「なんなんだこいつはいったい…!!」
グリフォンスカルを取り込んだ禍々しい泥は形を変えて邪悪な姿の怪人へと変わった。その姿はまるで今まで倒したスカルを組み込んだような悍ましい姿をしていた。
「気をつけろリューマ…こいつ、明らかにやばい…!!今までのスカルと違うぞ」
「あぁ、見ているだけでやばさが伝わってくる…」
「まさか…こんなラスボスが待っているとはね」
俺たちは想定外の敵に驚きながらも覚悟を決め戦闘態勢に入った。
「いくぞ!!」
「「「おうっ!!」」」
俺の合図と共にガリュー、オルグ、ガルーダを叫び謎の怪人へと向かっていった。謎の怪人は体からビートルスカルの大剣を生み出すと勢いよく俺たちに振り下ろしてきた。
「なっ…!!」
「くそっ!!」
俺たちは咄嗟に回避すると大剣を叩きつけた地面が凄まじい音と共に粉砕した。その破壊力はビートルスカルの力を遥かに凌駕していた。
「…………」
謎の怪人は大剣を消すと今度は右腕をマンティススカルの大鎌へと変化させ、ウォートホッグスカルのような車輪とブースターを背中に生み出すとカメレオンスカルのように姿を消し凄まじいスピードで突進し右手の鎌で斬りつけてくる。
「うおっ!?」
俺たちはわずかに感じた気配を頼りになんとか回避する。
「あっぶね〜なんだこいつ」
「あらゆるスカルの能力が使えるのか!!」
思わぬ能力に俺たちは驚愕した。
「我は…鵺…超越魔獣・鵺…全ての…スカルを…超越し…全ての頂点に立つ者…脆弱な忍よ…我に平伏せ」
突然喋り出した超越魔獣・鵺は高らかにそう告げる
「冗談じゃねえ…テメェが何物だろうが俺たちは絶対に屈しない!!」
「忍の力、お前に見せてやるぜ!!」
「愚かな…死ねぇ!!」
超越魔獣・鵺は左手をオクトパススカルの触手に変えて俺たちの動きを止めようとする。しかし俺たちはすぐにそれを回避し懐へと入った。
「無駄だ!!」
しかし超越魔獣・鵺は左手をライノセラススカルの盾へと即座に変えて攻撃を防いだ、そしてマンティススカルの鎌にジャガースカルの炎を纏わせて俺たちを斬り裂いた。ただスカルの能力を使えるだけじゃないオリジナルのそれを上回る強さを有している。
「ぐっ…やっぱり強いな!!」
「ただの怪人とは訳が違う…でも!!」
「だからって負けるわけには…」
「いかないね!!」
俺たちにだって負けられない理由がある。人々をスカルの脅威から守るために…『世界一カッコイイ忍』になるために、そして
「みんなと…キャンプファイヤーをするためにな!!」
そのためにはまだ終われない…こんなところで終わってなるものか!!
俺たちは互いを見て頷き合った。言葉を交わさなくても互いの考えは手に取るようにわかる。4人とも考えは同じだ。
「いくぞお前ら」
「足引っ張るんじゃねえぞ」
「こっちのセリフだ」
「しっかりついてきてよ」
そして俺たちは超越魔獣・鵺へと向かっていく。
「何度やっても同じことだ…人間では…決して…我に勝つことは…できない」
超越魔獣・鵺はオクトパススカルの触手を伸ばして俺たちを捕まえようとする。
「勝てるかどうか…確かめてみろぉ!!」
俺たちは触手を躱して超越魔獣・鵺へと斬りかかる。しかし超越魔獣・鵺もスタッグスカルの双剣を生み出してその攻撃を凌ぎ再び俺たちへと襲いかかる。
「ふっ!!」
「はぁっ!!」
「なにっ!?」
しかし俺とオルグが双剣を難なく受け止めてそれぞれの剣で押さえ込む
「くらえ!!」
「はっ!!」
「ぐわぁぁぁぁ!?」
動きを封じられた超越魔獣・鵺へとガリューの砲撃とガルーダの矢が炸裂した。その連続攻撃に超越魔獣・鵺は吹き飛ばされ地面を転がる。
「な…なぜだ…!?我は全てのスカルを超越した存在のはず…それが…なぜ…?」
