もしも、ケモナ―マスクがelonaの世界に転送されたら【完結】   作:沙希斗

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水飲みあるあるネタ第三弾。
Elonaの水場では、こういう事も日常です。


井戸水×召喚?

 

 

 

「お兄ちゃん、喉が渇いたにゃ」

 

 その日、妹猫のマールが言ったこの何気ない一言が、きっかけになった。

 

「自分で汲んで飲めばいいだろぉ?」

「鶴瓶は使えるけど水で一杯になった桶は持ち上げられないにゃ。途中で落としちゃうのにゃ」

「ったく、面倒臭ぇなぁ」

 

 ブツブツ言いつつも源蔵は、井戸から水を汲み上げてやった。

 

「ありがとにゃ」

「卵が入ってねぇか、よく見て飲めよ」

「分かってるにゃ」

 

 そう言って覗き込み、よくよく確かめてから水を飲むマール。

 そこまでは日常的な光景だった。

 が、突然水面に自分以外の姿が映ったのを見た彼女は毛を逆立て、「んにゃああぁ!!」と悲鳴を上げて飛び退った。

 

「どうした!?」

 

 驚いた源蔵が声を掛けると、何故か桶の中の水が光り始め、なんと次々にモンスターが飛び出して来た。

 

「なな、なんだぁ!?」

 

 素っ頓狂な声を上げたのは彼だけではない、近くにいた者も同じように呆気に取られている。

 しかし惚けている場合では無かった。

 出て来たモンスターはワイバーンにケルベロスに――。

 

「わぁ、でっかい蜂だぁ♪」

「ワスプを見て喜ぶのはお兄ちゃんだけにゃっ!」

 

 たちまち襲われそうになった住民がガードを呼ぼうと走り出すも、源蔵に止められた。

 恐怖に引き攣った顔でその手を払いのけようとしたが、直後に今度は驚愕の表情になった。

 何故ならよだれを垂らさんばかりの笑顔で源蔵がモンスターに向かって行ったからである。

 呆気に取られて見ている者、これは食われるだろうなと絶望の眼差しで見ている者。

 そんな視線を受けながら、源蔵は近くにいたワイバーンを撫で、大人しくさせてしまった。

 

 そんな風に次々にモンスターの元へ近付いては大人しくさせる手法に、住民たちはただただ驚き、呆れた。

 騒ぎを聞き付けて一応駆け付けたガードは、開いた口が塞がらない。

 

「……。まさに、魔物ごろ――」

 

 言い掛けた一人は直後に投げ飛ばされた。

 

「なんでえぇっ!?」 

「モンスターじゃなくてこっちが攻撃されるのはおかしいだろっ!」

「黙れっ!」

「まぁまぁ、この人にはこの言葉は禁句だから」

「そうそう。魔物殺しなんか言ったらぐぎゃあぁ!!」

「やめてゲンゾーさん! この人の背骨折れちゃうっ」

「いっそ折れちまえぇ!」

「いやそれをやったらマジで殺人になるからやめてっ!」

「こらゲンゾウ! また牢屋にぶち込まれたいかぁ!?」

「いい加減にするにゃっ!」

「あはぁマール、もっと顔に張り付いてぇ♪」

「ダメにゃこいつ……」

 

 

 結局この騒動を止められたのは住民やガードらではなく、寄り添って来たモンスター達だったという。 

 

 

 

 

 




駆け出しの頃に「エイリアン」同様高レベルのモンスターが出て来てしまうと、これも街に入れなくなります。
ガードが近くにいれば事なきを得る事もありますが、大抵は逃げ遅れて死にます。
「テレポート」などを駆使して離れ、ガードや住民に任せて退治してもらえれば安心なんですが、モンスターが強過ぎたり分裂持ちだったりすると目も当てられなくなります。
出て来るモンスターは「サモンモンスター」や「援軍」、魔法書解読失敗などで召喚されるもののように完全ランダムですが、これを利用して運が良ければ高レベルのモンスターをペットにする事も可能です。
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