ゲートを通過して出口に出た場所は真っ白な雪景色で幸い天候は快晴だった。セルベリアは早速辺りを見渡し警戒態勢を取っていた。
あいね
「わあ!凄く綺麗!!」
あいねはこの状況でかなり浮かれていた。やれやれマイペースだな。
ロマニ
[気をつけてくれ!今君達が転移した場所はサーヴァント達が交戦している場所の目と鼻の先だ!]
目と鼻の先って・・・・!?上空で誰か戦ってる!?
セルベリア
「マスター。サーヴァントを確認しました。地上に数3、上空に2、交戦中と思われます。」
俺達はセルベリアの方に向かった。そこは急な下り坂で、その先にサーヴァント達を発見した。
剣城
「地上のサーヴァントの動きは!」
セルベリア
「上空を見上げて待機中。恐らく飛んでいるどちらかが、彼等が敵対しているサーヴァントです。」
あいね
「ねえ!もう一人の子落ちていくよ!」
空を見上げると一人落ちて行くのが見えた。その瞬間、女の子の叫ぶ声が聞こえた。
リリィ
「ライダー!!」
その声に何故かゆめが反応していた。
ゆめ
「この声・・・リリィ先輩!!」
剣城
「知り合いなの!」
ゆめ
「間違いない!リリィ先輩だよ!」
みお
「リリィちゃんまで召喚されてたなんて!」
あいね
「マスター!助けに行こう!!」
セルベリア
「ご決断を、もう時間がありません。」
俺の決断はもう決まっていた。ゆめの知り合いなら、味方をするサーヴァントあの四騎だ。
剣城
「セルベリアは敵サーヴァントの権勢!ピュアパレットはゆめと一緒に負傷したサーヴァントの救出!これより撤退戦を開始する!!」
ゆめ、あいね、みお、セルベリア
「了解!!」
俺達は急な坂を一気に下り、彼等の下に向かった。だがその前に上空でライダーを撃ち落としたサーヴァントが地面に降りて彼等に近づいていた。
ターニャ
「所詮ライダーもその程度か。やはりお前達は甘ったれの集団だ。」
杉元
「どの口が言いやがるこのクソガキがぁ!!」
殤
「アーチャー!お前もこの聖杯戦争に疑問を持ってるんじゃねえのか!!俺達を殺して何の得がある!!」
ターニャ
「決まっている。貴様等の命をこの聖杯を捧げるだけだ。」
俺は衝撃を受けた。あの女の子の手に持っていたのは聖杯だったからだ。まさか彼女が七騎の大罪!?
リリィ
「ライダー・・・・しっかりしてください!!こんな所で死なないで!!」
イゼッタ
「ご・・・めんね。キャスター。」
間に合ってくれ!!
ターニャ
「安心しろキャスター。そこの死に損ないのライダーと共にその命を差し出すがいい。」
聖杯を何処かにしまい、サーヴァントがライフルを彼等に向けたその時だった。
ターニャ
「何!?」
セルベリアもライフルを取り出して応戦し、サーヴァントは再び空を飛び上空に逃げた。俺達は彼等とギリギリ合流する事が出来た。
杉元
「何だ!?」
殤
「よくわからんが今が引き時だ!」
二人は俺達の介入を直ぐ理解したのか、すぐ様動き出した。ゆめ達はリリィと言う女の子に近づいた。
ゆめ
「リリィ先輩!」
リリィ
「ゆめさん!?それにあいねさんにみおさんまで!!」
みお
「話は後!その子を連れて撤退するよ!」
あいね
「急いで!」
よし、ゆめ達は上手く負傷したサーヴァントを担いで撤退したか。後はそこの2人に護衛を頼もう。
剣城
「お二人は負傷者の護衛を!!」
殤
「わかった!!」
杉元
「けどアーチャーは!!」
セルベリア
「いいから行け!!こいつを足止めするだけでも難しい!!」
セルベリアがあんな小さい女の子に苦戦するなんて、やっぱり彼女は七騎の大罪なのか!?
