New Japan Fleet   作:YUKANE

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Episode.7 2人の言い訳

日本時間午前8時丁度。朱雀列島蘭島 朱雀警備隊司令部

 

正確には司令部跡地だ。司令部の窓ガラスはほとんどが割れており,壁や天井も弾痕でボロボロになっている。

その室内にはシ連製のアサルトライフル AN-94で武装した兵士に監視されている朱雀警備隊の主要幹部がいた。

隊員達は全員落ち着いている。彼らの手は縄で縛られており,簡単にはほどけない。仮にほどいたとしてもAN-94 の銃口から5.45x39mm弾を食らって生き延びれる保証はないからかもしれない。

 

そんな事で待っていると司令部のドアが開けられた。豪快に空いたドアからロシア人らしく図体が大きい人物を中心に約10名位の人物が入ってきた。

 

10人組は隊員達の目の前にドンと立つ。その中でも一番図体の良い人物が隊員達を上から眺めた。

眺め終わると隣に立っている眼鏡の仕官に小声で話し出した。

 

「あなた方がこの列島防衛の自衛隊員ですか?」

 

その流暢な日本語に自衛隊員達は驚くも,直ぐに答えを返した。

 

「ああ,朱雀警備隊長の北西(きたにし)だ。ここには朱雀警備隊の幹部全員が揃っている。」

「本当に全員ですか? 誰か逃げ出したりしてるのではないのか?」

「もし疑うのならその辺りに警備隊全員の名簿がある。それで確認すればいいんじゃないか?」

 

単純な事を言った北西に対してロシア仕官はボロボロになったファイルを目の前につきだした。

 

「確認しようにもその名簿がこんななんでな。あなた方の話しか確認のしようがない。」

 

この発言に北西は戸惑いながらも話し出した。

 

「ここにいるのが全員だ。もし疑うのであるのなら全員に聞いてみてはどうだろうか?

私達は全員の顔を知っているからな。」

 

シ連仕官は北西の顔をじっと見つめ,ため息をつき,隣の図体のいい仕官と耳打ちで話し出した。

北西も聞こうとしたが,小声で話していた事とシ連兵士に睨まれた為に諦めた。そもそもロシア語で話している為,内容は分からなかっただろう。

 

「そこまで言うのならそうなんだろうな。その事を追求するのは止めとこう。

 

これからあなた方はシ連の監視化に入って貰う。もし変な動きをしたら即銃殺だ。いいな!!」

 

北西達は頷く。そもそもこの状態では頷くしか方法がないだろう。

 

「では収容場所まで来てもらおう。早く立ってくれ。」

「その前にちょっといいか? 何ちゃんと立って話すさ。」

 

北西はシ連兵士の手を借りて立つ。北西とシ連仕官の身長は約5cm程違う為に北西が見上げる形になった。

 

「なんだ? 質問なら手短にな。」

「手短にはならないが質問だ。この島いや列島の住民は全員無事か?」

 

真剣な目で北西が聞きたかった一番の事を聞いた。

 

自衛隊というのは戦闘から国民を守り,少しでも国民を助ける為にある。もしそれが出来なかったら,自衛隊は存在の意味を失ってしまうからだ。

 

シ連の攻撃を受けた蘭島含む朱雀列島では恐らく激しい混乱が発生しているのは間違いないだろう。

そんな混乱で神経を磨り減らした島民達は同じ島民同士で問題を起こしていないのだろうか?

 

それが北西の一番知りたかった事だった。

 

 

 

 

「それに関しては問題ない。約100名程が逃走し,約20名が混乱で怪我をしただけで,死者はいない。

 

これでいいか?」

 

「ああ,何一つ問題はない。ありがとうな。あ,最後にあんたの名前を聞きたいんだがいいか?」

 

足早に去ろうとした仕官は振り替えって北西に向けて話した。

 

「私はシ連陸軍中佐レアル・ストラータだ。覚えて貰えなくても結構だ。

それとこっちからも1つ。後々司令部を攻撃したパイロットが謝罪に来るそうだ。あの攻撃は通信塔破壊するだけだったそうだ。」

 

