星の頂   作:漂白剤で漂白された人

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無情が生まれる日

『智』。

それは知識。物事の道理を理解し、是非・善悪を判断する力。

 

「そうか、こういう事か!」

 

 

『謎』。

それは万物の持つ未知。内容・正体などがはっきりとわからない事。

 

「なぁ、あれって一体...?」

 

 

『祝』。

それは人が人に与える歓喜。事象をめでたいとして喜ぶ事。

 

「お誕生日、おめでとう!」

 

 

『呪』。

それは人が人に与える厄。他人に災いが生じるように願う事。

 

「あんな奴、死ねばいい!」

 

 

『命』。

それは万物が等しく持つ唯一の事象。

 

「絶対に死ぬな! 家族の元へ帰るんだろう!」

 

 

『破滅』。

それは万物の散り様。抽象的存在が、崩れて成り立たなくなる事。

 

「滅べ、滅んじまえ!」

 

 

『終』。

それは総てに訪れる終焉。万物が行きつく究極。

 

「じゃあ、な。 また何処かで...」

 

 

『無情』。

それは何もない感情、そして何も為せない無力感。

 

「...なんで、守れないんだ。 守るための力なんて無いのか...⁉︎」

 

 

 

 

これらの頂点(Zenith)に立つもの。

 

それは万物の願いから誕生する。

 

 

 

———————————————————

 

 

 

その始まりは突然だった。

 

宇宙(そら)から7本の柱が降り注ぎ、それは地上へと根を降ろす。

 

空想樹と呼ばれるそれは枝葉を広げ、人類へと牙を剥く。

 

死の間際、人々が抱いたのは...

 

 

あの化け物を倒せる知識への渇望(Radio-Roses)

 

あの化け物が殺す事を躊躇う未知への渇望(Z-File)

 

大切な人が死ぬ事のないようにという渇望(Wedding)

 

あの化け物を殺せる存在への渇望(Suspense)

 

あの化け物ですら殺せない生命への渇望(Greatest-Great)

 

あの化け物が破滅する事への渇望(Utopia-Ever)

 

この悲劇が終わって欲しいという渇望(Iggy-Specials)

 

 

そして、何より...

 

 

抵抗すら出来なかったという無情感(Shangri-la)

 

 

に他ならなかった。

 

 

 

 

 

 

......だがその想いは、願いは届けられる。

 

 

最後に殺されるはずだった少年の想いを核として、人類は次のステージへと進む。

 

 

種が絶滅の危機に瀕した時に起こる、生存本能による進化。

 

 

少年の魂は8つに分かれ、8種の人類の残留思念がその器を創り出す。

 

 

智、謎、祝、呪、命、破滅、終。

 

 

そして無情。

 

 

その名に頂点(Zenith)を冠する8つの生命。

 

 

総ては白紙化した星を救うため。

 

 

この星に仇なす宇宙の神を殺すため。

 

 

この行き止まりの空想を終わらせるため。

 

 

そして何より、存在意義を果たし、人類の想いを遂げるため。

 

 

 

 

感情無き(無情の)彼らは星の頂に、極に立つ。

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