毎日更新やっている人とかどういう生活してるんですか(困惑)·······
特に二次創作界隈の皆様。
第2機動部隊がイーグル・ストーク隊を回収している頃,朱雀列島の南東20kmの空域。漆黒に覆われた空を3機の航空機が編隊を組んで飛んでいた。
美保基地所属の第403飛行隊のC-2輸送機だ。この編隊は美保基地から入間基地に飛び,ある隊員と装備を積んで朱雀列島へと飛んでいた。
編隊の中央を飛んでいるC-2の貨物室には約100名程の自衛隊員が椅子に座っていた。
彼らは特殊作戦群。陸上自衛隊が誇る特殊部隊だ。
現在彼らは飛鷹島への降下の準備をしていた。
彼らとは少し離れた場所の椅子に特殊作戦群長の海藤大也が座っていた。
彼はコックピットからやってきた隊員からある連絡を受けていた。それを受け取った海藤は隣に座っている副官に話しかけた。
「習志野からの連絡だ。第2機動部隊が負けたそうだ。」
「何ですと!?」
副官が驚きながら振り向く。副官は動揺明らかに動揺していたが,海藤はただ冷静に内容を伝えた。
「
対艦ミサイルは1基だけ破壊できていないとの事だ。」
「作戦が失敗となると,我々は大丈夫なのでしょうか? それにミサイルが破壊できていないとなると水機団にも影響が出ますが。」
副官が不安そうに海藤に話すが,この言葉にも海藤は冷静に返した。
「
それは水機団も同じさ。ミサイルは第2機動部隊がちゃんと破壊してくれる筈さ。」
そう言うと海藤は立ち上がって隊員の元へ向かった。その顔はさっき副官と話していた時とは別物だった。
「あと数分で降下地点に到着する。我々の任務は島を取り返すことだ!!
皆訓練通りだ!! 自分を信じて突き進め!!」
「「「おぉ!!」」」
海藤の強い熱意が入った言葉に隊員達が活気づいた。
機体後方のカーゴドアが開く。扉の先は暗く冷たい水面と何にも見えない漆黒の空が広がっていた。
一度入ったら永遠に帰ってこれない····まるでブラックホールの様にも感じられた。
だが彼らは恐れない。こんな訓練は幾度も行った。
“その訓練が使われる時が来た!” 隊員達の心には恐怖ではなく歓喜の感情があった。
「降下開始!!」
海藤の宣言で1人また1人とC-2から飛び降りていく。
自分以外の隊員達が降りた事を確認すると自らも飛び降りた。
冷たい空気の壁が肌を強く打ち付ける。ある程度重力に身を任せていると,背中の13式空挺傘が開き落下速度が抑えられた。
1番機は特戦群隊員を全て下ろすと,高度を下げて退避したが残りの2機はそのまま飛鷹島に向かって飛んだ。
この2機には特戦群向けの装備が搭載されている。装備の内容は16話を見てもらいたいが,この2機は装備を島に下ろすために島上空を通過せざるおえないのだ。
島上空を通過するという事は落とされる危険性が非常に高く,まさに決死の任務なのだ。
そしてそれは現実にかした。
沈黙の暗闇を切り裂くかのように轟音が鳴り響いた。
轟音が鳴り止むと2・3番機からチャフとフレアが巻かれる。
刹那2番機に爆発が起きた。
2番機の左翼の
「2番機!?」
2番機の高度は徐々に下がっていった。この様子に周りの特殊な訓練を幾度も受けた隊員達も動揺している様に見えた。
(2番機には指揮通信車やらが乗っていたが·······諦めるしかないな。)
考えている間にも2番機の高度は海面へと近づいていた。1度機首が上がり,機体も上昇に転じるがこの事で事態は更に悪化した。
機体の上昇が止まり,垂直に近い角度で落ちだした。こうなってしまっては抗う手段は残っていない。
重力に従ってC-2は海面へと吸い込まれた。高い波飛沫と機体の破片が舞い上がった。
水飛沫が海藤の顔にもかかり,かかった水飛沫を払いのけた。想定外の事態に隊長である彼は冷静に判断した。
(2番機がやられたという事は恐らく3番機もやられる! 3番機までやられたら島奪還は不可能だ。
まさか島に降りる前に作戦失敗になるとは······)
だが2発目は撃たれてこなかった。海藤の目線の先には島で何かが黒煙を上げているのが見えた。
3番機はそのまま島上空へと向かっていった。
(撃ってこない········何か起きているが,突っ込むしかない!)
