多分次回は文字数がおかしい量になりそうな予感が
しかし、これでまだゲーム的には二章が終わっただけなんですけど
どうなることやら
ハイライン城の城主の間にはハイライン候ボルドー、マッキリー候クレメント、ボルドーの息子エリオットが揃っていた
「近衛が?」
「はっ、それと謹慎している筈のエルトシャンを見たとの兵もいたと聞きました」
「となると、ノディオンに同調するのはシグルド配下のエバンス勢とザイン配下の近衛となるか」
「アグスティのシャガール殿下が心配だが、下手に動けぬか」
「厳しかろう、ボルドー殿。一応は私の配下にマッキリーでの可能な限りの抗戦は指示しておるが」
「クレメント司祭殿、此度は私の不始末故に」
「気にするなと言っても難しかろうが、余り気になされるなエリオット殿
なるべくしてなったのであろう」
エリオットはエバンスを巡る一戦でエルトシャンを始末出来なかった事を悔いていたが、クレメント司祭はそれを慰めた
「仕方ない。兵を二つに分ける
申し訳ないが、クレメント殿には付き合って貰うことになる」
「元より私は司祭である前にアグストリアの諸侯。アグストリアの為に死ぬことは覚悟できています」
「父上、では私も」
「ならぬ。エリオット貴様は残存するソシアルナイト、ランスナイト、トルバトール全てを率いてアンフォニー方面よりアグスティへ行け
儂とクレメント殿、フィリップはそれに合わせてノディオンへと攻め寄せるとしよう」
「となれば、回復役のプリーストをマッキリーより寄せますかな?」
「いや、ハイラインは棄てる
ノディオンに一当てし、残存する部隊はマッキリー方面へ後退させる
しかる後にマッキリーにて防衛戦を行うとしよう」
「父上!」
ボルドーの戦略にエリオットは悲鳴をあげる
このハイラインはアグストリア建国以来ハイライン候となったボルドーの先祖代々護ってきた土地である
それを放棄すると言ったのだ
「兵は最低限残す
ただし、侵攻してくる相手には抵抗させぬ様に言い含めておく
ノディオンの小僧にせよ、グランベルにせよハイラインの領民を無下に扱いはしまい」
「では、直ぐにマッキリーへと連絡を入れましょう」
クレメントは足早に城主の間から去っていく
「父上」
「嘆く暇はないぞ、エリオットよ
確かにノディオンの小僧は近衛を勝手に私した
が、だからと言ってシャガール殿下を害そうとは思うまい
だが、バルドの小僧やグランベルは判らぬ
エリオット、貴様はシャガール殿下をお守りせよ
それがハイラインの名誉を保つ事にも繋がろう」
「・・・しかし」
「貴様に預けるのは機動力に長けた騎士のみ
儂等まで同道すれば進軍速度は落ちる
間に合うものも間に合わなくなるのだ
・・・・・・頼む、我が息子よ」
「・・・委細承知しました
ボルドー候、必ずやその遺命果たしてみせます」
エリオットは涙を流しながら城主の間より退室していった
ボルドーは『我が息子』と確かに言った
だが、軍議の最中等ではその様にエリオットを呼んだことは今まで一度もなかった
にも関わらず、そうエリオットを呼んだのだ
父親の悲壮な覚悟を理解したエリオットは即座に城門の前に足を運んだ
「お待ちしておりました。若様」
そこには軍団として再編した騎士達とフィリップ将軍がいた
「フィリップ、すまぬ」
「全く若様には手を焼かされましたが、やっと一端の騎士の顔になりましたな
このフィリップ、そのお顔を見れただけで充分にございます」
「そうか、ボルドー候とクレメント殿を頼む」
「お任せを」
「皆の者、出るぞ!
アンフォニー方面よりアグスティへと向かう!
