仮面ライダーリューマ   作:クロバット一世

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昨日『仮面ライダーリバイス』が最終回を迎えてしまいました…とても寂しい。家族の大切さを教えてくれた本作のことは忘れません!!
さて、次回から始まる『仮面ライダーギーツ』がどんな作品になるのか気になります!!生き残りをかけたゲームと言う龍騎を思わせる設定に期待が高まります!!


其の四十四 凶暴でワイルド!!の巻

『はぁ…はぁ…』

 

俺は走り続けていた、瓦礫の山と化した半蔵学院を…

 

『俺達の校舎は…』

 

あたりに立ち込める煙と炎に嫌な予感を感じながら俺は忍学科のある旧校舎へと向かった。

 

『なっ…!!』

 

たどり着いた俺が見たのは、燃え盛る旧校舎。

 

崩れていく。

 

俺達の半蔵学院が…忍の術を学んできた大切な場所がなくなっていく

 

『え?』

 

何かが足に当たって振り向くと、そこには

 

 

 

 

 

 

 

『みんな!!』

 

飛鳥が、斑鳩先輩が、かつ姉が、柳生が、雲雀が血溜まりの中で倒れていた。

 

『みんな!!しっかりしろ!!おい!!』

 

『無駄だ』

 

ふと声が聞こえ振り向くと燃え盛る炎の中から仮面ライダーオルグが現れた

 

『お前らは負けたんだ』

 

『あ…あぁ…』

 

『弱いから負けたんだ』

 

『そんな…』

 

『お前らはもうおしまいだ』

 

仮面ライダーオルグは俺へと剣を振り翳し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

 

目が覚めるとそこは半蔵学院の医務室だった。

 

「ゆ…夢か…」

 

「竜司、目が覚めたか…」

 

すると俺に気づいた霧夜先生が駆け寄ってきた。

 

「霧夜先生…」

 

「まだじっとしていろ、お前の傷もかなり酷いんだ」

 

周りを見ると他のベットで斑鳩先輩、かつ姉、柳生、雲雀が眠っていた。しかしそこに飛鳥の姿がない

 

「っ!!霧夜先生!!飛鳥はどこに…?」

 

「………。」

 

「答えてください!!」

 

「飛鳥は…月閃へ向かった。」

 

俺が叫ぶと霧夜先生は観念した様に話した。

 

「そんな…どうして!!」

 

「半蔵学院が攻撃を凌いだから…次はこちらが攻め手となり月閃へ向かう。それが学炎祭のルールだからだ。」

 

「そんな…」

 

いくら飛鳥が強くても敵の数は6人その全員が実力者。中でも満月、あいつの強さは他の5人よりずば抜けている。このままじゃ飛鳥はやられてしまう。

 

「俺も行きます」

 

「お、おい竜司!!」

 

起き上がった俺を慌てて霧夜先生は止めようとする。

 

「お前が一番ひどい怪我なんだぞ!!無茶をするな!!」

 

「飛鳥だって無茶してるでしょ!!」

 

俺は霧夜先生の手を振り払って叫んだ。

 

「みんながこんな目に遭ってるのに…飛鳥が敵地に1人で向かったのに…じっとなんてしてられるかよ!!」

 

「竜司…」

 

「怒鳴ってすいません…でも、向かわずにはいられないんです。」

 

俺は霧夜先生に頭を下げて走り出した

 

「……まったく、あいつは」

 

霧夜先生は頭を抱えて小さく呟いた。

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

俺は月閃に向かって走る。早く行かないと、飛鳥が…

 

「痛っ……!!」

 

体に激痛が走る。足も思うように動かない

 

「それでも…向かわないと…」

 

飛鳥が戦ってるんだ。俺もじっとなんてしてられない…でも

 

「勝てるのか…今の俺で…?」

 

あの時、オルグ相手に何も出来なかった。仮面ライダーとしてだけじゃない。素の実力でもやつの方が上回ってる。そんな奴に手負いの俺で果たして…

 

「何弱気になってるんだよ…!!」

 

後ろ向きになってる自分が腹立たしい…何より、悔しくてたまらない

 

すると、目の前に黒塗りの大きな高級車が停まって中から黒服の男が現れる。

 

「半蔵学院の竜司だな、車に乗れ。」

 

「…誰ですか貴方は」

 

俺は突然のとこに身構える

 

「善忍最高幹部の鉄心様が車内でお待ちだ。」

 

「最高幹部が俺に…!!」

 

衝撃の人物に俺は驚きを隠せなかった。何故このタイミングで最高幹部が俺に会いにくるのか…

 

「…わかりました。」

 

俺が頷くと男は車のドアを開ける。中はとても広く人が向かい合って座れるようになっていた。

 

