ようこそ実力主義者の教室へ。元脳筋は苦労する。   作:赤山大和

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8話

学校の仕組みについて発表された昼休み。

 

龍園から声がかかる。

 

「よう月村、少しいいか。一緒にメシを食いにいこうぜ」

 

こちらから相談する手間が省けたか。

 

「ああ、構わない」

 

周りというかクラスの注目が集まる。

龍園はアルベルトを始めとして部下を集めていたのは皆が知ってる事だし俺は全員にした警告やSシステムについての見解を話したことで注目を集める事になっていた。

 

今後のクラスの中心となりかねない2人の話し合いということだ。

 

龍園にアルベルト、石崎と共に食堂に。

 

席についてまず話すのは今後のCクラスについてだ。

 

 

「今日、学校の仕組みがハッキリとしたがその特性上、他のクラスとやり合う事になる」

 

「そうだな。その場合にはクラスをまとめるリーダーが必要となるな」

 

他のクラスと争うのだ。

クラスをまとめる強いリーダーは必要だ。

争いの最中にクラスの意見がまとまらないなんて事になれば他のクラスに遅れをとる事もあり得る。

 

 

「ああ、俺は今日の放課後にリーダーとなる事を宣言するつもりだ」

 

 

「俺は良いと思うぞ。まぁ、不満に思う奴もいるだろうが」

 

 

 

「そりゃそうだ。アルベルトや石崎を始め傘下にした奴はいるがいきなりリーダーと宣言しても納得はしないだろうな」

 

 

アルベルトや石崎を始めとして暴力、いやこの場合は武力というべきか。

龍園のグループの武力に対して納得はしなくても従う奴はそれなりにいるだろうがな。

武力を背景にした支配の場合は心から従う訳ではないし反乱の芽は残る。

 

「実績があれば別だろうがな」

 

そう言う意味では龍園は俺のようにクラスに対して警告をしておくべきだったと思うがな。

いち早くシステムに気付いて忠告したという実績があれば従う材料になっただろうに。

 

「くくっ、そうだな。お前のようにシステムに気付いて忠告をしたという実績があれば従う奴もいるだろうな。そう言う意味でいやぁ、クラスを従える上で一番の障害はお前になるな」

 

それは不審な点が有ったのにクラスメイトに忠告しなった龍園のせいでは?

いや、龍園のせいというのは言い過ぎだが忠告しておけば一目は置かれただろう。

それに加えて龍園達の武力があればスムーズに従えられたと思うのだが。

 

「俺は人の上に立つような人間じゃない。お前がリーダーになるというならばよほどの理不尽や気に入らない事がなければ従う」

 

中学の頃に起こした暴力事件じゃ部を一つ廃部に追い込んだからな。中学の頃の失敗を今だに引きずっているのは問題か。

 

とはいえ上に立とうとは思えないな。

 

 

「ふーん、理不尽ねぇ。因みに、俺が椎名を従える為に多少、脅すような事をしたら「バキッ」」

 

ん、俺の手にしていた割り箸が折れてる。

ふむ。ずいぶんと脆いようだな。

 

「くくくっ、怖いねぇ。安心しろCクラスの一員として協力は求めるが無理矢理何かをさせるような事はしねぇよ」

 

 

「そうか」

 

 

「まぁ、今後は俺がCクラスを従える。その為に実績をつくる訳だが、一番は今度の中間テストだな」

 

チラリと石崎の方を見る。

赤点候補なだけあってこちらを伺うような表情だ。

 

 

「坂上先生の言葉にはおかしな所が有ったからな。多分、攻略法があるんだろう」

 

 

「気付いていたか」

 

「え、攻略法なんてあるですか?」

 

「石崎、お前みたいな赤点候補がいるのに関わらず坂上は赤点を回避する方法はあると確信していると言っていただろう」

 

「しっかりと熟考してとか、実力者に相応しい振る舞いなんて発言もあったな」

 

赤点を取る人間の実力者に相応しい振る舞いってなんだろなって話だ。

 

 

「月村は何か思いついたのか」

 

 

「いや、まだ思いついてはいない。ただ、」

 

 

「ただ、なんだ?」

 

 

「中間テストや期末テストの過去問が欲しいと思った

。問題を作る教師が同じならば似たような問題が出たりするだろうし頭の良い奴らなら問題の傾向を掴めるかも知れない」

 

 

有名な大学の受験勉強の時には参考にやるらしいからな。

中間テストや期末テストの対策になるだろう。

いっそ先生に頼んでみるか?

 

 

「………過去問か」

 

 

ん?

龍園が黙りこんだ。

何でだ?俺としては中間テストまでの3週間のうち2週間は普通に勉強。

最後の1週間に過去問をやった上で出来なかった所を重点的に勉強できればと思ったのだが。

まぁ、過去問は参考程度だろう。

 

 

「くくっ、多分それが正解だ。合っていたら報酬は払うから安心しろ」

 

 

正解?

過去問が攻略法という事か?

まぁ、まだ確信までは無いのだろうけど。

 

 

「合っていたらな。自信はない。それに過去問をどう手にいれるつもりなんだ?俺は過去問を坂上先生に貰えないか尋ねるつもりだったが」

 

 

坂上先生が本命だ。

後は1年前の中間テストの問題を持っている先輩がいるかだがそういうツテはない。

俺だったら1年前の中間テストの問題なんて取って置かないからな。

 

坂上先生に聞いて手に入らなければ普通に勉強するつもりだが。

 

「くくっ、坂上に頼るか。そりゃ無理だと思うがな。なーにやりようはある」

 

 

自信ありげに笑う龍園。

 

 

「そうか。正直、それがダメならば成績の上位者が点数を抑えて平均点を下げる方法とかになるのか」

 

赤点が平均点の半分ならば有効な手ではあるが、他のクラスとの争いが前提なら悪手だよな。

 

「そりゃダメだな。他のクラスに遅れをとる。手段としちゃ最悪だろ」

 

 

「だよな」

 

 

 

この手段が取れるとしたらDクラスくらいだろうな。

既に最下位でこちらとの点差も大きいのだ。

クラス間の争いに絡むのは当分無理なはず。

ならばクラスメイトを生き残らせる事を考えるのも悪くないだろうし。

 

と、そろそろ昼休みも終わるか。

教室に戻るとしよう。

 

 

Cクラスは龍園がリーダーとして君臨するとして、他のクラスはどうなる。

 

少し、情報を集めた方がいいのか?

 

 

 

 

 

 

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