合衆国召喚~星条旗異世界にはためく~   作:アスタラビスタ

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11話

中央歴1639年 4月12日

ロウリア王国

 

 

 

空母ロナルド・レーガンを発艦した攻撃機隊は2機ずつの編隊に分かれ各々の攻撃目標へと飛行していた。

ノーマン少佐率いる攻撃隊はロウリア王国王都近郊にあるワイバーンの発着場並びに王都内にあるロウリア王国軍の指揮所を攻撃する予定になっていた。

編隊はロウリア王国北海岸から内陸に30mi(約50km)の地点を高度16,000ft(約5,000m)、速度270kt(約500km/h)で飛行していた。

ロウリア王国軍には早期警戒レーダーや地対空ミサイル(SAM)といった近代的な装備はない為、悠々とした飛行であった。

 

『そうしたらあの子、「私はベジタリアンなの」って言って勝手にケータリング・サービスの内容を変えてたんですよ!』

 

『そいつは災難だったな』

 

ノーマン機では前席と後席が他愛の無い話を繰り広げていた。

 

『ホントッ信じられないですよ!…あと10秒でウェイ・ポイント(WP)デルタ。マークしたら1-3-5に左旋回。3…2…1…マーク』

 

『WPデルタで慣性航法装置(INS)並びに戦術航法装置(TACAN)にて現在地確認。1-3-5へ旋回。イニシャル・ポイント(IP)エコーのベース・レグに乗る。兵装チェック』

 

『兵装チェック、問題なし。燃料残量1580gal(約6,000L)

 

『ATFLIR、チェック』

 

マスターモードを空対地(A/G)モードに変更後、右側カラー多機能ディスプレイ(CMFD)をFLIRモードに変更し、ATFLIRからの映像を表示される様にする。

暫く待機すると白黒の赤外線映像がCMFDに表示される。

ATFLIRの強力な赤外線映像装置の目が薄くかかる雲を突き抜け、近代建築物の無い長閑な平原を映し出す。

 

『ATFLIR、問題なし』

 

動作チェックを実施すると、兵装システム士官(WSO)のエヴァ中尉がスティックを操作し、カメラの向きを変える。

カメラを前方下方に向けるとなだらかな丘に沿う様に建てられた3重の城壁と市街地、そして中央にそびえ立つ城を確認出来た。

 

『目標を確認』

 

『OK、まず航空施設を攻撃する。1は格納庫をやる。2は滑走路を攻撃』

 

『2、了解』

 

最初の攻撃目標の割り当てを実施し、目標である格納庫をカメラの映像越しに捜索する。

数舜後ブリーフィングで確認した偵察画像通りの位置に格納庫を確認し、ロックする。

 

『目標ロック。レーザー誘導コード1120』

 

ノーマン少佐は投下モードをAUTOに変更し、爆撃コンピュータが指示するコースに乗せる。

投下までの残り時間が10秒を切った所で発射スイッチを押し込み続ける。

投下カウントが0になった瞬間、主翼の2連パイロンからEGBU-16ペイブウェイⅡ 1,000lb(454kg)レーザー誘導爆弾(LGB)が僅かな間をおいて2基投下された。

ペイブウェイⅡは投下されると後部安定板が展張され落下姿勢を安定させる。

CMFDには弾着までの残り時間が表示され、カウントは止まる事なく進行する。

カウントが10秒を切るところでATFLIRから誘導レーザーの照射が始まる。

 

『目標へのレーズ開始。弾着まで10秒』

 

ペイブウェイⅡは指定されたコードのレーザー反射波を先端部レーザーシーカーが感知し、反射波の強い方へと落下コースを修正していく。

ペイブウェイⅡはレーザー照射地点から僅か50cm離れた地点に着弾する。

ペイブウェイⅡは格納庫の木製の屋根を貫通し、格納庫床面のレンガに触れた瞬間に起爆した。

レンガと木で作られたワイバーン格納庫は合計2,000lb(907kg)の爆弾の内側からの強力な爆圧に耐えられる筈もなく、中に居たワイバーン諸共、王都中に響く爆発音と共に木端微塵に吹き飛ばされた。

2番機の投下したペイブウェイⅡも滑走路中央部に着弾し、遅延信管により地面に少し潜り込んだ所で起爆し、埋められていた魔石と土砂を吹き飛ばしクレーターを作り上げた。

 

