「やれやれ、末端とはいえ研究所が一つ潰されるとはね。」
メドューサの屋敷、華やかな服に身を包んだ金髪の男ドラゴンが一人廊下を歩いていた。
「新たなロードスカルを生み出すために作った研究所ですが…こういったことが起きないように分散しないで数を減らした方が良いかもしれませんね」
やれやれとため息をつくとドラゴンはメドューサがいつもいる部屋へとたどり着いた。
「メドューサ、入りますよ」
ドラゴンは部屋をノックするが反応がない。また暴れていて聞こえてないのか?というより部屋から彼女の気配が感じられない。
「メドューサ?」
ドラゴンが扉を開くとそこは以前よりも家具が破損しておりメドューサはどこにもいなかった。
「…まさか」
ドラゴンは気づいた。メドューサが何をしようとしているのかを…
海上にあるプレジャーボート
「さぁ!!かかってきな!!」
「ぐっ…」
「柳生ちゃん…」
葛城と柳生が真剣な眼差しで対峙している。顔を強張らせる柳生を雲雀が心配そうに見つめていた。
「っ!!右だ!!」
葛城のがわずかに視線を右に向けたのを見逃さなかった柳生は其の選択をする。しかし…
「イエーイ!そっちはババでした〜!」
そう、現在彼女たちはババ抜きをしていたのである。
「わぁ〜い勝った〜♪」
「お、てことは飛鳥&かつ姉チームの勝利か」
そのあとすぐ飛鳥がカードをそろえてあがりになった。現在飛鳥とかつ姉、雲雀と柳生のチーム戦をしており先にあがったほうの勝ちという2対2のルールでやってるのだ。ちなみに俺は数合わせのため見学している。
「うわぁぁん柳生ちゃんが負けちゃったぁぁぁ!!」
「にっしししし。では罰ゲームと行きますかね!あたいのデコピンは……痛いよ♪」
勝ったかつ姉は雲雀に罰ゲームのデコピンをしようとする。パワーファイターのかつ姉のデコピン…考えただけですごく痛そうだ。
「待て!負けたのは俺だ、俺にやれ!!」
慌てて柳生は雲雀を助けようとする。
「何言ってんだよ。チーム戦だから、負けたら全体責任だって決めただろ?」
「いやしかし……」
「しかしもこけしもないよ、行くよ〜」
かつ姉は涙目になってる雲雀の額にデコピンの構えをとった。その時のかつ姉はとても悪い顔をしていた。
「ふぇぇぇ…」
「雲雀…すまん…!」
そんな雲雀に柳生は悔しそうに謝る。瞬間、強力なデコピンが炸裂した。
「いったぁぁぁい!!」
「うわぁ…こりゃ痛そうだ。」
あまりの痛さに雲雀は悶絶した。そしてかつ姉が続けざまに柳生にも強力なデコピンをお見舞いした。
「痛い!痛いよ!酷いよかつ姉〜!」
「雲雀、勝負とは非情なんだよ」
痛がる雲雀にかつ姉は得意げにそう言い返した。
「貴様のせいで…こんなものが…こんなものがあるから…!」
柳生は恨めしそうに震えるとばを放り投げた。
「ちょっ……!!もったいないことするなって!!」
慌てて俺はババをキャッチした。
「おい柳生!!負けたからって卑怯だぞ!!」
ババを捨てようとした柳生にかつ姉が怒った。
「面白い。肉弾戦なら負けはしない。」
2人のあいだに何やら不安な空気が漂ってきた。
「ちょ、ちょっと2人とも落ち着いて…」
「貴方たち、静かにしなさい」
すると、ビーチチェアで本を読んでいた斑鳩先輩が2人に注意した。
「う〜ん、潮の香りっていいよね〜」
「そうだな、いかにも海にいるぜって感じになるよな」
最近はスカルの事件ばかりだったからこういう香りはどこか落ち着く。
「それじゃあ、あたいは若い娘の香りでも嗅ごうかね〜。」
すると、かつ姉が飛鳥の匂いを嗅ぎ出した。
