ハーレム女王を目指す女好きな女の話   作:リチプ

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217『女好き、情報の濁流』

あの後みんなから色々な事を聞いて、正直色々ありすぎて頭が混乱しそうになったから一旦纏める事にした。えっと……。

 

・モモの助は『光月おでん』の跡取り。光月おでんっていうのはワノ国の大名の名であり、今はもう亡くなっている。つまり、錦えもんとは親子関係ではない。

 

・奥の壁の模様は「光月一族」の家紋。侍組やイヌアラシ、ネコマムシにも同じ模様が背中に印されている。

 

・赤い石、ロード歴史の本文(ポーネグリフ)は“ラフテル”へ辿り着く為の道標。この世界の何処かに存在する4つのロード歴史の本文(ポーネグリフ)にはどこかの“地点”が記されていて、地図上でその4つの点を結んだ時に中心に“ラフテル”が浮かび上がる。ついでに言えば、歴史の本文(ポーネグリフ)を作成したのは800年前の光月一族だとか。

 

・光月おでんは既に故人だけど、その原因となったのはワノ国の“将軍”と海賊「カイドウ」の手によるもの。今もカイドウ……というか『百獣海賊団』はワノ国に居て、そもそものおでんが処刑された理由は、おでんがゴールド・ロジャーと共に最後の島であるラフテルに辿り着き、世界の秘密を知ったから。

 

・おでんが錦えもん達に託した最後の言葉は、“ワノ国を開国せよ”という一言のみ。しかしこの悲願を果たす為には敵であるワノ国の将軍を討ち取る必要があり、即ちそいつらと手を組んでいるカイドウをも倒さなければならない。当然、錦えもん達の戦力では逆立ちしたって勝てる相手ではないのでこうして共に戦ってくれる同志を募っていた。錦えもん達がゾウを目指していたのはこの為である。

 

・そんな経緯もあり、モモの助から正式にルフィへとカイドウを倒す為の助力が要請され、ルフィがそれを引き受けて“忍者海賊ミンク侍女王同盟”とやらが結成された。

 

・サンジ奪還まではワノ国での対決を待ってもらう事になった。

 

 

「……うーん」

 

……多い!あまりにも多い!

そりゃあね?私が明るいうちから劣情駆り立たせてナミさんとにゃんにゃんしていたのも原因なんだけど、どうしてこれだけの時間でここまでの情報が出てくるの!?詰め込み過ぎだよ!!

 

……なんて言っても仕方ないけどさぁ。

でも、やっぱり錦えもんとモモの助は親子関係ではなかったみたいだ。事情を理解したからこそ分かる事だけど、私が最初に2人に感じていた違和感の正体は妙な距離感にあったんだと思う。親子にしては錦えもんのモモの助に対する態度が固すぎたんだ。言葉遣いとかは上手く繕ってたのかもしれないけど、モモの助に触れる時の仕草などに妙なぎこちなさがあったからね。

まぁ、自信が無かったから誰にも言わなかったんだけど、まさか本当に合ってたとは。これはもうナミさんにちゅーするしかない!

 

ラフテルの件に関しては今はどうする事も出来ないだろう。ロビンが解読して、ついさっきナミさんがその地点を地図上に表していたけど、残り3つのロード歴史の本文(ポーネグリフ)がないと何も分からないだろうし。

それにこれ、現時点では私達だけしか分かりようが無いだろうから他に越される心配も無いしね。だって歴史の本文(ポーネグリフ)はロビンにしか解読出来ないし、地図上を点で結ばなくちゃいけないのなら地図だって必要な訳で、偉大なる航路(グランドライン)にはそもそも全体の地図が存在しない。で、私達にはそれを描けてしまうすごーい航海士も着いてるのだ。

 

こうなってくると“ワンピース”を探し求める輩にとってロビンの価値が一気に上がる事になるし、その分危険な奴らに狙われる確率も高くなる訳だけど、その点は心配いらない、何故なら私が居るからね!

