おかしいな、なんか最近彼女を贔屓してしまってる気が……
「ぎぁぁぁぁ!!」
とある建物で悲鳴が響く、周りには複数の人間が倒れており気を失っている。
「く、くそ…来るな化け物…ぐわぁ!!」
唯一意識のある男は抵抗するが黒い影が男を殴り飛ばし男は意識を失う。そして、黒い影は金庫からありったけの金を取り出して闇夜に消え去った。
「はぁ…」
深夜、自身の部屋で斑鳩はため息をついていた。
「このままではダメです…」
彼女が悩んでいるのは自身の想い人である竜司のことである。今まででさえも彼の幼馴染みの飛鳥、自身の同期である葛城、後輩の柳生と雲雀とも距離が近くなり危機感を覚えていたのに挙句他にも彼に想いを寄せる人(幼女)があらわれたのだ。
「受け身のままではダメです…わたくしの方から攻めなくては…」
斑鳩は決意を固めると行動を開始した。
「むむむ…また出たのか…」
授業の終わった教室で俺は新聞をじっくりと見ていた。そんな俺を見て飛鳥が近づく。
「りゅーくんどうしたの?」
「ん?あぁまた『現代の鼠小僧』が出たって話」
『現代の鼠小僧』…最近巷を騒がせる泥棒だ。なんでも富裕層や悪どいことをしている連中から金品を盗んで貧しい人々や児童養護施設にばらまいてるらしい
「警察の追っ手を軽々と撒いてるそうだしどんなやつだろうなって思ってさ…」
「私たちも忍として捕縛任務が来るかもしれないね」
「はは、そうだな」
「竜司さん、少し良いですか?」
すると突然、斑鳩先輩が俺に話しかけてきた。
「斑鳩先輩、どうしました?」
「あの…実は竜司さんにお願いがございまして…」
斑鳩先輩は頬を紅潮させると、言葉を続けた。
「竜司さん、わたくしの家に来てくださいませんか?」
「久しぶりだねグリフォン」
とある場所の大広間、その玉座に座るヴァンパイアスカルが目の前にいるグリフォンスカルへと話しかけた。
「ここに来たってことは君が前から言ってた研究がうまく言ったってことかな?」
「いや、そっちは慎重に時間をかけてやるつもりなのでまだですね。なんかこっちで楽しそうなことやってたんでちょっと顔出してみたんすよ」
ヴァンパイアスカルの言葉にグリフォンスカルはヘラヘラと笑って返答する。
「ジャガーのやつは失敗でしたけど…他にもロードスカル候補はいますし、最近その候補の1人が結構面白い成長してるんですよね」
「…そうか、君が作るスカルはどれも強力なものばかりだからね、成果を楽しみにしているよ」
「ふふ…どうぞ期待していてくださいな」
ヴァンパイアの言葉にグリフォンは笑みを浮かべた。
「竜司様、もうすぐでたどり着きます」
「あ、その…どうも…」
俺は大きなリムジンを運転する執事のお爺さんにお礼を言った。
「うわぁ…でかいお屋敷だなぁ…」
窓から見えるお屋敷は凄まじい大きさの建物が見えた。
車から降りると俺はお爺さんの案内の元建物の中へと入っていった。
「…なんか緊張してきた」
「鳳凰財閥の設立記念パーティー?」
「はい、今度の土曜日に開かれまして…それで是非竜司さんに来ていただきたくて…お父様も竜司さんに是非会いたいとおっしゃっておりますし」
いきなり家に来て欲しいと言われた時はびっくりしたがどうやら以前のマンティススカルの時のお礼がしたいそうだ。
「わかりました、せっかくなのでご招待にあずかります。」
「は、はい!!ではお父様にも伝えておきます!!」
せっかくの先輩の招待だ。そう思って承諾すると斑鳩先輩は嬉しそうに笑った。
「竜司さん、よくいらしてくださいました」
すると、私服姿の斑鳩先輩がこちらへと駆け寄ってきた。
「斑鳩先輩、今日はありがとうございます」