「ちょっとかつ姉!?」
「はいはいかつ姉、セクハラはやめようね。さっき斑鳩先輩に怒られたばっかでしょ?」
見かねた俺はかつ姉を飛鳥きら引き離す。
「むむむ…だったら代わりに竜司の匂いをかごうかね〜」
「え!?ちょっ…かつ姉、なんでそうなる!?」
すると、今度は俺を標的にしてきた。
「ほほう、これはこれでなかなか… これならご飯は4杯行けるね〜」
「だったら雲雀も嗅ぐ〜!」
すると、何故か雲雀まで混ざってきた。
「ちょ、雲雀まで…あ、あはは…ちょ、やめっ…くすぐったいって…かつ姉も…あはははは!」
俺は全身を嗅がれることによるくすぐったさに思わず笑ってしまった。そのとき、ミシリという音とともに斑鳩先輩が怒り出した。
「貴方たち!!静かにしなさいって言ってるでしょ!!竜司さんも何嬉しそうにしてるんですか!!」
「いや、違うって…雲雀とかつ姉が…」
あまりに理不尽な怒られ方に俺はがっくりしてしまった。
「おっ、島が見えた」
すると、かつ姉の言う通り前方に小さな島が見えてきた。
「あれが…」
「あぁ、臨海修行先の忍島だ」
そう、俺たちは忍の修行のため古くからの忍の修行場所、忍島へと来ているのである。
「ん……?」
ふと見ると斑鳩先輩の本が落ちていた。そしてそれは……指の形の凹みがあった。
「えぇ……?」
「ここが合宿所………ですか?」
「ああ。文化財に匹敵する年代物だぞ。」
船から降り忍島に上陸すると俺たちは合宿所へと辿り着いた。
「と言うか………年季が入り過ぎてるって言うか………」
「古式床しいと表現すれば………」
「そ、そうそう!それそれ!」
「そうですよね!忍の修行なんですから。」
「す………」
「…竜司さん?」
「すっげぇぇぇぇぇぇ!!」
俺は合宿所に興奮していた。
「見ろよ飛鳥ここ!!この見栄えにこだわらず苔に覆われた歴史の経過を感じる古びた屋敷!!いかにも忍屋敷って感じがしてきてたまんねぇ!!」
「えっと…」
「いや〜いいな〜子供の頃よく空き家を改造して忍屋敷という名の秘密基地を作ったっけな〜」
「…お化け屋敷みたい」
………………………は?
「やめろ雲雀……みんなそこまでは……と遠慮してるんだぞ」
「そうなの?」
「雲雀……」
今……雲雀は……言ってはならんことを言ってしまった。
「この屋敷の素晴らしさが何故わからぁぁぁぁん!!」
俺は怒りながら雲雀のほっぺを引っ張った。
「いひゃい!いひゃいよ竜司くん!!」
「それどころか……お・ば・け・や・し・きだとぉぉぉぉ!?このロマンが分からんのか貴様はぁぁぁぁ!!」
「おい竜司!!雲雀になんてことを!!」
「りゅーくん落ち着いて〜!!」
「あー……お前ら少し落ち着け」
騒ぎ続ける俺たちに霧夜先生がため息を吐きながら喋り出した。
「まぁ竜司の言いたいことはわかる。俺も子供の頃は秘密基地をよく作った。」
(((((わかるんだ……)))))
「ここは江戸時代から多くの名のある忍達が修行を積み重ねて来た忍者屋敷だ。ここで修行出来る事を誇りに思わないでどうする?」
「そんな歴史ある建物とは……ますます嬉しいです!!」
「そうかそうか……竜司は理解があってよろしい。それでは早速修行開始だ。」
「い、今からですか!?」
いきなりの修行開始の合図に飛鳥は驚いた。かつ姉も下心満載な訴えをしだした。
「早過ぎるよ先生!折角の海なんだし、まずは水着に着替えて!」
「そうはいかん!!何故なら最初の修行は……ここの掃除だ!!」
「おりゃぁぁぁぁぁ!!」