そう言い残して,レアルは去っていった。

 

司令部の外には一門の機関砲を装備し,履帯の足回りを持ち,まるで戦車と思わせる車両 BMD-4が止まっている。

 

BMD-4は空中投下可能な歩兵戦闘車(IFV)で,占領時にIl-76から蘭島に3両,飛鷹島に4両・多千穂島に2両が投下されたのだ。

 

その奥には北西らと同じようにして拘束された自衛隊員らがおり,捕まっているにも関わらず静かに歩いていた。

 

その様子を見つめていたレアルに声がかかる。

 

「レアル。ここにいたのか。」

「ユラージ司令。何かありましたか?」

 

シ連陸軍中将 ユラージ・コラチョフ

 

シ連陸軍第3軍司令で,先程言っていた図体の良い人物とは彼の事である。

 

「先程の自衛官の話だがあれは信じられるか?」

「先程の話とはどの内容の話ですか?」

「ああ,ここの隊員はこれで全員だという話だ。参謀はどう思う?」

「私はあり得ない(・・・・・)と思います。」

「やはりか。」

 

レアルは冷静に理由を話し出す。

 

「いきなりの攻撃に流石の日本でも混乱するでしょう。その混乱の最中に恐怖心で逃げ出す兵士も1人はいると思います。奴等はその様な兵士は1人もいないと言ってましたが,恐らく逃げ出した兵士達を庇ったのではないでしょうか?」

「庇ったのというのはおかしいのではないか?」

「言い方が悪かったですね。逃げ出した兵士達を隠した(・・・)のではないでしょうか?」

「隠したといってもこの島には隠れる場所なんてほとんどない。別の島に隠したのか?」

 

蘭島は前も書いたかもしれないが,基本的に平坦な島で,一番高い場所で約28m程の本当に平らな島だ。

それに加えて蘭島は島のほとんどが住宅や店舗で覆われており,隠れられる様な森林はほとんど存在しない。

 

仮に住宅に隠れようとしても,シ連兵に見つかる可能性が高く,森林に隠れたとしても森林の規模が小さい為に直ぐに囲まれ,全滅する事は間違いないだろう。

 

そうなると自動的に蘭島から脱出という考えが浮かぶだろう。

 

「奴等が向かった島か・・・・・参謀はどう思う?」

「恐らく飛鷹島か多千穂・端樹・日北・玉瀾島のどれかでしょうがどの島かは分かりません。」

「まあいつか分かる事だ。仮に戦闘になっても抑えられるだろう。それに彼ら(・・)も来ることだし。」

 

話が終わったと判断したレアルは次の話に話題を降った。

 

「司令。1つお聞きしますが島民達はどういう状態ですか?」

「ここの島民達はとても落ち着いている。不気味さを感じるよ。」

 

実際拘束された島民達はほぼ全員が落ち着いてシ連軍の指示に従っている。

シ連側から見ると一切逆らう気がない為に気が楽かと読者は思うが,実際のところ逆にこっちの方が怖いのである。

 

ある土地を占領する場合,普通ならば土地に住む住民らによる抵抗があるのはほぼ確実だろう。

 

それが今回は一切無かったのだ。その様な場合は住民らを重度に警戒するのは当たり前だろう。

 

上述の事から島民らの警戒にあたっている兵士達は恐らくだが物凄いストレスを感じていると思うだろう。

 

「確かにそうですね。ですが抵抗しないからと油断しては行けませんよ。

司令は元という国を知ってますよね?」

「昔のモンゴルだったか?」

「正確にはモンゴルの中国の名です。」

 

元とは13世紀から14世紀まで存在した世界最大の帝国モンゴル帝国の一部で,その支配範囲は東アジアから北アジアまでに及んだ。

そんな元には朝鮮こと高麗も隷属したが,唯一隷属せず逆に撃退した国があった。

 

