合衆国召喚~星条旗異世界にはためく~   作:アスタラビスタ

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いつの間にか40000UAありがとうございます!!

大分、間があいてしまいすみません。
例のアレのせいで業務が忙しかったり、アレのせいでズレ込んだ業務が多かったのです・・・orz
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16話

中央歴1639年 4月17日

ロウリア王国 ジン・ハーク

 

 

 

ジン・ハーク城天守塔に存在する大部屋の一つに、パタジン将軍を始めとした軍首脳部が集い軍議を行っていた。

本来であれば防衛騎士団指揮所で行われる軍議であったが、5日前に正体不明の攻撃を受け指揮所が完全に破壊された為であった。

 

「して、ヤミレイ殿よ。過日の攻撃の正体は分かったのか?」

 

上座に座っていたパタジン将軍が斜め前の席に居る王宮首席魔導師ヤミレイに尋ねた。

パタジンの問い掛けにヤミレイは頭を振る。

 

「全くもって見当もつかぬ。王都周辺は昼夜を問わず魔力監視哨が目を光らせているが、全く魔力を検知出来ておらなかった」

 

「あれ程の攻撃で魔力を検知出来なかったのか!?」

 

ヤミレイの言葉にパタジンは驚愕の声を上げる。

あの様な強力無比な攻撃は魔導攻撃以外には考えられないだけにであった。

正体不明の攻撃にどう対応すべきかを議論する声がそこかしこから上がる中、軍師の1人が声を上げる。

 

「確かにあの正体不明の攻撃は驚異ではありますが、こちらは未だに40万を号する兵力がおります。王都いえ、ビーズルを落とす為にも敵は軍を進めねばなりません。所詮は亜人どもと蛮族です。鎧袖一触で殲滅してみせるでしょう」

 

軍師の言葉に次々と同意の声が上がる。

パタジンもその言葉に確かにと首肯する。

軍議が防衛計画の立案へと移る中会議室の扉が勢いよく開かれ、騎士が飛び込んできた。

 

「ほ、報告しますっ!ビーズルが攻撃を受けました!」

 

「なんだと!?」

 

騎士の報告にパタジンは声を荒げ、椅子から勢いよく立ちあがった。

 

「敵の規模は!?戦況はどうなっている!?」

 

「報告によれば魔導攻撃と思われる強大な爆裂によって諸侯軍に多大な損失がでたとの事です。また敵の規模は不明との事です!また…」

 

「また?なんだ?」

 

「はっ!また諸侯軍は攻撃を受け、所領に引き上げつつあります。直轄軍も混乱の最中で制止する事もできず…」

 

「なんという事だ……」

 

そう呟いたパタジンは力なく椅子に座り込む。

そんなパタジンに代わりヤミレイが問いかけた。

 

「ビーズルの魔力監視哨は何をしていたのだ?魔力を探知出来ておらなかったのか?」

 

「はっ!一切の魔力を探知出来てなかったとの事です」

 

「今回もか…、しかし魔力を使わずにあの様な攻撃が出来る筈が…」

 

騎士の報告を聞いたヤミレイも考えこむ様に無言になる。

そんな二人とは正反対に会議室は騒がしさを増していった。

軍師達はどの様に防衛するかの議論を始め、部隊長クラスは隷下の部隊へ指示を出すべく副官を走らせていた。

しばらくすると、パタジンが再び椅子から立ち上がり室内を一度見渡してから口を開いた。

 

「諸君、蛮族共は我々が想像もしない様な強力な兵器を持っている様だ。だが我々は王国の悲願の為、そして死んでいった者たちの為にも引くことも負けることも許されない。たった今より王都防衛部隊は即応体制に入る。監視部隊は4交代で昼夜を問わずに監視をせよ。騎兵部隊からも少数を王都周辺の偵察に出すのだ。敵を早期に発見し騎兵による奇襲と離脱を行って敵を消耗させるのだ。しかる後に重装歩兵と魔導師部隊、残った魔導砲と地龍によって攻撃に移る。この方針で行く」

 