「お前の力…確かに最初は驚いたけど、拍子抜けなんだよ」
最初は複数のスカルの力をオリジナル以上の力で使え、それを組み合わせることができるこいつに驚き攻撃を喰らってしまった。だが、戦ってるうちに気づいてしまった。こいつは複数のスカルの力をオリジナルより使える…ただそれだけに過ぎないのだと
「言ってしまえばさっき戦ったスカル軍団となんら変わらないんだよ!!その程度の力で俺たちを倒せると思うな!!」
「戯言を…語るなァァァァ!!」
先ほどと打って変わって激昂する超越魔獣・鵺は口からラットスカル巨獣態の熱線を吐き俺たちを焼き尽くそうとする。
『『必殺の術!!超絶!!』』
『『必殺の術!!』』
俺たちはそれぞれの武器に力を溜める。目の前の敵を討つために
『『『『合体必殺忍法!!超絶ダイナソーフィニッシュ!!』』』』
放たれた俺たち4人の斬撃が一つの巨大な斬撃となり超越魔獣・鵺を熱線諸共斬り裂いた
「馬鹿な…我が…こんな忍どもに…」
ダメージが大きく超越魔獣・鵺の体に大きな傷ができ動きも朦朧としていた。
「よし!!次でとどめだ!!」
「一気に決めるぞ!!」
「これで終わりだ」
ガリュー、オルグ、ガルーダは超越魔獣・鵺へとトドメを刺す準備をした。
(なんだ…?これで終わりで良いはずなのに…嫌な予感が消えない)
しかし、俺は何やら妙な不安が過っていた。
「おのれ…貴様らなど…ぐっ!?」
ふらつきながらも俺たちを睨みつけていた超越魔獣・鵺が突然苦しみ出す。
「っ!?なんだ?」
「ば…馬鹿な…お前は…我の贄となって…がっ!?」
苦しむ超越魔獣・鵺が体を抑えると体内で何かが暴れているかのように全身が蠢き出す。
「あがっが…嘘…嫌だ、我が…最強の存在なのに嫌やめて助けお願い苦しい辛い痛いイタイイヤダヤメテヤメタスケナクナルキエルキエチャウクルシイキエルキエルキエルキエルキエルキエルキエルキエルキエルキエルキエル」
壊れた機械ように苦しみ出す超越魔獣・鵺の体はどんどん膨れあがっていき
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
断末魔と共に爆発した。
「な、なんだ…!?」
突然のことにオルグが震える。すると爆発の中心に禍々しい気配を感じた。
「っ!?気をつけろ!!何がいるぞ!!」
俺たちは咄嗟に身構える。
「俺はスカルキーの開発実験用のモルモットだった」
突如グリフォンスカルの声が聞こえてくる
「ある日改造スカルキーに取り込まれかけそこで俺の人生は終えるはずだった。だが俺は生への執念によって生き延びロードスカルへと進化した」
煙が晴れその姿が露わになっていく
「その後俺はスカルキーの研究を続けその末に気づいた。死の淵から這い上がった時、さらなる次元へと進化することができるのなら…同様の状態になればロードスカルからもさらなる領域へと至れるのだと…その賭けは、成功したようだな」
その姿は先ほどよりも禍々しくも神々しい金色に輝き、以前の倍以上もある巨大な翼と両腕に鋭い爪を持つ姿、グリフォンスカル超獣態となっていた。
「なんだあれ…」
「以前と比べ物にならない…これって」
「あぁ、さっきまで感じていた禍々しい気配は鵺のものじゃなかったんだ。こいつが発していたものだったのか」
「だとしたら…ここからが本番という訳だ」
俺たちは気持ちを切り替えグリフォンスカル超獣態へと身構える
「ふっ」
グリフォンスカル超獣態はニヤリと笑うと俺たちの目の前から消える
「なっ…消え」
瞬間、俺たちに強い衝撃が走り吹き飛ばされてしまった。後ろを向くと翼を羽ばたかせるグリフォンスカル超獣態がいた。俺たちは目にも止まらぬ速さで吹き飛ばされたのだ。