『着弾確認。目標破壊。目標破壊』

 

『確認した。IPフォックストロットに離脱後、第2目標を攻撃する。』

 

 

 

中央歴1639年 4月12日

ロウリア王国 王都ジン・ハーク

 

 

 

ロウリア王国軍将軍パタジンは国王ハーク・ロウリア34世へ先遣隊が国境を越え進撃を行っている旨を報告すべく王城内の廊下を侍従を従え歩いていた。

今頃先遣隊はクワ・トイネ公国軍と戦闘を行っている最中か打ち破りギムの街に接近しているであろうとパタジンは予想していた。

そんなパタジンの思考は突如響いた轟音によって途切れた。

 

「何事か!!」

 

パタジンは窓を開け放ち外を見やった。

見渡せば王都の城壁外にあるワイバーン発着場から黒々とした煙が立ち昇っていた。

 

「奇襲攻撃か!?監視塔はなにをしているか!」

 

窓枠に拳を打ち付け、パタジンは怒りを隠せずにいた。

 

「これは魔導攻撃に違いない!敵魔導士は近くに居るはずだ!探せ!」

 

侍従にそう怒鳴りつけると侍従は走り出す。

廊下を駆けていく侍従の背を見送ったパタジンは再度外に目を向けた、

瞬間、王城からそう離れていない場所で巨大な爆発が起き、王城をその衝撃波と爆圧によって叩いた。

窓ガラスは爆発の衝撃で粉々に砕け散り、ガラスのシャワーを近くにいた人間に浴びせ掛ける。

固定されていない物品は衝撃で揺さぶられ落ちるものもあった。

パタジンは突然の衝撃によろめき倒れてしまう。

 

「一体…なにが起こったのだ…」

 

倒れた際にぶつけた頭部を押さえつつ、腕を使い身体を起こす。

すると衛兵の1人がパタジンを見つけ走りよってきた。

 

「パタジン将軍!ご無事でしたか!」

 

「あ、あぁ。なんとかな。何処がやられたんだ?」

 

「は。最初の爆発で王都防衛竜騎士団の竜舎と滑走路がやられました!」

 

「なんだと…被害は?」

 

「まだ詳しくは分かりませんが、恐らくはワイバーンは全滅かと…」

 

衛兵からの報告にパタジンは顔を蒼白にし、震える声で言う。

 

「全滅…だと?敵の姿も見ぬうちに我がワイバーン部隊が全滅したというのか…」

 

そんなパタジンに追い打ちを駆ける様に先ほど送り出した侍従が血相を変え、

息も絶え絶えに戻ってきた。

 

「い、一大事です!パタジン将軍!」

 

「今度はどうしたのだ…」

 

「ぼ、防衛騎士団指揮所が攻撃されました…」

 

「なんと…生存者は…」

 

「指揮所と軍議場は完全に破壊されてしまいました。生存者は恐らく……」

 

その報告にパタジンは握り締めた拳を壁に叩きつけ、王城内に響き渡る程の声量で吠えた。

 

「我々は!!一体なにと戦っておるのだ!!」

 

 

 

中央歴1639年 4月13日

ロデニウス大陸

 

 

中央歴1639年 4月12日に攻勢を開始したロウリア王国軍は国内にある凡そ全てのワイバーン発着場をほぼ同時刻に攻撃され、組織的な防空能力を喪失した。

また王都の防衛騎士団指揮所を攻撃された事により軍議の為に集まっていた軍師や参謀などに多大な犠牲が出た事と各地の野戦指揮所も攻撃された事により指揮統制能力にも問題が生じていた。

国境沿いでは早朝に越境を開始したロウリア王国軍先遣隊3万余がアメリカ空軍の空爆ならびにアメリカ・クワ・トイネ合同陸軍の攻撃により壊滅し、後続のパンドール将軍率いる2万の軍勢も側方からアメリカ陸軍第82空挺師団所属の戦闘航空旅団(CAB)所属の攻撃ヘリコプター部隊の攻撃と空軍の空爆により壊滅状態に陥っていた。

オペレーション・ハーベストと命名された一連のロウリア王国地上軍に対する攻撃作戦は全面的に成功していた。

統合参謀本部はロウリア王国地上軍に対する一定の攻撃効果を確認した事から第二段階であるロウリア王国海軍部隊に対する攻撃をロナルド・レーガン打撃群(CSG)に命令した。

 




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