2日目LV参加でしたが、最高&最高でした……
μ'sic forever!!
さて、気を取り直して2話目です
文章は相変わらずなので雰囲気だけ伝われば良いなと……
それではどうぞ!
~翌月~
堕天使ヨハネこと善子が入部し、6人になったAqours
日々練習を重ね、東京でのスクールアイドルイベントに参加したのだが……
花丸「ゼロ、だったんです……」
隼人「Oh……」
出場したスクールアイドルのうち、どのグループが一番良かったと思うか来場者が投票した結果、Aqoursの得票が 0 であった
頑張って練習し、本番では良いパフォーマンスができた。司会のお姉さんにも悪くなかったと言ってもらえたが、0 だ
隼人が何と声をかけようか考えていると
花丸「でも、千歌ちゃんや梨子ちゃんで"0を1にしよう!"って言って、それでまたみんなで頑張ろう!ってことになりました」
隼人「!」
花丸「だから、心配御無用!です♪」
隼人「わかった!それなら俺は、応援するだけだな!」
ポン
花丸「!?」
隼人「しかしみんなメンタル強いな~。俺なんて試合で完封負けしたらしばらくメゲてたからな~」ハハッ
と言って自嘲気味に笑いながら、花丸の頭をポンポンと撫でる
花丸「ず、ずらぁ……」
隼人「あっごめん!嫌だったよね」
花丸「いえっ、そのちょっと恥ずかしかっただけで……嫌ではないというか、むしろまたやって欲しいな、なんて……」
隼人「ッ!? お、おう」
照れながら消え入りそうな声で話す花丸に、少しドキッとしてしまう
花丸「あっ!す、すみません、変なこと言って……」
隼人「あ~いや、こちらこそ……」
隼人(なんだろうこの空気……)
本来女性の髪は軽々しく触れてはいけない、ということに時間差で気付いたのだが、予想外の反応で逆に困っている委員長であった
━━━━
しばらく経ったある日。Aqoursの6人が隼人の元を訪ねてきた
「「こんにちは~」」
隼人「お~う。どうした大勢で?」
梨子「すみません突然。ちょっと伺いたいことがあって……」
千歌「2年前の果南ちゃんたちスクールアイドルについて、何か知りませんか?」
隼人「!」
曜「ダイヤさんから、果南ちゃんと鞠莉さんとスクールアイドルやってて、東京で歌えなかったって話は聞いたんですけど」
花丸「隼人さんなら何かご存知かなって……」
隼人「ふんふむ……。というか、当時のことならルビィちゃんの方が詳しいんじゃね?」
ルビィ「ピギィ!」
ビックリして花丸の後ろに隠れてしまったルビィ。まだ隼人に慣れていないようだ
隼人「Oh……」
ルビィ「うゆ……」
隼人「ビックリさせてゴメンな。んでまぁ正直に言って、みんなが知ってる以上のことはわからないと思うぞ。聞いても教えてはくれなかったし」
それを聞いて、皆やや落胆した表情をする
隼人「すまんな。ただ……」
「「?」」
隼人「あの頃の3人はホントに楽しそうで輝いてた。俺はあの3人を見てスクールアイドルに興味を持ったくらいだし」
花丸「そうなんですね……」
隼人「あぁ。だからこそ、何か深い事情があるのは間違いないと思うんだ」
曜「先輩にも話せないほどに、ですか」
善子「どういうこと?」
曜「あっその、果南ちゃんと隼人先輩って結構仲が良いから……」
花丸「……」
隼人「そうかな?まぁ男子の中ではよく話す方だろうけど……っと話が逸れたな。でもまぁやっぱり、あんなに仲間思いの果南がこうなってるのは正直ビックリだ」
善子「あんまり想像できないわね……」
隼人「そう言うな。まぁ、今の果南しか知らないんじゃ仕方ねぇか。……さて、俺が話せるのはこれくらいだ。期待に沿えなくてすまない」
千歌「いえ、話してくれてありがとうございます」
千歌(……)
━━━━
そして、事態が動き出す
「いい加減に、しろぉぉーーーー!!」
「「!?!?」」
……
「歌えなかったんじゃない、歌わなかったんですの」
「あのまま進めていたら……」
……
「私が果南を想う気持ちを甘く見ないで!!」
「ハグ……しよ?」
- 未熟DREAMER -
━━━━
~朝・3年生教室にて~
いつものように朝の筋トレを終え、自席で腕のストレッチをしている隼人
その後ろから、先日までは考えられないハーモニーが彼を呼んだ
果南「おはよう!」
ダイヤ「おはようございます」
鞠莉「Good morning!」
隼人「おぉう、おはよう」
2年前、3人がスクールアイドルをやっていた頃は毎朝のように聞いていたハーモニーだ
ということは……?
