正直一通も来ないと思ってました笑
自分あまり人気ではないので…よし頑張ろう!
それでは本編をどうぞ。
俺に一つ隠し事がある。別に隠したくて隠している訳ではない、信じてもらえないから隠しているのである。自分でもそんなこと言われたら信じない。
“幽霊が見える“なんて。
「あ、まだ起きてるんだ、春末」
この声は俺以外には聞こえていない。いや、俺も聞こえてないから無視しよう。うん、無視無視。
「こんな時間まで起きてると幽霊が襲って来るぞ〜って私が幽霊なんだけど」
自虐ネタかそれ。面白くない、てか恐ろしすぎる。なんだよ、襲って来るって。
「…ねぇなんで無視するの、見えてるでしょ?聞こえるでしょ?」
ヒョイっと俺の前に顔を出してきた。今は勉強中なのに前が全く見えないので仕方なく手を止める。それでも俺は無視を貫くけど。
「そんなに無視するならこうしてやる!」
俺のペンを取り上げてさっきまで俺が勉強をしていたノートに悪戯をした。
流石にこれは無視することはできない。
「テメェなにしやがる!このクソポルターガイスト!」
「やっと反応した!てか人を現象で呼ぶな!私のことをサキって呼べって何回も言ってる!」
このクソポルター…じゃなくて自分をサキと名乗っている幽霊は俺が中三の夏の時から住み始めた。姿はとても華奢だ。そして特徴ある白銀色のショートボブ、まるで血のような赤い目。あとは彼女が幽霊である証拠に宙に浮いているし、くるぶし辺りから足が無いし、どことなく透けているように見える。
「なんで無視なんかしたのよ。春末のくせに」
「くせには余計だ。…勉強をしたいから集中してたんだよ」
ふーんと言いながらサキは部屋の中をふわふわと漂い始めた。こうなればあと数分で暇だから帰るって言ってどこかに消えていく。あとは本当に無視していいので俺は勉強を再開する。
それから一時間ぐらい勉強をして眠くなったのでベットで眠ることにした。
ベットに向かう途中で部屋の辺りを見渡すがいつの間にかサキは居なくなっていた。
「一声かけてから消えろよ…」
なにを思ってるんだろうな俺。まああいつとは一年ぐらいの付き合いだから寂しさ感じてんのかな…なんてな。
俺はベットの布団をめくるとそこにはサキが眠っていた。
「あ、やっと来た。おいで、ダーリン♡」
「テメェ人の布団でなにしてんだ!サッサと出てけ!」
「お、襲って来るのかダーリン。私は幽霊だぞ、勝てるわけ…って力強!」
俺は勢いよくサキをぶっ飛ばしてさっさと寝ることにした。だが幽霊は物理法則を無視してくる。ベッドの下からニュッと出てきて添い寝している形になった。
「テメェいい加減にしろ!」
「いやーん、ダーリン、怖ーい♡」
全くウチには個性的なキョウダイがいるっていうのにウチにはもう一人個性的な奴がいる。
「てか、さっきから人のことをダーリンって呼ぶな!」
サキ曰く彼女は永遠の十五歳らしい。