東方永魂録   作:よつやれおん

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第一期 流れ着いた神躰人
第一話


 -ある冬の日、幻想郷には雪がちらついていた。魂魄妖夢と藤原妹紅は一人の男の子と共に竹林へとやってきていた。-

 

「ねぇ妹紅、雪だるま作ろうよ」

 

「ああ、向こうの広場に雪がたくさん積もってるはずだ、ちょっと行ってみるか」

 

 優しい口調でそう言った妹紅は、

 

「んじゃあちょっと行ってくるよ、妖夢は疲れてるんだから、そこの椅子でゆっくりしていてくれ」

 

 と私に言い残し、男の子と共に広場へと向かっていった。

 

「...彼と出会ってから、私は大きく変わった」

 

 その通りであった。彼がこの幻想郷に来てから、私には色々なことがあった。それらを振り返ればひとつひとつの出来事が、私というものを変えていた。あの日、あの時から...

 

* * * * * * * * *

 

 まだ少し冬の寒さが残る春の日のことだった。

 私はいつも通り、幽々子様に食材調達を頼まれ人里にお使いに来ていた。

 里まであと少しのところまで歩いてきた。すると道の外れからガサガサと音がしたのだ。

 私は気になって声を掛けた。

 

「どなたかいらっしゃいますか?」

 

 すると、泥まみれになった男の子がフラフラとした足取りで草村から出てきたのだ。

 

「すいません...脅かして...しまいましたか...?」

 

 と言ったと思ったら道に倒れ込んでしまった。

 

「だっ、大丈夫!?」

 

 男の子は足から血を流していたのだ。私はこの男の子をすぐに処置してあげなければと思い、永遠亭の永琳のところまで連れて行こうと考えた。

 ひたすらに走り、私は竹林の前で止まった。だが、私は覚悟し、竹林に足を踏み入れた。

 

「お、おい、その子怪我してるな!」

 

そう声を掛けたのは、藤原妹紅である。この時が私と妹紅の出会いだ。逆にここまで生きてきて会ったことがなかったのだ。

 

「あ、そうなんです、永遠亭はこっちですよね」

 

 しかし食い気味に妹紅は言った。

 

「早く連れて行かなきゃ、お前さんよりも身軽な私が先に連れて行く」

 

 言うが早いか、妹紅はその男の子を背負って走っていった。

 私も先に行ってくれた妹紅を追うように永遠亭へと向かった。

 永琳のもとへ辿り着き、男の子はどうなったか訊くと、

 

「彼の足には鋭い石塊が入っている。どうやら何処かからそれが飛んできて足の中に入ったようね。今は応急処置をしてるだけだから、全治2週間はかかるんじゃあないかしら。」

 

 そう淡々と告げられた。私はあまりの痛々しさに顔をしかめて訊いた。

 

「そういえば、その男の子を連れてきてくれた女の子は何処にいるの?」

 

「ああ、彼女ならその男の子と一緒にいるよ」

 

 そう言って、永琳は男の子のいる部屋へと誘導された。部屋へ入るとすぐに、応急処置を終えベッドに横たわっている男の子と、その横に添うように椅子に座る妹紅がいた。

 

「二人とも揃ったことだし、まずは事情聴取をするわ」

 

 永琳はカルテボードを取り出して男の子の方を向いた。

 

「まず君に訊くわよ、君はどこに住んでいるの?」

 

「...どこでもない」

 

 この回答に場にいた一同は驚愕した。

 

「じゃあ、お父さんとお母さんは...」

 

 永琳は少し不安な顔で訊くと、頭にふと過った最悪の回答が返ってきた。

 

「...死んだ」

 

 部屋は大きな沈黙に包まれた。




はじめまして、四夜怜音です。初めてなので語彙力が低すぎますが、温かく読んでくださると嬉しいです。
不定期投稿になると思いますが、どうぞ宜しくお願いします!
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