――――これは、おかしいのではないだろうか。
自分が置かれている状況を
もちろん、今さら悲劇のヒロインのように嘆いたりはしない。
瑠衣は自分がヒロインだとは考えていなかったし、自分の扱いに対して不当を訴えようとも思っていなかった。
(まあ、今さら訴えるような
自分のこれまでのことを思えば、お姫様扱いやお客様扱いなど望むべくもない。
そのくらいのことは、瑠衣は弁えている。
だから今さらどのような状況に置かれたとしても、不平不満を口にするつもりは無かった。
とは言え、だ。
(それにしたって、限度というものはあるでしょう)
とも、思わずにはいられなかった。
それ程に、今の瑠衣が置かれた状況は
ちら、と、視線を下に向ける。
徐々に
(さて、どうしたものですか)
鬼の力も無く、かつて程の呼吸の力も無い。
普通の人間よりも、ほんのちょっぴり優れているだけに過ぎない。
もはや超人とはとても言えない。ただの小娘だ。
なので、あんまりな状況を前にすれば「ええ…」という気分にもなる。
「ふーむ」
別に本当に天に叫ぼうとしたわけではないが、視界を空に向ければ、そこには満点の星空があった。
無数の星々が煌めいていて、都会では見られない素晴らしい宝石の夜空だった。
これが原っぱに寝転んで見上げた景色であれば、さぞ心が癒されたことだろう。
しかし今は、とてもそんな気分にはなれない。
むしろ置かれた状況の深刻さがより深まって、また溜息を吐いてしまった。
「はあ……今の季節は、やはり冷たいのでしょうね……」
頬を打つ冷たい夜風、掌に伝わる振動、足先に迫る水面――
胴体が半ばから折れ、
(どうしてこうなったのでしたっけ)
そして、今の状況に至るまでのことを思い返した。
この期に及んで悠長なことだと自分でも思うが、どうしても考えてしまうのだった。
いったいどうして、何故、こうなってしまったのか。
今の自分の
新章開始です。
ちなみにここからはぶっちゃけ遊び心で書くので、どうぞご容赦ください(え)