「いえ、竜司さんこそ急な招待なのに来てくださりありがとうございます。」
俺がお礼をすると斑鳩先輩は丁寧に頭を下げてお礼を返した。
「そういえば…こういうパーティーってドレスコードとかあるって聞いたけど…本当に何も用意しなくてよかったんですか?」
「大丈夫ですよ。竜司さんの服はすでにこちらで用意してあります。」
「え?でもサイズとかは…」
「竜司さんにぴったりのものを用意してありますよ」
「あ、そうなんだ。それならよかった」
さすが斑鳩先輩、抜かりないな
「竜司様、さっそくですが着替えの準備を…」
「あ、わかりました。では斑鳩先輩、また後で」
「はい、わたくしも着替えが済んだらすぐ向かいます。」
こうして俺は使用人のお爺さんに連れられて着替えに向かった。
「おお、すごいな…サイズもピッタリだ…」
良い素材を使ってるんだろう通気性も良いし動きやすい。
「この日のためにオーダーメイドで用意させてもらいました。気に入っていただけたなら幸いです」
使用人のお爺さんはニッコリと笑いながら答えた。
「…竜司様、これからもお嬢様のことをよろしくお願いしますね」
「え?」
突然お爺さんは優しい声で話しかけてきた。
「最近のお嬢様は以前よりも笑うようになりました。何より、以前はなにかとご自身の力でなんとかしようとしていたのが我々の力を頼ってくださるようになったのです」
「…そうですか」
「すべては竜司様のおかげです。本当にありがとうございます」
「はは…なんか照れますね…」
お爺さんの言葉に俺は少し恥ずかしくなってしまった。
「おっとそろそろ時間ですね、では参りましょう」
俺はお爺さんの案内の元パーティー会場へと向かった。
「うわぁ…すごい」
美しいシャンデリア、高価な衣服を纏った紳士淑女、美しい音色の音楽、まるで別世界のようであった。
「竜司さん、お待たせいたしました」
ふと、斑鳩先輩の声が聞こえた。どうやら先輩も準備ができたようだ。
「斑鳩せんぱ…っ!!」
その姿に俺は息を呑んだ。
美しいドレスを身に纏い優雅な足運びでこちらへと近づくその美しさはなんとも言えないほどであったからだ。
「えと…どうでしょうか…似合っていますか?」
斑鳩先輩は俺にそう尋ねてくる。
「あ…その…すごく似合ってます…あんまり美しいもんだから…思わず見惚れちゃいました…」
「え…………」
俺の言葉に斑鳩先輩は顔を真っ赤に染めた。
「そ…そうですか…ふふふ…美しいですか…ふふふふふ…」
どうやら俺の言葉が嬉しかったようだ。
「それじゃあ先輩、参りましょうか」
そう言って斑鳩先輩へと手を伸ばす。こういうのは男子がエスコートするもんだからな
「あ…はい、お願いします竜司さん」
斑鳩は嬉しそうに俺の手をとり一緒に歩き出した。
「おお、斑鳩様だ」
「やはりお美しい…」
会場の人々が皆斑鳩先輩に目を奪われる。美しいドレスに綺麗な装飾品を身につけて優雅に歩くその姿は本当に美しい。
「なんか俺なんかがエスコートすると悪い気がするな…」
俺なんかじゃ斑鳩先輩に釣り合う気がしない。
「そんなことはありません、竜司さんはとても素晴らしい方ですよ」
「あはは…なんか照れるな…」
俺の腕を取る斑鳩先輩の褒め言葉に俺は少し恥ずかしくなった。
『皆さん、この度は我が鳳凰財閥設立記念パーティーに来ていただき誠にありがとうございます』
突然ステージから声が聞こえるとそこにはは凛とした顔の男性が挨拶をしていた。
「先輩、あの人って…」
「はい、わたくしのお父様です」
斑鳩先輩のお父さんは凄まじいオーラを放っており只者ではないのが目で分かるほどであった。
『本日は大いに楽しんでください』
斑鳩先輩のお父さんの挨拶を終わるとパーティーが開催された。