「うん、強くなった。この万能感!!やっぱり俺の予想は正しかったぜ!!今俺は誰よりも強い!!」
俺たちを吹き飛ばしたグリフォンスカル超獣態は高らかに笑う
「俺は陛下ですら辿り付かなかった次元へと進化した!!もうやつに従う必要もない!!俺が!!俺こそが世界の頂点に立ってやる!!」
ところ変わって月閃忍学館
「…よしっ」
飛鳥は1人身支度をしていた。
「やっぱり行くつもりなんですね飛鳥さん」
するとそこへ斑鳩がやってきた。
「斑鳩さん…うん、やっぱりりゅーくんを放っておけない」
飛鳥の言葉に斑鳩をクスリと微笑んだ
「でしたらわたくしも行きます」
「斑鳩さん?」
「わたくしの愛する人が…仲間が戦っているんです。休んでなんかいられません」
「だったらあたいらも行くぜ」
そこへ葛城たちも集まる。
「かつ姉!!みんなも!!」
飛鳥は嬉しそうに笑う。みんなも考えが同じだったことが嬉しかった。
「それと飛鳥さん、抜け駆けはダメですからね」
「ふぇっ!?そ、そんなつもりは…」
斑鳩の言葉に飛鳥はドキリとした。図星だったようだ
「ふふっ、冗談ですよ」
慌てる飛鳥に斑鳩は再び微笑んだ。
「ん?」
するとそこへ誰かがやってきた
「さあ、新たな俺のお披露目だ。お前ら、すぐ壊れるなよ」
グリフォンスカル超獣態は笑いながら俺たちを煽ってきた。
「舐めやがって!!」
俺たちは一斉にグリフォンスカル超獣態へと飛びかかる。しかしグリフォンスカルは斬りかかる俺とオルグを軽々と躱して両手の爪で斬り裂き後方から放たれるガリューとガルーダの砲撃と矢を跳ね返してしまう。
「この…うぉぉぉぉ!!」
「無駄だ」
「うわぁぁぁ!!」
今度は全員で囲んで一斉に攻撃を仕掛けるが巨大な竜巻を生み出してそれに巻き込まれて俺たちは空高く巻き上げられ地面に激突してしまった。
「こいつ…強すぎる」
先ほどとは比べ物にならない。一体どうして急にここまでの力を得たのかわからなかった。
「そうか…わかったぞ。これは蠱毒だ!!」
突然、蒼良がその理由に気付いたようだ
「蠱毒?なんだそれ」
「無数の毒蟲を壺に閉じ込めて殺し合わせることで最後に生き残った1匹に強力な呪力を宿す禁術だよ。おそらく奴が最初に持ってた黒い球体は破壊された無数のスカルキーの破片を混ぜ込んでそこに宿っていた力を怨念として殺し合わせていたんだ」
「そうか…その中に自分も加わって怨念たちを討ちまかして最後の1匹となることで呪力を取り込んで進化したのか…」
蒼良の言葉に俺たちも納得した。だが一歩間違えれば自分自身が食われてしまう。まさかグリフォンスカルがそんな命懸けな賭けをするなんて夢にも思わなかった。
「正解…と、言いたいところだがその答えじゃ半分だな」
俺らの話を聞いてたのかグリフォンスカル超獣態が笑いながら話した。
「破壊された複数のスカルキーを混ぜ合わせてその怨念を生み出したってのは間違ってねえ…だがそれだけじゃ大した力にならねえよ。だからドラゴンのやつが作ったウルフスカルの憑依学習能力と俺が作った他者に憑依することでその力を使えるようになる妖魔を複数体掛け合わせることでスカルキーに受肉させて力を倍増させたんだよ。忍の世界に潜伏してたおかげで妖魔についても研究できたからな」
「なっ…!!」
その言葉にガルーダが驚愕した。
「他人に…憑依する妖魔だと…!!それって…!!」
かつて…両姫を殺しその亡骸を乗っ取った妖魔と同じ…まさか…!!
「その…妖魔はいつ頃から出来たんだ?」
「あ?そうだなぁ…四年前だったかな?確か試験的に1匹外に放った奴が忍学生をちょうど良く乗っ取ってくれたっけな。あれは良いデータが録れた」
間違いない、四年前両姫を殺したのは…!!両備と両奈から大切な姉を奪ったのは…!!
