お姉ちゃんがブラコン過ぎてやばい   作:naonakki

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なんかタイトルがエロい気が・・・いや、気のせいですね。


第14話 二人きりの合宿

曜さんとの二人きりの合宿だって?

 

・・・

 

・・・ゴクリ

 

曜さんが放った言葉によって、思わず曜さんと二人で過ごす合宿を行う光景を想像し、唾をゆっくりと飲み込む

 

・・・な、なんか凄そうだ//

 

何が凄いのか具体的にまったく想像もできないが、『二人きりの合宿』という何とも魅力的な響きが、未知なる期待と興奮を僕にもたらし、そう思わず心の中で呟いてしまう

 

 

 

って、いやいやいや!?

 

ピンク色の妄想に脳が支配されかけていたが、なんとか我に返る

危ない

 

日常的に変なことをしてくるお姉ちゃんが相手なら常に警戒しているのだが、曜さんみたいに、まともで爽やかな人に対しては特に警戒をしていないことが仇となった。

もう少しで流されるところだった・・・。

 

「曜さんっ!! 参加者が他には、いないってどういうことですか!?」

 

合宿が具体的にどんなものかは分からないが、少なくとも恋人でもない男女が二人きりで行くのは間違っている。

そう判断し、曜さんに食い掛るが

 

「はいはい、用件は後で聞くからとにかく早く行くよ! 2分後には電車来ちゃうよ!」

 

「ちょ、ちょっと!?」

 

曜さんは小さく肌触りの良い手で、僕の手を握り、駆け足で駅に入っていく。

曜さんの細い腕からは考えられないくらいの力強さでグイッと引かれ、抵抗虚しく、曜さんについていく形で駅へと入っていくのだった。

 

 

 

 

―こうして、僕と曜さんの二人きりの合宿が始まってしまった―

 

 

 

ガタン、ゴトン・・・

 

朝陽が窓から差し込む車内には、田舎というのと時間帯が早いこともあり、他に乗客は、おらず、小刻みに心地よく揺れる電車の音だけが静かに鳴り響き、幻想的な雰囲気を作り出していた。

 

しかし、その空間を楽しむ余裕はなく、僕は険しい表情を浮かべ曜さんに問い詰めていた。

 

「ちょっと、曜さん!! 合宿に他の参加者がいないってどういうことですか!?」

 

本日二度目となる質問を、曜さんにぶつける。

 

「まあまあ、かいと君! どうせ宿がとれてないんでしょ?? じゃあいいじゃん!」

 

しかし、曜さんは、別に問題ないでしょ!と言わんばかりに笑顔を浮かべながらそう答えてくるのみ。

確かにそう言われてしまうと、ぐぅの音も出ない。

まあ、もういいや、考えるのも面倒になってきたし、どうにかなるだろう。

曜さんから逃げられる気もしないし。

 

ヤケクソ気味にそう結論付ける僕は、今、別の問題に悩まされていた。

 

というのも他に客がいないのだから当然席も空いているのだが、曜さんは僕にほぼ密着するような形で隣に座ってきている。

要するに、だ

距離感が非常に近いのだ。

質が悪いのは、曜さんが無自覚だということだ。

わざとくっついてきて、僕の反応を楽しもうとするお姉ちゃんと違い、曜さんはごく自然に距離感を詰めてくるのだ。

無邪気な分、なんだかそこに愛嬌とでもいうのか、を感じてしまい非常によくない。

 

・・・しかも、そのホットパンツ、短すぎるだろ!?

