前編
むかしむかし、このくににすべてをこわしてしまうはかいのりゅうがおりました。
はかいのりゅうがあばれたあとにはくさきもはえず、あらゆるいのちがしにたえてしまいました。
それをみかねたひとりのみこさまは、じぶんのいのちとひきかえにはかいのりゅうをふういんしました。
はかいのりゅうがふういんされたおかげでくににへいわがおとずれました。
いきのこったひとびとは、にどとはかいのりゅうがふっかつしないようにふういんのかぎをひとしれずまもっていきましたとさ
めでたしめでたし
『これで、破壊竜伝説の話は終わりじゃ』
ある日、俺と飛鳥にじいちゃんが昔話を聞かせてくれた。
『じっちゃん、その破壊竜って本当にこの国にいたの?』
飛鳥は怖かったのか涙目になりながらじいちゃんにそう聞いた。
『安心せい飛鳥、もしおったとしてもワシがお前達を守ってやるでな』
そう言ってじいちゃんは俺たちの頭を撫でてくれた。
『…俺、この話嫌い』
しかし、俺はこの話があまり好きではなかった
『どうしてじゃ竜司?』
『だって…_________________。』
俺が言葉を続けるとじいちゃんは少し驚いた顔をすると優しく微笑み
『竜司は優しいのう』
そう言って再び頭を撫でてくれた。
「風神村?」
「そこが任務の場所なのですか?」
道元の野望を阻止してから少し経ったある日、俺達は神門様より任務を依頼された。
「はい、そこは古くから存在する忍の村なのですが…破壊竜の封印を守っている一族の村でもあります。」
「破壊竜…忍に伝わる昔話に出てくるあの…」
「恐ろしい竜が世界を滅ぼそうとするってあれか」
『破壊竜伝説』は忍の中では知らない人はいないと言っても過言ではない昔話だ…正直言って俺はあまりあの話は好きじゃないのだが
「皆さん、今は神門様が話しているのですよ」
『破壊竜伝説』の話をする俺達を斑鳩先輩が叱る。
「…話を戻します。今回、その風神村で破壊竜の封印が解かれてしまう未来が見えました。」
「「「「「「え!?」」」」」」
衝撃の事実に俺達は驚愕する。
「破壊竜って実在したんですか!?」
「てっきり御伽噺なのかと…」
「これは忍の世界でも限られたものにしか伝えられていない事実です。その力を悪用されない為に…」
まさか破壊竜が実在していたとは思ってもいなかった。だがもし破壊竜が伝説通りの存在なら…
「破壊竜が復活してしまったらこの国は大変なことになってしまいます。竜司さん並びに半蔵学院忍学生の皆さん、破壊竜復活を阻止してください!!」
「「「「「「はいっ!!」」」」」」
「はぁ…はぁ…いつまで登ってんだアタイら…」
「葛城さん、文句を言わずに歩きなさい」
神門様の任務を引き受けた俺達は今、草木が生い茂る急勾配の山道を歩いていた。
「地図によればこの近くのはず…お、見えてきたぞあそこだ」
霧夜先生の指差す方を見ると辺りを堀で囲まれた大きな村が見えていた。門の前には武器を持った門番が身構えている。彼は俺達に気付くと警戒して武器を強く握りしめてきた。
「神門様の使いの者です、村長へ連絡をお願いします」
霧夜先生が彼に近づきそう言うと懐から紋章のような物を取り出して門番へとみせる。そうすると門番は頷いてうち1人がどこかへと連絡を入れた。
「よくぞ来て頂きました、どうぞこちらへ」
門番は連絡を入れ終えると俺達を村の奥へと案内した。
「霧夜先生…今のって…」
「ん?あぁ、あれは神門様から与えられたこの村への立ち入りを認められた者だけに与えられた許可証のような物だ。特殊な物で偽造も出来ないようにされている。」
「そう考えると本当に厳重な警備がされてるんですね…」
「それだけ危険な力がこの村に封じ込められてるってことだ」
霧夜先生の言葉に俺達は気を引き締めた。
しばらく歩くととてつもなく巨大な社へと到着した。鳥居の前では険しい顔の老人が護衛を連れて待ち構えている
「よくぞお越しくださいました。私がこの風神村の村長でございます」
村長は俺達を見ると丁寧に挨拶をしてきた。
「破壊竜の復活は即ち、この国の滅亡と同義と言っても過言ではないでしょう。それを阻止する為にも是非とも協力していただきたい。」
「お任せください、必ず任務を遂行してみせます。」
村長の言葉に霧夜先生はお辞儀をしながらそう答えた。
