お姉ちゃんがブラコン過ぎてやばい   作:naonakki

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第9話 千歌お姉ちゃん→千歌さん

「違うんだよ、お姉ちゃん、千歌さん。」

 

驚き、うろたえる姉とドン引きしている千歌さんに弁解をするべく真っ先に僕は口を開く。

落ち着くんだ・・・一から状況を説明すれば分かってくれるはずだ。

そう自分に言い聞かせ、冷静に振舞うことに努める。

 

しかし僕が弁明する前にお姉ちゃんは、驚きの表情から慈愛に満ちた表情へと変化させ、ゆっくりと口を開き、

 

「・・・かいと、安心して頂戴? 私は、どんなかいとでも受け入れるわ?」

 

「待って、お姉ちゃん。頼むから僕に説明させて?」

 

「いいのよ、無理しなくても? かいとの為ならお漏らしプレイでも、廊下で下半身丸出しプレイでもなんでも付き合うわよ//」

 

「本当に待って、お姉ちゃん。僕にそんな趣味はないっ!」

 

大体、廊下で下半身丸出しプレイってなんだよ!?

そんなこと姉弟でしてたら確実に親が泣いちゃうよ。

・・・後、お姉ちゃんが少し興奮しているように見えるのは気のせいだと信じたい。

 

「うぅ、千歌はちょっと無理だよぅ。気持ち悪すぎるよ・・・。」

 

「・・・千歌さん、気持ち悪すぎるは本当に心に来るのでやめてください。ていうか何度も言ってますが、誤解ですからっ!!」

 

どうして、女子の気持ち悪いっていう言葉ってこんなに攻撃力があるんだろうね?

 

「ほら、花丸からも言ってやってくれよ!」

 

このやり取り中も諦め悪く僕のズボンを脱がそうとしていた花丸に声をかけると、こちらにジロリと視線を向けてきて

 

「まるお姉ちゃんって呼べって何回言ったら分かるずら? 次呼ばなかったら本当に写真を撮るずらよ?」

 

「ちょっとは空気を読んでくれよ!? この状況でもその設定貫くのかよ!?」

 

「ふふふ、安心して花丸ちゃん! かいとの写真ならもう撮ったわよ♪ かいとの15歳でお漏らし記念日ね♪」

 

「うおおおぃぃ!!?? 何撮ってるんだよ!? そんなふざけた記念日あってたまるか!!」

 

とんでもないことを口走る姉に全力で心の底から叫ぶが・・・

 

「え〜 私は可愛いと思うけれど?」

 

「今更かもしれないけど、どんな感性しているんだよ!?」

 

きょとんとして、そう言い張る姉にツッコミを繰り返すが、まったくピンと来ていない様子。

・・・だれか助けてくれ。

 

「さて、じゃあ早速、パソコンにバックデータとして今の写真を保存しないとね!」

 

お姉ちゃんはそんなことを言って、自分の部屋に向かっていく。

 

え、ちょっと待って、この状況で放置する気・・・?

写真の件は保留にするとしても、まずはこの惨状をどうにかしてほしいんだが!?

ズボンの濡れた感触もだんだん冷たくなってきたし!

 

「ちょっとおねえt「あ、梨子ちゃん、一応まるもその写真もらってもいいずら? いつか使えるかもしれないし。」

 

僕がお姉ちゃんに声をかけようとするが、花丸が僕の声をかき消すようにそんなことを言っている。

・・・本当にその写真をどうするつもりなんだ?

 

「あら♪ 勿論いいわよ! なんなら私のかいとコレクションも見ていくといいわよ! 色々あるわよ? 初めてエッチな本を買おうとしたけど学生ってことがばれて結局買えなくて、店員の前で羞恥に満ちたかいとの写真とか!」

 

「楽しみずら♪」

 

「ちょっと待てええ!! 聞き捨てならなさすぎるわぁ!!」

 

そんなツッコミを喉がかき切れんばかりに叫ぶが、二人はそんな僕を無視してお姉ちゃんの部屋に消えてしまった。

 

嘘だろ・・・?

もう状況がカオスすぎて訳が分からないが、すべてが僕に悪いように回っているのは確実に分かる!?

・・・ていうか僕が初めてエロ本買おうとした時、見られてたのかよ!?

死ぬほど恥ずかしいんだが!?

後、かいとコレクションってなんだよ!?

しかし、心の中でいくらツッコミを重ねても状況が改善するわけもなく、再度静寂が廊下を満たし始めた。

 

廊下に残されたのは、仰向けの姿勢でお漏らししをした状態の僕と千歌さん

 

「・・・あ~、千歌ちょっと用事思い出したから家に帰るね?」

 

「ちょっと!? お願いだから帰らないで!!」

 

気まずそうにして、そそくさと帰ろうとする千歌さんを全力で止めにかかる僕。

こうなったら千歌さんに助けを請うしかない。

 

「あの・・・果南ちゃんを助っ人として呼ぶから、ね?」

 

「いやいやいや、もうこれ以上この惨状の目撃者を増やさないでくださいよ?」

 

恐ろしいことを言ってくる千歌さんに、やめろと止めにかかる。

既に精神状態がボロボロなんだ、これ以上されたら完全に心が死ぬ。

 

「う~ん、でもなぁ・・・はぁ、昨日はきゅんときたのになぁ//」

 

「・・・え? 最後の方なんて言いました?」

 

セリフの後半のほうがとても小さいぼそぼそ声だったので、そう聞き返すが、答えてくれる気配はなかった。

顔が赤いように見えるが、熱でもあるのだろうか?