果南「あの、隼人君……」
隼人「うん」
果南「Aqours、またやるんだ……!」
隼人「おお!それは良かった!」
ダイヤ「その節は大変お騒がせいたしました」
隼人「いやいや。てか俺何も出来なかったし……」
鞠莉「そんなことないわ。私たちのこと、何かと気にかけてくれたでしょう?」
果南「だから、隼人君にはちゃんと言おうって思ったんだ」
隼人「……そんな義理堅いことされるようなことしてねぇって」
鞠莉「ハヤトったら照れちゃって~。かわいいわね♪」
ダイヤ「もう、鞠莉さん?」
鞠莉「Oh~Sorry~♪」
隼人「まぁ何だ、Aqours復活おめでとう!……で良いのかな?ファンとしては嬉しいわ」
果南「ありがとう!面と向かってファンって言われると恥ずかしいけど、やっぱり嬉しいね♪」
鞠莉「Yes♪」
ダイヤ「えぇ、ありがとうございます♪」
隼人「ハハッ。それに……」
「「?」」
隼人「その、仲良しの3人がまた見られたのが……一番嬉しいわ」
「「!!」」
隼人「あ、何か変なこと言ったかな?」
果南「ううん、そうじゃなくて……」
鞠莉「嬉しいことを言ってくれるじゃない♪」
ダイヤ「本当に、そうですわね……クラスの皆さんにも、きちんとご報告した方が良いでしょうね」
隼人「おう。そうしたってくれ」
━━━━
~その日の図書委員~
隼人「グーテンターク」
花丸「こんにちは~。ドイツ語ですか?」
隼人「ハハッ、よくわかったな!」
花丸「なんか今日はご機嫌ですね♪」
隼人「そうなんだよ。Aqours、果南たちから聞いたよ!」
花丸「えっ!?」
隼人「無事……かはわかんないけど、あの3人も加入したんだろ?ホント良かった~」
花丸「はい、おかげさまで。ありがとうございます!」
隼人「いやいやこっちこそありがとうだよ~!教室も平和になったしな~なんて」HAHAHA!
花丸(なんかマルから伝えたかったな……。ってどうしてだろう?)
もちろん3年生の加入とそれを隼人が喜んでいるのも嬉しいし、3人が仲直りしたことも嬉しい
だが、何故かすっきりしない。そんな自分の感情に困惑する
花丸「……」
隼人「どした?」
花丸「あ、いえ、大丈夫です……」
隼人「……?」
何を思ったか、隼人がこんな提案をした
隼人「う~ん、そしたらさ、今度月曜で空いてる日あるかな?」
花丸「ずら!?」
隼人「あぁいや、駅前の喫茶店に新作スイーツが出たんだけど男1人じゃ行き辛くてね~。良ければ一緒にどう?」
花丸「えっ、良いんですか!?」
曇っていた表情が、食欲のために晴れる
因みに月曜なのはアメフト部の練習が休みだからだ
隼人「おおよ!」
隼人(ふふっ。元気出て良かったぜ。ってあれ?これってデートか!?)