セルベリア
「マスター!貴方もお下がり下さい!」
剣城
「セルベリアは!?」
セルベリア
「こいつを振り払ったら直ぐに追いかけます!ですが今は味方ごと巻き込みたくはない!!」
剣城
「わかった!ただし!無事に合流してくれよ!」
セルベリア
「はっ!」
セルベリアには何か考えがあると思い、俺は皆んなを連れてその場を離れたが、俺がセルベリアの方を見たその時だった。
セルベリア
「まさかこうも早くこれを使う事になるとはな。」
彼女の体が蒼くオーラの様に光だし、紅い瞳も不気味に紅く光だしていた。すると今度はライフルを仕まい軍刀を取り出し、大振りで振るう様に構えた。
セルベリア
「はぁっ!!」
セルベリアが勢いよく軍刀を振るうと、蒼い炎の斬撃が広範囲に広がって放たれた。だが何故か空にいるサーヴァントではなく、何も無い雪が積もった場所を狙って放っていた。
ターニャ
「何処を狙っている?」
斬撃が積雪に当たった瞬間、破裂したかの様に巨大な爆発を引き起こし、真っ白い巨大な雪の津波が出来た。そしてそれはあのサーヴァントを飲み込もうとしていた。いくら彼女が空を飛んでいようと、津波より低いところを飛んでいては巻き込まれる。彼女は油断して完全に逃げ場をなくしていた。
ターニャ
「しまっ!!」
彼女はあっさりと津波に飲み込まれ、その光景を驚きながら見ていた。すると、粉雪に舞った中からセルベリアの姿が現れた。彼女も無事でよかった。
セルベリア
「全員無事か!」
剣城
「俺達は大丈夫!セルベリアは!」
セルベリア
「問題ありません。」
剣城
「よかった。さっきのサーヴァントは?」
セルベリア
「そのまま雪崩で転がり落ちたのでしょう。ちょうど彼女の飛んでいた下は更に斜面になっていましたから、津波に巻き込まれた後雪崩となって下っていった筈です。脱出にはしばらく時間がかかるかと。」
剣城
「そうか。」
あいね
「あの!さっきの女の子大丈夫なんですか!?まだ小さかったですよ!?雪崩に巻き込まれたなら助けた方がいいんじゃ!」
セルベリア
「普通ならな。だが奴は違っていた。あれぐらいでは死なないだろう。態勢を整えられたらまたこちらを襲ってくるぞ。」
セルベリアが少し怯えてる様に見えた。それ程までに危険なサーヴァントだったのか?俺はわからないまま皆んなを連れてその場を離れた。アーチャーがいつ動き出してもおかしく無い状況から少しでも離れようとしていた。
しばらく歩いていると洞窟を見つけ、そこでライダーの治療をしようとしたが、彼女はもう永くは無かった。この洞窟に到着するまで大分歩いたけど、それでも生きているのが不思議なくらいだったが、彼女はかなり弱り切っていた。
リリィ
「ライダー!今治療します!もう少し頑張って!」
イゼッタ
「ねえ・・・キャスター。最後に貴女の真名を教えて。」
リリィ
「最後なんて言わないで下さい!まだ助かります!ですから諦めないで!」
杉元
「もういいキャスター!」
リリィ
「貴方まで何を言っているのですか!!」
杉元
「ライダーはもう自分の死期が近いのを分かってるんだ。だからせめて彼女の願いだけでも聞いてやろう。それが生き残った俺達の彼女への手向だと思う。」
バーサーカーに説得され、キャスターはライダーに呼びかけるのをやめてしまった。彼女もライダーを見送る事を決意した。
リリィ
「『
キャスターは泣きながら笑顔で自分の真名を明かした。
イゼッタ
「私は『イゼッタ』。」
ライダーも自分の真名を明かし、そのままリリィに手を伸ばし、彼女もそれに応える様にライダーの手を握った。
イゼッタ
「リリィ。貴女といられて楽しかったよ。」
リリィ
「私もですイゼッタ。貴女と過ごした日々は決して忘れません。」
もう・・・・最後の言葉を交わす様な感じだった。俺が冬木で出会ったバーサーカーは、自由にして見送ったけど、こうした別れはやっぱり辛いな。
イゼッタ
「バーサーカーとセイバーは。」
杉元
「俺は『
イゼッタ
「うん。絶対に忘れないよ。佐一。」
殤
「『
イゼッタ
「うん。ありがとう。殤。」
セイバーとバーサーカーが真名を明かした後、イゼッタの体が光り始めた。冬木の時と同じバーサーカーが消える現象だった。
イゼッタ
「リリィ、佐一、殤。ランサーとアサシンに会ったら、まだ三人とも無事だって伝えるね。」