「ほんと…すごい世界だな…」
目に映る全てが美しく思わず萎縮してしまう。
とりあえず出されている料理を食べていると
「君が竜司くんかね」
突然声が聞こえて振り返るとそこには先ほどみんなに挨拶をしていた斑鳩先輩のお父さんが立っておりその隣に斑鳩先輩がいた。
「すみません竜司さん、お父様が是非竜司さんに挨拶したいとおっしゃって…」
「あ、いえ!お気になさらず…お、俺は竜司と言います!!いつも先輩には大変お世話になっていて…」
「あぁいや、そう固くならなくて構わんよ。あくまで斑鳩の父親として君にお礼をしたいだけだからね」
慌てる俺に斑鳩先輩のお父さんは優しく笑みを浮かべながらそう答えた。
「…村雨の時は君たちを危険な目に遭わしてしまってすまなかった。すべてはあいつとしっかりと向き合わなかった私が招いたことだ。」
斑鳩先輩のお父さんは俺に頭を下げて謝ってきた。
「頭を上げてください、もう済んだことですし…」
俺は慌てて斑鳩先輩のお父さんを止めようとした。
「そうか…ありがとう。君の様な人間が娘の友人になってくれて本当に嬉しいよ。これからも娘と仲良くしてくれ」
そう言って斑鳩先輩のお父さんはそう言ってその場を離れていった。
「優しいお父さんですね」
「はい、だからこそわたくしもお父様のために立派な忍になれる様に努力していこうと思います」
斑鳩先輩は他の人たちと話をする父親に尊敬の眼差しを向けながらそう答えた。
「…自分の目標のために頑張らないとな」
自分の目指す『世界一カッコイイ忍者』になれるように
「これはこれは斑鳩様、お久しぶりにございます」
すると、突然声が聞こえて振り向くと派手なスーツに身を包んだ二枚目な男がボディーガードを連れてこちらに近づいてきた。
「おいあれ…」
「浦賀(うらが)グループの御曹司じゃないか…」
周りの人たちはその男を避けるように離れる。どうやら有名人のようだ。
「兼光(かねみつ)さん…」
「相変わらず美しい方だ…まるで女神が舞い降りたような可憐さですな。貴女に比べればどんな女性も見劣りしてしまう」
「あ…あの、その…」
兼光と言われた男は斑鳩先輩の前に来るとペラペラと口説き文句を言いながら彼女の手を取る。そんな彼に斑鳩先輩も困ってしまっている。
「ところで…この間持ちかけた交際の話、考えていただけましたか?」
「ええと…だからそれは…」
「我が浦賀グループと鳳凰財閥の力があればこの国はさらなる発展を遂げるでしょう」
…流石にこれ以上は見過ごせないな
「すみません、先輩が困ってるのでその辺にしてもらえませんかね?」
俺は兼光の手を引っ張って斑鳩先輩から引き離した。
「竜司さん…」
「な、なんだ貴様は!!僕を誰だと思って…」
「あんたが誰かとかはよくわかんねえけど…この人は俺の大切な人(クラスメイト)だ。この人を困らせるなら俺が黙っちゃねえぞ」
「りゅ…竜司さん…大切な人(恋人)って…」
俺の言葉に斑鳩先輩は顔を赤く染めた。うん、先輩はやっぱ笑顔でなくちゃ
「き、貴様ぁ…僕の前で未来の妻を口説くなんて…」
「はっきり言わせてもらう…お前みたいなやつに先輩はやらん」
さっきから見てたが嫌がる先輩の手を引くやつに先輩は渡さない。大体先輩はこいつの妻じゃないだろ
「おいお前!!このクソガキをさっさとぶちのめせ!!」
「は、はい!!」
兼光の言葉にボディーガードは少し躊躇ったが命令に従い俺へと殴りかかった。
「はぁっ!!」
俺はそのパンチを躱して足払いしながら腕を掴み一本背負いをするとボディーガードはそのまま気を失った。
「な!?こ、このぉ!!」
ボディーガードを倒された兼光は大ぶりなパンチをしてくるが俺はその腕を押さえて関節を決めた。
