もしも、ケモナ―マスクがelonaの世界に転送されたら【完結】   作:沙希斗

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王都「パルミア」で発生するサブクエスト。
推奨レベル1と一番低い割には人によっては中々達成できない、というクエの一つです。


猫かぶり×シルバーキャット

 

 

 

 ネフィアでこれはといった本を拾っても殆どが魔法書の類いだったのだが、それでもエリステアには持って行っていたため【パルミア】には頻繁に通っていた。

 ので、必然的にその街でネフィアに潜るための必要物資を買うようになる。

 

 そんな中で源蔵は「猫かぶり」と呼ばれている子(ミーア)と出会った。

 彼女は普段から頭がお花畑の少女で喋り方がふわふわしており、それを毛嫌いする者と感化されて喋り方を真似する者とがいるようだ。

 

「るんるんるん♪ねっこねっここっねこっ♪ふ~んふ~ん♪」

 

 今日もそんな鼻歌を歌いながら通りを歩いていたミーアは、無視して通り過ぎようとした源蔵を見付け、「お~冒険者さんだ~。お仕事お疲れ様でありますぅ」と声をかけた。

 

「冒険者さんは、シルバーキャット見たことありますかぁ? シルバーにゃんことお風呂できゃっきゃするのが、ミーアの夢なんですっ! う~。ねっこねっここっねこ♪ふ~んふ~ん♪」

「さ、さようなら」

「はーい♪さよ~なら~♪」

 

 いつもこんな調子なので完全に引いていた彼であったが、しかし捕って来いと言われたものがシルバーキャットだったのもあり、引き受けようと思った。

 

「はわぁ。ほんとですか~!楽しみにしてますぅ♪」

 

 もちろんミーアは返事を聞いて大喜び。

 それからは「う~。ねっこねっここっねこ♪は~やくこないかな♪るんるんるん♪」だの「ふ~んふ~ん♪ねっこねっこ~ま~だかな~♪にししし!」だのと呟いては待ち望むようになった。

 

 

さて、引き受けたは良いものの、シルバーキャットは中々見付からないモンスターの一つである。

 【妹の館】にいた時に一杯いたのを見てはいる彼なのだが、「彼女」らに持ち出し禁止と言われたし、こっそり懐に隠して持ち帰ろうとしたが帰ろうとした途端にそれを察知して逃げられた。

 恐らく人よりもむしろ「家」に付くのだろうと思われたので、無理矢理連れて帰っても元の場所に戻るのだろうと彼自身が諦めたのだ。

 なので、ネフィアか野外で偶然出会うのを期待するしか無かった。

 だが源蔵は考えた。

 

「猫……。という事は、猫が多くいる所へ行けば会えるんじゃねぇの?」

 

 という事で、彼は【ヨウィン】へ向かった。

 ここにはかつて「猫使い」なる猫の神がタムという者の家を占領していた事がある。

 なので今でも彼の家は猫だらけになっているのだ。

 

「ケシーちゃん、いるぅ?」

 

 地下室になっているタムの家に入るや否や、源蔵はそう呼ばわった。

 するとその声に待ちかねたように、嬉しそうな声を上げながら突進して来たものがいた。

 大きいので受け止め切れずにひっくり返った彼に喉を鳴らしながら擦り寄って来た相手は、人間の顔とライオンの胴体とコウモリの翼とサソリの尾を持っていた。

 

「ケシーちゃん久しぶりぃ♪ 元気にしてたかい?」

『んにゃゴロにゃぁ♪』

 

 圧し潰されそうになりながらも幸せな気持ちで「彼女」を堪能する源蔵。

 同じように寄って来たライオンなど他のネコ科の生き物も撫で回し、満足したところで「あのねケシーちゃん、お願いがあるんだぁ」と猫なで声を出した。

 

「シルバーキャットを召喚してくんないかなぁ?」

『んにゃ?』

 

 それを聞いて不思議そうな顔をして首を傾げた「彼女」だったが、それでも「良いよ」と言うように短く鳴き、召喚呪文を唱えた。

 

「わはあぁ、シルバーキャットだぁ♪」

 

 たちまち現れた小さな銀毛の猫にメロメロになる源蔵。

 少々数が多いような気がしたがその方が彼にとっては幸せが加速する。

 そうして纏めて抱いたり撫で回したりして大喜びしてから、彼はその内の一匹を連れて行った。 

 

 

「はわわ?それはっ!シルバーキャット!お~♪ミーアうれしぃであります! こっちにおいで~だっこだっこっ♪にしし!」

 

 ミーアに見せると案の定大喜びしながら抱き寄せた。

 そして頬擦りしながらこんな事を言って来た。

 

「そうだ、お礼にこれあげますっ!モンスターハートっていって、所持しているだけで、支配の確率を高めてくれるアーティファクトなんですよ♪」

 

 渡されたのは★モンスターハートという鼓動を続ける心臓のような物。

 それと金貨5000枚とプラチナ硬貨3枚。

 動く心臓は正直気持ち悪いと思ったのと、モンスターを無理矢理支配する気は彼には全く無かったので、これも【わが家】に飾って置く事にした。

 

 

 

 

 

 




「シルバーキャット」自体が小さい上に白く目立たないのもあって、偶然に野外で会っても見落としてしまう場合も。
その上捕まえる(モンスターボールに入れる)にしても瀕死の度合いが難しくてすぐに死んでしまいます。
なので「支配」の杖か魔法で捕まえるのが望ましい方法です。
ちなみに私の場合は見付けた時点でセーブし、支配の杖で成功するまでリセットを繰り返して捕まえてます。

「猫退治」のサブクエをクリアしていない、という条件でのみ出来る方法として、猫の神「ケシー」があらゆる猫を召喚して来る事を利用してシルバーキャットを召喚させ、戦闘中のどさくさ紛れに支配して逃げる、というやり方があり、この話ではその方法を使っています。
しかも野外やネフィアで会う事を期待するより逆に効率が良かったりします。
ただしシルバーキャットは巻き込まれて即死んでしまうため、素早く支配してすぐタムの家を出ないと間に合いません。
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