ようこそ実力主義者の教室へ。元脳筋は苦労する。   作:赤山大和

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7話

5月の初日。

 

ある意味で待ちに待った日が来たと言えるだろう。

 

早速、振り込まれたポイントを確認する。

 

126370ポイント。

 

これが俺のポイントか。

先月の残りのポイントが7万は有ったから55000ポイント位が振り込まれた訳か。

 

貰えるポイントが半分近く無くなった事について半分も無くなったと考えるべきか半分も残ったと考えるべきか。忠告をもう少し早くしていればもっと多くのポイントが残ったと思えばもったいなかったな。

 

 

まぁ、確信が持てなかったから仕方ない面もあるが。

 

 

教室に入るとクラスの中がざわついている。

やはり貰えるポイントが減少した事についてだろう。

 

「おはようございます月村くん。予想通りにポイントは減っていますね」

 

「おはよう椎名さん。やはり警戒して正解だった。まぁ、5万も残ったと考えるべきだろうな」

 

「そうですね。………しかし、Dクラスは大丈夫なのでしょうか?ポイントが振り込まれていなかったと騒いでいる声が聞こえたのですが」

 

マジか。一月でポイントを全部吐き出したのか?

あ、廊下の側だからかDクラスの会話が聞こえたが本当に言ってる。

 

 

「まぁ、10万も有ったのだからある程度は残っているだろうししばらくは大丈夫じゃないか?後は来月迄にポイントを増やす方法が見つかればだが」

 

多分だか中間テストの結果次第で増えるとは思うのだが。

 

 

「おい月村、お前の言う通りにポイント減ってたぞ」

「月村君の言うこと聞いてて助かったよ」

「椎名さんもありがとう」

「Dクラス、ポイントが振り込まれなかったらしい」

「それは最悪だな。そうならなくてよかった」

 

 

俺の元に集まって礼を言うクラスメイト。

事前に警告をした事に感謝された。

お礼を言われるのは少し照れる。

今回の事から評価がクラス単位という事がわかったから気を引き締める必要があるが。

 

一人の失敗が全員の首を絞めるとか最悪だろう。

ましてうちのクラスは暴力というか喧嘩慣れしてそうなのがちらほらといる訳だし。

 

始業のチャイムがなり手にポスターの筒を持った担任の坂上先生が入ってくる。

その顔は何時もより険しい。

 

「これから朝のHRを始めるがその前に質問はあるかな。あるなら今聞いておいた方がいいぞ」

 

質問されるのが当たり前という口調だな。

俺が事前に質問していなければポイントの事についての質問をされていただろう。

 

とはいえ、質問はしておいた方がいいだろう。

 

「先生、質問があります。ポイントが減る事は予想していましたがポイントが減った詳細は教えて頂きたいのですが後、予想はしていますがポイントが減った理由もお願いします」

 

どうしてポイントが減ったかは解る。だけど何をすれば何れくらい減るというのは出来るだけ知っておきたい。

それとポイントが減った理由もおそらくこれが理由だというのではなく明確にしておきたい。

 

「例年ならば何故、10万ポイントが振り込まれてないかという質問をされるのだが今年のCクラスは優秀なようだ」

 

坂上先生と何人かのクラスメイトの視線を感じる。

 

 

「詳しい内容については人事考課、この学校の決まりで教えられないことになっている。ポイントが減った理由を私から伝えるならば学校に遅刻するな、授業中に居眠りや私語、携帯に触るな等の小学校や中学校で習った当たり前の事を当たり前に出来ていなかった生徒がいたからと答えよう」

 

 

俺が警告した通りか俺

クラスメイトの視線が警告をされたにも関わらずに態度を改めてなかった生徒達に向かう。

それを面白そうに見ている龍園。

俺が質問してなければ龍園がそういった生徒たちを揶揄

したかもな。

 

 

「では改めてポイントについて説明をする」

 

坂上先生は手にした筒から厚手の紙を取り出して黒板へと貼り付ける。

 

 

Aクラス 940

Bクラス 650

Cクラス 550

Dクラス 0

 

 