「お前…だったのか!!」
真実を知りガルーダは激しく憤りを感じた。それはグリフォンスカル超獣態への復讐心故ではない。
「こんなことを知らずに…雅緋を撃つなんて…こんな奴の…手のひらで踊らされてたなんて」
「蒼良」
後悔するガルーダにガリューが声をかける
「今更過ぎたことを悔やむな。大事なのはその後どうするかだろ」
「炎佐…うん、君の言う通りだ」
ガリューに諭されガルーダは落ちたが取り戻した。
「これ以上…こんな奴に苦しめられる人たちを作るわけにはいかない!!」
「俺たちで、こいつを倒す!!そうだろお前ら!!」
「もちろん!!」
「俺も絶対に許さない!!」
ガリューの問いかけに俺たちも同意する。こんな自分の為に、罪もない人を平気で食い物にするような奴を…俺たちは絶対に許さない!!
「盛り上がってるところ悪いがよ…テメェらには勝機なんてもうねえんだよ」
すふとグリフォンスカル超獣態が指先から血のような液体を地面に垂らすとそこから無数の妖魔が生み出された。
「なっ…こいつ、こんな能力までもってたのか!?」
「進化した俺にとっちゃこんなことわけねえんだよ。どんな気持ちだ?気合い入れた途端に更なる絶望が現れた感想は?」
絶望的な状況にグリフォンスカル超獣態はニヤリと笑いながら俺たちを見つめた。しかし、俺たちは揺るがない
「はっ、俺は『世界一カッコイイ忍』になるんだ。こんなところで絶望してられるか」
「そうだ…諦めてなんかいられねえ!!」
「ぶつかり続けてれば…必ず勝機は訪れる!!」
「その時まで…俺たちは何度だって立ち上がるんだ!!」
再び立ち上がる俺たちにグリフォンスカル超獣態は苛立つ
「…だったらここで終わらせてやるよ!!やれぇっ!!」
グリフォンスカル超獣態の合図とともに無数の妖魔軍団が一斉に襲いかかってきた。
しかしその瞬間、妖魔たちの前に四つの影が立ち倒される。
「な、なんだ!?」
グリフォンスカル超獣態が驚くと煙が晴れて飛鳥、焔、雪泉、雅緋が俺たちの前に立っていた。
「みんな…どうしてここに?」
「決まってるでしょ?りゅーくんたちを助けにきたの」
驚く俺に飛鳥が自信を持って応える。
「私たちだって忍だもん!!りゅーくん達だけに戦わせない!!」
「その通りです。私たちは決してこのような輩に臆しません!!」
「私たちの力を」
「こいつに見せてやる!!」
「その通りです!」
すると斑鳩先輩をはじめとする他のみんなも揃っていた。
「みんなも…」
俺は集まったみんなを見て嬉しかった。
「妖魔はわたくし達が引き受けます!!飛鳥さん達は竜司さん達の援護を!!」
「うん!!」
斑鳩の声に飛鳥たちは頷き俺たちの側に並び立った。
「りゅーくん、私も一緒に戦うよ!!」
「飛鳥…」
俺に向かって自信を込めてそう告げる飛鳥が、幼い頃から共に学び、共に歩んだ幼馴染が俺はとても心強かった。
「ありがとう!!」
「りゅーくん…!!任せて!!」
「私も手を貸すぞ!!嫌とは言わないな」
焔の言葉にガリューはニヤリと笑う
「な、なんだ?急に笑い出して…」
「いや、気づかないうちに強くなったんだなって」
入学して間もない頃は『仲間などいらない』なんて言ってたのにいつのまにか仲間との戦いが板についてきたなって感じていた。
「お前…私を馬鹿にしていないか?」
「まさか」
ガリューは嬉しく笑うとスピノアクスを手に取る
「背中を任せるぞ!!」
「もちろんだ!!」
「満月、私たちも行きましょう」
「ああ」
雪泉に頷きながらオルグは竜司たちを見た。
「あいつらってすごいな、どんな壁が立ちはだかっても自分の信念のために全力でぶつかって、そんな姿が他の奴らをも奮い立たせる」
「ええ、そうですね」
いつのまにかそんなリューマたちに染まっていることを自覚ながらオルグは改めて雪泉の方を見た。
「いこうぜ、あいつらと一緒にこの世界を守ろう!!」
「はい!!」
「そうか…両姫が死んだのは奴の仕業だったのか…」
雅緋はガルーダから両姫の死の原因を聞いていた。
