ハーレム女王を目指す女好きな女の話   作:リチプ

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誰をハーレムメンバーに入れようか迷ってます。
ナミさんとミス バレンタインもといミキータとペローナは確定してたんだけどね?なんでって?好きだからですよッ!!


4『女好き、大きくなる』

「あーはっはっ!お前のようなガキが、この俺に勝てると思っているのか!?」

 

「やってみたらわかるんじゃないかな?いつでもどうぞ」

 

煽るようにぷらぷら片手を揺らしながら言ってみると、案の定頭に血でも登ったのか突撃してきた。

 

「例外はあれど、やっぱり生物の弱点として知れ渡ってるのは頭だよね」

 

「何言ってやがるんだァ!!やれリッチー!噛み殺せェ!!」

 

「だから、その弱点が殴りやすい攻撃って、自殺行為だと思うよ、ほ……らッ!!」

 

噛みつこうとしてきたリッチーの鼻に十倍パンチをお見舞いする。

案の定脳震盪でも起こしたのか目を回してその場に崩れた。

 

「あれ、もう終わりなの?」

 

「…はァっ!?お、おいリッチー下手な冗談はよせ!起きろリッチー!」

 

未だに動かないリッチーの上で焦っているモージの元へ跳躍してお出迎えしてあげることにした。

私が目の前に降りてきた時、目に見えて怯えだす。

 

「お、お前は一体…!い、いや!お前にな、好きなだけ宝をやろう!そ、それと手を出したことは穏便に謝ろう!ごめん!!」

 

ちょっと涙を流しながら後ずさるモージ。

なんか可哀想になってきたけど、ほっといたら後が面倒だ。

 

「ガキって言ったお詫びは?」

 

「そ…それも謝る!悪かった!ごめんこの通りだ!」

 

ついには土下座まで始めた。

 

「…ふぅ、わかったよ、顔を上げて?」

 

「え…?」

 

「と見せかけてパーンチ!!」

 

「ぐぼぁっ…!!?」

 

顔を上げたところに五倍パンチをお見舞いする。

モージはそのままリッチーの上で意識を失ったので、私はリッチーから下りた。

 

「ちょ、ちょっと!あんた…強いとは思ってたけどそんなに強かったの!?」

 

脅威が去ったのを確認したのかナミさんと町長が走ってくる。

 

「惚れた?」

 

「いやびっくりしただけ」

 

ちくしょう。

 

「何はともあれ、礼を言わねばならん、もし娘がいなければペットフード屋が危なかったかもしれん」

 

「なら、良かった。ね、シュシュ」

 

「ワン!」

 

と、シュシュを撫でていて気が緩んでいたのか。

モージを倒した事実を、遠くからバギーの部下が望遠鏡で確認しているのを見落としていた私は、気付かなかった。

 

気づいたとしても防げなかったとか、そんなことはどうだっていい、ちょっとでも原作を知っている私がいながら…結局はこうなってしまった事実が許せないだけだ。

 

目の前を過ぎるのは恐ろしい程の爆風。

咄嗟にシュシュを抱えて後ろに飛び直撃は免れたが…目の前にずらりと並んでいた家は全てが吹き飛んでいた。

ゾロが寝ている町長の家はもちろんーーーペットフード屋も例外ではない。

 

幸いにもゾロは瓦礫を自分で跳ね除けて出てきたが、状況を掴めていないようだった。

そりゃ、そうだろう。

 

まさか寝ている間に、『バギー玉』が飛んでくるとは誰も思わない。

 

「…シュシュ」

 

「ワン!ワン!」

 

悲しげに吠えているシュシュをぎゅっと抱きしめる。

…こんな展開、原作にあったのだろうか。

もしあったのだとしたら、私がいることで何も変わらなかったということなのだろうか。

力をつけてきたのは、夢であるハーレム女王になるためだ。なら、それになる為なら目の前の人たちや、その人たちの宝物は守れなくても仕方ないのか?

 

逆に、原作にない展開だとしたらどうだ?

ルフィがモージを倒して、あの大砲だって何とかしていたとしたら…。

 

「私は…なんだってこの世界に…」

 

「…あんた、大丈夫なの?」

 

顔を上げるとナミさんが私を見ていた。

あぁ…こんな気分だと言うのに、可愛いなぁ。

 

「はは…ごめんなさいナミさん、大丈夫です。シュシュ、瓦礫の中にまだペットフードは残ってるかもしれないから、それを一緒に探そう?」

 

大砲は、間違いなくバギーの仕業だ。だったら大丈夫、ルフィが何とかしてくれるはずだ。

 

「…ナミさん、お願いがあります」

 

「無理なお願いなら聞けないからね」

 