「いでででで!!は、はなせこのぉ!!」
「これに懲りたらもう先輩に絡んでくんじゃねえよ。わかったか七光ヤロー」
「ひぃっ!!」
俺の威圧にビビったのか兼光はそのまま尻尾を巻いて逃げてった。
『おお〜』
すると、周りにいた人たちが俺へと拍手をしてきた。
「大丈夫先輩?」
「は、はい!!大丈夫です…」
なぜか先輩は声が裏返って顔も真っ赤になっていた。
「なんか騒がしくなっちゃったし一旦この場を離れますか」
「わ、わかりました…」
先輩は真っ赤な顔のまま頷くと俺と一緒に歩き出した。
「あの少年……」
会場を出ようとする竜司と斑鳩を見ながら斑鳩の父親は関心していた。色々と悪い噂が絶えない浦賀グループの御曹司が娘に絡んでいたのを竜司が止めたのを見て様子を伺っていたが屈強なボディーガードを制圧する実力、忍の最高幹部である神門様からも信頼されておりその証として『リューマの鎧』を与えられている。そして何より理不尽を許さず困っている人を救う勇敢さと優しさ、どれをとっても文句ない
「彼なら娘を任せられそうだな」
竜司の知らないところで計画が推し進められていた。
「すいません…なんか大変なことになっちゃって…」
俺は会場外のバルコニーで斑鳩先輩と休んでいた。
「いえ…竜司さんこそ助けていただきありがとうございました」
謝る俺に先輩は嬉しそうに微笑みながら答えた。
「それに…嬉しかったです…守ってくださったこと…」
「先輩…」
その言葉に俺は少し嬉しくなってしまった。
「の…飲み物とってきますね」
「あ…それならわたくしも…」
照れ隠しをしながらジュースでも取りに行こうとする俺に斑鳩先輩は慌てて近づく
「きゃ!?」
「あぶなっ!!」
しかし、斑鳩先輩はバランスを崩し倒れそうになる。俺は慌てて先輩を受け止める。すると、抱きしめるような形となってしまい1センチも満たない距離に先輩の顔があった。
「あっ…」
「す、すいません!!すぐ離すので…」
慌てて俺が離れようとすると先輩は俺の背中に手を回す。
「せ、先輩?」
「すこし…このままでいさせてください」
「え?」
心臓の音がはっきりと聞こえてくる。それが自分の心音なのか先輩の心音なのかわからない。
「竜司さん…貴女のおかげで…わたくしは変われた気がします…家の使用人とも…家族とも…向き合えるようになれました…」
「先輩…?」
「あの…その…わ、わたくし…竜司さんのことが…」
『きゃぁぁぁぁぁ!!』
突然何かが割れる音とともに悲鳴が聞こえる。
「な…!?先輩!!」
「あ…はい!!」
俺はすぐに切り替えて悲鳴が聞こえた方へと走り出した。
「な!?あれは…」
そこには割れたシャンデリア、散らばるグラスや料理、そしてネズミのようなスカル、ラットスカルが暴れていた。
「ひっひぃ!!なんだよこいつはぁぁ!?」
ラットスカルの近くには腰を抜かした兼光がべそをかいていた。
「富持つものに…制裁を!!」
ラットスカルは鋭い爪を光らせて兼光に斬りかかる。
「させるかぁ!!」
俺はラットスカルへ飛び蹴りをしてそれを阻止する。ラットスカルは俺をひと睨みするとガラスを破って外へと逃げた。
「先輩は会場のみんなの避難を!!俺はあのスカルを追う!!」
「は、はい!!」
俺は破れたガラスからラットスカルを追いかけた。
「追いついたぞこの野郎!!」
俺はなんとかラットスカルに追いつくと奴は鋭い目つきでこちらをにらみつけた。
「貴様も富持つものに肩入れするのか…ならば同罪だ!!」
「ってことは…お前が最近騒ぎになってる『現代の鼠小僧』か…まさかスカルだったとはな…」
俺はカグラドライバーを腰にはめてティラノキーを回す。
「変身!!」
