スーファミが壊れてから一気にテンションが下がりましたが、広げた風呂敷は畳む所存です
ゆっくり更新していきます
ウェルダンにてグランベル本国の援軍と合流したシグルド達であったが
「御初に御目にかかります。私はユングウィ公爵家の公子で今回の全権を委任されておりますアンドレイと申します
ついては王子ガンドルフを死罪とするようにジャムカ国王陛下にお願い申し上げます
此度の我がグランベルと貴国の一連の騒動に関して、責任があるのは明白にございます
この儀を以て我がグランベル軍はマーファより撤兵する事となりましょう」
ウェルダン側とグランベルによる会談で開口一番アンドレイは発言した
「それは、確かにそうだが」
ジャムカ王も口調が苦い
今回の戦争といえる騒動については、グランベル側の一方的な同盟破棄が根幹にある。しかし武力を行使してグランベルへと侵攻したのはガンドルフ王子麾下の部隊
それにより、一時的とはいえエバンス、ユングウィ両城が陥落したのも事実。更にはユングウィ公女エーディンまで拉致したのである
その後にシグルド公子麾下の部隊が両城を奪還し、ウェルダンに侵攻したのは、エーディン救出の為である
ならば主犯格のガンドルフ王子に責任を取らせるしか方法はない
最もアンドレイは自身が知る情報は伏せたまま、ウェルダンに譲歩を迫るつもりであった
そもそも如何にウェルダン内部による抗争が絡んだとてグランベル軍がウェルダン本城まで兵を進めたのは事実
本来ならばウェルダンという国自体が亡くなる事になる程の完全な敗北といえた。たとえウェルダン自体が消滅したとしても不思議ではなかった
しかしこの場に同行を許されたシグルドは不満であった。確かにエーディン公女を救うために兵をウェルダンまで進めたのは事実。だが、ウェルダンをあたかも臣下にするような振る舞いをするアンドレイ公子、それと今まで援軍を出さなかったグランベルの上層部への不信も増えつつあった
「シグルド公子。貴公の意見などはどうでも良いのだ。残念だが、貴公がこの場に居るのは事実の確認の為のみだ。余計な事を発言するのは認められぬ」
シグルドの不満を察したアンドレイは警告する
そもそもグランベルの上層部からすれば要らない戦いだったのだ
侵攻したウェルダン軍を国境のエバンスより追い出した時点で手打ちにする様に調整を密かに進めていた、レプトール達上層部にとっては
ウェルダンの言い分たる一方的な同盟破棄についてはレプトール自身が赴き、国王アズムールの謝罪の書面と併せてウェルダンに鉾を納めてもらう
そこに隣国アグストリアの時期国王シャガールを招き、調停役とて機能してもらう段取りもつくところだった
これにより、アグストリアの次代とも友好的な関係を築く予定であったのだ
それが、一介の騎士の独断でご破算になったのだ
今回グランベルが得られたものは統治の難しく、産業にも恵まれていないジェノア城の領土。それと他国へと軽率に兵を進めた事実のみである
前者はまだどうにかなるが、後者はユグドラル大陸の諸国にとっては座視しえない事になる
加えて、現在イザークとの小規模な争いに留まっているが、イザーク側は兵力の差から間違いなく国内に誘い込み非正規戦に持ち込むであろう
そうなれば、全面戦争となる。加えて、敵の策謀を防ぐ為にはイザークへの増援。占領地の円滑な統治等が必要になる事は自明である
ウェルダンのみならず、イザークまでとなれば他国からはグランベルの大陸統一の野心と捉えられかねない
現在の国王アズムールは老齢であり、次期後継者のクルト王子は表沙汰にならないとはいえ、シギュン捜索等により不手際、不始末を連発している
更に無用なイザークの戦いに力を入れている
到底、肥大化したグランベルを治めきれるとは思えなかった
相談役として着いていった筈のユングウィ公爵リング、シアルフィ公爵バイロンもクルト王子を諌めきれない
仮にクルト王子が治めきれたとしても、アグストリアとトラキアは反発するだろう
特にトラキアはグランベルとレンスターの関係が深化する前に、半島統一の為にレンスターへと兵を向けるだろう
元々ロプト帝国を打倒した頃にはトラキア半島はトラキア王国が治めていた