シュシュが一足先にペットフードを探している間に私はナミさんと作戦会議を始めた。

 

「私はこのままバギーのとこに乗り込む、同行はゾロ、ナミさんにはその隙に海図と、あとは欲しいだけ宝を奪って欲しいんです」

 

「…いいけど、あんたに偉大なる航路(グランドライン)の海図があるって話ししたっけ?」

 

その辺は朧げな前世の記憶頼りだけど、どうやらビンゴだ。

 

「わしもいくぞ!!もう辛抱ならん…やつらめ、わしらの町を…宝を!」

 

「うーん、まぁ、私が守れば大丈夫、かな?」

 

というわけで町長さんをはじめとしたメンバーには先に動いてもらって、私はシュシュのペットフードを探してから出発した。

結局まだ傷んでない袋は二つだけだったが、シュシュはそれでも満足そうにしてくれた。

 

「…ごめんね、シュシュ、そのかわりバギーは絶対ルフィがブッ飛ばす!」

 

「ワン!」

 

守るべきものが家から袋へと変化したからか、隣町に避難を始めたシュシュを見送った。

 

「…さて、いこうかな」

 

バギー達が拠点とする酒場の方からは戦闘音が聞こえて来る。

ルフィとゾロは心配ないだろうけど…ナミさんにもしものことがあったら…。

 

「はぁ…はぁ…っ、ん?あれは…!」

 

酒場前に到着した時、ゾロは既に敵の幹部と相討ちになって一緒のように倒れていた。

てか、脇腹の傷酷くなってるよね!?なんで!?

なんか町長さんは顔面強打して倒れてるし…え?生きてるよね!?ちょっと見ない間に何があったの!?

ば、バギーは…!いた!

 

「おれの財宝を放さねェかァ!!」

 

「あーーーっ!!ナミさんに何してんだこの赤鼻ァあーーーーッッ!!」

 

「誰が大きな赤い特徴的すぎる鼻だってェ!?ぶべらぁっ!?」

 

発見した時、バギーはルフィとの戦闘から離脱して宝を抱えた無防備なナミさんに突撃するところだった。

私は急いで距離を詰めてバギーの顔面に蹴りをいれる。

 

「うごぉ…て、てめェ…!覚悟は出来てんだろうな…ガキがァ…!!」

 

「ナミさん!下がって!」

 

「バ〜ラ〜バ〜ラ〜…フェスティバルッ!!」

 

突然バギーの体が無数に分裂して襲ってきた。

あーもう!手数じゃ圧倒的に不利だ…!どうすれば…!

…もう、あの手しかない!

 

「…ルフィ!私、ナミさんを連れて逃げる!海図は任せた!」

 

「おう!」

 

ナミさんの腕を取って走りだす。

 

「はっはっは!いくらてめェが早かろうが、お荷物抱えてちゃ一緒だなァオイ!!」

 

「うるさいな……言っとくけど、赤鼻の相手はルフィだからね」

 

「てめェは人をおちょくって楽しいかッ!!?あァ!?」

 

…これは、かなり集中しないと出来ない上に、三分間しか発動出来ない、そしてもひとつおまけに解除後はうまく能力が使えず倍加できなくなるデメリットがあるんだけど…。

 

「…今から、私に追いつけると思うな!赤鼻!…すぅ〜、『全・倍加(オール・インクリース)』!!」

 

「えっ、ちょ…」

 

ナミさんが私を見てぎょっとした顔をする。

それもその筈、今の私の姿はさっきの私の身長の二倍はある。

自分以外の倍加制限が二倍なので、服も二倍が限界だ、つまり真っ裸にならない為に外では二倍の身長までしか倍加できない。

 

だけど、これをすることによって力は鍛え上げられた成人女性並みに進化する…ここから繰り出す倍加の拳は幼女の時とは比較にならない程強いのだ。

 

「ナミさん、失礼します」

 

「えっ、う、うん」

 

とにかく早く走るためにナミさんを横抱きしたら、妙に反応が少ないのが気になった。

いや、今はそんなことどうだっていい。

 

「ルフィ!プレゼントだよ!」

 

ガッ!っとバギーの顔面を蹴り上げてルフィにパスする。サッカーしようぜ!お前ボールな!をリアルでやることになるとは。

 

「よっし!後は任せろ!」

 

「てめェいつか殺してやる!!覚えてやがれェ〜ッ!」

 

もう気にしないでおこう。

私は見向きもせず全速力で船まで向かったのだった。

 




うーん、何度やっても文が薄いというか。
ここで言うのも何ですけど、私ウソップに成り代わってるあの神作品大好きでして、あの方のようにワクワクドキドキさせられるようなのが書きたいんですけど…。
今のところワクワクもドキドキもないような…。
頑張ります!

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