 

「この長すぎる同盟名はなんなの?“ハーレム女王と素敵な嫁、その他の愉快な仲間達”で良くない?」

 

「その方が長いしそれ以前に色々とおかしいだろ!!」

 

「じゃあハーレム女王と素敵な嫁達」

 

「そこを消すなよ!!?」

 

うん、うん。今日もウソップはキレッキレだね。

 

そういえば、私達にはそんなに関係ないけどミンク族にとってはかなり大きな出来事も1つあった。というのが、イヌアラシとネコマムシの仲直りである。

モモの助が父親であるおでんの名を出して喧嘩中の2人を止め、今後の意味のない喧嘩をやめる様に言ったのだ。喧嘩といっても住む土地を離れたりしていなかった2人の事だから、形だけでも仲直りすればすぐにでも心の方もお互いを許していくんだろうけどさ。まぁそもそも私達は2人がどうして喧嘩をしているのか知らないんだけども。

こういった出来事もあり、ミンク族にはこれから何時に寝て起きても問題無いという嬉しい特典が付いてきたのである。となると『王の鳥』という立場はどうなるんだろう?単に専属の従者みたいになるのだろうか。

 

そうして私達は、用も済んだという事でくじらの木の内部を後にして、徒歩で下まで降りる事になった。

私としては飛んで帰っても良いんだけど、せっかくだから嫁達とゆっくり歩くのも悪くないかなって。

 

「……私はんな事気にしねェから下まで運んでくれ。ここを登ってきて疲れてんだよ」

 

「じゃあおんぶしてあげる、今の私の身長ならギリギリ足が地面につく事は無いと思うし」

 

「……、」

 

そう言ってペローナちゃんに背を向ければ、少しの間を置いてペローナちゃんの重みが背中にのしかかって来た。重みって言っても恐ろしいくらい軽いんだけどね。彼女は私の嫁の中でもかなり軽い方だし、2年間節制を余儀なくされていたシャルリアと良い勝負が出来るくらい軽いんだから相当だ。肌の白さも病的だし、目はくりくりだし、唇はぷるぷるだし、鼻はしゅっと通ってるし、髪は美しいピンク色だし、ぽよんは大きいし、その先端は髪と同じ色の

 

「おい…なんでそんなに息が荒いんだ」

 

「ハッ…!じゅるり、なんでもないよペローナちゃん!」

 

「……そうか」

 

……ん!?ちょっとペローナちゃん、抱きつく力強くなってません!?ぽ、ぽよんが!形の良いぽよんが私の背中に!!肩甲骨にぃ!!!

こうなったら……全神経を背中に集中させてこの状況をとことんまで楽しんでやる!!

 

「時にゆガラ、その麦わら帽子、誰かから譲り受けちゅー事はないか?」

 

「ん?コレか?この帽子はシャンクスから貰ったおれの宝物だ」

 

「そうか!シャンクスの!道理で見覚えのある麦わら帽子やと思うた!」

 

ふぉお!?遂におでこを私の首筋に擦り寄せて……!?なんか周りが盛り上がってるけど今私はそれどころじゃないんだよ!ペローナちゃんの貴重なデレ期到来してるんだから!!

 

「イヌアラシもそう言ってたな、みんなシャンクスの事知ってんのか!」

 

「ネコも私も一時ロジャーの船に乗っていたのでな。とは言っても、私達は常におでん様の従者として船に乗った。白ひげのモビーディック号に乗っていた時も、そこからおでん様がロジャーにスカウトされた時もいつも傍に。世代で言えばシャンクスやバギーの様な“見習い”達に近い若僧だったのだ」

 

「白ひげ!?え、おい待てストップ!頭が追いつかねェ!……そうだ!イリス!お前なら白ひげ本人から何か聞いてるんじゃねェか!?」

 

「…………今夜はシャルリアって決めてたけど、我慢しなくていいのならシャルリアとペローナちゃんを同時に頂いてもいいんじゃ……?」

 

「ダメだ聞いてねェ!自分の世界に入ってやがる!」

 

だってさ、こんなに体を押しつけてくる様な真似されて我慢できると思う?普通無理でしょ?私は無理だね、ムラムラしちゃうね!!!

本当私の嫁ってなんでこうも誘うのが得意なんだろ!