『武装!!ティラノ!!』
ティラノサウルスのオーラを纏い俺は仮面ライダーリューマへと変身する。
「仮面ライダーリューマ…いざ、舞い忍ぶぜ!!」
俺はラットスカルへと接近してパンチを繰り出す。すると、ラットスカルは俺のパンチをガードし鋭い爪と徒手格闘で反撃する。
「ふっ!!はぁ!!」
俺もラットスカルの攻撃を躱しながらファングクナイを生み出してラットスカルへと斬りつける。
「ぐっ…このぉ…」
ファングクナイの斬撃にダメージを負いラットスカルはふらつく
「どんどんいくぜ!!」
俺はファングクナイで再び斬撃を繰り出した。
「このぉ…舐めるなぁ!!」
すると、ラットスカルの手に鋭い歯の生えた口が現れファングクナイに噛み付き、そのまま刃を噛み砕いた。
「は?えぇ!?」
ファングクナイを噛み砕くという離れ技に俺は驚きを隠せずにいると
「はぁぁぁ…」
ラットスカルの口からどす黒い色のファングクナイが現れラットスカルはそれを手に俺へと斬りつけてきた。
「俺のファングクナイ…まさかこいつ、食らった武器の自分の武器として使えるのか!?」
俺はラットスカルの想定外の能力に驚きを隠せずにいた。
「なるほど…これがリューマとやらの力か、確かに今まで食らったどの武器よりも強力だ…この力なら!!」
ラットスカルは黒いファングクナイで俺へと斬りかかり、俺も迎え撃つが武器を奪われた状況では防戦一方になってしまっていた。かと言って他の武装にしても武器を食われてさらにパワーアップしてしまう。
「それなら…はぁぁぁ!!」
俺は全身からエネルギーを放出し仮面ライダーリューマ・命駆モードへと変身した。
「仮面ライダーリューマ・命駆モード…いざ、舞い忍ぶぜ!!」
命駆モードは余計な武装や防御を捨てた攻撃特化の能力、これなら奴に力を奪われる心配は無い。
「ぐっ…きさまぁ!!」
ラットスカルは負けじと応戦するが命駆モードのスピードについていけず追い詰められていく。
「トドメだ!!」
『必殺の術!!』
俺はカグラドライバーを叩くと音声と共に足にエネルギーが込められていく。俺は飛び上がるとティラノサウルスのオーラを全身に纏い渾身のキックが繰り出された。
「必殺忍法!!激竜命駆キック!!」
俺の必殺忍法がラットスカルへと向かっていく。しかし、突然風が吹きラットスカルを覆いバリアになると俺は思わず吹き飛んでしまう。
「く、くそ…一体何が…」
「悪いねぇ…こいつはまだ成長途中なんでね。まだ倒されるわけにはいかないんだよ」
突然声が聞こえるとラットスカルの前に緑色の羽毛を纏い腰にスカルドライバーをはめたグリフォンスカルが姿を現した。
「ま、マスターグリフォン!!すみません!!貴方様のお手を煩わせてしまい…」
「あーいいからいいから、今日は一旦引きな」
グリフォンの言葉にラットスカルは頭を下げると立ち去ろうとする。
「竜司さん!!」
すると、そこへ斑鳩先輩も駆けつけてきた。来賓の避難を終えたようだ。
「貴様、鳳凰財閥の令嬢か…」
「え?」
するとラットスカルが斑鳩先輩へ目を向ける。
「飢えに苦しむものがいる中食べる料理は美味いか?」
「っ!!」
『お父様やお母様の愛情を、いっぱいいただいて育ったんでしょうね?ぬくぬくとぬくぬくと、何不自由無く暖かく』
ラットスカルの言葉を聞いて、斑鳩先輩は以前悪忍に言われた言葉を思い出し固まってしまった。
「そんじゃまったね〜」
「あ、まて!!」
そうこうしてる間にグリフォンスカルは黒い穴を生み出してラットスカルと共に消え去ってしまった。
「くそっ!!」
俺は変身を解除して悔し紛れに近くの瓦礫を蹴りつける。
「そんな……わたくしは……」
そんな中、斑鳩先輩は暗い表情で呟いた