ありふれた世界に騎空団   作:ムリエル・オルタ

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限定作品です。ハイ。
続くかは未定。


ありふれた世界に騎空団

異世界に召喚されたクラス一同。召喚したと思われる存在である教皇イシュタルより告げられた内容に光輝やソレに連なるトップカーストの人物も賛成し、他の所為とも流され戦争することになりそうなその時、一人の声がその場に響いた。

 

「僕は…いや、私は反対だ。まだよく分からない状態で、その選択肢しかない状態でそんなこと、出来る筈がない」

「じゃあ、マリアは助けないっていうのか!?俺達には、力があるんだぞ!」

「力がある人間が高々40人程度で戦争を如何にかする事なんて出来ない。そもそも、人も殺した事のない君たちに何が出来るっていうんだ。肉を切り裂き、骨を断ち、断末魔に怨嗟の声、返り血で染まる自分の体に、手に残る切った感触。どれも未経験の君たちがいきなり人間を殺すことが出来るのか?」

 

そう言った人物は長い金髪に茶色い目の一見したら美少女の様な少年。しかし、その目は冷め切っておりその目線の先には先程反論した光輝が見据えられていた。そして、彼が発した言葉で我に返ったクラスメイト達はざわめきだす。それを傍目に見たイシュタルはマリアと呼ばれた少年に対してなんだコイツみたいな目で見ていた。そして、そんなマリアの発言に対して光輝はなおも言い募る。

 

「ひ、人を切る訳じゃないだろう?人に似た魔物だって、イシュタルさんも言ってたじゃないか」

「人に似た魔物となると、知性があるだろうし人間へと擬態できるだろう。なら、それは既に人間と定義しても良いだろう。なにより、日本人が海外でなんて言われいたか知らないのか?猿だぞ、猿。そこのイシュタル殿が自分達より文明の低い民族をそう称しているだけかもしれない」

「い、イシュタルさんがそんなことをするわけがないだろう!」

「何故そう言い切れる?君はイシュタル殿の何を知っているというんだ。会って一時間程度だろうに」

 

水掛け論である光輝とマリアの論争はその後ぷんすか怒りながら介入した愛子先生によって有耶無耶になり、その日は疲れているだろうということで会食だけとなった。この時、生徒の一人はマリアがこういった場に成れているように見えたと後に述べている。

 

そうして召喚された日は終わり、翌日。未だ立ち位置を決められずにいたクラスメイト達は王城内に存在する鍛錬場に集められていた。周りには兵士たちが並び、困惑する生徒達。そんな所に一際目立つ肉体を持った男が入ってきた。

 

「今回からお前たちの訓練を担当する騎士団長のメルドだ!よろしく頼む!」

 

突然そう言われ、何が何だか分からない彼らにメルドは苦笑いしながら説明をしていった。今回の魔人族対人間族の戦争は長く続いており、本来はこの世界で完結させるべきだった。それを召喚出来てもらったクラスメイト達にせめて自衛の手段でも手に入れて欲しいといったものだった。

 

そうして全員に渡されたのは、薄い銀色のプレート。メルド曰く”アーティファクト“というらしく、遥か昔の神代に存在した技術により量産された身分証明書らしい。ここにきて、本格的に異世界に来たことを自覚した男子生徒達は興奮していた。逆に、女子生徒達は不安なのか一か所に集まっていた。

メルドの説明は続き、血を言って基礎のプレートに垂らすとその垂らした人物専用のアイテムになるらしい。それぞれ、配られた針で指を刺し血をプレートに付ける。その中には、前日光輝と口論していたマリアの姿もあった。

 

「一般人の平均的なステータスはオール10程度だ。神の使徒たるお前たちはそれより数倍のステータスだろう。まったく、羨ましい限りだ!」

 

そう言って豪快に笑うメルドを傍目に生徒達は皆プレートを凝視していた。マリアもそんな中でメルドを眺め、周りを見た後にプレートを見た。

 

 

マリア 18歳 男 レベル192

天職:騎空士(ファイター)