「それが・・・・日本か。」

「ええ,2回もの元の侵攻を防ぎきり東アジアで唯一元に隷属しなかった国です。

その血はこの島々の人々にも受け継がれています。今は大人しく従ってますが,いつ我々に反旗を翻すかは分かりません。」

「どちらにしろ面倒な事を受けてしまったな。」

「ですがこれが終われば司令は大将への進級です。それを期待して頑張りましょう。」

 

そう言って二人は仮の司令部である島の役場へと向かって行くのであった。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

蘭島から西南に約15kmの位置に位置する飛鷹島。ここには民間の飛鷹島空港・航空自衛隊の飛鷹島基地がある重要な島だ。

 

「・・・・・・・・・・Il-76(キャンディッド)

 

飛鷹島基地に白い翼を棚引かせながら着陸したシ連空軍所属の輸送機Il-76 NATOコードネーム キャンディッド。

Il-76は日本ではほとんど見られない四発の輸送機で,他に見れるのは米空軍のC-17 グローブマスターⅢ位だろう。

 

そんな機体が約7機連続して着陸していく。輸送機が7機も連続して着陸とはどんなにカッコいいのやら。

 

しかし此処は戦場。魚島達(彼ら)にそんな事を考える余裕はなかった。

 

「合計9機。今来た機体にはたっぷりと物資が積まれているんだろうな。」

「良いですね~隊長。あれうちらも使えますかね?」

「お前がもしロシア語を読めたならな。」

 

話しているのは蘭島を脱出した魚島と常盤だ。漁船に乗せて貰ってそのまま飛鷹島東側の砂浜海岸に下ろしてもらい,その後彼らは山中に隠れて身を潜めたのだった。

 

彼らの総員は約30名。こんな少数では島奪還なんて夢のまた夢だ。それならば「機会が来るまで待とう」と生き延びる為のサバイバル体制を整えているのである。

 

「しかし彼奴ら直すの早いですね~。1時間位前まで直していたのに。」

「恐らくだがあの揚陸艦から下ろした機材で直したんだろうな。全く恐ろしいな。」

 

“あの揚陸艦“とは先程飛鷹島の北東部の港 飛鷹港に到着した「BDK-91 オレネゴールスキイ・ゴルニャーク(以下ゴルニャーク)」の事で,ゴルニャークから下ろされたトラック4両と各種兵員・自衛隊が残した機材等を用いてSu-33に破壊された滑走路を使える位に直したのであった。

 

その結果先程から輸送機等が着陸しており,もしこのまま続くとこの飛鷹島がシ連の重要拠点になるのは間違いないだろう。

 

その時,上空から独特な音が聞こえ始めた。

 

その音はジェットエンジンとは全く違う回って風を切っているかの様な感じで,それに上空を飛ぶ飛行機とは明らかに高度が低すぎる。

 

魚島は感じとった。

 

(これはヘリコプターの音だ。しかも我々と相当近い!)

 

そして取った行動が彼らの命運を分けたのだった。

 

「常盤伏せろ!! ヘリが来る!!」

 

二人が地面とほぼ同じ高さになって,身を潜めていると約20m位上を1機のヘリコプターが通過した。

 

ヘリコプターの形状はいつも見るような丸い形を一切しておらず,全体的にかくばっており,無骨な印象を見てる者に与える。

またコックピットの下には細長い銃身が装備され,その機体が攻撃用だと示している。

 

Mi-28N(ハボック)・・・・・・」

 

Mi-28N NATOコードネーム ハボック。

 

Mi-24(ハインド)の後継として開発され,一時は不採用になるもミリ波レーダーを搭載したタイプが陸軍に採用され,現在はシ連陸軍の主力ヘリとして各種戦場に顔を出している有名な機体だ。

 

「攻撃ヘリまで来るとは奴等も本気だな。」

「ですけど中隊長。あのヘリってここまで飛べますかね?」

「多分だがあの揚陸艦に着陸して給油したんじゃないのか?」

 

Mi-28Nの航続距離はおおよそ460km。シ連の最南端の都市 ウラジオストクから朱雀列島までは約500km。たった約40kmではあるが届かないのである。

 

