぬのは貴方の方かもしれないけど。」
セイバーの剣から炎が吹き出し、バーサーカーを追い詰めようとする。
ゼフォン
「これ以上は時間の無駄です。一気に終わらせましょう。」
アサシンも決着を付ける気か宝具を発動させようとしていた。戦闘が激化していたその時だった。
煉獄
「そこまで!!」
謎の声と共に、さっきまで廃村だった風景が一気に炎に包まれた。皆んな驚いて辺りを見渡した。さっきまで戦っていたサーヴァント達も思わず振り向いてしまった。
レベッカ
「何!?なんで炎が吹き荒れてるの!?」
マリア
「とにかく急いで逃げないと!!」
とがめ
「狼狽えるで無い!!」
白玄の一声で皆んな冷静さを取り戻したけど一体何!?
ゼフォン
「シズ!これは一体!」
シズ
「わからない。突然火に包まれたわ。」
豊久
「火の手が上がるのは早すぎる!お
シズ
「いくら私でもこんなの無理だわ。」
キリエ
「じゃあ誰の仕業なの!!」
レベッカ
「白玄!何か知っている!!」
周りの火の手に慌てふためく私達に、白玄は冷静に答えた。
とがめ
「足元を見てみよ。」
そう言われて見てみるとその光景に目を疑った。さっきまで自然と出来た地面が、明らかに人間の手で加えられたレンガが敷き詰められた地面になっていたのだ。
とがめ
「どうやら私達は『
レベッカ
「固有結界?」
とがめ
「術者が自ら描く心象風景を実物の様に創り出す空間の事だ。それは魔術師だけでなく、サーヴァントも展開ができる。そしてこの空間は紛れもなく、煉獄杏寿郎の心象風景だ。」
そして彼は私達の前に姿を見せた。
煉獄
「この聖杯戦争に参加している全てのサーヴァントに伝える!!聖杯戦争は中止だ!繰り返す!聖杯戦争は中止だ!!」
豊久
「一体誰じゃ。お
バーサーカーの向いている方を見ると、私達の遠く離れた所に、その男は刀を突き立てて立っていた。
煉獄
「俺が誰か。サーヴァント。
そう言って彼は刀を私達に向けた。
煉獄
「この煉獄の赫き炎刀が!お前等を骨まで焼き尽くす!!」
煉獄杏寿郎。彼はこんな固有結界を創り出してしまうほど、その炎は熱く燃え上がっていた。そしてこの日を境に、私の京都での物語はいよいよ後半戦に入ろうとしていた。
あっ!因みに私が白玄と仲が悪かったのはたったの三日で解消しました。ご心配をおかけして申し訳ありません。
英霊紹介
真名:『
クラス:『
宝具:『鬼島津』
作品名:『
プロフィール
島津家の武将で『戦国最強のサムライ』の異名を持つ。年齢は30歳で薩摩弁を喋る。関ヶ原の戦いで負傷し、森を歩いていた所を『紫』と名乗る男に異空間に連れてこられ、そのまま異世界に飛ばされる。そこで彼は織田信長、那須与一や他の
真名:『
クラス:『
宝具:『インフェルノフレイム』
作品名:『転生したらスライムだった件』
プロフィール
元日本人の異世界人の魔人で、『爆炎の支配者』の異名を持つ英雄である。愛称は『シズ』。外見は火傷の痕がある16、17歳前後の黒髪の儚げな美少女だが、実年齢は70歳前後。転生したリムルが初めて出会った異世界人であり、彼の運命を変える重要な人物でもある。上位精霊『イフリート』を宿しているが、不完全な状態で憑依していた為、彼女が最後に訪れたリムルの村(今のテンペスト)で暴走する。リムルがイフリートを捕食者のスキルを使い、何とか自体は収まったが、イフリートを失ったシズの寿命は底をつき、最後はリムルに捕食者のスキルによって喰われて葬送された。
真名:『ゼフォン』
クラス:『
宝具:『
作品名:『モンスターストライク THE ANIMATION』
プロフィール
天聖ダアトの弟子であり『堕天の王 ルシファー』の側近の堕天使。幼少期に迫害された上、母親も彼女の目の前で殺された事で逆上して母を殺害した者を皆殺しにし、天涯孤独の身になるもダアトに救われ彼に師事、それ以来多大な信頼を寄せている。その後は、ルシファーと共に行動する。