島には最初に降りた隊員が着地しており,物質降下を受け取る準備をしていた。
海藤も着地の時が近づく。徐々に地面が近くなっていき,最初は点でしか見えなかった人影もうっすらだが表情すら見える様になってきた。
足が地面に触れ,一回転して着地の衝撃を抑える。
「上陸成功と。」
他の隊員が3番機を見守るなか,海藤の元に1人の自衛隊員が近づいてきた。
その顔は特戦群の見知った顔ではなかった。
「あなた方は空挺団か?」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
時間は少しだけ遡る。
飛鷹島南東の平原に数名の影があった。それはシ連兵の物ではなかった。
「呼ばれてきてみたが,一体ここに何があるというのだ。」
魚島敬次三佐以下数名の飛鷹島に隠れていた自衛隊員だ。
彼らは周囲を交代で警戒していた隊員から“来てください”と言われた為に護衛の常盤ら数名を連れて来ていたのだ。
「それで谷川。呼んだ理由はなんだ?」
「三佐。あれがその理由です。」
「あれは········」
彼らの目線の先には住民から徴収したであろう軽トラックの荷台に乗る複数のシ連兵士がいた。
彼らは皆双眼鏡で南東の空を見つめていた。
谷川から双眼鏡を受け取って同じように南東の空を見つめると,そこには3機の鯨の様な機体 C-2輸送機が写っていた。
「あれは······C-2!?」
魚島は時々だが飛鷹島空港に来ていた入間基地配備の第402飛行隊所属のC-2を見ていたので分かったのだ。
「C-2って······輸送機ですか?」
「ああそうだ。だが奴ら何をしに来たのだ!?」
魚島がC-2を見ていると機体後部から何かが落ちていくのが見えた。
何かの部品かと思ったが,その数は増えていき,意図的な物であると気づき,そして濃緑のパラシュートが開いた事でそれが人であると分かった。
自衛隊で空挺降下する部隊は限られている。その中で1番有名な部隊の名前を言った。
「空挺団!?」
C-2から約100名程の隊員が降りると,機体は高度を下げ離脱するが,残りの2機は離脱せずにそのまま飛鷹島に向かって飛んでいた。
その時シ連兵が動いた。双眼鏡を下ろして荷台から長い筒状の何かを取り出すと両手で右肩に乗せた。
(
そう思ったとき長い筒状の物
C-2からド派手なフレアとチャフが巻かれたが高度が低かった為に降下は無く,
「「「あぁぁ!?」」」
C-2のエンジンが火を吐く。シ連兵達は撃墜に子供みたいに大喜びしていた。
その様子に愕然としていると後ろにいた月崎が魚島に訴えた。
「このままだと残りの1機も落とされます!! 今奴らを止めないと被害が拡大します!! それでいいんですか!!」
「確かにそうだが······今の我々にはそこまでの武器が···」
「ここにあります!! 迷っている暇などありません!!」
「おい!·······これは後で始末書だな····」
月崎は独断でシ連兵に向けて
弾丸は照準が合わないのか周りの地面や軽トラの車体に当たって,地面や車体を凹ませた。
だがシ連兵の気を引き寄せるのには充分だった。
「
「これは私達より強いんじゃないかな······」
「何か言った!!」
「「いえ何も!」」
2人は誤魔化しつつ,銃撃を避けるために場所を移動しだした。
因みに言っておくが
········女が弱いという常識は自衛隊では通用しないようだ。
さておき銃口から放たれた5.56×45mm NATO弾が1番手前の兵士の体に命中する。
弾を受けた兵士は車から落ち,残りの兵士はAN-94を撃ってきた。
「逃げるぞ! こっちだ!!」
さっきまでいた場所の目先の地面に5.45×39mm弾が命中し,砂埃をあげる。
彼らは大きな岩の影に隠れた。シ連兵はそこへ銃撃を浴びせるが高い音を立てて岩に弾かれた。
「懲りないやつらだ。ならこれでも食らえ!!」
常盤によって89式小銃の先端に取り付けられた06式小銃てき弾が車両へと向かって放たれる。
弧を描いて落下し,荷台で爆発すると,そこに置いてあった
軽トラは辛うじて骨組みを残していたが最早使い物にならないのは確かだった。
周りの芝生は爆発によって破壊された軽トラの燃料タンクから漏れでたガソリンに引火して,燃え上がり偶然ながらも空挺降下する隊員達の目印になったのだった。
次々と自衛隊員が着地する。着地の仕方は皆が手慣れており,幾度も訓練されてきた事を示していた。
魚島は彼らの正体を知る為に1人に話しかけた。
「あなた方は空挺団か?」
「いいや。我々は特戦群だ。」
「特戦群·······」
魚島が話しかけた人物 海藤大也と話していると3番機のカーゴドアから16式機動戦闘車等の武器が投下された。
プラットホームに乗せられた16式は物料傘1号によってゆっくりとした速度で地上へと向かっていた。
「16式!?」
「またなんという物を······」
常盤と魚島が驚いているなか,16式機動戦闘車は地面へと落ちた。
それにに