 

 

 

「はぁ・・・しょうがないなあ、千歌はどうすればいい?」

 

僕のしつこいお願いにより、なんやかんや優しい千歌さんは、最後にはそう言ってこの状況を何とかしてくれることに協力してくれることになった。

ちなみに、花丸とお姉ちゃんだが、部屋の方からキャッキャと騒ぐ声が聞こえてきており、大変楽しんでいるご様子であり、まだまだ出てくるまでには、時間がかかりそうだ。

何でそんなに盛り上がっているかは、想像もしたくないが・・・。

 

「じゃあ、まずはバスタオルをとってきてもらってもいいですか? まずはこの濡れたズボンを脱ぎたいので・・・。」

 

「ん、分かった。ちょっと待ってね。」

 

そう言って、千歌さんはバスタオルを取りに行ってくれた。

・・・そのまま帰ったりしないよね?

 

しかしそんな不安も杞憂に終わり、千歌さんはしっかりバスタオルを持って戻ってきてくれた。

ついでに、濡れたズボンを入れるようだと言って大きめの袋も持ってきてくれた。

・・・意外と気が利くんだな千歌さんって。

 

「ありがとうございます、千歌さん。助かります。」

 

「いいよ、別に。それより早く脱がないと風邪ひいちゃうよ?」

 

「そうですね。」

 

僕は、バスタオルで局部が見えないように腰に巻いて濡れたズボン及びパンツを脱ぎ、ようやく冷たく濡れた不快感から解放された。

・・・本当に千歌さんがいてよかった。

 

「・・・お風呂入るよね?」

 

ここで千歌さんがそんなことを言ってきた。

・・・確かにこのままだと汚いな。

小便臭いまま居るのは避けたい。

 

「入りたいですね・・・。でもお風呂場まで行けない。」

 

「ここまでは、どうやって来たの?」

 

「花丸におんぶしてもらいました。」

 

「え? 花丸ちゃんに? ふ~ん、でも私今のかいと君をおんぶなんてしたくないよ? 汚いし。」

 

「汚いって・・・、否定できないですが・・・。 じゃあ、このままの姿勢でいいので僕の足を引っ張て引きずってお風呂場まで連れて行ってくれませんか?」

 

「それなら・・・まあ。」

 

 

 

というわけで――

 

「・・・じゃあ、いくよ?」

 

「・・・はい。」

 

「それー!!」

 

千歌さんの掛け声とともに、勢いよくお風呂場めがけてズザザと引きずられる僕。

 

「あ、ちょっと待って!! 巻いたバスタオルが捲れる!! 凄い捲れる!! ちょっ!!」

 

床との摩擦で凄い勢いでバスタオルが捲れてしまう、しかし全力で引っ張ている千歌さんには僕の声が届いている様子はない。

ちょっと! やばい、捲れすぎて普通に見えてるんだが!?

僕がそれでも何とか手で必死にバスタオルを押さえて局部を隠そうとしていたが、いかんせん、勢いが強くどんどん捲れていくバスタオル。

 

そして

 

「ふう・・・、やっと着いたよ、って、かいと君何してるの?」

 

「・・・いえ、なんでも。」

 

最初、腰に巻いていたバスタオルは、ロングスカートのようになっていたが、最終的に捲れすぎてブーメラン水着のようになっていた。

何とか局部が露出されている状況だけは阻止した僕を誰か褒めてくれないだろうか?

ちなみにバスタオルを押さえることだけに集中しすぎて、曲がり角を進むとき、頭を壁にごんごんぶつけまくったが、安い犠牲だろう。

 

何はともあれ、お風呂場まできた僕は足が動かない為、這いずる形で浴室に入り、何とかシャワーを浴びることに成功した。

 

「・・・ふ~、やっぱりシャワーは気持ちがいいな~。」

 

僕がシャワーを浴びていると、突然入り口の外から

 

「ねえねえ、かいと君。」

 

と、千歌さんの声が聞こえた。

顔を入り口にの方に向けてみると半透明なガラスに千歌さんと思われるシルエットが浮かび上がっていた。

 

「どうしたんですか?」

 

「あの・・・昨日はありがとうね?」

 

「うっ・・・//」

 

昨日とは、勿論あれのことだろう・・・。

僕が千歌さんに抱き着きながら思い切り褒めまくったあれだろう・・・。

・・・だめだ、思い出したらまた恥ずかしさで死にそうになってきた。

 

「私ね、本当に嬉しかったんだ。今日のはかなり引いたけど・・・。」

 

「今日のことは忘れてください、一生。」

 

「でね? 昨日は、かいと君のお姉ちゃんはもういいかなって思ったんだ。」

 

僕の言葉が無視されるのは慣れてきたからもういいとしても、「お姉ちゃんはもういい」とは、どういうことだろうか?

いや、僕としては全然ノープロブレムでむしろ歓迎したいのだが、あれだけ、弟が欲しい言っていたのにどういう心変わりだろうか?

 

「その・・・姉弟だと・・・だめだもんね?」

 

「・・・え、なにが??」

 

「・・・ふふ♪ 内緒♪」

 

ドア越しではあるが、千歌さんは実に楽しそな表情をしているのだと分かった。

一体、何のことだか分からないが、まあ、いいか。

 

「でもさ、どうして足が動かなくなったの?」

 

「・・・それは聞かないで。」

 

 

 

その後、僕は体を綺麗にして、帰りは千歌さんにおんぶをしてもらって部屋に帰って行った。

今度はゴキブリが出ることもなく、無事部屋に戻ることができたよ・・・。

 

今日はこれで終わりだと思った。

 

というより、終わってほしかった。

 

しかし

 

「じゃあ、今から本格的にまるがお姉ちゃんになるずら♪」

 

既に僕の部屋にいた花丸のその一言によって、その祈りは粉々に打ち砕かれるのであった。

 

つづく

 

 

 




第9話読んで頂きありがとうございました!

というわけで、次話より花丸回になります!

では、またお会いしましょう!
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