 

……うん、まぁ盛り上がるのはここまでにしておこう。勿論夜はその分はしゃぐけど。

ウソップは聞いてないって思ってるけど、実際は反応する暇が無かっただけで周りの話は耳に入っては来ていた。白ひげやシャンクスからおでんの話を聞いた事はないから今更話を掘り返した所で意味はないだろう。

 

「じゃあ錦えもん達も白ひげの船に乗ってたのか!?」

 

「いや、ルフィ殿、拙者達はずっとワノ国に!」

 

「むしろ我らはおでん様が海賊の船に乗り込まぬ様、必死に止めておった立場。鎖国国家のワノ国においては海外へ出る事自体が罪!かたやおでん様は閉ざされた自国の法にずっと疑問を持ち続けた異端児だったのでござる」

 

鎖国かぁ。本当に日本みたいな国だね。

っと、話を聞く前に……と。

 

「ちょっとごめんね」

 

「!…降ろすのか……?」

 

「……あのね、ペローナちゃん。お願いだから外でそんな顔するのやめてくれる?」

 

狙ってるのかと疑ってしまう程にうるうると涙を溜めたペローナちゃんの瞳に射抜かれ、目元を手で隠して空を仰ぐ。

どこでスイッチが入ってしまったのかは分からないけど、今日のペローナちゃんは“甘えん坊モード”全開で私の心臓が保たない。それにそんな表情を多数の目に晒したくもないし、ちょっと自重して欲しい。

 

「それと、抱き方を変えるだけだから安心して、ね?」

 

「……ん」

 

怖いくらい素直で、今夜私はナミさんの時みたいに暴走し過ぎてしまわないか心配に思いつつもペローナちゃんを横抱きして歩行を再開する。

おんぶはね、色々とダイレクトに当たってヤバいので今は封印しておきます。

 

「ねぇ、さっきの話も合わせて、色々と航路の事で心配になってきちゃったんだけど、これ、記録指針(ログポース)記録(ログ)!今辿ってないけど……いいの?」

 

ナミさんが左腕に付けてある記録指針(ログポース)をイヌアラシ達に見える様に掲げてそう言う。

確か、ナミさんの付けている3つの針が付いた記録指針(ログポース)は、当然選んだ針の示す航路によって到着する島は変わってくるけど、結局最後に行き着く島はどの記録(ログ)を選んでも同じって話だった筈だ。

分かりますくいえば、辿り着くゴールが1つしかないあみだくじ。どこからスタートしてもゴールは同じという訳で。

 

「私達はトラ男君に会って、偶然ビブルカードでこの「ゾウ」へ来て、偶然ロード歴史の本文(ポーネグリフ)の情報に辿り着いたけど、確か双子岬のクロッカスさんの話じゃ記録(ログ)を辿れば最後には全ての航路が1本に纏まるって……、私、そこにラフテルはあるのかと…」

 

「クロッカスか!懐かしいにゃあ!クロッカスは元気かよ!?」

 

「元気だったぞ〜!会ったの2年前だけど!」

 

「奴は昔ずっとある海賊団を探しよって…」

 

「あ、それ、全滅した私の海賊団です!」

 

「え〜〜〜〜!!!?」

 

「ちょっと聞いてる!!?」

 

ネコマムシは気分屋な所があるらしく、ナミさんの話の中で気になる事があればそっちに気が取られて中々話が進みそうも無かった。

だけどそこは“2人の王”と呼ばれるだけあって、ネコマムシのフォローに回る様イヌアラシが口を開く。

 

「話は分かった。記録(ログ)を辿った先に興味があるのなら行ってみればいい、その3本の指針が全て1つの場所を示す航路はある!──ただし、ゆガラ達はこれまでの旅で既にその先の冒険を始めているのだ」

 

「え?どういう事?」

 

「本来ならば、その記録(ログ)の終着点で初めて気付くのだ。歴史の本文(ポーネグリフ)と古代文字の「謎」に……!歴史の本文(それ)を生み出した文明と、見えぬ最後の島、『ラフテル』の存在に!ロジャーはそこから大きく冒険をやり直した。クロッカスも海賊王の船員(クルー)、全てを知る者の1人だ、ゆガラ達が嫌いでない限りウソはつかん。ゆガラ、航海士か?しっかりしているな…!大丈夫、道は間違えていない、このまま進め!」

 

イヌアラシの言葉に、ナミさんは誇らしげに頷いた。

ナミさんがしっかりしているとか、天才とか、優しいとか、可愛いとか、美人とか、スタイル抜群とか、そんなのは当たり前だとしても!イヌアラシは私の中でかなーり評価が上がったね!うんうん、嫁を褒められて嬉しくならない主人なんて居ないし!

 

 

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