Cクラスは550。振り込まれたポイントから考えればこのポイントの100倍の数字が振り込まれるのか。

しかし、Dクラスの0という数字が目立つな。

 

「入学式の日に説明をしたはずだがこの学校は実力で生徒を測る。そしてこの学校ではクラスの成績がポイントに反映される。その結果とし君たちは550という評価を受けたのだ。そして与えられるポイントもこの学校からの評価点、クラスポイント1点につき100のプライベートポイントが与えられる事になっている」

 

550か。その評価は良いのか悪いのか。

それにポイントが、評価がABCDとクラスの順番通りになっている。

 

「それと気付いた者もいると思うがこの学校では優秀な者からAクラスBクラスと振り分けられている。君たちはCクラス。平均よりもやや劣るという評価だ。Dクラスについてはそれよりも下。いわゆる落ちこぼれという評価になるな」

 

 

平均よりも下か。まぁ、俺に対する評価としては高いと思うべきか。しかし、Dクラスは落ちこぼれか。辛辣な評価だが0という評価をされたという事はそれだけ問題が有ったという事だからな。

 

 

それなりに遅刻や私語の目立った生徒がいるうちのクラスですら500ポイントは残ったのにそれを下回るとは本当に何をやらかしたんだか。

 

 

「Cクラス、平均よりも下という評価に納得の出来ない者もいるだろうがこれからAクラス、Bクラスに上がる目はある。クラスポイントはそのままクラスのランクに反映されるのだ。今回、君たちが651ポイント以上であれば君たちはBクラスに昇格、今のBクラスがCクラスに降格していたのだからね」

 

 

下剋上制度ってことか。

クラス間の対立を促す。いや、クラス同士を争わせるつもりという事か。

これはまた面倒な。

 

しかし、クラスを上げるメリットはなんだ?

メリットがないのならば無理に争ってクラスを上げる意味はないだろう。

 

「そして、これは重要な事なのだが、国の管理下にあるこの学校は高い進学率と就職率を誇っている。それは周知の事実でありこのクラスの殆どの者も、目標とする進学先や就職先を持っていることだろう」

 

今の話しの流れ的に嫌な予感はするな。

 

 

「しかし、希望の進学、就職先が叶うのはAクラスに上がるしかない。それ以外の生徒には、この学校は何一つ保証する事はない」

 

 

……………そうくるか。

クラス間を対立させてしかも争う理由もバッチリと。

これはまた大変な事になるな。

 

「更にもう一つお前たちに伝える残念な知らせがある」

 

そう言って新しく黒板に貼り出される一枚の紙。

クラスメイト全員の名前と数字が記載されている。

ふむ。

俺の点数は70点前後か。

勉強の結果は出ているな。

椎名さんに感謝だ。

 

「これは先日やった小テストの結果だ。もしこれが本番だったら入学早々に2人が退学になっていたな」

 

 

「た、退学」

「え、マジ?」

 

「説明していなかったが、この学校では中間テスト、期末テストで1科目でも赤点を取ったら退学になることが決まっている。今回のテストで言えば35点未満の生徒は全員対象ということだ」

 

貼り出された紙に石崎33点の上に赤いラインが引かれている。

 

龍園の部下が早々に退学ってなるのは厳しいだろう。

 

 

「これは脅しでもなんでもなく学校のルールだ。中間テストまでは後3週間ある。じっくりと熟考して退学を回避してくれ。君たちが赤点を取らずに乗り切れる方法は

あると確信している。出来ることなら実力者に相応しい振る舞いを持って挑んでくれ」

 

 

そう言ってクラスを出ていく坂上先生。

 

『じっくりと熟考』、『赤点を乗り切れる方法はあると確信している』、『実力者に相応しい振る舞い』。

 

明らかにおかしい発言をしているよな。これは何かあると考えべきか。

 

赤点を取って項垂れる石崎を見ながら考えをまとめていく。

 

とりあえず、龍園と椎名さんに相談だな。

 

 

 




主人公の助言で原作よりもポイントが多く残っています。

また、助言の影響で主人公のクラスの立ち位置は向上。
クラスのリーダーになるつもりの龍園の邪魔な存在になりかねない状況だったり。
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