「すまなかった…君は両姫の誇りを、尊厳を守ってくれていたというのに…君を後ろから撃つなんて真似を…」
「気にするな、もう過ぎたことだ。それよりも…」
謝るガルーダに首を振ると雅緋はグリフォンスカル超獣態の方をみる。
「敵ではあったが両姫は誰よりも強く誰よりもまっすぐな善忍だった。私はそんなあいつとライバルだったことを誇りに思っている…だからこそ、そんなあいつにあのような最期を負わせたあの外道は許さない!!」
自身のグリフォンスカルへの怒りを叫ぶ雅緋に、両姫への想いを叫ぶ雅緋に、蒼良は嬉しそうに微笑んだ。
「力を貸してくれるか雅緋?」
「もちろんだ!!」
こうして、リューマ達は己の信念のもと、信じられる仲間と共に目の前の強敵に立ち向かった。
「勝手に盛り上がってんじゃねえ…お前らは、最強の存在に進化した俺に殺される宿命なんだよぉ!!」
俺たちに怒りながら、グリフォンスカル超獣態は翼を羽ばたかせ竜巻を纏わせた両手の鉤爪で襲いかかってきた。
「みんな…!!」
「いくぞぉ!!」
俺と飛鳥の叫びと共に皆がそれぞれの最強形態となりグリフォンスカル超獣態を迎え撃つ。俺と飛鳥の剣戟がグリフォンスカル超獣態の鉤爪を弾き、ガリューと焔の炎を纏った斬撃が竜巻を吹き飛ばす。
「ぐっ…このっ…!!」
オルグの一撃が翼に叩きつけられ雪泉の氷が凍りつかせる。その凍った翼を雅緋の黒炎を纏った七支刀の斬撃が斬り裂き、動きが鈍ったところをガルーダの矢がグリフォンスカル超獣態の体に撃ち込まれた。
「ぐぁぁぁぁぁ!?」
俺たちの攻撃が炸裂しグリフォンスカル超獣態の翼が切り裂かれ吹き飛ばされる
「お前は確かに強い…けど、俺たちには勝てない」
「俺たちは仲間と共に戦い、その力を高め合うことでどこまでも強くなれる!!」
「自分1人の力しか信じない奴に」
「僕たちが負けることは絶対にない!!」
俺たちの言葉にグリフォンスカル超獣態は怒りをあらわにする。
「知った方を聞くなあぁぁ!!俺は底辺からここまで登り詰めたんだ…!!俺はいずれこの世界の頂点に立つ…!!もう誰にも、俺を見下させねぇんだよぉぉぉぉぉぉ!!」
グリフォンスカル超獣態は全身に黒い竜巻を纏って俺たちに突っ込んでくる。その凄まじい覇気からおそらく奴の最後の一撃であることが伺えた。
「みんな!!」
俺の合図と共にみんなが頷く。
『『必殺の術!!超絶!!』』
『『必殺の術!!』』
俺たちはそれぞれの必殺忍法を、飛鳥達もそれぞれ力を高める。そして、俺は飛鳥と、ガリューは焔と、オルグは雪泉と、ガルーダは雅緋と互いに息を合わせる。
「「合体必殺忍法!!半蔵流・激竜乱れ斬り!!」」
「「合体必殺忍法!!煉獄紅蓮斬!!」」
「「合体必殺忍法!!氷王ムーンブレイク!!」」
「「合体必殺忍法!!深淵射法・Stargazer!!」」
俺と飛鳥の連続斬撃が、ガリューと焔の炎を纏った巨大な一撃が、オルグと雪泉の氷の巨大な剣戟が、ガルーダの雅緋の黒炎を纏った矢がグリフォンすスカル超獣態へと炸裂する。巨大な竜巻とぶつかり合い互いに拮抗する。
「はぁぁぁぁ!!」
「グゥゥゥゥゥ!!」
両者の力が衝突しその衝撃で辺りが吹き飛ぶ。しかし徐々にグリフォンスカル超獣態が俺たちを押し始める。
「ひゃははははっ!!これで終わりだ!!くたばれ忍どもぉぉぉぉ!!」
高笑いするグリフォンスカル超獣態だが、俺たちの目にはまっすぐと揺るがない。
「俺たちは負けない」
「私たちは負けない」
「忍の道を」
「極めるまでは!!」
俺たちの叫びと共に再び竜巻を押し始め、ついに竜巻を消し飛ばし、俺たちの一撃がグリフォンスカル超獣態に炸裂した。
「くそ…なんだよ…なんなんだよお前らはぁ!?」
グリフォンスカル超獣態は悔しそうに俺たちに叫ぶ。その言葉に俺たちはまっすぐとグリフォンスカル超獣態を見つめ叫んだ。
「俺たちは」
「忍だぁ!!」
その言葉にグリフォンスカル超獣態は絶望の顔を浮かべる。
「くそ…くそぉぉぉぉぉぉぉ!!」
