「おりゃぁ!!」
「えぇいっ!!」
朱音との戦闘から数日後、俺たちは次の闘いに備えて修行に明け暮れていた。
「よしっ今のはいいぞ竜司、その調子でたたみかけろ!!」
「はいっ!!」
俺は修行しながらも陛下…弥勒のことを思い出していた。
『スカルは確かに危険な力だ。でもね、同時に人類の希望でもあるんだよ』
『今に君もわかるさ。僕の願いがどんなものか…そして願わくば僕と共に歩いてくれることを願うよ』
「…ふざけんな、なにが希望だ」
リューマになって闘ってきたからわかる。スカルがどれほど多くの人々を苦しめてるのかが…あんなものが希望であるわけがない!!
「…絶対阻止してみせる」
だからこそもっと強くならなきゃいけない。一緒に闘ってくれる仲間と共に
「何もかも持ち、幸せな日々をただ無駄に塗りつぶし、それが当たり前とでも言わんばかりに振舞う…本当、不愉快極まりませんわね」
「うふふ。みんなお人形にしたらさぞ面白いかも知れないわね~…任務じゃなければ今すぐにでもそうしてたところねぇ」
ちょうどその頃、蛇邪の悪忍である詠と春花が様子を伺っていた。
「炎佐さんたちは奴らの隠れ家をうまく見つけたのでしょうか?」
「彼なら問題ないでしょ、焔ちゃんもいるわけだし」
「…そうですわね、炎佐さんと焔さんの2人がいれば間違い無いですわね。」
春花の言葉に詠も納得した。それは彼女たちが彼らのことを信頼している証であった。
ちょうどその頃
「早く見つけ出さないとな、奴らの隠れ家を」
焔、炎佐の2人が歩いていた。
「しかし木を隠すには森の中というが普通の進学校の中に忍の養成学校を作るとは…余程の暇人なんだな、善忍ってやつは」
「ふっ、違いない」
炎佐の言葉に焔はくすりと笑った。
「そういえば炎佐、今回の鍵は屈服させるのに随分手間取ったな。前に屈服させたアンキロやプレシオはそれほど時間をかけずに屈服出来てたが…」
焔はふと炎佐の腰にあるブラキオサウルスの描かれた黒い鍵を目にやって聞いてきた。
「まあな、だがその分こいつは強力だ。リューマは俺の予想を遥かに超える成長を見せてる。これくらいしなきゃ俺も危ないからな。お前も気をつけろよ?格下と侮ってあの半蔵の孫とやらに返り討ちに遭うなよ?」
「あんなやつに私が負けるか!!」
炎佐の言葉に焔は顔を真っ赤にして怒った。
『シュルルルル!シュルルルル!』
突然炎佐のカラクリヘビのヘビ丸が鳴り出して携帯電話へと変形した。相手は未来と行動している日影だった。
「日影か、どうした」
『怪しいところ見つけたで』
「そうか、詠と春花には俺の方から連絡を入れとく。お前らはそこで待っててくれ」
炎佐はそういうと電話を切り詠と春花に連絡を入れる。
「行くぞ焔」
「あぁ」
「なるほど、旧校舎ねぇ」
炎佐たちがたどり着いた場所には木造の古ぼけた校舎があった。
「今は使われてないけど特定文化遺産として保管されとるみたいやで」
「たしかに怪しいな、よくやった日影」
「ちょっと!!先に目をつけたのはあたしなんだけど!?」
「はいはい偉い偉い、あとでご褒美にお菓子買ってあげるから落ち着け」
「子供扱いすんなー!!」
子供扱いする炎佐に未来は顔を真っ赤にして怒る。
「まぁ冗談はさておき、ここに連中がいるなら間違いなく何かしらの守りが施されてるはずだ。簡単には侵入できないだろ」
「それなら私の出番ね、うふふ」
その頃、竜司たちは鍛錬を終え座学に勤しんでいた、