しかし朱雀列島の周りには機動部隊。そして彼らは知らないが日本海には多数のシ連海軍艦船が航行している。

その艦船に着艦して燃料補給を行えば何とかして辿り着けるのである。

 

その為に航続距離の短い機体でもこの列島に辿り着けるのである。

 

但しヘリ等限定だが。

 

Mi-28N(ハボック)が飛行場の方に向かうと草影が揺れる。

魚島と常盤が懐から9mm拳銃をゆれた方に構える。

 

「中隊長!!」

 

出てきたのは仲間の自衛官 豊島1等陸曹だった。

 

「豊島か~。びっくりさせないでよ。」

「すいません。声をかけようとしたら奴等のヘリが飛んできたので。」

「私を呼んだからには何かあったのか?」

「はい。定期警戒中の隊員から仲間を見つけたという報告が入りました!」

 

豊島のこの発言に二人は沸き立った。

 

「何!? 別の隊員もこの島にいると言うのか!? その隊員の元へ今すぐ連れていってくれ!!」

「了解!! ついてきて下さい!!」

 

豊島を先導にして2人は森林を駆け抜ける。ちゃんとした道など1つもなく,草木を掻き分け,足場の悪い不安定な地面をその足で踏んで進む。

5分ぐらい経つと彼らが拠点にしている洞窟が見えてきた。洞窟の入り口に立っている隊員が敬礼をし,2人も急ながら敬礼を返す。

 

洞窟を入って直ぐの場所にその仲間は座っていた。

 

「中隊長。彼らが森林にいたところを我々が発見して,この洞窟に連れて来ました。」

「よくやった豊島。・・・彼らは航空自衛隊か?」

「はい。その様に話しております。」

 

彼らの服装はグレーの迷彩が施された作業服(改)を着ているが,重い装備は全て外されており,“直ぐに脱出しなければいけないから重いものは捨てていく“という焦った様子が優に想像できる。

 

魚島が彼らに近づくとその中の1人が急に立って,魚島の胸ぐらを荒々しく掴み叫びだした。

 

「何故お前達は逃げて来た!? 何もせずに奴等に島を渡すというのか!!

お前達は何で戦わなかった!? お前達が戦ってれば島を奪われずにすんだかもしれないんだぞ!!」

 

急な暴言に周りの隊員達は慌て始めた。状況がよろしくないと感じた常盤が急いで魚島と胸ぐらを掴んでいた隊員を引き離した。

 

「君落ち着いて!! この人は警備隊の中隊長だよ! 君は礼儀というのを知らないの!?」

「そういうあんただって1発も銃弾を撃たずに奴等から逃げた。それでいいのか!?

この島と島民達を守るのが我々自衛隊の役目だ!! それを放棄して自分達だけ助かるとかどういう事だ!?」

「それは違う!! 俺達は奴等から島を取り戻す為にあえて逃げてk」

「そんなの言い訳だ!! “島を取り返す為に逃げる?“子供でも分かる位に矛盾している!

そんな為に逃げるのなら奴等から島を守って清々しく戦死すればいいのに!!」

「今の発言はどういう事!? 納得出来ないけど!!」

「2人とも一旦落ち着け!!」

 

白熱し始めた2人を魚島が止めに入る。

 

「そんなに騒いでも何も変わらない! 水でも飲んで落ち着け!

それと君の名前を聞いていなかったな。名前と所属と階級は?」

「航空自衛隊 第11航空団 308飛行隊所属 2等空尉 妙高恵哉。」

「では妙高2尉。あなた方は何故ここに来たのだ?」

「・・・・・・・・基地空襲から逃げて来たんだ。」

 

妙高は俯きながらボソボソと呟いた。

 

弱々しい声で呟いていたが,いきなり顔を上げ魚島へ叫んだ。

 

「俺達はは戦う事が出来なかったから,逃げて来たんだ!!

