軽めですが残酷な描写になるか分からないものがありますので御注意下さい
イード神殿
嘗てはグラン共和国を滅ぼし、ロプト帝国を創りあげたロプト教徒の現代に残る唯一の拠点である
その執務室に机に座って書物と向き合っている男がいた
「馬鹿なことばかりに金と時間をかけていた元大司教とその腰巾着を始末した
それなのに、一向に蓄財出来ないのはどういうことだ!」
そう言って頭を抱える
彼はクベリウスと呼ばれている男である
ロプト教徒であり、司教の地位を持ちながらも、表向きは商人として資金調達を主にしている
ロプト教徒は当時大司教ガレに降臨した、暗黒神ロプトゥスを信仰して『子供狩り』を始めとした凄惨な行為をユグドラル大陸全土にておこなった
後に聖者ヘイムを中心とした十二聖戦士によりロプトゥスは倒され、ロプト帝国は崩壊
信仰と力の象徴であったロプトゥスを失ったロプト教徒は大陸全土で『ロプト狩り』と言われているロプト教徒への弾圧により、地下へと潜った
幾らかの貯蓄があったとしても、ロプト教徒全てを賄うにはほど遠く、イード砂漠にて通行人を襲い、金品と命を奪う行為をすることで何とか命脈を繋いでいた
だが、クベリウスは商人として食糧の買い付けを行い、他のロプト教徒にも配ることで生活水準の向上に励んでいる
だから、収支の計算も怠ったことはない
基本的に同胞であるロプト教徒たちからの要請は通しており、要望書に即座に決算していた
だが、赤字の元を絶ったにも関わらず思った程の成果は上がっていない
クベリウスは要望書を改めて見直してみると、何故か武器や魔道書の購入資金があったことに気が付いた
取り敢えずは要望した人間を呼び出そうとした時に
「失礼するぞ」
大勢の武装したロプト教徒たちが入ってきた
「やれやれ、確かにその装いは失礼ですな」
クベリウスは呟いた
クベリウスの部屋に入ってきたのは、現状に不満を持つものたちのリーダー格の人間四人であり、四人とも武装していた
「クベリウス。いや、クブリ。貴様、マンフロイと何を企んでいる」
その内の一人が尋ねた
「教えれば武器を下げて頂けますかな」
クブリと呼ばれた男は告げた
そして、クベリウスとは偽りの名であることに否定しなかった
「内容による」
「その前に一つだけ
私はクベリウスではない。事実です。では私はクブリか。と問われればそれは否です」
「何?」
男たちは理解できなかった
「古代の言葉にありましてね。そもそも我らが神たるロプトゥスはこのユグドラル大陸のものではないそうで」
衝撃的な発言をした
実はロプトゥスはアカネイア大陸というところに生息していた地竜族の一人でリーダーに反発して、このユグドラル大陸にたどり着いた。とされる
ロプトゥスを滅ぼした十二聖戦士に力を授けた真竜ナーガたちもアカネイア大陸からロプトゥスを追ってきたともされている
しかしこれは、秘匿された情報であり、決して外に洩らす事の出来ないものである
「そんな馬鹿なことが」
男たちの一人が呻く様にいった
「貴殿方が信じようが信じまいが、どうでもよい
話しには続きがありましてね。かのアカネイア大陸の地竜族の王はメディウスというそうです
そして我らが神はロプトゥス
何か気づきませんかね」
クブリは問い掛けた
「・・・・・・」
彼等はこたえない
「まぁ、よいでしょう。古代の言葉の『ス』というのは複数を意味するのですよ
メディウスは地竜族『たち』の王
ロプトゥスは私『たち』の神」
「だから、何だ」
クブリは呆れたように
「わたしはクベリウ『ス』 ですよ?」
一瞬の後、部屋にはクブリと呼ばれた者と何時の間にか現れた黒い服の男のみとなった
部屋の中には人の手足が散らばっている
だが、二人にはどうでもよかった
そう、クベリウスとはクブリと呼ばれた男ともう一人いたのだ
元々クブリとはアリウスと名乗っていた頃に彼の両親に匿われた魔道士の名前であった
彼が死んだあとにアリウスが名乗らせて貰っていた
が、一人では自身の望みが叶えれないと思い、とある人間を自身の影とした
だから『クベリウス』なのだ
此れは協力関係にあるマンフロイも知らないことである
「今回の件大方、神の復活に不安を覚える奴等の動きです
丁度よい頃合いでしょう
不穏分子は処理します」
クブリは判断した。ウェルダンでのジュダによる『子ども狩り』が伝われば最悪裏切り者も出かねない
殺るならば今だ、と
その後、イード砂漠にて身元不明の死体が転がる様になった
しばらくしてイード砂漠は『死の砂漠』と恐怖される様になる
と言う訳でクベリウスについてでした
因みにアカネイア大陸の国家を列挙すると、タリス以外にスで終わる国名が無いように思えたのでこの様になりました
タリスは比較的新しい国家ということで除外しております
御一読ありがとうございました
子供世代のオリキャラは?
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あり
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なし
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どちらでも