「そもそも忍術とは心の技である。肉体はあくまでその補助に過ぎん。だが強い肉体があってこそさらに強力な忍術を扱うこともできる。この二つは切っても切り離せない重要なものなのだ。即ち、両の足で地上に立つと言う実感によって地球の核の硬さを己の力とし………こら飛鳥寝るな!!」
「ふえっ!?す、すみません!!」
ふと俺が飛鳥の方を見るとどうやらうたた寝寸前だったらしく霧夜先生に叱られてた。
「zzzz……」
しかし悲しいかな、1人睡魔に負けて夢の世界へと旅立った者がいる。そう、かつ姉だ。
「葛城…聞いてるか?」
「zzzz……」
お構いなしに眠ってる。
「かつ姉、起きなって」
「zzzz……」
お構いなしに眠ってる。
「葛城!寝るな!!」
「zzzz……」
恒例のお構いなし
「ご飯ですよー!!」
「はっ、飯の時間!?」
俺の声に起きたかつ姉は周囲を見渡すと…目の前に鬼の形相の霧夜先生が…
「あ…あははは…」
「バッカモーン!!廊下に立ってろー!!」
「まったく…あいつときたら…」
霧夜先生は溜息を吐きながら授業を続けた。
「そういえば霧夜先生、一ついいですか?」
俺はふと前から気になってたことを聞くことにした。
「どうした竜司?」
「リューマって基本的にどういう仕組みで変身するの?」
今まで当たり前みたいに使ってたけど考えてみたら俺ってこいつのことをあまり詳しくなかったっけ…
「ふむ…俺も専門家ではないから詳しくはないが…知ってる範囲でいいなら教えよう」
霧夜先生は少し考えて話し出した。
「そもそもキョウリュウキーは300年前にある技術者が発見した恐竜たちの秘めた力を鍵の形にしたものとされている。それをカグラドライバーを用いて使用者とキョウリュウキーをシンクロさせることで忍が恐竜の力を使えるようにしているということだそうだ。」
「なるほど…あと気になったんですが、カグラドライバーって今まで複製とかってされなかったんですか?」
俺はもう一つ聞きたかったことを聞いた。カグラドライバーが複数あればスカルとの戦闘もかなり楽になると思ったんだが…
「……………あぁ、技術班も解析したが…複製は無理だったそうだ。」
霧夜先生は少し顔を硬らせるとそれ以上は何も言わなかった。
「……ん?」
突然警報が鳴り響く、どうやら普通学科の生徒が入り込んだようだ。
「ふむ。普通科の学生か…特に問題はなかろう…俺が戻るまでその場で待機。戻り次第授業を再開する…」
「「「「「はい!」」」」」
霧夜先生はやれやれと溜息を吐きかつ姉を教室に戻すと自身は教室を出て行った。
「先生…どうしたんだろ?」
あの時の先生、何か悲しそうな顔をしてた。
「はぁ……」
霧夜はため息を吐きながら警報のあった方へと歩いてく。
「竜司がカグラドライバーに選ばれたのを知ったら…叶さん、貴方はなんで言ったんだろうな…」
ある日『任務中の事故』で死んだ彼の母親のことを思い出す。
『カグラドライバーって今まで複製とかされなかったんですか?』
あの時、竜司には言わなかったことがある。だがそれは言えない。それを知れば、あいつが忍の世界に絶望しかねないのだから…今はまだ、知らなくていい…
「ふう、気持ちを切り替えんとな…」
すると、視線の先に男子高校生が2人屯していた。
「お前たち、ここは立ち入り禁止だぞ。」
しかし、2人は答えない
「おい、どうした?」
すると、突然霧夜に殴りかかってきた。
「ふんっ!!」
しかし、霧夜はそれを躱して2人にカウンターを決める。
「…っ!!こいつは…!!」
霧夜がよく見るとその2人は傀儡であった。
「しまった!!」
瞬間、学院が結界に包まれた。