グリフォンスカル超獣態は断末魔と共に爆発した。その叫びは夢半ばで敗れた哀れだ怪物の悲痛な叫びに聞こえた。
「りゅーくん…」
「あぁ、終わったな」
俺はグリフォンスカルがいた場所を見つめてどこか悲しい気持ちになった
「お前の気持ち、なんとなくわかるよ。」
「炎佐…」
変身を解除した炎佐に俺は頷いた。奴は外道だったが自分の目指す夢に向かって死をも乗り越えた。しかしそれでも夢半ばで敗れた。それがまるで自分のあり得る未来の姿に見えて仕方がなかった。
「胸を晴れ、お前はこの国を救ったんだ」
炎佐の言葉に気持ちを切り替えてみんなに笑顔を見せる。
「帰ろうか」
「ああ」
俺の言葉にみんなは頷いた。
「グリフォンスカルを倒したか」
「はい、これで学炎祭は終わりですね」
全てが終わり鉄心と神門が向かい合って話していた。
「ありがとうございます」
「…なんの真似だ?」
「ワイルドギアを改良してくれたこと、竜司さんを鍛えてくれたこと、ヴァンパイアスカルを退けてくれたこと、これら全てのことがあったからこそこの国を守れました。」
「…ふん」
鉄心は少し恥ずかしそうに茶を飲んだ。
「それと、葛城さんのご両親を釈放してくださったとか?」
「…勘違いするな、奴らの選択は間違ってなかった。それだけだ。」
鉄心は顔を逸らしながら答える。
「もし奴らが黒影を殺していたら弟子であった満月たちは我々を怨み敵対勢力と化していただろう。結果として争いを止めた功労者を裁くわけにはいかん」
照れ隠しする鉄心に神門は嬉しそうに笑った。
「よっしゃー!!踊れー!!歌えー!!」
半蔵学院では俺たちによるキャンプファイヤーが開かれていた。本当は月閃でやるはずだったが時間も迫っておりみんな集まってたこともあり近くの半蔵学院で急遽やることになった。そこには俺たちの他にも何故か理吉や他の蛇邪のみんなもいた。
「まったくまさか反炎佐連合の奴らまでついてくるなんて…」
「キキッそういうのは言いっこなしだぜ」
「空気読めよ炎佐」
「テメェらには言われたくねー!!」
「「「「「だめだこりゃぁぁぁ!!」」」」」
空気読めよと言われて炎佐はMK5を蹴り飛ばした
「信じられないな…善忍と悪忍が仲良くキャンプファイヤーをしてるなんて」
「まったくじゃ、儂もはじめは信じられなかったじゃが飛鳥や竜司たちがそれを成し遂げた。これはとても凄いことだと儂は思っておる」
みんなで楽しそうに騒ぐ竜司達を見て黒影と半蔵は嬉しそうに笑った。
「時代は確実にあやつらに引き継がれておる。」
「ああ、あいつらなら、きっと俺たちが出来なかったことでさえもやってのける…」
「ああ、儂もそう思うぞ」
半蔵と黒影は互いを見て笑い合った。長く道を違えていた2人が再びかつての仲に戻った瞬間だった。
「そういえば神門、一つ気になったことがある。」
「ん?」
「『巨大な鳥』と『無数の妖魔』はグリフォンスカル、『4人の忍』は竜司たち、それはいい、だがもう一つの未来視にあった『燃える学園』はどうなった?」
「あっ…そういえば」
「お!?カラオケセットあるの?」
俺はMK5が用意したカラオケセットに気づいた。
「よっしゃー1番竜司!!歌いまーす!!」
「お!!いいぞ竜司いけいけー!!」
「次俺が歌うー!!」
俺がマイクを取るとみんなも盛り上がる。しかし
「えっ!?りゅーくんが歌うの!?」
俺に気づいた飛鳥が顔を青ざめた。いったいなんだ?まあいいか
「では俺の十八番!!『風都タワー』!!」
「りゅーくんだめー!!」
「「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」」
瞬間、学園中に断末魔が響いた。
「な、なんだこの歌は!?」
「まるで黒板を錆びた釘で引っ掻いたような…」
「首を絞められた鶏の断末魔…!!」
あたりからみんなの歓声が聞こえる…!!やっぱり歌ってよかった!!この歌を生み出してくれたジミー中田…!!ありがとう!!