戦後も竜騎士ダインと妹の槍騎士ノヴァはトラキア発展の為に尽力していた
が、些細な行き違いから槍騎士ノヴァは周囲に担がれる形で半島北部にレンスター王国を建国する事になる
トラキア半島の中で最も豊かなレンスター地方を奪われた事により、トラキア王国とレンスター王国の対立は決定的なものとなったのだ
故にトラキア王国はレンスター王国への憎悪を募らせている以上、グランベルとの正式な同盟に結ぶ前に動くしかないのだから
つまりシグルドのエーディン公女救出の為に大陸に戦火が及ぶ事にもなりかねないのだ
常々レプトール公爵はバイロン公爵に「貴公は私よりも優秀な騎士であろうよ。だが、公爵としての立場を軽く見ておるように見える。せめて子息にはまともな教育くを施して欲しいものよ」と嫌味を言っていたが、バイロンもリングも騎士としての忠義は立派でも国の先行きを見ているように見えなかった
勿論、宰相たるレプトールと全く同じ視点では物事は見えないだろう
だが、立場上は反目していた、今は亡きヴェルトマー公爵ヴィクトルはソレが出来ていた
バイロン、リングも親王子派でレプトールとは対立関係にある
ならば、ある程度の見識はレプトールも求めるしかなかった
もしも自身が失脚したとしてもグランベルを間違いなく導く為には
「マーファをグランベルに割譲することで我が兄ガンドルフの助命は無理でしょうか」
「残念ながら受け入れかねる
もしもガンドルフ王子が一部で言われている様に粗野で粗暴な男ならば可能性はあっただろう」
暴発させてグランベルがウェルダンを併合する為に
「だが、ガンドルフ王子は民衆からの支持を得ている上に統治能力も高いと聞く
こちらとしては、一度グランベルに剣を向けていて、優秀な人物である以上は無理な話よ」
ジャムカの苦渋の決断すらも一蹴するアンドレイ
「お待ちください。アンドレイ公子、ガンドルフ王子が優秀とは一体」
「ふん。貴公は対峙する人物の事すら調べもしないのか?ガンドルフ王子とキンボイス王子。どちらも我がグランベルから見ても優秀な人物よ」
「しかし、ジュダ殿より聞いた話では」
「ジュダが何と?」
アンドレイの言い方に思わず口を挟むシグルド。シグルドは宰相だったジュダから聞いた情報とのあまりにも異なる話に驚くしかなかった
「ジュダ殿よりの使者は先王バトゥ殿を両王子が弑逆したと聞いておりましたが」
「馬鹿な、父を弑逆したのはジュダだ!」
シグルドの発言に声を荒げるジャムカ
「はぁ。貴公はつまり、ガンドルフ、キンボイス両王子がジャムカ王に反逆していたと思っていたのか
しかし、貴公の元には我が姉エーディンがいた筈。ガンドルフ王子に連れ去られた以上、彼の人物の人柄位は理解していたのではないのか?」
「そ、それはガンドルフ王子に脅されていたか、そう取り繕っていたのかと」
「話にもならないな。確かにガンドルフ王子がユングウィに攻め入り、我が姉エーディンを拉致した
だが、貴公の軍に入ってからもガンドルフ王子に怯える必要性がないだろうに
ジェノアやマーファで城下の者に確認しなかったのか。そのくらいは出来た筈だが?」
「申し訳ありません」
「つまり何かな?貴公はジュダに踊らされていたと?」
シグルドに対するアンドレイの視線が厳しくなる
「・・・・・もういい。貴公の軍は直ちにエバンスへ戻れ。どうやら貴公に期待しすぎていたようだ」
こうしてシグルド達はエバンス城にて待機を命じられる事になった
なお、その後の交渉にてウェルダン王国はグランベル王国にジェノア城一帯を割譲。今回の戦争の責任を取ってガンドルフ王子は死罪となった
処刑に伴い、ガンドルフ王子は一切抵抗しなかったとされる
「後を頼む」
ガンドルフ王子の最期の言葉であった
ガンドルフ王子の処刑により、ウェルダン国内にて新王ジャムカへの不満が高まり、特にマーファではウェルダン本城からの人員を拒否する事態にまでなった
シグルド軍に同行していたデューはマーファへ戻る事になった
「デュー。ありがとう」
「別に。エーディンさんはどうするのさ?」
「私はシグルド公子と一緒に行動します。ミデェールにも勲功を稼がせないといけませんし」
