「行くぞガリュー!!」
「足引っ張んなよリューマ!!」
俺とガリューはファングクナイとスピノアクスを構えて怨楼血へと向かっていき斬りつけた。
「小癪な…やれ怨楼血!!愚かな忍どもにお前の力に見せてやれ!!」
道元が命じると怨楼血は瓦礫の腕を振りかざして攻撃した。
「うおっ!?」
「ちぃっ!!」
俺たちはその攻撃を咄嗟に躱すと俺たちのいた場所は粉々になっていた。
リューマはその破壊力に驚愕した。
「こいつ…見た目に反して早い…」
「リューマ!!」
ガリューの声に気づくと怨楼血が触手から黒い光線を撃ってきた。
「くそっ!!」
『必殺の術!!』
「必殺忍法!!激竜忍斬り!!」
俺はファングクナイにティラノキーを挿しこみ回して必殺忍法を放ち光線を相殺した。
「油断するな馬鹿!!こいつは妖魔の中でも特に強い力を持つ大型妖魔だ!!一筋縄では倒せないぞ!!」
「わりぃ!!ちょっと油断してた!!」
炎佐の言う通りである。デカイ図体の割に動きも速く一撃一撃が極めて強力である。油断していたらやられる。
そう考えていたその時、
『我ハ…怨楼血』
「なっ!?」
「はぁ!?」
突然怨楼血が喋った。
「こいつ喋んのかよ!!」
『こ……コ、この城に……う、渦巻く無数の、お、お、怨、怨念。そ……ソ、そ、それが我……わ、我は……全てを、は、破、破壊する。全ての命に、し、し、死、シ、死を。全ての魂を、ム、む、ム、無、無に…わ、ワ、我は……全てを、ハ、破壊する。ただ、それだけの……そ、ソ、存在。』
「ふざけんな!!そんなこと俺たちが許すと思ってんのか!?」
「当然だ、テメェみたいなデクの棒に俺の学園を好きにさせるかよ」
俺たちはそう叫びながら怨楼血に立ちはだかった。
「ククク…素晴らしい…不完全な状態でこれだけの力を宿しているとはな!!この力があれば私に敵うものはいない!!」
そんな怨楼血を見て道元は喜び笑いだす。
「もはやスカル共もこの私の敵ではない…奴らに代わりこの私が世界の頂点に立ってくれる!!ククク…ハハハハハハ!!」
「道元め…やはり我々を裏切ったのか…」
蛇邪学園から離れた場所で様子を見ていたのは燕尾服を着た女性…メドューサスカルこと華蛇だった。最近道元が不穏な動きをしていたので動向を探りに来たらまさかこんな企みをしていたとは…
「何が我々の今後のためになることだ…我々に…陛下の計画にこれまでずっと貢献していたから多少の勝手は許していたが…もう我慢ならん!!私が粛清して…」
「その必要はないよ」
声が聞こえた方を振り向くと黒いスーツを纏った青年、弥勒が立っていた。
「へ、陛下!?しかし、これは明らかな謀反です!!それを許すなど…」
「僕らが出なくてもあの2人に任せておけば良いじゃないか」
なんと弥勒は手を出さずリューマとガリューに任せようと言うのだ。
「…あの2人に奴を倒せるのですか?道元の力…ロードスカルと同等の力を宿しています。さらにあの怨楼血という巨大妖魔…あの2人では荷が重いと思いますが…」
「さあね?」
華蛇の問いに弥勒は静かに答えた。
「まあ、あんな奴に倒される程度なら僕の期待外れだったってだけのことさ」
「リューマ、まだいけるな?」
「当たり前だろ」
たしかに怨楼血は強い…だが戦ってみて分かった。
「強いけど…これなら全く勝てないってほどじゃない!!」
「2人の連携で奴を倒すぞ、いいな?」
「元よりそのつもり!!」
そして俺たちは怨楼血へと駆け出した。
『全てヲ…破壊すル』
怨楼血はそう言って全身の触手と口から黒い光線を放ってくる。
「はぁっ!!」
しかし、俺たちはそれを躱して無防備になった頭部へと左右から攻撃を繰り出した。
『全てノ命ヲ…否定スる』
しかし、怨楼血は効かない様子で瓦礫の腕を振り上げて俺たちへと振り下ろした。
「なっ…めんなぁ!!」
するとガリューはスピノアクスで怨楼血の一撃を受け止めて持ち堪えた。
「どりゃァァァ!!」
俺はその隙を逃さず跳び上がって怨楼血の顎へと渾身のパンチを繰り出す。
『お…オぉォォォ…』
怨楼血はその威力で後ろへと倒れそうになる。
「いまだガリュー!!」
「任せろ!!」
俺の声に答えてガリューはスピノアクスで怨楼血の胴を斬り裂く
『我二…糧を』
しかし、怨楼血はしぶとく持ち堪え俺たちへと再び黒い光線を放とうとする。
「させるか!!」
『ブラキオ!!』
ガリューはブラキオサウルスを呼び出して怨楼血に体当たりさせ光線を阻止した。
『オオォォォォォォォォォォ…』
ブラキオサウルスの体当たりを喰らった怨楼血の瓦礫の体は崩れていく
「いくぞリューマ、ここで決めるぞ!!」
「おうっ!!」
『『必殺の術!!』』
俺とガリューはファングクナイとスピノアクスにそれぞれの鍵を挿して回した。
「必殺忍法!!激竜忍斬り!!」
「必殺忍法!!煉獄一閃!!」
2人の必殺忍法が怨楼血に炸裂しその胴は十字に斬り裂かれた。
『ぐ…グォォぉォォォ…』
怨楼血は断末魔を上げながら地面に倒れ伏した。
「はぁ…はぁ…なんとか倒せた…妖魔ってこんなに手強かったんだ…」