「これって…」
「忍結界!?」
「ばかな!?」
俺たちは突然発生した忍結界に驚き廊下に出る。
「旧校舎…いや、学院全体が忍結界に包まれてる!?」
「馬鹿言ってんじゃねぇよ。こんな馬鹿でかい結界つくるなんて…」
俺の言葉にかつ姉が否定する。たしかに半蔵学院は凄まじく広い。学院全体を覆うほどの忍結界なんて一個人には不可能だ…しかし…これはそうとしか…
「1人では無理でも、複数の忍が同時結界を貼り、それを束ねれば、不可能ではありませんわ」
斑鳩先輩が俺に教えてくれる。
「でもそれってすごい難しいんじゃ…」
「それだけ息のあった連中ということです」
「…っ!!上だぁ!!」
ふと気配に気づき上を向くと無数の傀儡が襲いかかってきた。
「このぉ!!」
『武装!!ティラノ!!』
俺はカグラドライバーを身につけて仮面ライダーリューマへと変身して傀儡を蹴散らした。
「私たちも!!」
「はい!!」
「おう!!」
「あぁ!!」
「う、うん!!」
飛鳥たちも忍転身して傀儡たちを蹴散らす。
しかし、
「っ!?みんなどこに…」
いつのまにか別の空間の中にいてみんなとはぐれていた。
「やれやれ、まんまと引っかかったな」
唐突に聞き覚えのある声が聞こえる。そこにいたのは…
「炎佐…てめえ…」
「よっ久しぶり」
俺が気づくと炎佐を笑みを浮かべて手を振る。
「久しぶりだな、この前はうちの先生が世話になったな」
「…やっぱりあの人お前の関係者だったのか。あの人には世話になった。」
「ははっ変なやつ、一応俺たちは敵同士だぜ?」
俺の言葉に炎佐は一瞬ポカンとすると笑った。
「…それでも命を救ってくれたから。お礼は言っとく。でもそれとこれは別の問題だ」
俺はファングクナイを構えてそう言った。
「やっぱりお前おもしれーな、そんじゃやるか…変身!!」
『武装!!スピノ!!』
炎佐はカグラドライバーを身につけてスピノキーを挿しこみ仮面ライダーガリューに変身する。
「仮面ライダーガリュー…いざ、舞い殉じる!!」
炎佐はスピノアクスを構えると俺に斬りつけてきた。
「舐めんな!!」
俺もファングクナイでスピノアクスをガードして蹴りを繰り出す
「ぐっ…やるなぁ!!」
ガリューは蹴りをガードすると嬉しそうに笑いながらスピノアクスで連撃を繰り出す。
「くそっ…なら!!」
『武装!!プレシオ!!』
俺はプレシオ武装になると水を生み出して大渦を作るとガリューを捉える。
「なっ…これは…」
「おりゃぁ!!」
俺はプレシオスピアを振り下ろしてガリューを地面に叩きつける。
「ちぃっ…今のは効いた…それなら…」
『武装!!アンキロ!!』
炎佐はアンキロ武装へと変身しアンキロアイアンを振り回してプレシオ武装の大渦を吹き飛ばした。
「せいやぁ!!」
「おりゃぁ!!」
俺の大渦とガリューの鉄球が衝突する。
「はぁ…はぁ…」
激しいぶつかり合いをしながらも両者の力は拮抗しておりなかなか勝負が着かない。
「…ははっやっぱりお前おもしれーわ」
ガリューは嬉しそうに笑ってアンキロアイアンを振り回す。
「悪いけど…俺はお前の遊びに付き合ってるかはねーぞ!!」
『武装!!ティラノ!!』
「はぁぁぁ!!」
俺は再びティラノ武装になるとそのまま命駆モードへと変身した。
「仮面ライダーリューマ・命駆モード…いざ、舞い忍ぶぜ!!」
俺は高速で一気に間合いを詰めるとガリューへと渾身の一撃を繰り出した。
「ぐはっ!!」
ガリューはその衝撃で吹き飛び壁に激突した。
「このまま一気に行かせてもらうぞ!!」