「ま、この際グランベルのあんた達がどうなろうと知ったことではないけどさ
多分シグルド公子、ヤバいと思うから当てにしない方がいいと思うよ」
デューとの別れ際の会話であった
なおウェルダン本城にてアンドレイとエーディンが再会した際に、従騎士であるミデェールは叱責を受けた
曰く、未熟な身でありながら、他家の軍勢に同道するなどあり得ない。ユングウィが解放されたならば、先ずは演習中だったアンドレイや遠征中のリングに使者を出す。その上でユングウィを守備せねばならなかった、と
エーディンとしては弟とはいえ、公爵代理のアンドレイにミデェールの騎士受勲を頼みたかったが、実力不足により認められなかった
加えて、ミデェールのユングウィからの追放すら言及された。何とかエーディンが説得したが、それによりユングウィ帰還が叶わなくなったのだ
正確にはエーディンは認められたが、ミデェールが認められなかったのだが。
責任を感じたエーディンはミデェールと共にシグルド公子の軍に身を置くこととなる
その頃アグストリア、グランベル国境付近では未だにエルトシャン麾下のクロスナイツとエリオット配下の部隊の戦闘が続いていた
「くっ、手強い」
「エルトシャン様!」
混戦の中で幾つかの部隊に分断されたエルトシャン達は致命的な崩壊こそなかったが、戦況は良くて五分五分だった
というのも、エリオット配下の部隊はソシアルナイトのみと見事に誤解させられた事に原因はあった
エリオットはハイラインの将軍フィリップより歩兵部隊の一部を借り受けており、兵力でエルトシャン達ノディオン勢を圧倒していた
さらにトルバトールという馬上で回復の杖を扱える兵とプリーストも動員しており、持久戦に持ち込むつもりであった
本来の歴史ならば、エリオット達は遠距離用の武装を持たなかった。がエリオットは元々グランベルへの牽制の為に兵を出した事もあり、遠距離用の手槍を全員に持たせていた
「流石はエルトシャン。『獅子王』の名は伊達ではない、か
此方の被害はどうか?」
エリオットは混戦の中より少し離れた所で指揮をとっていた
「はっ。幸いと申しますか、死者はおりません。重傷者は予備の部隊から護衛を出してハイラインへと後退させております」
「ん。とはいえ、これだけの戦闘をした以上、もはやグランベル側も知っているだろうな
仕方あるまい、全軍に撤退命令を出す!
相手は消耗しているとは思うが、念のために歩兵部隊を先行させる
私が撤退の指揮をとる!急げ!」
エリオットとしても此処で部隊が壊滅してもハイラインには父ボルドーやフィリップがいる。とはいえ、好き好んで兵力を失う事は許容しない
これでエルトシャンはシャガール王子の方針に逆らった事になる以上、再戦は必然である
無理する必要などなかった
「エルトシャン。貴様がもう少し」
エリオット達は撤退に入った
「何?」
エルトシャンは疲労を自覚しながらも何とか戦っていたが、突然ハイライン勢が後退を始めたのを見て驚いた
「追撃するな!これ以上となれば、ノディオン城も攻撃される。総員集結しろ!」
エルトシャンは発言しておきながら内心ではため息をついた
戦闘前にエリオットはシャガール王子の命令と言っていた
自分に配慮したから命令が来なかったとも
シグルドとキュアンは親友だ。それは間違いない。今回の戦いでシグルドを守ろうとした結果、シャガール王子に弓を引いた形となってしまった
このままではマズイ。エルトシャンはノディオン城へと帰還したらシャガール王子と話をしようと思った
それが既に手遅れとも知らずに
シグルド公子とかバイロン公爵は割と権力闘争とかの搦め手には弱そう
原作でもああなったし
とりあえず、デューとジャムカは現状、参戦出来なくなりました
子供世代のオリキャラは?
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あり
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なし
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どちらでも