現在俺は廊下を全力で雑巾掛けしていた。合宿所は長らく掃除をされてないこともあり少し雑巾掛けしただけですぐ雑巾が真っ黒になってしまう。
「こりゃ全部やり切るのには夕方までかかりそうだな」
「竜司、霧夜先生が呼んでるぞ」
突然柳生が俺に声をかけてきた。
「霧夜先生が?なんで?」
「今日の夕飯の調達だそうだ。」
どうやら食事は現地調達のようだ。
「お、来たなお前ら」
柳生に連れられて向かった先には釣りの準備を整え釣り人の服装に身を包んだ霧夜先生がいた。
「おぉ〜霧夜先生、やる気満々ですね」
「ふっ、この辺は大型の魚もいるからな。今日の食卓は俺たちの頑張りにかかってるからな、お前たちも頑張れよ」
「はいっ!!」
「霧夜先生……そっちはどうですか……」
「……さっきと変わらんな」
あれからずっと釣り糸を垂らしているが……一匹も掛からない……
「まずいぞ竜司……このままじゃ本当に夕飯抜きになるかもしれん……」
「ところで柳生は……ん?」
ふと海に視線を向けると突然海が渦巻きが舞い上がると沢山の魚が桶の中に入っていった。よく見ると柳生が忍術を活かして魚を獲っているようだ。他にもタコやアワビなどの高級食材を獲っている。
「なるほどあんな手が……そうだ!!」
『武装!!プレシオ!!』
柳生を見て閃いた俺はすぐに仮面ライダーリューマ・プレシオ武装に変身して海に飛び込んだ。
「行くぜ……おりゃぁぁぁぁ!!」
俺はプレシオスピアを振り回して海流を操り魚を獲り続けた。
「よっしゃぁ!!この調子でどんどんいくぜ!!」
俺はその勢いだどんどん魚を獲っていった。
(マズイ………このままでは………教師のプライドが………)
一方霧夜先生は一匹も釣れずじまいであった。
「おーい大量だったぞー」
俺たちは釣れた魚を合宿所へと持ってきた。なおせめてもの見栄なのか霧夜先生がいかにも自分が釣ってきたように持ってるがそこは触れないでおいておこう。
「いや〜柳生、オメェ見直したよ!!」
「竜司さんもお疲れ様です」
その日の晩、俺たちは釣った魚をで豪華な料理を堪能していた。
「いやでも結局柳生の方が沢山獲ってたし、すげーなお前」
「ふっ、当然だ。竜司もなかなかだったな」
俺が称賛すると柳生は少し嬉しそうにしていた。
「釣りはダメだったが、貝を獲ったのは俺だからな」
霧夜先生はなんとか見栄を張ろうとしていたが……なんかかわいそうで何も言えなかった。
「霧夜先生、スーパーニンジャってどんな忍なんですか?」
すると、雲雀の質問に一瞬霧夜先生の顔が強張った。
「スーパーニンジャ?なにそれ?」
「天井の柱に書いてあったの。多分昔ここに来た先輩が書いたんだと思うんだけど……」
「名前からして、全ての忍を超越するような究極の忍………みたいなもんじゃないかな?」
霧夜先生は少し顔を強張らせながらそう返答した。
「スーパーニンジャか……俺が思うにきっとすっごいカッコイイ忍者なんだと思うぜ!!」
「へぇ〜、そんな忍が居たら、悪忍なんて簡単にやっつけて、世界も平和になっちゃうかもですね!」
「もしかしたらスカルだって倒せちゃうかもな」
きっも俺の目指す「世界一カッコイイ忍者」みたいなものだと思う。もしそうなら一度その先輩に会ってみたいものだ。
「行くぜ!忍法、乱れ枕!」
「何の!忍法、枕返し!」
「くらえ忍法、激竜無双枕!」
その日の晩、俺たちはお泊まりの定番枕投げていた。
「雲雀だって……え〜い!!」
「無駄無駄無駄ぁ!!」
雲雀の投げた枕を俺はキャッチする。
「トドメだ雲雀……かくごぉ!!」