リリィ
「お願いします。」
イゼッタ
「それとそこの君。」
剣城
「俺?」
イゼッタは何故か俺を指名してきた。多分何かを伝えるつもりだと思う。勿論、俺もそれに答えるつもりだったからだ。
イゼッタ
「何処の誰かわからないけど、助けてくれてありがとう。お願いがあるの。これからも三人に力を貸してあげて。」
剣城
「約束する。必ず三人を無事に生還させるよ。だから安心して休んで。」
イゼッタ
「うん。ありがとう。」
それだけを言い残して、イゼッタは消えていった。そして皆んなの内にあった悲しみが一気に込み上げて溢れ出ていた。
あいね
「どうして・・・・助けたのに!!間に合ったのに!!どうしてこんな・・・・。」
みお
「こんなの・・・・酷いよ。」
あいねは口に出して大泣し、みおはあいねに寄り添っていたが声が震えていた。ゆめも二人に寄り添って泣いていた。リリィも震える体を両手で押さえて悲しみを抑えているように見えたが、それでも涙は溢れるばかりだった。セルベリア、杉元、殤さんに至ってはただ黙っていたが、三人とも表情が納得していないのか内心悔しがってるのが直ぐにわかった。そして俺はと言うと不思議と寂しいとか悔しい気持ちが湧いて来なかった。おかしいのかな。
ゆめ
「マスター。」
剣城
「皆んなをお願い。ちょっとアースに報告して来る。」
ゆめ
「わかった。」
洞窟の外に出てアースに通信を繋げた。出たのはドクターだった。
ロマニ
[ご苦労だった。進捗を聞かせてくれ。]
レイシフト完了後に、アーチャーから彼等を救い聖杯を持っていた事も、そしてイゼッタが消えていった事も全て話した。
ロマニ
[そうか。ライダーが脱落したか。だがアーチャーが聖杯を手にしてた事が気になる。こちらが観測したのは、紛れも無く普通の英霊だったからね。]
剣城
「ではアーチャー自身が七騎の大罪から強奪したと言うのは?」
ロマニ
[それは君自身が一番よく知っている筈だ。他のサーヴァントでは七騎の大罪に太刀打ち出来ないって事くらいは。」
剣城
「そうでした。」
ロマニ
[強い魔力反応を観測したらまた連絡するよ。]
剣城
「わかりました。それでドクター、聞きたいことがあります。同じサーヴァントの再召喚は可能なんでしょうか。」
ロマニ
[すまない。専門じゃ無いから僕にはなんとも言い難いよ。]
ドクターでもわからない事があるのか。仕方ないと思ったその時だった。
エルメロイ二世
[可能だ。]
先生がいきなり割り込んでそう伝えて来た。
エルメロイ二世
[サーヴァントは英霊、即ち英雄の魂のみが彼等の時代から現代に召喚され、実体化する。つまり彼等は死んでいるのと同じ状態だと言う事だ。サーヴァントが聖杯戦争で死ぬ事はあっても、彼等の魂は自分達の時代に帰るだけだ。]
剣城
「被造物の場合はどうなりますか。」
エルメロイ二世
[彼等の場合は、自分達の物語に帰ると言うのが正しいな。それに、サーヴァントは召喚となる媒介があれば何度でも召喚できる。]
剣城
「それは被造物でも可能でしょうか。」
エルメロイ二世
[関係無しに可能だろうな。例証を挙げるなら、第四次、第五次聖杯戦争と参加したサーヴァントがいた。クラスはセイバーだ。]
剣城
「じゃあ被造物のサーヴァントも再召喚出来るんですね!ありがとうございます!!」
俺は通信を切って洞窟に戻った。その後、ドクターと先生で何か話してたらしい。
ロマニ
「随分とサーヴァントや聖杯戦争にお詳しいんですね。まさかとは思いますが、10年前の第四次聖杯戦争の参加者だったと言う事ですか。」
エルメロイ二世
「あれは私にとって人生の汚点のようなものだ。それ以下はあってもそれ以上はない。特にセイバー『アーサー王』は愚かな騎士王だったよ。」
そのような事を先生は言っていたらしい。聖杯戦争の参加者と言う事実を知らぬまま、俺は洞窟に戻り、皆んなにサーヴァントの再召喚が出来る事を伝えた。
杉元
「じゃあイゼッタさんは!」
剣城
「ただ自分の世界に帰っただけで、死んではいません。」
あいね
「よかった!!じゃあまたイゼッタちゃんに会えるんだね!!」
殤
「だが召喚にはその触媒ってのが必要なんだろ?生憎と彼女の遺品は持ち合わせていねえぞ。」
剣城
「今すぐ再召喚は無理かもしれない。でも彼女は俺達に後を託した。だからこんな所で立ち止まっちゃいけない。そう思います。」