曜さんが下に身に付けている、必要箇所のみを隠しているといっても過言ではないデニム生地からできたボックスパンツのような形状のものを、見て驚愕する。

 

視線をちらりと右下に向けると、白く柔らかそうな太ももが丸見え・・・。

 

・・・だめだ、あまり見ると危険だ。

お姉ちゃんじゃないが、鼻血が出そうな気がする。

 

「ほいっ、かいと君! ポッキーあげるよ!」

 

僕が努めて視線を上に向けながら、自分の中の欲望と戦っていると、曜さんはいつの間にかその手にポッキーの箱を持っており、そのうちの一本を僕に差し出してくれていた。

 

「・・・ありがとうございます。」

 

甘いものが好きな僕は、合宿のことはひとまず置いておいて、ありがたくもらうことにした。

ぱくっ・・・うん、やはり美味しい。

ちなみに僕は、チョコレートが大好きだ、世界で一番好きと言っても過言ではない。

以前にそれをお姉ちゃんに言ったら、バレンタインデーにお姉ちゃんが等身大の自分の姿をモチーフにしたチョコを作ってきたという嫌な思い出もあるが、それを踏まえてもチョコレートは好きだ。

ちなみに勿体なかったので、そのチョコはちゃんと食べた、顔や体をしっかり砕いてからね。

 

「あはは、かいと君チョコ好きなんだね、凄く美味しそうにたべるね?」

 

僕がよほど美味しそうに食べていたのか、おかしそうに笑いながらそう言ってくる。

 

「まあ、チョコは好きなんで・・・」

 

美味しそうに食べる姿を見られて、少し恥ずかしさを感じながらも、素直にそう答える。

・・・なんだろう、曜さん相手なら自分のことを素直に話しても決して馬鹿にされないということが分かるため、案外素直になれてしまう自分がいる。

・・・これが無自覚イケメン曜さんの力か。

 

「そっかそっか! じゃあもっといる?」

 

「じゃあ、もらってもいいですか?」

 

曜さんは僕の返事を確認すると、箱から一本のポッキーを取り出すと、それを僕にくれ・・・ずに、なぜか自分の口にポッキーの先端を持っていき、そのままパクッと咥えた。

 

・・・なんだ? まさか、あげるふりをして、くれないパターンだろうか。

 

チョコをくれなかったことに対し、ゴゴゴと怒りに燃えていると

 

曜さんは、フフフと僕に挑戦的な笑みを浮かべ、

 

「ん!」

 

と、ポッキーを咥えた口を僕の方へ突き出してきた。

 

・・・ん?

なにをしているのだろうか?

ポッキーに掌底を叩き込めばいいのだろうか?

 

怒れる僕はそんなことを考えるが、どうも違うらしい。

曜さんの、手をあれこれ動かすジェスチャーを解読すると、ポッキーの逆の先端の部分を僕も口に咥え、お互いがそのままの状態でポッキーを食べると・・・

 

・・・って、ポッキーゲームじゃないか!?

 

あの、下手をしたらキスしてしまうという・・・

そこまで考えたところで意識せず、視線を曜さんが咥えているポッキーから桜色の唇へと移してしまう。

 

や、やわらかそう・・・。

 

・・・って、だからだめだ!// 

曜さんに対しても警戒態勢が必要だ!

またもやイケない想像をしてしまい、そう決心する。

僕は、そっぽ向いて拒否の姿勢を見せる。

当たり前だ、そういうことは、もっとこう恋人同士とかがするものだ。

 

それを確認したのか「む~」と不満げに声をあげ、ポリポリとそのままポッキーを食べた曜さんが、

 

「も~う、かいと君。ノリが悪いな~。それとも私とポッキーゲームするのは恥ずかしかったのかな?? んん?」

 

曜さんが、意地悪な笑みを浮かべて僕に頬っぺたをつんつくしてくる。

腹が立ったので、ポッキーの箱から何本かを抜き取って、そのまま口に放り込んでやった。

うん、やはり美味しい。

ぼりぼりとポッキーを食べる僕を見て、「あー!私のポッキー!」と喚く曜さんを見て少し溜飲が下がる。

 

その後も、なんやかんや、雑談やからかわれたりを繰り返して、目的地へと向かっていった。

 

 

 

そして

 

電車に揺られること1時間

遂に電車が目的地へとついたようで、僕と曜さんは地上へと降り立った。

 