遅れるな!我に続け!」
兵を鼓舞したエリオットは全速力でアンフォニー方面へと向かって行った
「御立派になられましたな、エリオット様」
見送るフィリップの顔には笑みが浮かんでいた
エリオット達の出撃より半日後、ボルドーを大将とするハイライン軍がノディオン方面へと出撃した
ボルドー率いるハイライン軍がノディオンへと向かっているとの報告を受けたエルトシャンは迷った
ボルドー候との話し合いの場を設けるべきか、このまま有無を言わさず交戦するかを
だが
「エルトシャン!大変だ
残った近衛の一部が独断でハイライン軍へと向かった」
最早、エルトシャンの意思など関係なく戦いが始まろうとしていた
「止まれ!止まらぬか!」
近衛を統率しているザイン将軍は独断で先行する騎士達を制止しようとしていた
僅か五名。とはいえ、ハイライン軍に攻撃を仕掛けたが最後、穏便な決着は無くなる
ザイン将軍は愚かにもまだ話し合いの余地があると思っていた
アグストリアの現在の『国王』シャガールの排斥が成ると
結果、ザイン将軍は辛うじてノディオンへと帰還できたが、先行した五名は尽く戦死
ハイラインとの対立は最早避けられない状況となった
そこでエルトシャンは妹のラケシスを一時的にエバンスへと匿って貰うようにシグルドへと提案。シグルドも此れを快諾した
ラケシス本人は嫌がったが当人は未熟過ぎる為にエーディン、ディアドラと共にエバンスへと向かう事となった
戦力差は低く見積もって5対1以上、エバンスからはレックス公子が増援として駆けつけた
だが、絶望的な戦いになるのは避けようがなかった
ノディオン近郊でハイライン軍と戦ったエルトシャン配下のノディオン軍とシグルド配下のエバンス勢
先ずはノディオン勢でエルトシャンの副官でクロスナイツの次席指揮官だったインデッハが戦死
ラケシスの護衛に着けていたイーヴ、アルヴァ、エヴァの内エヴァは前回の戦闘で戦死、アルヴァも意識が戻らず死亡した
残ったイーヴも今回の戦いにおいてエルトシャンを庇い戦死
クロスナイツも定員の六割だったものが次席指揮官を失った事もあり、僅か二割となってしまった
シグルド側も無傷とはいかず、シグルド配下のノイッシュが戦死、エーディンの従騎士のミデェールもシグルドの元で戦ったが戦死する事になった
その犠牲に獲られたものは『ハイラインの盾』と呼ばれたボルドー候の腹心フィリップ将軍の首とフィリップ将軍に殉じた重騎士数十名であった
ボルドー率いるハイライン軍はノディオン側との戦闘はそこそこにマッキリー方面へと後退した
そう『撤退』でなく、『後退』だ
少なくともエルトシャンやシグルド達にはマッキリー方面へと向かうハイライン軍が敗走したとは見えなかった
つまりはハイライン側にとっては全力でない戦闘でノディオン側は多大な被害を被った事になる
「被害が大きすぎる」
エバンスよりノディオンへと呼び出されたレックスは吐き捨てた
元より如何にシグルド配下のエバンス勢がウェルダンとの戦いにおいて功績をあげたとしても、ハイライン相手では分が悪い
しかもレックスがエバンスを去るタイミングでグランベル本国からの使者が来ていた
レックスには嫌な予感しかしなかった
「これで今一度ボルドー候率いるハイライン軍と戦うのは無茶でなく、無謀だろう」
元近衛隊長ザインもあまりの被害に頭を抱えた
元近衛も被害を受けていた
いや寧ろハイライン軍から集中的に狙われたと言っても過言ではないだろう
副官達の離脱により二十名程に減少し、ハイラインとの戦端を開いた五名と合わせて十八名が戦死したのだ
残るはザイン含め僅かに三名のみ
勿論、ハイライン側にしてみれば、いざというときのシャガール陛下を護るべき盾たる近衛が寝返ったのだ
フィリップ将軍は常にない形相で「あの近衛と名乗る不忠者を生かして帰すな!」というのも当然である
既に戦う以前の問題になりつつあるノディオンだったが
「申し上げます!エバンス方面よりグランベル軍が迫っております!