筋力:62000

体力:57900

耐性:60000

敏捷:50000

魔力:70500

魔耐:92800

技能:火属性適正/水属性適正/風属性適正/土属性適正/光属性適正/闇属性適正/火属性耐性/水属性耐性/風属性耐性/土属性耐性/光属性耐性/闇属性耐性/毒耐性/物理耐性/剣補正/斧補正/槍補正/杖補正/格闘補正/切り替え/気配探知/魔力探知/言語理解

 

 

「うげっ」

 

表示されたステータスにマリアから苦しそうな声が出る。先程、メルドが述べた自分たちのステータスは平均の数倍程であり、こんな不思議な数値の出方はしない。しかし、マリアには思い当たる節があった。それは、彼がこの場に居る理由。日本人なら誰でもある苗字が無い理由に繋がる。嫌そうな顔をしていたマリアを不思議がってハジメが近寄ってくる。

 

「どうしたの、マリア?」

「いや、ほら私は本来此処に居ない存在(・・・・・・・・・・)だからなのか、以前の経験がステータスに反映されているようだ」

 

そう言ってハジメに渡されたマリアのステータスプレートを見てハジメの頬が引きつる。自身のステータスプレートと見比べ、二度三度見返した後、肩を落とした。きっと、悲しい差があったのだろう。それぞれが自分のステータスを見て喜び、浮かれている中、鍛錬場の外が俄かに慌ただしくなった。メルドはそれを感じ取ったのか、近くに居た騎士に外の様子を見るよう伝えようとしたが、直ぐに外から兵士が入ってきた。

 

「メルド団長殿!至急、城門までお越しください!なにやら、空飛ぶ船に乗った者たちが「副団長を出せ」と訳の分からない事を、既にクゼリー副団長が対応に行きましたが、どうも人違いでして…」

「何?………まぁ、良く分からんが行こう」

 

兵士より説明を受けたメルドは鷹揚に頷き、その場へ向かう。何故かその後ろに、マリアと焦り気味のハジメ、光輝などのクラスメイトという名の野次馬が続いていくが、気にしない。気にしていないったら、気にしていないのだ。

そうして、城門に着くとそこには茶髪の騎士甲冑を着た女性とソレに寄り添ううように立つ金髪の女性、その背後に立つ黒い鎧を着た騎士、その誰もがかなりの実力者であるのは明白だった。メルドは気を引き締めてその場に向かおうとした瞬間。

 

「カタリナ!」

「マリア!」

「へ?」

 

メルドを追い抜くようにマリアが駆け抜けた。気の抜けた様な声を出してしまうメルドを他所に、目の前ではカタリナと呼ばれた女性に駆けつけるマリアの姿があった。そして、そんなマリア達を見る金髪美女の顔が怖い。親でも殺されたのだろうか。

 

「なんて、羨ま…お姉さまが困っていらっしゃいりますから、そこまでにして頂けませんか副団長様。それに、ルリアさんも再開を待ち望んでいますし」

「あぁ、そうだね。ところで、姉さんは問題を起こしていない?そこだけが少し不安だのだけど」

 

困惑し、固まる周りを他所にマリアはカタリナに話しかける。カタリナも、そんな彼の姿に苦笑いしながら背後に居た女性と共に話す。

 

「そうだな、ヴィーラが居ない間の交渉役を買って出てくれたから問題は無かった。ジータに関してはランスロット達がどうにか抑えてくれたよ。まぁ、今ここにジークフリートを呼んでる時点で察して欲しい」

「あぁ、そうかぁ…そうなのかぁ」

 

マリアの諦めた様な声にカタリナはすまないと頬をかく。そうした瞬間、マリアがメルド達の視界から消えた。目線を下に向けるとそこにはマリアとは髪の長さ以外違いの無い少女がマリアに抱き着いていた。

 

これは、本来存在しない歴史。歪み。その歪みがどう世界へ影響するかは誰にも分からない。この物語の先にあるモノは、混沌とした悲劇か喜劇なのか…。




これ以上は無理だった。続きを書くならプロットから考えます。
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