少し高くなった太陽が僕たちを照らし、まぶし気に辺りを見ると、そこは、

 

田舎だった

 

辺り一面を見渡しても広がるのは、田んぼ、田んぼ、田んぼ・・・

 

いや、途中からなんか凄い田舎になってきたなーとは思ってたけどまさかこんな辺鄙なところにあるとは・・・。

 

「あの、曜さん?」

 

「ん? どうしたの?」

 

「ここなんですか?」

 

「そうだよ!」

 

「こんなところにプールがあるんですか? ていうか民家すら見えませんが・・・。」

 

僕がそう心配そうに質問する気持ちも察してほしい。

本当に何もないのだ・・・。

建物はおろか、人影すら見えない。

虫や鳥が鳴く声が聞こえるのみで、それ以外はなにもない。

春の暖かな風が吹き、自然を感じることができて、気持ちがいいといえばいいのだが、それでも不安の方が大きくなってしまう。

電車の時刻表を見たら、4時間に一本になってるし・・・。

まさか、内浦より田舎なところがあるなんて・・・。

 

「う~ん、この辺にはないかな~、ここから2時間位歩いたところにあるんだ~。」

 

ピシリッ

 

曜さんのとんでも発言に僕の心に亀裂が入るのが感じる。

キャリーケースを引いて2時間とか・・・死ぬんじゃないか?

これならまだ、ネットカフェの方が・・・

 

僕が、あまりの絶望にそんなことを思っていると

 

「ごめんごめん、冗談だよ? ちゃんとバスがあるからね。え~と次のバスが来るまで、30分か・・・早いほうだね、うん、ラッキーラッキー!」

 

僕が予想以上に凹んでいるのを見て慌てたようにそう言ってくれる曜さん。

バスがあるのは、よかったが、それって早いのか?

 

というわけで、自宅から合計で3時間弱ほどかかってようやく僕たちが泊まる宿にやってきたわけだ。

先ほどの駅ほどではないが、周りを見てもぽつぽつと民家がある程度で何かあるようには見えない、確実にド田舎だ。

そして、目の前

 

「・・・ここですか?」

 

「うん、ここだよ!」

 

どう見てもただの民家だった。

瓦屋根で二階建ての年期が入った、ザ・日本の家って感じだ。

てっきり、合宿と言うからに、ビジネスホテルみたいなところを想像していたんだが・・・。

これ、普通の家だよね? 民宿って感じでもないし・・・。

その疑問を曜さんにぶつけ、答えてくれた曜さんの内容をまとめると、こうらしい。

 

どうも目の前に立つ民家は祖父の家のようだ。

目的のプールはここから歩いて20分ほどのところにあるらしい。

そこら一帯には様々なスポーツ施設があるらしく、よく各地からスポーツをしている人が集まるのだとか。

当然、その周囲に宿の施設はあるが、料金が高くあまり学生の身には優しくない。

そこで、たまたまプールからそう遠くない位置に祖父の家があるので、毎年そこで泊まって合宿を行っていたらしい。

―合宿といっても、半日練習で半日遊びといった感じらしいが―

例年なら、他の飛び込みをしている3,4人の友達と来るらしく、その人たちから食費の1000円のみをもらって、一緒に祖父の家に泊まり、合宿をしていたと。

しかし今年は、周りの友達が予定があり、自分ひとりだけになっていて、寂しいな~と思っていたところに、宿が取れず困っている僕が現れた、というわけらしい。

 

つまり、いつの間にか僕は、曜さんの祖父の家に泊まることになっていたらしい。

 

つづく

 




第14話読んで頂いてありがとうございます!

というわけで、二人きりの合宿スタートでございます。

曜ちゃんとどう接していくか考えた結果、元気溌剌な曜ちゃんとは自然多い地で触れ合っていくことで、彼女の魅力を引き出せるのでは・・・と考えこのような展開にしてみました。

どうなっていくかは、温かい目で見守っていただければ・・・と。

では、次回もお会いしましょう!


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