俺は雲雀に狙いを澄まして投げるが柳生がそれをガードする。
「くそっ……雲雀には柳生という鉄壁の守りがあるんだった。」
柳生をどうにかしなければ雲雀は倒せない
「よし竜司、飛鳥、アタイらも共闘しようぜ」
「よっしゃいくぜ!!」
「うん!!」
こうして俺&飛鳥&かつ姉チームと雲雀&柳生チームの戦闘が始まった。しかしそんな中、布団の中で静かに読書をしていた斑鳩先輩の怒りが爆発した。
「おやめなさい!!今何時だと……」
「せいやぁ!!」
「ぐおっ!?」
そのとき、柳生の枕が俺にクリーンヒットしてその勢いで斑鳩先輩のところに倒れてしまった。
「うわぁ!?」
「きゃあ!!」
そのまま俺は斑鳩先輩へと倒れ込む。
「痛た……すみません斑鳩せ(むにゅん)」
「ひゃぁんっ!!」
瞬間、俺の両手に何やら柔らかい感触があった。
「ん?これって……(むにゅむにゅん)」
「ひゃっ…あっ…竜司さん……」
視線を向けるとそこには……斑鳩先輩の胸を直に鷲掴みしている俺の両手があった。
「あっ……これは……その……」
俺は自分がしでかしたことに気付くお顔がマグマのように熱くなり……
「いやぁぁぁぁぁぁ!!竜司さんのエッチィィィィィィィィ!!」
「痛ぇぇぇぇぇぇ!!」
斑鳩先輩渾身のビンタが炸裂して俺は吹き飛んだ。
「こらっ!!今何時だと……ぶへぇぇぇ!!」
その勢いで俺たちを注意しに来た霧夜先生が巻き添えを食らった。
「今度騒いだら、お前達全員朝飯抜きにするからな。」
「「「「「「……はい」」」」」」
俺たちは霧夜先生のお説教を受けてしまった。
「やれやれ、酷い目にあった……」
お説教の後、俺は布団に潜り寝る準備をした。そんな中、雲雀が教えてくれたことを思い出す。
「……スーパーニンジャか…………」
どんな先輩がその目標を掲げたのだろう、今何をしてるのだろう、もし会うことができるなら一度会ってみたい。会ってその人の話を聞いてみたい。
「きっと……すごい人なんだろうな……」
俺はそんなことを思いながら眠りについた。
「良い場所だな……深さ、潮の流れ、海の透明度、どれをとっても釣りに最適な場所だ。釣れない方がおかしいくらいだぜ」
島から少し離れた場所、そこに浮かぶ小舟で紅髪の少年、炎佐が釣りをしていた。
「貴方、昼間っからずっとそればっかりね」
そんな炎佐に呆れながら春花が声をかける。
「それくらい釣りに最高の場所なんだよ。」
そういうと炎佐は釣竿をしまい始める。
「む?もう良いのか?」
その様子を見て焔が声をかける。
「これ以上は食いきれねぇ。それに俺も十分堪能した。」
「では沢山釣れましたし一部は干物にでもいたしましょう。学園に帰ってもしばらくは食べ物に困りませんわ。」
釣れた魚を見て詠は大喜びしていた。
「ははったしかにな。そう言うと思って調味料もいろんな種類を持ってきたぜ。」
「炎佐さん昼間からずっと満喫しとったもんなぁ。わし感情無いけど炎佐さんがご機嫌なのはよくわかるで」
俺の顔を見て日影が話しかける。
「ははったしかにな日影、お前の言う通りだ」
「ふふっいよいよ明日なのね。待ちきれないわ。」
未来は明日のことを考えにやりと笑う。
「あぁ、鈴音先生はすでに島内に向かってるそうだ。俺たちは明日行動を開始する。」
俺は視線の先にある島、仮面ライダーリューマとその仲間が修行をしている忍島を見つめる。
「さて…仮面ライダーリューマ…今回も楽しもうぜ!!」
そしてこの日より本格的に始まる…善忍と悪忍…二つの勢力の争いが…
アニメから臨海修行編を書いてみました!!