New Japan Fleet   作:YUKANE

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「らいちょう1号」をMQ-9に変更しました。



Episode.1 内閣

朱雀列島にシ連軍が上陸してから約2時間後の午前3時29分,東京都千代田区にある首相官邸に黒く塗られたレクサス・LS600hLが到着した。

 

レクサスの扉が開かれるとそこから50代くらいの中年の男性が現れた。この男こそ日本のトップ 第100代内閣総理大臣の鈴村隆治である。

 

「首相お待ちしておりました。」

 

官邸に入るやいなや話し掛けたのは,若くして総理秘書官に就任した本庄香月である。

その凛々しく,美しい姿から「官邸の女神」とメディアから言われている為に総理と同じくらい有名である。

 

「話は聞いているが,ここでもう一回聞いてもいいか?」

 

そう言われると香月は直ぐに分かってる内容を話した。

 

「2月24日 1時丁度。シ連軍機が突如として領空内に侵入し,日北島のレーダーサイトを破壊。」

「その後飛鷹島の空港と蘭島の司令部を破壊したということか。」

「単純に言えばそういう事です。」

 

そう話している内に首相官邸地下に存在する危機管理センターへと到着した。センターの中はまだ半分位しか人が集まっていなかった。

 

「総理!!」

「防衛大臣!新しい情報はあるか?」

 

総理に質問されたのは現 防衛大臣の栃木昇治だ。彼も鈴村内閣のキーパーソンの一人だ。

 

「はい!どうやら日北のレーダーサイトを攻撃力したのはSu-33(フランカーD)と思われてます。」

「Su-33?」

「Su-33はSu-27(フランカー)艦上機(・・・)仕様です。」

「艦上機だと!?」

 

そう反応したのは現 経済産業大臣の音次辰馬。彼も鈴村内閣のキーパーソンの一人だ。

 

「艦上機ということは・・・・」

「近海に機動部隊(・・・・)がいるという事になります。」

「なんだと・・シ連の機動部隊は先日オホーツク海方面に向かったそうではないか!?」

「ほ,報告によればそうなのですが・・」

「裏を・・かかれたな。」

 

こんな混乱している状況の中,冷静な判断が出来る鈴村首相はある意味の超人と言えるだろう。

 

そんな中,栃木の元に新しい情報が届いた。

 

「そ,総理!海上保安庁からの連絡で,新潟航空基地所属のMQ-9(ガーディアン)からの連絡が途絶えたと!」

「なんだと!?」

 

鈴村が驚愕した理由は自衛隊の機体ではなく,海上保安庁(・・・・・)の無人機が落とされたという事だった。

 

「詳細を聞かせてくれ!」

「はい! 海上保安庁多千穂基地からの連絡が途絶えたという事で確認の為に向かったそうです。」

「・・・やらかしたな。」

 

彼の「やらかした」とは,海上保安庁に列島にシ連が上陸したことを伝えてなかった(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)という事である。

つまりもし伝えていれば落とされずに済んだかもしれないからだ。

 

危機管理センターが静寂に包まれる中,その静寂を破る人物が現れた。

 

「遅れました!総理!」

「官房長官!」

 

まるでアフロのようなモジャモジャの頭をした彼こそが現 官房長官の大洋洋司。

彼は鈴村内閣のキーパーソンでもトップクラスの人物だ。

危機管理センターを眺めて彼は言った。

 

「副総理と外務大臣は?」

「副総理は今向かっていて,外務大臣は那覇からの機上の上だ。」

「渋滞にでも巻き込まれたのか?」

「こんな夜にか~?」

 

こんな感じで全く緊張感が無いような彼は静まり返った部屋を再び賑わせるのに十分だった。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

約20分後副総理である大森弘正が到着し,午前3時57分 会議が始まった。会議の最初に栃木の口から語られたのは日北のレーダーサイト・飛鷹島の空港・蘭島の司令部が破壊された事だった。

 

「以上の報告によるとレーダーサイト・飛行場・司令部を破壊したのは艦上機であるSu-33だと思われます。」

「艦上機という事は近くに機動部隊がいるという事か。」

「可能性は高いと思われます。」

 

先程と似た内容の会話をしながら会議は進んでいった。

 

「また飛鷹島の監視所からの連絡によると,蘭島と飛鷹島に各5機ずつ輸送機(Il-76)が到来し,空挺部隊と空挺車両を投下したという情報が入りました。」

「空挺部隊!?」

「はい,空挺部隊と空挺車両によって恐らく両島は占領されたと思います。」

「防衛大臣。そうなると残りの島はどうなっているのかね?」

「恐らく空挺部隊だけでなく,上陸部隊もいると思われるのでその部隊で行われるでしょう。」

 

Il-76の輸送定員は凡そ200名程度だ。全ての島をそれだけで占領する事は不可能で,空挺部隊の人数も足りないだろう。

それならば重要でない島の占領は上陸部隊を待ってからでも大丈夫だからだ。

 

「つまり朱雀列島は占領されたと考えた方が良いかね?」

「・・・そう考えてもらって結構です。」

 

危機管理センターは静寂に包まれたが,それを打ち破ったのは鈴村首相だった。

 

「防衛大臣!各自衛隊に第77条に基づき,出動待機命令を発令せよ!」

「は!」

「それから朱雀列島に一番近い艦隊はどの艦隊だ!」

 

その返答をしたのは出動待機命令を出している防衛大臣 栃木ではなく,彼の部下から情報を受け取った総理秘書官の本庄だった。

 

「隠岐の島沖にて訓練中の第2機動部隊です!」

 

この時この場にいた全員が一斉に彼女を向いた。後ろで驚いている彼女を気にせずに鈴村は呟いた。

 

 

「よりによってあの艦隊か・・・・」

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

隠岐の島から東に20km付近。暗く静かな漆黒の海を裂いて進む艦隊があった。

 

約10隻の艦隊は大きな八角形のAN/SPY-1Dを艦艇中央の大きな艦橋に4つ装備した“こんごう型護衛艦“「DDG-175 みょうこう」を先頭とし,その後ろには前の船とは大きく違う艦艇全部に滑走路のような平たい甲板が広がる船が2隻,その2隻とは少し小さい船が1隻が中央に陣取っていた。

 

この小型の全甲板の艦艇は“ひゅうが型ヘリ空母“「DDH-181 ひゅうが」。

 

そして2隻の大型の全甲板艦艇は元米海軍フォレスタル級航空母艦“あまぎ型航空母艦“「DDH-185 あまぎ(フォレスタル)」「DDH-186 かつらぎ(サラトガ)」だ。

 

 

そして「DDH-185 あまぎ」の中に新しく設置されたCIC(戦闘指揮所)の中央にある人物がいた。

 

 

 

彼こそがこの戦いの鍵を握る人物。

 

 

 

 

 

 

 

 

「DDH-185 あまぎ」艦長 桐島龍樹 一等海佐だ。




今回は前回より半分位です。
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