「…くくくっいいな、やっぱそうじゃなくっちゃな!!」
すると、ガリューは黒いブラキオサウルスの描かれたキョウリュウキーを取り出した。
『ブラキオ!!』
ガリューはブラキオキーを起動するとカグラドライバーの鍵穴に挿し込む。
『ドンドロロンロンドロンドロン!!ドンドロロンロンドロンドロン!!』
ベルトから音楽が流れ出す。すると、ガリューの背後に巨大なブラキオサウルスが現れた。
「変身!!」
『武装!!ブラキオ!!』
ガリューは鍵を回して背後のブラキオサウルスへと飛び込むとブラキオサウルスは変形して巨大な鎧武者の様な姿になった。
「仮面ライダーガリュー・ブラキオ武装…いざ、舞い殉じる!!」
ブラキオ武装へと変身したガリューは巨大な剣を構えると俺へと振り下ろした。
「ちっ!!」
俺は高速移動でその攻撃を回避するとガラ空きになったどうへと連続でパンチを繰り出した。
(パワーは凄いけと動作が大きい!!それなら…)
「甘いな」
「な!?」
しかし、自身の攻撃はガリューの装甲にはヒビ一つついていなかった。
「ならこれはどうだ!!」
『必殺の術!!』
「必殺忍法!!激竜命駆キィッッッック!!」
「なっ…うぉぉぉぉ!?」
俺はカグラドライバーを叩いて必殺忍法を繰り出し、ガリューのその巨体を吹き飛ばした。
「よし、これなら…」
「やるなリューマ…まさかこいつの装甲に傷をつけるとは思わなかったぞ。こいつを手懐けて無かったら危なかった」
しかし、ガリューはすぐに起き上がってきた。その装甲も傷こそあるがピンピンしていた。
「今度はこっちの番だ!!」
『必殺の術!!』
「必殺忍法!!煉獄破山!!」
瞬間、ガリューの手にある大剣がさらに巨大化して俺へと振り下ろされた。
「くそっ!!」
『必殺の術!!』
「必殺忍法!!激竜命駆スラッシュ!!」
俺もファングクナイにティラノキーを挿して巨大な斬撃を放つ。しかしガリューの巨大な剣の一撃は俺の斬撃を叩き潰した。
「うわぁぁぁぁぁ!!」
俺は直撃こそしなかったが衝撃波で吹き飛んでしまった。
「いてて…まだまだぁ…」
俺は再び起き上がりガリューへと身構える。
「ははっそうこなくっちゃ」
ガリューはその巨体で俺に近づいてくる。その時、
「なに?結界が…」
あたりの結界が歪み出した。
『シュルルルル!!シュルルルル!!』
突然紅い蛇のオトモカラクリが鳴り出す。ガリューはそれを携帯電話へと帰ると耳に当てる、
「どうした春花?」
『撤退よ炎佐、未来が負けたみたい』
瞬間、ガリューはやれやれと溜息を吐く。
「あの馬鹿、せっかくご褒美にお菓子買ってやろうと思ったがやめだ。」
そのままガリューは変身を解除すると俺へと背を向けて立ち去っていく。
「悪いな、決着は次の機会だ」
そしてガリューが立ち去ると同時に結界も消えた。
「くそっ!!次こそは…」
「りゅーくん!!」
するとそこへ傷だらけの飛鳥が駆け寄ってくる。
「飛鳥、どうしたんだ?」
「大変なの!!柳生ちゃんが…」
「なっ…くそっ!!」
俺は飛鳥とともに柳生の元へと向かった。
「あーしんど…」
その頃、炎佐は少し離れたビルの上で寝っ転がっていた。
「やっぱりブラキオは強いけど負担がやばいな。長時間の使用はまだ無理だなこりゃ」
ブラキオキーを見ながら炎佐は嬉しそうに笑う。
「リューマ…もっと強くなれよ…そうすりゃ俺の悲願が叶う…ははっ…はははははは!!」
夕日の中、炎佐の笑い声が響いていた。
炎佐の新武装です!!最近の仮面ライダーでよくある巨大フォームですが気に入っていただけたでしょうか?