兵の数は少なく見て百は下らぬかと!」
ノディオンに激震が走った
「アグストリア諸侯ノディオン候エルトシャンと申します」
「ほう?ノディオン候とな?ノディオン王国国王の間違いではないのか?
まぁ、よい。グランベル王国宰相兼フリージ公爵レプトールだ」
ノディオン城主の間にはエルトシャン、シグルドそしてレプトールの姿があった
「此度の来訪の件についてですが」
「何、節度も道理も弁えずに火遊びしておる輩が多くてな」
エルトシャンの問いに多分の皮肉と毒を混ぜてシグルドを横目に見るレプトール
「それは」
シグルドも口ごもる
「此度の件の発端は我がグランベルによるウェルダンへの逆侵攻であった
故にシャガール陛下は我がグランベルの野心を警戒してエバンス付近へと兵を動かされた
無論、越境の件については些か問題であろうがな」
「お待ち頂きたい、レプトール卿
シャガール『陛下』とは?」
「む?『獅子王』と呼ばれる貴公も知らぬのか?
『賢王』イムカ殿は亡くなっており、シャガール殿が跡目を継いだと聞いておるのだが?」
「何故それを」
「まぁ、貴公が勝手に近衛を率いて向かった直後の事らしいがな
大した忠義ではないか?先王が亡くなるや直ぐに反旗を翻す等」
「レプトール卿、それは言い過ぎでは」
「シグルド公子。貴公には話をしておらぬ
貴公は聞かれた時のみ発言せよ」
シグルドの抗議など全く意にも介さない
「ノディオンでは貴公の良い噂を聞くが『忠義に溢れた騎士の中の騎士』とか
どうやらノディオンでの忠義とアグストリアや我がグランベルでの忠義は意味が違うようだな」
最早、レプトールはエルトシャンに対する軽蔑を隠そうともしない
「今回の件でアグスティのシャガール陛下と交渉するが、アグストリアは領内統治も出来ぬと見える
アグストリアのアグスティより南は我がグランベルが一時的に預かる事になるであろう」
「なっ!」
「今回の動乱で少なくない流民が我がグランベルへと流れ込み、それなりの被害を出した
不服ならば一戦交えるのも構わんがな」
「しかし、アグスティより南となると残るはマディノとシルベールのみになります」
「それは貴公には関係あるまい
私はこれからアグスティへと参る
余計な事だけはしてくれるなよ?」
この一方的ともいえる通告の後、レプトールはアグスティにてシャガール陛下と会談
紆余曲折あったが、グランベル側の要求をアグストリア側が完全に呑む形となった
アグストリアは首都をマディノに改め、ボルドー、エリオット、クレメントはマディノに駐留
シルベールにはエルトシャンを始めとしたノディオン勢が駐留する事になる
なお、アグストリア南部の抑えとしてアグスティにシグルド配下の旧エバンス勢が駐留する事も合わせて決定された
今回のシグルドへの罰として『聖騎士』の地位が剥奪される事になる
これは国王アズムールの反対があったが、近衛隊長アルヴィス、宰相レプトールの提案、ドズル公爵ランゴバルドの抗議文を見て已む無く決定される事となった
レプトール曰く「まだグランベルを背負っている自覚に不足有り」が根拠だが、国王の決定が覆った事にグランベル国内のみならずユグドラル大陸全土に衝撃が走る事となる
なお、ウェルダンより恋人関係であったシグルド公子とディアドラは正式に結婚する事となり、数少ない吉報となる
因みに既にディアドラは子供を宿しており、医者よりシグルド公子が説教される場面もあった
そして、舞台は暫しの安定を見せる事となる
表面上ではあるが
ゲームでの味方ユニットが既に二章終了時点で四人欠けとか、割と難易度高くなりそう
因みに子供世代は一部混ぜます。ご了承ください
では御一読ありがとうございました
子供世代のオリキャラは?
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あり
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なし
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どちらでも