「はははっ、こりゃ良いや」
その頃、とある屋敷では一つの黒い影が立っていた。その周りには無数のアントスカルやアーミーアントスカルの死骸が転がっていた。
「貴様…何のつもりだ」
そこへ華蛇が現れ影に向かって問い詰める。その目は怒りに燃えていたが影はまったく動じず鼻で笑った。
「欲しかった力はもう手に入れた。封印の鍵のありかもわかっている。もうここにいる意味も無いってことだ」
「貴様…陛下に力を与えられておきながら我々を裏切ろうと言うのか……」
『メドゥーサ!!』
華蛇は怒りに震えながらメドゥーサスカルキーを起動してスカルドライバーに挿入して回し、メドゥーサスカルへと変身して影へと斬りかかろうとした。
「させねえよ!!」
「ヒャッハァっ!!」
しかしそこへ、カブトムシを思わせる姿をした赤色の姿をしたスカル、ビートルスカルとクワガタを思わせる姿をした青いスカル、スタッグスカルが現れてメドゥーサスカルの剣をそれぞれの大剣と双剣でガードする。
「何っ!?」
「悪いな、こいつらはもう俺の仲間なんだよ」
ビートルスカルとスタッグスカルは影の元へ集まると跪いて深々と頭を下げる。
「じゃあな、後は俺の好きにやらせてもらうぜ」
「へへっそういう訳だ」
「あばよメドゥーサ様、ひゃはは」
影はビートルスカルとスタッグスカルを連れてその場を立ち去る。
「道元といい奴といい…何故こんな奴ばかり集まるのだ……!!」
立ち去る影を見ながらメドゥーサスカルは震えた声で呟く。
「仕方ないよ。あいつは破壊のみを好む戦闘狂だからね…遅かれ早かれこうなってたさ」
そこへ弥勒が現れてため息混じりにそう呟いた。
スカル達を裏切った謎の影、おそらく竜司達がその姿を見れば驚愕するだろう。なぜならその影は…
全身に恐竜の骨を思わせる鎧と恐竜の骨を思わせるカグラドライバーを纏った仮面ライダーそのものだったのだから
「皆様には破壊竜を封じた封印の鍵を守る巫女の護衛を頼みたい」
社に招待された俺達に村長は依頼内容を話した。
「巫女って確か破壊竜を封印したっていう…」
「左様、今から300年前…初代巫女が破壊竜を封印した際に用いた封印の鍵…それを代々その身に宿して守り続けている者こそが封印の巫女なのです。」
破壊竜だけじゃなくて封印の巫女まで実在していたのか…まぁ確かに破壊竜が現に封印されてるのだから当然なのだろう。
「そういえば300年前って事は仮面ライダーリューマの時代と同じなんですね」
300年前と言えば仮面ライダーリューマがスカル達と闘っていた時代と丁度同じだ。
「…そうですね、まずはそこから話しましょう」
瞬間、村長は顔を更に険しくすると話し出した。
「破壊竜の正体は今尚存在する恐竜の力そのものなのです」
「んなっ!?」
衝撃の事実に俺は思わず声を上げた。
「破壊竜の正体が恐竜!?」
「はい…その名もメガロサウルスと呼ばれており…」
「メガロサウルスキターーーーーーーー!!!」
俺は破壊竜の正体に感激した
「体長7〜10メートル!!ジュラ紀中期の恐竜でイグアノドン同様恐竜研究史最初期に発見された肉食恐竜!!日本語で『巨大な竜』という意味で漢字では斑竜と書く!!日本でも福岡県で歯の化石が発見されているが発見当時は恐竜研究がまだ未発達だった為に肉食恐竜の化石を殆どメガロサウルスとして扱ってしまってたが故に現在でもその生態は解明されておらずメガロサウルスの化石と断定できる化石は何と全身の10%…」
「落ち着け!!」
俺がメガロサウルスの説明をしていると霧夜先生が俺の頭に拳骨を繰り出す。これから良いところだったのに…
「すみません、こいつは恐竜のことになると時々こんな感じで暴走して…」
「い…いえ…どうぞお気になさらず…」
俺に驚いたのか村長は苦笑いを浮かべていた。
「と…とりあえず封印の巫女はどちらに…」
「巫女はあちらの本殿におります。しかしお会いする事はなりません」
村長はそう言って一際大きな本殿を見せるが会うことを許そうとしなかった。
「申し訳ありません…巫女は我々の中でもごく限られた者しか会う事は許されないのです。」
「しかし護衛をするからには…」
「なりません!!」
霧夜先生が説得しようとすると突然村長は俺達に叫び出した。
「如何なる理由があろうと許されません!!この掟を破った先代巫女が10年前にどうなったかお忘れか!?」