パタジンの指示を聞いた部下達は了解の声を上げ、部隊へと向かうべく部屋を出ていった。

 

 

中央歴1639年 4月17日

ロウリア王国 ジン・ハーク 北12km

 

ジン・ハークから北に7mi(約12km)の地点には人口100人ほどの小規模な村落があった。

これといった産業もなく畑仕事や山林での狩猟で生計を立てている村であったが、昼頃から様子は一変していた。

村外れの平原に合衆国海兵隊の前方作戦基地(FOB)が設置された為であった。

FOB”コブラ”と名付けられた此処では明日の王都攻撃に備えて準備が急速に進んでおり、

王都から北の港に通じる街道を使い海兵隊のLVSR大型トラックやMTVR中型トラックが物資を上陸地点からFOBまで輸送を行い、空路でもCH-53Kキングスタリオン重輸送ヘリコプターやMV-22オスプレイ垂直離着陸輸送機が兵員や物資を運びこんでいた。

また臨時のヘリパッドの近くでは海兵戦車隊のM1A1 NAPの周囲に整備員が取り付き整備を実施していた。

そんなFOBの一角に設置された大型テントの中では上陸部隊指揮官の少佐がワスプの上陸部隊作戦センター(LFOC)と明日の作戦について確認を行っていた。

 

「それでは限定占領もなしの、高価値標的(HVT)確保ですか」

 

少佐の問い掛けに画面の向こうのESG司令官は首肯する。

 

『その通りだ少佐。ワシントンはオペレーション・ジャストコーズまでは望んでいない』

 

「確かに、我々としても占領してファルージャの二の舞は勘弁ですからね。となるとダーイッシュども相手にやった作戦ですか?」

 

『概ねその通りだ。ただ違うのは相手が100人規模ではなく、数万人規模という点。そしてビン・ラディンやバグダーディーと違って穴倉に籠っているわけではなく、立派な城砦都市に居るという点だ』

 

画面が切り替わり、ジン・ハーク周辺の航空写真が表示される。

そしてそこに各部隊を表すアイコンが重なる。

 

『主目標はロウリア国王 ハーク・ロウリア34世だ。作戦概要としてはまず海兵戦車隊及び水陸両用強襲車両中隊によって敵主力の誘引を実施する、HVTが居る中央部から十二分に兵力を誘引出来た段階で、航空攻撃によって主要な城門を破壊し敵部隊との切り離しを行う。』

 

装甲部隊を示すアイコンがジン・ハークに接近し、それに対して敵部隊のアイコンが三重の防壁の外側へと移動し、ロウリア軍を示すアイコンが移動した所で航空部隊のアイコンが各城門に殺到する。

 

『この段階でB中隊を城内へ、ヘリボーンさせる。B中隊がHVTを確保するまでLZは攻撃ヘリに確保させる。首尾よくHVTを確保出来れば後は連れて帰るだけだ』

 

「作戦概要は理解しました。HVTは絶対に確保ですか?」

 

『そうだ、まあこれは政治的側面もある。少佐くれぐれも殺すなよ』

 

「イエス、サー。部隊にはよく命じておきます」

 

『よろしい。では少佐、健闘を祈る』

 

 

中央歴1639年 4月18日

ロウリア王国 ジン・ハーク 北12km

 

 

まだ日も上りきらず、気温が低く、朝靄が漂う早朝。

FOB コブラでは海兵戦車隊のM1A1 NAP及び水陸両用強襲車両中隊のEFVやAAV7がエンジンを始動し作戦開始と出撃の刻を待っていた。

各部隊の隊長が指揮下の車長と打ち合わせを実施している中、上陸部隊指揮官の少佐が隊列の前方にやってきた。

少佐を見やれば、敬礼し傾注の姿勢を取った。

 

「諸君、我々はこの異世界での海兵隊としての初戦闘という栄誉を賜った。光栄だろう?」

 

少佐の言葉に幾人から笑い声が漏れる。

 

「異世界人共に我ら合衆国海兵隊の姿を見せつけてやれ!」

 

「「「ウーラー!!!」」」

 

 




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