「た…たすけ…!!」
1人の悪忍がふらつき倒れる。その瞬間、手に持ってた打ち上げ花火が転がりキャンプファイヤーの中へと転がっていった。そして花火は勢いよく炎を纏って飛んでいく
「あ」
飛んで行った花火は半蔵学院の屋根にあたり、木造の校舎に引火した。燃えていく。半蔵学院が燃えていく
「…………………」
あたりを静寂が包み込む。みんなが俺を見ている。
「…………てへ♪」
「「「「急いで鎮火ァァァァァァァァ!!」」」」
幸い大した騒ぎにはならなかったけどあとでめっちゃ叱られました
それから数日後、黒影さんは息を引き取った。最期は眠るように安らかだったそうだ。俺たちも葬儀に行くと満月たちが迎えてくれた。
「ありがとな竜司、お前のおかげで先生は幸せそうに逝ったよ。」
「満月…」
目を赤く腫れさせながら満月は笑顔でそういった。
「俺たちはこれからも自分たちの忍の道を目指すよ。先生が安心できるように、俺たちの自由に」
「うん」
「だから、次こそは俺が勝つ」
「…うん!!」
拳を突き出す満月に俺もまっすぐと拳を突き出しぶつけ合った。最初はぶつかり合っていた満月たちと分かり合えた瞬間だった。
「グリフォンのキーを回収しました」
「うん、ありがとう」
グリフォンスカルキーを手にメドゥーサスカルが弥勒の前に立つ
「グリフォンは最期に素晴らしい成果を上げてくれたよ。」
受け取ったグリフォンスカルキーを手に弥勒は嬉しそうに笑う
「超獣態…まさかロードスカルに更なる高みがあったとは…この力は間違いなく僕の計画に必要になる」
「陛下…」
弥勒は嬉しそうに笑い、メドゥーサスカルはそれを心配そうに見る
「これから現存のロードは超獣態になれるよう精進してくれ」
「はっ!!」
弥勒の命にメドゥーサスカルは従う
『僕は…◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎』
その時弥勒はふと思い出した。かつて師や仲間達と理想を語り合った日のことを
「…ここまで来たんだ。絶対に諦めない」
しかし弥勒は首を振りすぐに忘れる。その目には迷いはなかった。
「ふむ…まさかワイルドギアを鉄心のやつが改良していたとは…儂らから奪った技術をよもや奴らが研究し直していたとは…」
とある一室で最高幹部の富嶽が部下から報告を聞いていた。
「それと…独断で動いた傘下の忍どもは始末しておきました。」
「まったく…まあ良い、今更ワイルドギアなどどうでもいい」
そう言いながら富嶽はパソコンに映るドライバーの設計図を見つめる。
「この国を導くライダーシステムはもう直ぐ完成する、最後に笑うのは我々だ」
その目には抑えきれないほどの野心が滲み出ていた。
竜司達の知らないところで不穏な影が動いていた。
劇場版仮面ライダーリューマ 京都大決戦〜絆のサッカーボール〜15秒cm
「必ず…助ける!!」
友との約束のサッカーボールが奇跡を起こす!!
「絆の力…お前に見せてやる!!」
劇場版仮面ライダーリューマ 京都大決戦〜絆のサッカーボール〜
次回から劇場版仮面ライダーリューマ上映開始です!!