この男、色々と鋭いのか鈍いのか……
ただ単にかわいい
花丸「練習の予定が決まったらすぐに伝えますね!」
隼人「おおう、よろしく」
花丸「わかりました! えへへ、楽しみずら~♪」
隼人(まぁ……嬉しそうだから良いか。深く考えずに楽しもう)
━━━━
~翌日~
1年生教室・朝
花丸(新作スイーツ~♪新作スイーツ~♪)
ルビィ「おはよう、花丸ちゃん♪」
善子「おはよう、ずら丸」
花丸「ルビィちゃん善子ちゃんおはよう♪」
善子「ヨ・ハ・ネ!」
ルビィ「なんだか嬉しそうだけど、何かあったの?」
花丸「えへへ~。今度、喫茶店の新作スイーツ食べに行くんだ♪」
ルビィ「良いなぁ!ルビィも行きたい!」
花丸「隼人さんも一緒だけど大丈夫かな?」
ルビィ「ピギッ!うぅ、どうしようかな……」
怖い人ではないのは分かっているが、極度の人見知り故仕方ない
花丸「じゃあ今回はマルが偵察ってことで、今度一緒に行こうね♪」
ルビィ「うん!」
善子「フフッ、
「「?」」
善子「リア充的イベントじゃないかしら……?」
堕天使が図書委員長と同様の反応を示す
ルビィ「そ、それって、デデデデートってこと!?」
花丸「ずらぁ!?」
善子「ちょっと何よ!?こっちがビックリするじゃない!」
ルビィ「でも、でもっ!!」
花丸「おおお落ち着くずら!!」
善子「あ~その……動揺させて悪かったわよ……。普通に楽しんでくれば良いわ!!」
ルビィ「そっ、そうだよね!頑張って、花丸ちゃん!」
花丸「……!ありがとうずら♪」
そんなに気負うこともないのだろうが、どうなることやら
━━━━
~数日後~
隼人「予定はどうかな?」
花丸「次の月曜日なら大丈夫です!」
隼人「OK!よろしく!」
花丸「よろしくお願いします♪」
隼人「おう!ところで、Aqoursの練習はどう?さらにキツくなったんじゃない?」
花丸「あぁ、確かにそうですね……」
隼人「ハハッ、まぁそうだろうな~。特に果南の体力はinfinityだし」
花丸「はい。ホントに凄いずら……。でも」
隼人「うん」
花丸「やっぱり元々スクールアイドルだったっていうのもあるし、頼れるお姉さんって感じです♪」
隼人「ふふ。それは良かったよ」
花丸「う~ん、そうすると……」
隼人「?」
花丸「隼人さんはマルのお兄ちゃんずら♪」
隼人「!?」
隼人(なんだこのインパクトは……!)
隼人も花丸のことは妹のように思っていたし、彼女が自分を兄のように思ってくれているのは嬉しい
しかしこの呼ばれ方のインパクトは想像を超えていた。元々煩悩の多い男だが、これは新たな趣味に目覚めそうである
隼人「もっ、もう一回言ってくれんか!?」
花丸「あっ、はい。お兄ちゃん?」
隼人「Oh~、ハラショー……!!」ジーン
花丸「は、隼人さん……?」
隼人「すまんすまん。ありがとうな♪ 俺もかわいい妹ができて嬉しいわ」
ポンポン
花丸「……ずら♪」
妹の頭を撫でる兄。嬉しそうに撫でられる妹。些か奇妙なやりとりだが、楽しそうだから良しとしよう
しばらくして図書室であることを思い出し、お互い我に返る。幸い、誰にも見られていないようだ
隼人「今度の月曜、楽しみにしてるな!」
花丸「はい!マルもです♪」
つづく
━━━━
隼人「花丸ちゃんかわいすぎだろ……」
花丸「お兄ちゃんの手、おっきかったな~♪」