もしも、ケモナ―マスクがelonaの世界に転送されたら【完結】   作:沙希斗

34 / 50
Elonaにはなぜかこの生物も存在します。
私も大好きなので実際に会ったら興奮しまくると思います。

あ、今回は少々グロイ描写があるので苦手な人は注意して下さい。


更に深層へ×憧れの巨大生物

 

 

 

 去って行くメデューサの後ろ姿を肩を落としながら見送った源蔵だったが、任務を続行しなければならなかったので気を取り直して下の階へ。

 25階層辺りで、部屋の一つの入り口に丸っこくてゴツゴツした岩の塊があったのが邪魔で、蹴飛ばした事で異変が起きた。

 転がった岩が、止まった先でカチカチと時を刻んでいるかのような音を立て始めたのだ。

 なんかヤバいなと本能的な危機を感じた彼は、とにかくなるべく遠くに逃げようと急いで離れた。

 その途中、背後で轟音が炸裂し、彼は吹っ飛ばされた。

 

 気が付くと瓦礫の中に埋まっていて、どうにか這い出すとそこら一体が悲惨な事になっていた。

 先程まで自分がいたと思われる部屋が完全に崩れている。

 そこが一番酷かったのだが、そこから今いる所まで、いやもう少し先まで瓦礫とモンスターの死骸で溢れ返っている。

 それらは皆吹っ飛ばされて壁に叩き付けられた、とか、丸焦げになって弾け飛んだようになっている、とか、体の一部が無くなって呻いているだけのものも吹き飛んだようになっているか焦げた肉が爆ぜたようになっているとかいうような、とても近接武器で攻撃したりモンスター同士の争いで食い千切られたなどという「生易しい」状態ではなかった。

 

 似ているとすれば《カミカゼイーク》と呼ばれている、爆弾を抱えたまま体当たりを仕掛けて自爆するイークの仲間にやられた死骸。

 「彼ら」は集団でいる時に一匹が自爆すると、それに誘発されて次々に自爆して行くという特徴がある。

 だが、そんな規模ではなかった。

 

「あの岩が、爆発したのか?」

 

 源蔵は驚愕の面持ちで呟いた。

 それまでは爆発するような出来事は無かったし、そんなモンスターも周辺にはいなかった。

 異変が起きたのは彼がその岩を蹴っ飛ばしたせいだとすれば、とんでもないモンスターがいるんだと背筋が凍った。

 

 しかし爆発する岩(後で「それは《爆弾岩》だ」と詳しい人に教えてもらった)は一つではなく、幾つも存在した。

 気を付けようにも通路を塞いでいたり部屋に入っていきなりいたり、他のモンスターの攻撃で誘爆したりして出会い頭に爆発する事もあった。

 カウントダウンが始まった音の間になるべく遠くに逃げれば助かる事もあったが、すでに誘爆状態になっていていきなり至近距離で爆発されると自分も木っ端微塵になった。

 その度に「生き返った」源蔵だったが、その時点での最終到達ポイントに帰還する度にまた出て来ると萎えた。

 

 

 そうしながらも深層を目指し、30階層辺りに到達した頃だった。

 レシマスには時々だだっ広い広間だけになっている階層がある。

 地下30階もそうなっていたのだが、そこを階段を探して移動していると、ズシリ、ズシリと重々しい足音が聞こえた。

 広い空間が広がっていると分かっても灯りが無いため暗く、手持ちのランタンのみが頼りになるのであまり広い範囲では照らせない。

 その暗がりからまず現れたのは、鋭い鉤爪を備えた巨大な足指だった。

 

 目の前で止まったそれを基に、ゆっくりとランタンを上げていく。

 筋肉質の巨大な脚。二本しか見えないと思ったら、ずっと上の方に不釣り合いな程の小さな小さな腕があり、そこには二本の指が付いていた。

 寸胴にも見える樽のような体に、頭でっかちに見える程のやたらでっかい顎。

 横に振った事で見えた尾は、先細りだが体に見合った太さをしていた。

 先にコルゴンを見ていたので一瞬ドラゴンの仲間かと思ったが、派手な飾り鱗も無いし翼も無い。

 だが、彼はこいつの名前を知っていた。

 

 化石で分かっている最大の全長は約15メートル。

 頭の大きさだけで1メートルを超し、歯の化石だけで30センチのものもあるという。

 その桁違いの大きさで白亜紀最強、もしくは肉食恐竜最強とも言わしめた、そいつの名は――。

 

「T、レックス……!?」

 

 そう、いわゆる《ティラノサウルス》である。

 まさかこの世界で恐竜に遭えるとは思わなかった源蔵は、ぶったまげた。

 が、それも束の間、次の瞬間には喜びで目を輝かせた。

 この存在はケモナ―に関係なく、彼の憧れだったのだ。

 

「うっはあぁ! すげえぇ♪」

 

 威嚇のためか咆哮したのに耳を塞ぐ。

 ビリビリと全身に響く音圧を感じながらも、彼は興奮した。

 そうして一飲みにしようと巨大な(あぎと)を開いて向かって来たのを躱し、背中によじ登った。

 

「すげえぇ! ティラノに乗れたあぁ♪」

 

 大はしゃぎしている彼に戸惑って暴れたティラノサウルスだったが、大人しくなった。

 首を回し、背中にいるものを不思議そうに眺めている。

 が、彼が撫でると気持ち良さそうに座り込んだ。

 

「よしよし、良い子だねぇ♪」

 

 憧れの存在に会えたのがあまりにも嬉しくて、滞在が長引いた源蔵であった。

 

 

  

 

 




アニメではコメディー要素が多く、こういう惨たらしい表現は一切無かったんですが、舞台が違うのでリアルな描写も取り入れております。

「爆弾岩」がいる階層は即死の危険が伴うため、死んでは戻っての繰り返しになったり一旦終了させて起動し直し、いなくなるのを待ったりしてとても攻略するのに苦労します。
私も何度も死んで「またか……」と萎えていました。


どうでも良い話ですが、私、恐竜が大好きなんですよ。
なのでこのゲームにティラノサウルスが出て来た時はとても嬉しかったです。
残念ながら恐竜と呼べるものはこの一種だけのようなんですが、ペットにしても強いし、実際に乗る事も出来るため、手懐けては連れ回してました。
ですがグラフィックがでかいので目障りになってしまい、主に乗馬での運用になってしまうのが勿体無いと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。