彼方の時へ   作:くらうす

4 / 40
相変わらずの短文ですが、更新です

また読んでいただけたらありがたいです


閉ざされた道

グランベル王国

フリージ公爵居城フリージ城

 

 

今、ここには三人の人物がいる

一人は白髪の生えた老齢の、しかし何処か刃物の様な雰囲気を持つ大柄の男

 

もう一人は白髪を生やしているが、大柄の男に比べるとやや冷酷な雰囲気を持つ、片眼鏡をした痩せぎみの男

 

最後の一人は金髪の、男性にしてはやや長めの髪を綺麗に切り揃えた男

 

「全く、たかが北方の蛮族風情に正規騎士団を三つも派遣せずともよかろうに。陛下にも困ったものよ」

大柄の男は吐き捨てる様な口調で言った

 

「気持ちは分からぬでもないが、例え蛮族と言えども、相手は剣聖オードの末裔とその薫陶を受けている軍勢だ。クルト王子に勲功を与えるのが目的だと言うのに、王子を危険に晒す訳にもゆくまいて」

痩せぎみの男は嗜める様に発言した

 

「ふん。それだけならば、まだ許せる

が、王子の補佐にバイロンとリング等とふざけておるのか!

イザークと戦うのに何故最も遠いシアルフィとユングウィの軍を使う!

普通に考えるならば、国境のリューベックを有する我がドズルに声を掛けるのが筋ではないか!

レプトール卿!何故だ!」

 

大柄の男は激昂しながら、痩せぎみの男。グランベル王国宰相でフリージ公爵レプトールに問いかけた

いや、最早詰問と言うべきか

 

「ランゴバルド卿のご不満、真に正しく思えます

我が父リングもクルト王子からお声があったとしても、ランゴバルド卿に一声掛けるのが道理であったはずですが」

金髪の男はランゴバルドに同調した

 

レプトールはあからさまに顔をしかめながら

「そうは言うがな、アンドレイ殿、私にも報せがきたのは、出兵の間近だったのだ

騎士団を動かす、とは聞いていたが、近衛騎士団『ヴァイスリッター』のみだとおもっていたのだが」

と言った

 

 

此処にいるアンドレイはユングウィ公爵リングの長男である。が、聖痕が出なかった為に家宝の『イチイバル』が使えなかった。ユングウィ公爵にはアンドレイ以外の子供が二人おり、長女はアグストリアの北のオーガヒルにて行方不明。次女のエーディンはシスター故に弓を扱えなかった。

上の姉二人が家宝を扱えなかった為にアンドレイは父に期待されていた。が、聖痕が出なかった為に期待に応えれず、父とは疎遠になっていた

 

ちなみに聖痕とは聖戦士の血筋でも特に血の濃い人間に出るもので、これが有ることがある意味重要でもあった。グランベルの公爵関係者では、アルヴィス、ランゴバルド、レプトール、バイロンが該当する

 

 

 

ここでグランベルの騎士団について説明しておく

 

 

グランベルは聖者ヘイムのバーハラ王家を中心としているがヴェルトマー公爵、フリージ公爵、ドズル公爵、ユングウィ公爵、シアルフィ公爵、エッダ公爵

 

この六公爵家はそれぞれ聖戦士の血を継承し、エッダ公爵以外の公爵家は各々独自の騎士団を有する

 

炎の魔道士ファラの末裔のヴェルトマー公爵家は炎騎士団『ロートリッター』

 

雷の魔道士トードの末裔フリージ公爵家は雷騎士団『ゲルプリッター』

 

斧騎士ネールの末裔ドズル公爵家は斧騎士団『グラオリッター』

 

弓騎士ウルの末裔ユングウィ公爵家は弓騎士団『バイゲリッター』

 

聖騎士バルドの末裔シアルフィ公爵家は剣騎士団『グリューンリッター』

 

といった具合である

更にバーハラ王家直属の近衛騎士団『ヴァイスリッター』が存在する

 

余談になるが、アグストリアのクロスナイツ、レンスターの槍騎士団『ランスリッター』等も存在している

 

 

各公爵家の騎士団はバーハラ王家守護、本拠地守護と共に有事の際の即応戦力として機能している

 

 

 

ランゴバルドの言う通り、本来ならば王国北方に領土を持つドズル、ヴェルトマーが対応すれば手早く終わった筈であり、国王アズムールならばそうしただろう

 

だが、クルト王子は自身の側で味方してくれているバイロンとリングを選んだ

 

確かに野心家で知られるランゴバルド。陰謀を張り巡らす事に定評のあるレプトールだ。幾度もバイロンやリングと対立してきたのは事実。

 

しかし、彼等はグランベルの公爵であり、騎士でもあるのだ。どれだけ野心があろうとその自負と誇りを捨て去る事はあり得なかった

 

だがクルト王子の人選は「お前達は信用ならない」と言ったに等しく、彼等の誇りを傷付けた

 

 

 

ちなみにクルト王子がヴェルトマー公爵アルヴィスを指名しなかった理由

それは以前アルヴィスの父であり、元ヴェルトマー公爵ヴィクトルの妻シギュンと密通し、子を作ってしまった事がある。

既にヴィクトルとシギュンの間にはアルヴィスが生まれており、その事実を知ったヴィクトルは自殺し、まだ幼いアルヴィスがヴェルトマー公爵として勤めねばならなかった事に起因する

 

その後シギュンはクルトとの間に出来た子と共に身重の身ながらも、故郷へと帰った

 

 

この事実を知る者自体が少ない上、関係者が一様に口を閉ざした事もあり、この事は闇の中に葬られた

 

 

 

 

 

 

 

 

話を戻して激昂するランゴバルドと同調しているアンドレイに対し、レプトールはある情報をもたらした

 

 

これにより、彼等は不平、不満を抑えたのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クルト王子率いるグランベル遠征軍はダーナを解放し、イザークへと進軍していった

 

対し、イザークは病床にあったマナナン王が死去。後継者にはマリクル王子が座り、主犯であるリボーの族長の首を持って自らグランベル遠征軍に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、マリクル王子、いやマリクル王はグランベルによって殺された。との報せがイザーク国内を駆け巡った。これにより、停戦路線だったイザークが徹底抗戦の構えを見せた

 

 

戦火は拡がりつつあった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様な中、グランベルの南西の国家ウェルダンが突如として国境のエバンスを攻撃。落城させるや一路ユングウィ城へと侵攻した

 

 

 




今回より独自の解釈が多くなります

色々調べているのですが、資料不足です

資料不足、文量不足。何か申し訳ございません

子供世代のオリキャラは?

  • あり
  • なし
  • どちらでも
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。