「…すみません、言う通りに致します…」
村長の怒鳴り声に霧夜先生は頭を下げた。
「霧夜先生、10年前に何かあったんですか?」
社の一室を宛てがわれた俺達が護衛の支度をしていると飛鳥が霧夜先生にそう聞いて来た。
「ん?あぁ…この村はな、10年前スカルの襲撃に見舞われているんだ」
「スカルに!?」
「そうなんですか?」
「あぁ、先代巫女は外から来た忍と恋に落ちてな…当時は村の者達からの反対が多かったんだがそれを押し切って結婚して子供にも恵まれたんだ…だが10年前、スカルがこの場所を嗅ぎつけて破壊竜の力を狙って来たんだ。危うく破壊竜が復活しそうになるんだが先代巫女が命と引き換えに何とかそれを阻止したんだが…掟を破ったが為に危うく破壊竜が復活しそうになった。村はそう考えたらしい…結界を更に厳重にした今でも掟のことに関しては神門様の様な最高幹部でも謁見を許されなくなってしまった。」
「そんなことが…まさか神門様でも謁見出来ないなんて…わたくしたちでは出来ないのも頷けます」
「まぁ…そういうことだ。お前達も不便を感じるかも知れんがどうか堪えてくれ」
霧夜先生は申し訳なさそうにそう俺達に頭を下げた。
「あれ!?ガマ吉がいない…」
ふと気付くと俺のポケットに入れてたカラクリガマのガマ吉がいなくなっていた。
「すいません先生!!俺ちょっとガマ吉探して来ます!!」
「お、おい本殿には近付くなよ!?」
霧夜先生が後ろでそう言うのを聞きながら俺はガマ吉を探し出した。
「ガマ吉〜何処だ〜!!」
門の近く、村の周りを探し回ったが見当たらない
「あと探してないのは本殿だけだけど…」
霧夜先生からは近付くなって言われてるんだよな…
「まぁ巫女を見なければ大丈夫か」
俺はこっそり本殿へと足を踏み入れた。
「真っ暗だな…本当にこんなところに巫女なんているのか?」
廊下には蝋燭の光しかなく窓も閉められており真っ暗でとても人がいるようには見えない
「ゲコッ!!」
しばらく歩いていると目の前の廊下をガマ吉が飛び跳ねていた。
「あっ!!探したぞガマ吉!!」
「ゲコゲコッ!!」
「あっ!!こら待て!!」
しかしガマ吉は俺を無視して近くの一室へと入っていく
「待てってこのやろ…おりゃぁ!!」
「ゲコッ!?」
俺は部屋の中での鬼ごっこの末、漸くガマ吉を捉えることに成功した。
「全く…どうしたお前…今までこんなに俺の言うこと聞かないことなんて無かったのに…ていうか此処って…」
「………誰?」
ふと声が聞こえてそちらを向くと、白い髪を腰まで伸ばして後毛にも髪留めをした巫女装束の少女が座っていた。
「えっと…どちら様?」
「なんだ!!誰がいるのか!?」
突然大きな声が響き渡る。あの村長の声だ
「ヤベッ!!」
此処にいることがバレたら霧夜先生や飛鳥達に迷惑がかかる…
「こっち来て」
すると少女は俺の手を取り俺を押し入れの中に閉じ込めた。その瞬間、部屋の扉が開く
「風花様、此処に怪しい者が来ていませんか?声が聞こえたのですが…」
村長は少女にそう聞いていた。
「いいえ、見ておりません」
「…そうですか、ではおそらく気の所為でしょう」
少女の言葉に村長も納得して部屋を去った。
「…もう大丈夫よ」
「ありがとう…お陰で助かったよ風花さん」
彼女が助けてくれなかったらどうなってたか…そう思いながら俺は彼女…風花さんにお礼を言う
「別に良いわ、面倒事を避けたかっただけだから…」
「それでも助かった…俺は竜司、よろしく」
「…ここから出て廊下をまっすぐ行けばすぐに出口よ、村長がまた来るかも知れないし早く行きなさい」
風花さんは俺のお礼を無視してそう言うと別の扉を開いて俺を出口へと案内する。その時、陽の光が差し込んで彼女の顔がはっきりと見えた。
「あ……/////」
肌も髪も真っ白な彼女はとても美しく俺は言葉を失ってしまった。
「あ…ありがとう…ございます」
「早く行きなさい」
彼女にそう言われて立ち去る。
「風花さん…か」
しかし、俺は彼女の顔が頭から離れなくなっていた
「こんな事…初めてだ…」
その後、いつまでも帰ってこなかった事で霧夜先生にこっぴどく怒られたのは言うまでも無い
オリジナルストーリースタート!!
ですがすいません、今回はバトルなしです…次回はあるのでご安心ください