全ての物資を下ろし終えた3番機は機首を上げて上昇に転じる。だがその刹那C-2の左翼に何かが命中し爆発した。
隊員達は驚愕していると,後ろから風切り音がなっている事に気がつき,後ろを向くとそこには1機の攻撃ヘリがいた。
「
Mi-28Nの機首に取り付けれた2A42 30mm機関砲が自衛隊員に火を吹いた。
30mmの弾丸はさっき魚島らが隠れていた岩をいとも簡単に破壊した。
隊員達は16式の影や,森林に隠れたが1人だけ違っていた。
Mi-28の赤外線カメラは捉えていた。たった1人だけ堂々と立っている若き2等陸尉 常盤蒼也の姿を。
「プレゼントだ! 貰ってけ!!」
常磐の捨て台詞と共に
砲身後部から火を出して,白い煙を出して放たれた弾頭はそのまま
機内の燃料と弾薬・パイロンのミサイルに引火・誘爆し,朱く光ると瞬く間に爆発した。
「うおぉ!!」
周りの草に引火して火柱の様に燃え上がった。
爆発の衝撃波で常盤は飛ばされて倒れるが,そんな重い怪我ではなかったようで直ぐに起き上がることが出来た。
そんな常盤に異変を感じて様子を見に来た妙高が近寄った。
「おい! 常盤大丈夫か!!」
「うん! 大丈夫!!」
「なんて危険すぎる事をお前はやるんだ! だがよくやってくれた。」
火柱を見ながら妙高が嬉しくも呆れもある複雑な気持ちになっていると別の隊員が叫んだ。
「敵戦車1両来ます!!」
2人がその方向を見ると火柱の後ろに1台の車両の影が見えた。
影には長い砲身が写っていた為に戦闘車両ということが明確だった。
「戦車!? この島にもいるのか!?」
「戦車!?
「いやあれは戦車ではない!! BMD-4だ!!」
だがよくよく見れば戦闘車両の大きさは戦車と比べれば小さい上に,砲身もそこまで大きくは見えなかった。
その正体はBMD-4。空中投下が可能な歩兵戦闘者で,砲塔には
因みに100mm滑腔砲はT-55戦車の主砲と同じである······比較対象として日本の89式装甲戦闘車の主武装は35mm機関砲だ·········
もし装甲装置が
さておきBMD-4の100mm滑腔砲が彼らの元へ向く。装甲車から逃げようと思ったその時だった。
後方からエンジンの始動音がなったかと思いきや,いきなりエンジン始動の犯人 16式機動戦闘車が動き出した。
足周りが
放たれた105mm
砲塔は爆風で浮き上がり,あった場所からズレて落下するとそのまま車両は動かなくなった。
「撃破確認!!」
敵車両撃破に隊員達が歓喜の雄叫びを上げるなか,魚島が冷静に状況を判断した。
「皆ここから急いで引き上げるぞ!! 特戦群の皆さんもついてきてください!!」
その冷静な魚島の指示に従って特戦群の隊員達含めて全員+装備品が森林へとその身を隠した。
そんな指揮の様子を見ていた海藤が独り言を呟いた。
「あれが魚島敬次か·········やっぱり
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「敵輸送機1機撃墜,1機
「そうか·········御苦労だった。」
蘭島 シ連軍司令部で報告を受け取った第3軍司令.ユラージ・チュイコフは複雑な表情になった。
輸送機2機を引き換えに攻撃ヘリと戦闘車1つずつを喪失という勝ったのか負けたのか分からない戦果だったからだ。
「この戦闘は痛み分けだったな········だが言ってしまえば
「BMD-4 4両のうち,降下すぐに1両を
実は上陸開始時にBMD-4がIl-76MDMから飛鷹島に空中投下され,地面へと落ちた直後,奇跡的に離陸できた
その
そして先程もう1両失った。飛鷹島に展開する装甲戦力は半分に落ちていた。
「先程本国からの連絡で,“明日増援戦力を派遣する”との事ですので一先ずは安心でしょう。」
「まあ来る途中に何もなければよいのだがな·······」
何かフラグにしかならない事を言ったようだったが,話は別の話題へと変わった。
「それにしてもだ·······あの
「これに関しては私も何も言えません········取り敢えず今は基地内に置いておくしか····」
2人が言う鯨とは先程
この機体なんと左側のエンジンが壊れたまま飛鷹島空港まで飛び,更に強行着陸したのだ。
しかも滑走路からは逸れてしまったものの,着陸に成功してしまったのだ。
結果死者どころか負傷者も出ずに済み,C-2の乗組員はそのままシ連兵に拘束されたのだった。
因みにこの時隊員達は皆清々しい程の笑顔だったようでシ連兵達が恐怖を抱いたとかなんだとか。
「取り敢えず
して司令。作戦通り
「勿論だ。誤算はあったがこれで舞台作成は終わった。あとは
レアル直ぐに端樹島の
レアルはそのまま退室した。ユラージは少なくなった自身の愛用煙草 カールトンに火をつけて吸出した。
ユラージはソファーの背もたれに寄りかかって天井を見上げた。
「こっちは順調に進んでいる。あと不安要素があるとしたら艦隊か········」
朱雀列島の夜は更けていった。