「普通は学園を卒業した一流の忍が対処する存在だからな。」
だがそれでも倒すことができた。あとは…
「さぁ道元!!あとはお前だけだ!!」
「もうお前の好きにはさせない…観念しろ!!」
残るは道元ただ1人、こいつを倒せば全て終わりのはず…しかし
「……ククク、大したものだ。」
怨楼血が倒されたというのに道元は全く動じていない様子だ
「まさか怨楼血をたった2人で倒すとは…さすがは『リューマの鎧』と『ガリューの鎧』に選ばれただけのことはある」
そういうと、道元は懐からスカルドライバーを取り出した
「だが!!この程度で私の完璧な計画は止められないのだよ!!」
道元はスカルドライバーを腰にはめながら甲高い笑い声をあげた。
「私は世界の支配者になる存在…全ての存在を超越した最強の力を手に入れたのだよ!!そしていずれ…全ての存在が私にひれ伏すのだ!!」
道元は声高々に叫ぶと禍々しい装飾のスカルキーを取り出した。
「愚かな貴様らにこの私の最強の力を見せてやろう…変身!!」
『ギャァァァァァァ!!』
道元がスカルキーを起動させると断末魔のような声が聞こえると道元はスカルドライバーにスカルキーを挿して回す。そうするとスカルドライバーの口からどす黒い泥が吹き出して道元を包み込んだ。
「ククク…クハハハハ!!力が満ち満ちるぞぉぉぉぉ!!」
すると、泥の中から禍々しい黒い身体に冠のような巨大な頭をしたスカルの姿になった道元がいた。
「なんだこの禍々しい気配は…まるでさっきの怨楼血みたいじゃないか…」
「まさか…スカルキーに妖魔の力を宿したっていうのか!?」
「その通り!!妖魔とスカル、二つの力を手にしたこの私の力に貴様ら如きが敵うものか!!」
そういうと道元は凄まじい速さで俺たちの前に移動してガリューを殴り飛ばした。
「があっ!!」
「ガリュー!!」
「余所見してる場合か?」
「うわぁっ!!」
道元はさらに俺へと蹴りを放ち俺は吹き飛ばされる。
「リューマ、無事か?」
「な、なんとか…」
俺たちはすぐに起き上がり道元へと身構える
「こいつ…思った以上に強い、2人がかりでいくぞリューマ!!」
「おうっ!!」
俺たちは道元へと駆け出し攻撃を繰り出す。しかし道元は俺たちの攻撃を次々と躱して逆に殴りつける。
「ぐあっ!!」
「このやろ…うおっ!?」
俺たちも反撃するが道元は俺たちの攻撃を軽々と防いでしまった。
「お返しと行こうか…はぁっ!!」
道元が手を掲げると頭上に無数の黒い球体状のエネルギー弾が現れて俺たちへと放たれる
「くそっ!!」
「うわぁぁっ!!」
俺たちはそれを躱そうとするが弾数が多くて叶わず直撃して吹き飛ばされてしまう。
「ククク…素晴らしい、まさかこれほどの力を手にすることが出来るとは…世界の支配者になるこの私に相応しい力じゃないか!!」
自身の力に道元は歓喜しながらそう叫んだ。
「ふざけんな……お前なんかが世界の支配者になれるわけねえだろ!!」
そんな道元にガリューは叫んだ。
「俺は許さねえ…テメェみたいなやつが…力を使って力のない奴を食い物にするなんて絶対にさせるかよ!!」
「ガリューの言う通りだ。そんなこと…俺たちがさせるもんか!!」
俺も同じ考えだ…こんなやつの好きになんて…絶対にさせない!!
「ふっ…これだけ力の差を見せてもまだそんなことが言えるとはな…ならばこうしようか」
すると、道元は倒れている怨楼血へと手をかざすと黒いエネルギーが手から放射され怨楼血を包み込んだ。すると、
『オォォォォォォォォォォ…』
怨楼血の肉体が修復されていき再び立ち上がった。
「そんな…嘘だろ!?」
「おいおい勘弁してくれよ…」
復活した怨楼血を前に俺たちは戦慄した。道元だけでも厄介なのにさらに怨楼血まで相手をしなくてはいけないのかと…
「ふははははは!!期待通りの反応で私も嬉しいぞ!!さぁ貴様らがあれだけ苦労してやっと倒したと思った怨楼血はまだまだ元気だぞ!!この私とこいつを前にお前たちはどう立ち向かうのか見させてもらおうか!!」
「な…なんなのあれ…」
校舎の天守閣近くの瓦礫の隙間から飛鳥は怨楼血、道元と戦うリューマとガリューを目撃した。
「このままじゃりゅーくん達が…早く行かないと…」
「炎佐!!」
そこへ先ほどまで自分と戦っていた焔が怨楼血に気付いて駆け寄ってきた。
「焔ちゃん、あれって…」
「…どうやら私たちの知らないところでとんでもないことになっていたみたいだな…炎佐が探っていたのはこれだったのか…」
「私たちも2人のところに行こう!!このままじゃ2人が危ないよ!!」
飛鳥がそういうと焔は少し考えながらも頷いた。
「…勘違いするなよ。私はお前の仲間になったわけじゃないからな。道元を倒したら改めて決着をつける…そのことを忘れるな」
「わかってるよ、焔ちゃんとの決着は必ずつけるって約束する」
「…約束だぞ」
飛鳥の言葉に焔は頷くと共にリューマの元へと駆け出した。
道元の怪人態のモチーフはゴーカイジャーのアクドス・ギルです。