イゼッタの思いも乗せて、俺達は洞窟を出て下山を始めた。山の
リリィ
「ゆめさん。本当に彼は信用出来る方なのでしょうか。」
ゆめ
「どうしてですか?」
リリィ
「私達を生んだ神様の世界から来た方なら、私達を人間として見てくれてないのだと、そう感じました。」
ゆめ
「どう言う事です?」
リリィ
「イゼッタが消えた時、彼は涙を流す所か洞窟の外で仕事をしていました。その様な事をする時ではないと言うのに。人の死を理解できない方を信用する訳にはいきません。」
いつの間にか俺達は振り向いて彼女の話を聞いていた。わかっていた事だけど、直に言われると流石に応える。彼女は黙ったまま歩き始め、俺の方を素通りどころか目線すら合わせて貰えなかった。
あいね
「待ってリリィちゃん!マスターは!!」
剣城
「いいんだ。あいね。」
あいね
「良くないよ!!仲直りして欲しいもん!!」
剣城
「これは俺の問題だから。あいねは心配しないで自分の事に専念して。」
とは言ったけど、リリィって子かなり根がしっかりしてる。同じ年代とは思えないな。さてどうするかな。
剣城
「行くか。」
複雑な気持ちで歩き出した俺達の中で沈黙が続いていた。
英霊紹介
真名:『
クラス:『
宝具:『Dreaming bird』
作品名:『アイカツスターズ!』『劇場版アイカツスターズ!』『アイカツオンパレード!』
プロフィール
ゆめの先輩で『四つ星学園』に通うアイドルであるが、病弱の為休養で学校を休む事が多かった。だが彼女の実力は半年のブランクがあるとは思えぬ歌唱力があり『ツンドラの歌姫』と言う異名を持つ。彼女のオーラは周りに冷気を放ち、その気温差は夏場でも真冬にしてしまうくらいである。
プロフィール2
自身の身体が病弱なのを知っている為か、その意志の強さはサーヴァントになってからも発揮されており、防御系のスキルを使うがその高さは
真名:『
クラス:『
宝具:『
作品名『Thunder bolt Fantasy 東離劍遊紀』
プロフィール
厭世的な皮肉屋で憎まれ口を叩くが、内実は義に篤い人情家な中年の剣客である。『
真名:『
クラス:『
宝具:『不死身の杉元』
作品名:『ゴールデンカムイ』
プロフィール
元大日本帝国陸軍一等卒で元第一師団特別支援隊、通称『
退役後は、砂金を探しに北海道を訪れていたが、偶々居合わせていた元囚人がアイヌが隠した金塊の話を耳にし、さらにそこで出会ったアイヌの少女から、自分の父親がそのアイヌの金塊に関わっていた事を聞かされ、共に金塊と彼女の父親を探す旅に出る。だがその先には、日露戦争の英雄と呼ばれる部隊、陸軍第七師団と箱館戦争で死んだ筈の土方歳三を交えて、金塊を巡る争奪戦へと巻き込まれていった。
真名:『イゼッタ』
クラス:『
宝具:『レイライン』
作品名:『終末のイゼッタ』
プロフィール
魔女の一族の末裔として悲惨な人生を歩んで来た少女。ライフルに乗って空を飛ぶ姿は正に『白き魔女の再来』と言われた。幼い頃に『エイルシュタット公国』の公女に助けられた事があり、その後は友人となった。その数年後、敵対するゲルマニアの兵士に捕縛された公女と輸送機の中で再開し、今度はイゼッタが彼女を助け、彼女の国の為に戦うと決意した。最後はゲルマニアの魔女と共に、全てのレイラインを吸収して放ち、戦争は終わった。終戦後は、足に後遺症を負ったのか車椅子に乗る彼女の姿が映し出されていた。
プロフィール2
サーヴァントとして召喚されてからは、エベレストでアーチャー『ターニャ・フォン・デグレチャフ』と交戦したが、自身の宝具どころか実力を発揮出来ぬまま彼女に敗れ聖杯戦争から敗退した。
真名:『ターニャ・フォン・デグレチャフ』
クラス:『
宝具:『神の力』
作品名:『幼女戦記』
プロフィール
帝国軍の航空魔導師士官。第二〇三航空魔導大隊の大隊長の少佐であるが、年齢は9歳の少女と言う最年少軍人である。
見た目は愛くるしい少女に見えるが、その正体は元30歳男性のサラリーマンだ。駅のホームから突き落とされ、電車に跳ねられる直前に神を名乗る者に信仰心を持てと告げられるがそれを拒否した途端死亡し、転生して少女になってしまったと言う。彼女?は自分にこんな運命を与えた神を『存在X』と呼称し、深い恨みを募らせた。