俺が指示された席に座ると目の前には立派な口髭と顎髭を生やしたがっしりとした体格の強面の男性が座ってこちらを睨みつけていた。

 

「貴方が…鉄心様?」

 

「そうだ、貴様に用があってきた」

 

鉄心様の言葉は静かながらも力強く、俺の体を貫くように響いた。

 

「俺は…今学炎祭の最中なんです。今から月閃へ向かわないと…」

 

「勝てるのか?今の貴様に」

 

その言葉に俺は何も言い返せなかった。先ほどまでの弱気な自分を思い出してしまう。

 

「そういえば…この間、抜け忍を検挙した時にお前の学院の金髪の娘が乗り込んできたぞ」

 

「なっ!?」

 

金髪の娘といえばかつ姉しかいない…まさか

 

「抜け忍って…かつ姉の両親!?どうして!!」

 

「奴らは抜け忍。理由なんてそれで十分だろ?」

 

「それは…」

 

その通りだ。理由はどうあれ抜け忍を本部が見逃すはずがなかった…だけど…だからって…

 

「あの娘はその際我々と取引をした。もし学炎祭で半蔵学院が勝利すれば両親を放免してやると。」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

俺はその言葉に顔を上げる。

 

「だがもし敗れれば忍の掟に従い両親は処刑する。」

 

「そんな…」

 

その言葉に俺は肩を落とした。今のままじゃとても勝てない…どうすれば…

 

「…勝ちたいか?」

 

「え?」

 

鉄心の言葉に俺はどう言うことかわからなかった。

 

「聞き方を変えるか。守りたいか?自分の仲間を」

 

「当たり前だ!!」

 

決まってるだろ!!飛鳥も、斑鳩先輩も、柳生も、雲雀も、かつ姉もかつ姉の両親も!!守りたいに決まってる!!失ってたまるか!!

 

「良い判断だ」

 

鉄心はそう言うとニヤリと笑って俺の前に恐竜の牙の様な装飾のある小さな機械を置いた。

 

「これは?」

 

「こいつはワイルドギア、我々が開発したリューマ専用の強化アイテムだ。こいつとキョウリュウキーを併用すれば、恐竜の持つ潜在能力を全て引き出すことができる。」

 

「なんでこれを俺に…」

 

「貴様が知る必要はない。だが、これを使えば仮面ライダーオルグに対抗することができるぞ?」

 

「……………。」

 

今の俺ではオルグには勝てない。でも負けたら俺達の半蔵学院がなくなるだけじゃない、みんなの忍の夢も、かつ姉の両親もみんな失ってしまう。それだけは防がないと

 

「…わかった」

 

俺は覚悟を決めてワイルドギアを手に取った。

 

「あぁでも、くれぐれも扱いには気をつけろ?そいつはさっきも言ったが恐竜の潜在能力を引き出す。使い方を誤ればその身を滅ぼすぞ」

 

「…はい!!」

 

鉄心の忠告を聞いた俺は車を降りる。するとそこは、死塾月閃忍学館のすぐ近くだった。

 

「待ってろよ…飛鳥!!」

 

俺は覚悟を決めて走り出した。

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

死塾月閃忍学館では満身創痍の飛鳥が仮面ライダーオルグと向かい合っていた。

 

「なかなかしぶといな、正直ここまでとは思わなかったが…これで終わりだ」

 

「私を…舐めないで!!」

 

月閃の四季と言う少女を倒したのは良いがそのあとにりゅーくんを倒した仮面ライダーが現れたことで形勢は一変してしまった。自身の攻撃はまるで通じず攻撃を凌ぐので精一杯だ。

 

「そろそろとどめとするか」

 

『必殺の術!!』

 

オルグは剣を盾に収めて柄のボタンを押し必殺忍法『クリスタルブレイク』を発動した。

 

「これで1人脱落だな」

 

放たれたオルグの必殺忍法が飛鳥へと迫った。

 

「ごめん…みんな…りゅーくん…!!」

 

飛鳥は諦めて目を瞑ってしまう

 

 

 

 

「え?」

 

しかし何も起こらない。何故かと目を開くと

 

「間に合った…!!」

 

「りゅーくん…」

 

自分を抱き抱えてオルグの必殺忍法を躱した竜司がいた。

 

「竜司…あれだけのダメージを受けてまだ動けたとはな。でも、今のお前で『俺達』から逃げられるかな?」

 

周りを見渡すと叢、夜桜、美野里、雪泉が取り囲んでいた。

 

「りゅーくん…」

 

「大丈夫だ飛鳥…お前は、俺が守る!!」

 

俺はそう言うとカグラドライバーを装着し、鉄心から受け取ったワイルドギアを手に取った。

 