お前達のように戦えるのに逃げて来たのとは違う!!」

「君の言ってることも矛盾しているぞ。

例え恐怖で逃げ出したとはいえ,基地には一丁位銃はあるだろう。それで戦おうとは思わなかったのか?」

 

魚島が鋭い言葉をぶつけるが妙高は更に叫んだ。

 

「お前達は何もせずに逃げた!! 俺達は空襲の前にF-4EJ(ファントム)を離陸させた! お前達とは違う!!」

F-4EJ(ファントム)を離陸させた?」

 

初めて聞く発言に魚島や常盤らは顔を見合わせた。

 

「知らないのか? 日北のレーダーサイトが破壊された後308飛行隊のF-4EJ(ファントム)が2機スクランブルしたんだ。

その後も残りの4機も離陸させようとしたんだが,滑走路が破壊されて飛ばせなかったんだ。」

「それでその飛んだ2機はどうなったの?」

「・・・・・・・・恐らくだが落とされただろう。40年ものの旧式だったしな。」

 

その瞬間洞窟内は静寂が支配した。その静寂を破ったのは魚島だった。

 

「・・・仮に落とされたとしたならそのパイロットはどうなったんだ?」

「・・・・・・まだ分からない・・・・・」

 

たった七字の言葉で再び洞窟は静寂に包まれた。しかし今回の静寂は今までのとは明らかに重かった。

自衛隊で初の戦死者(・・・)が出たかもしれないという残酷すぎる事態に全員が混乱を隠しきれていない。

 

そんな中でも妙高は叫んだ。

 

「戦えるのに奪回の為と言って逃げて来たお前達とは違って! こっちは可能な事は行ってから逃げて来たんだ!!

こっちは死者が出てるかもしれないというのに!! お前達なんかと一緒にするな!!」

 

妙高の思いに言葉をかけることの出来る人物はこの場には誰もいなかった。

そんな事はお構い無しに妙高は叫び続ける。

 

「あんたたちが逃げるとか言っている内に死者が出た! 命を捨ててまでもこの島を守った人間と命を捨てるのが怖いから逃げて来た人間のどっちが正しいかなんて一目瞭然だ!!

俺達はそのパイロットの意志を受け継いで来たんだ! 」

「ちょっと待ちたまえ。君の言葉には矛盾がある。

パイロットの意志を受け継ぐと言ってるが,まだパイロットが死んだとは分からない。

それに逃げたという事に関しては我々も君達も同じだ。理由は違けれど我々は同士なのだよ。」

「だからどうした!! 守るために頑張った人の後をついで何が悪い!!

それに死んだのはそいつだけじゃない!! AH-1S(コブラ)のパイロットもだ!!」

「!?」

 

AH-1S コブラ

 

ベル・ヘリコプターが開発した世界初の攻撃ヘリコプター。

 

世界中に攻撃ヘリコプターという新しい機種を産み出したこのAH-1の日本版 AH-1S(コブラ)

 

現在はAH-64D(アパッチ・ロングボウ)等の配備で若干旧式にはなったものの,現在も陸自攻撃ヘリコプターの主力を担っている。

 

飛鷹島にはそのAH-1S(コブラ)が4機配備され,第7対戦車ヘリコプター隊を編成していたのだ。

 

「第7対戦車ヘリコプター隊の隊員達はどうなった!? AH-1S(コブラ)のパイロットとはどういう事だ!?」

「俺達はF-4EJ(ファントム)の後にAH-1S(コブラ)を出撃させようとしていたんだ。だが滑走路と格納庫が破壊され,1機だけになってしまったんだ。

それでもそのパイロットは出撃を望んだ。シ連の空挺部隊が降下した時に出撃して,戦車を1両撃破したのだが・・・・・携帯ミサイルで撃墜された。」

「・・・・・・パイロットは脱出したのか?」

「物凄く近い距離で撃墜されました。脱出する暇なんてありませんでした。」

 

彼らは絶望した。

 

今まで自分は自衛隊として隊員達を守っていると感じて行動していた。

 

誰も傷つけない。誰も死なせない。

 

それこそが自衛隊だと。

 

だが自分達の知らない所で隊員が死んだ。

 

皆を守ろうとして,皆を救おうとして死んだ。しかも自分達は今までそれを知らなかった。

 

 

 

 

 

彼らの思いは簡単に崩れ落ちたのだった。

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