『くれぐれも扱いには気をつけろ?そいつはさっきも言ったが恐竜の潜在能力を引き出す。使い方を誤ればその身を滅ぼすぞ』

 

鉄心の言葉を思い出す。もし失敗すれば俺は死ぬかもしれない…でも、

 

「みんなのためにも…俺は負けない!!」

 

『ワイルドオン!!』

 

俺はワイルドギアのスイッチを押してカグラドライバーの鍵穴部分に装着した。

 

『ティラノ!!』

 

そしてティラノキーを起動して鍵穴に挿し込んだ時、それは起こった。

 

「ぐっ…!?あ…あああ…!!」

 

頭の中に、いや、全身に凄まじい力が流れ込んでくる。その力は俺を飲み込んでいき、そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「りゅー…くん?」

 

突然の竜司の異変に飛鳥は動揺を隠せなかった。オルグ達月閃の忍達も竜司の様子に動かずにいた。

 

『ガルルルルルグオーン!!ガルルルルルグオーン!!ガルルルルルグオーン!!ガルルルルルグオーン!!』

 

突然ベルトから恐竜の様な唸り声が聞こえ竜司の背後に鎖で全身を拘束されたティラノサウルスが現れる。

 

「へん……しん……!!」

 

すると、竜司が顔を上げまるで肉食獣の様な目を光らせてティラノキーを回した。

 

『武装!!ワイルド!!Break the Chain!!WILD DINOSAUR!!』

 

瞬間、ティラノサウルスの鎖が千切れ巨大なティラノサウルスの大顎が竜司を飲み込む、するとティラノサウルスの体が弾け中から鱗のような鎧に覆われて鋭い爪を持つ姿のリューマ、仮面ライダーワイルドリューマへと変身した。

 

「グルルルルル…グルァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

そして、つんざく様な雄叫びが辺りに響き渡った。

 

 

 

 

「な…なんですかあれ…」

 

霧夜先生に事情を聞き月閃へと駆けつけた斑鳩達は目の前のリューマを見て驚愕した。

 

「どうしたんだよアイツ…」

 

「あんなリューマ見たことがない…」

 

「な、なんか怖いよ…」

 

ワイルドリューマから放たれる禍々しい気配にみんなは恐怖を隠さずにいた。しかし、

 

「ば、馬鹿な……」

 

「霧夜先生…?」

 

一緒についてきた霧夜だけは恐怖ではなく驚きを見せていた。

 

「何故…竜司があの力を…!!」

 

 

 

 

 

「なんだその姿…?いや、お前は何者だ?」

 

「グルルルルル…」

 

ワイルドリューマへと変身した竜司を見ながらオルグは問い詰める。しかしワイルドリューマは唸り声をあげるだけで質問に答えない。

 

「…お前ら、手を出すな。こいつは俺がやる」

 

満月はそう言うとトプスパーダを構えてワイルドリューマの目の前に立つ。

 

「ガァァァァァァァ!!!」

 

瞬間、ワイルドリューマは鋭い爪を振り上げて飛び掛かってくる。オルグは咄嗟にトプスパーダの盾を構えてガードした。

 

「なに!?」

 

しかしその衝撃は凄まじくオルグは後ろに退がってしまう。あまりのパワーにオルグは驚愕した。

 

「さっきと全然違う…どうやったか知らねえけど、なめんなよ!!」

 

『大剣モード!!』

 

オルグはトプスパーダを大剣モードに変えると勢いよく跳び上がりワイルドリューマのボディに突きを放つ。しかしワイルドリューマはそれを軽々と躱すと両手の爪でオルグの装甲を斬り裂いた。

 

「ぐっ……!!」

 

直撃したがオルグの装甲は堅くなんとか持ち堪える。が、ワイルドリューマは絶えず爪による斬撃を繰り出しオルグは防戦一方となる。

 

「舐めてんじゃ…ねぇ!!」

 

『必殺の術!!』

 

「必殺忍法!!セイクリッドインパクト!!」

 

オルグはトプスパーダの柄部分のボタンを押して必殺忍法を放つ

 

『必殺の術!!ワイルド!!』

 

迎え撃つかの様にワイルドリューマもカグラドライバーを叩く

 

「グルルルルル…ギャオォォォォォォォォォォ!!」

 

全身から禍々しいオーラを纏ったワイルドリューマは飛び上がると両足で蹴りを放つ。ワイルドリューマとオルグの必殺忍法が衝突し大爆発を起こした。

 

「ぐっ…!!」

 

その衝撃でオルグは吹き飛ばされ壁に激突し変身が解除される。

 

「なんなんだよ…あの力は…」

 

「ギャオォォォォォォォォォォ!!」

 

視線の先には雄叫びをあげるワイルドリューマがいた。

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