仮面ライダーリューマ   作:クロバット一世

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其の六十二 炎佐の衝撃の過去!?の巻

「神威坊っちゃま、ドライグドライバーとスティラコのデジキョウリュウキーのメンテナンスが終わったそうです。それとリューマに奪われたダイノコネクターもすでに新しいのを開発済みです。いつでもドライグとして変身可能だと」

 

「ああ、ありがとう爺や…」

 

とある研究室、神威は爺やと呼ばれた側近である初老の男に笑みを浮かべて頷く。

 

「それと…今回のスティラコ捕獲の失敗のペナルティということで『しばらく謹慎せよ』とのお言葉です」

 

「そうか…謹慎で済んだならまだ良い方だな」

 

「神威坊っちゃま…」

 

少し安心したように笑うと爺やは少し悲しそうに神威を見つめた。

 

「心配しなくて良いよ爺や、僕はこんなところでは終わらない…必ず登り詰める…」

 

神威はそう言って立ち上がると、拳を強く握りしめる。照明に照らされてはっきりと見える神威の全身には多くの傷跡があり、彼が長年どれほどの戦いの中に生きてきたからが目に見えた。

 

「絶対にだ」

 

 

 

 

 

「戻りましたよ皆さん」

 

とある廃工場、そこにやってきたのは燕尾服を着たモノクルをつけた男、弥勒の親衛隊の1人であった。彼が現れると廃工場から3つの気配が出現する。

 

「聞いたぜ隊長、呑の馬鹿がやられたんだって?」

 

最初に現れたのは全身筋骨隆々の体に毛皮を纏い、巨大な角を生やしたエラスモテリウムスカル、彼は手に持った巨大な金棒を肩に乗せてゲラゲラと笑った。

 

「得意げに出陣してこのザマなんて情けねえ奴、あんな馬鹿が俺らと同じ親衛隊なんて恥ずかしいぜ」

 

「はっ、全くもってその通りだよ」

 

次に現れたのは女性らしい体型に巨大なサメの頭を持ち、全身にサメの歯を纏ったメガロドンスカル、彼女は武器であるサメを模したライフルを調整しながら嘲笑うように笑みを浮かべた。

 

「だからあんなデブじゃなくてアタシにやらせろって言ったのさ。アタシなら今頃キーを回収してリューマも新しい仮面ライダーも纏めて始末してたさ。なぁアンタもそう思うだろ?」

 

「ふん、くだらん」

 

次に現れたのは両手が鋭い刃になり、全身からも鋭い牙が生えたサーベルタイガースカル、彼は両手を組んで壁に寄りかかると嬉々として話しかけるメガロドンスカルにため息を吐いて呟く

 

「取らぬ狸の皮算用程聞いててつまらんものはない、我が信じるものは結果のみだ」

 

「ちっ、つまらない奴だね」

 

サーベルタイガースカルの答えが気に入らずメガロドンスカルは舌打ちしてライフルの調整を続けた。

 

「そんなことより天(てん)よ、我々を集めたということは新しい恐竜が見つかったのか?」

 

「ええ、すでに場所も特定しています」

 

サーベルタイガースカルに問われたモノクルの男、天が頷くと他の2人は歓喜して食いついた。

 

「おお!!だったら次は俺の番だ!!俺に行かせろ!!一刻も早く力を手にして仮面ライダー共を皆殺しにしてやる!!」

 

「馬鹿言うんじゃないよ!!次はアタシの番さ!!良い加減待たされてイラついてるんだ!!」

 

「…くだらん」

 

次は自分だと騒ぎ立てる2人を見てサーベルタイガーはため息を吐いた。

 

「今回は能力の相性も考えて…猟(りょう)、貴方に任せましょう。撃(げき)、貴方は待機でお願いします」

 

「おっしゃ!!」

 

「んだよくそっ!!」

 

天の指示を聞き、猟も呼ばれたメガロドンスカルは喜び、撃と呼ばれたエラスモテリウムスカルは悔しがった。

 

「話が違えじゃんよ天!!恐竜の力が手に入るって言うからお前の提案に乗ったのによ!!」

 

「落ち着きなさい撃、貴方の出番もきちんと用意してあります。それに、リューマを倒せば奴の持っている恐竜の力も思いのままですよ」

 

「けっ…わかったよ」

 

猟に出番を奪われて不服を訴える撃であったが、天に言われて渋々従い、大人しくなった。

 

「では猟…いえ…メガロドン、思う存分狩りを楽しんでください」

 

「オーケイ!!キーの土産を楽しみに待ってな!!」

 

猟は歓喜の声をあげながら勢いよく飛び出して行った。

 

「ただ一つ気がかりなのは…他の仮面ライダーがどれほどの力を持っているかですね」

 

 

 

 

 

 

「今週引き受けた依頼全て達成したぞ」

 

とある郊外のビデオショップ、ここは表向きは古ぼけたビデオショップでしか無いが、その実態は悪忍達が集まる仕事の斡旋所なのだ、中でもここは抜忍たちにも仕事を斡旋するため、訳ありの忍たちが集まる場所である。そこへやってきた炎佐は任務達成を証明する写真や証拠品をカウンターに座っている人相の悪い屈強な肉体の老人へと渡した。

 

「『連続無差別放火魔の捕獲』、『危険薬物を販売してる半グレ集団の壊滅』、『盗まれた機密データの奪還』、確かに完遂してるみたいだな。」

 

そう言って男は電卓を取り出すと今回の炎佐の報酬を計算して、金庫から大量の札束を取り出した。

 

「まあ全部でこんなところだろ」

 

「よしっ、これだけあれば…」

 

「そこから今回の任務でお前らが壊した建物や建造物の修繕費、目撃者の記憶操作、お前らが忘れていった後始末を代わりにやっておいた分、これらを仲介料に加えて……お前の取り分はこんなところだな」

 

「んなっ!?」

 

炎佐が報酬に手を伸ばそうとすると男は次々と札束を懐にしまっていき、炎佐の手元には先ほどの1割程しか残っていなかった。

 

「ちょっ…いくらなんでもボリ過ぎだろ!!」

 

「嫌なら良いんだぜ?抜忍になったお前に仕事を斡旋してくれるところが他にあればの話だけどな?」

 

「ぐっ…くぅぅぅ…」

 

炎佐が文句を言うと男はニヤリと笑いながら指で炎佐の報酬の札束を突く。炎佐は顔を顰めるも渋々報酬の札束を受け取った。

 

「あんた今に地獄に落ちるぞ…!!」

 

「当たり前だろ?悪忍なんだから」

 

恨み言を呟きながら睨む炎佐に男は笑って言い返した。

 

「まあそう怒るなって、そんなお前に報酬高めの依頼を持ってきてやったからさ」

 

そう言うと男は1枚の依頼書を炎佐に渡した。炎佐が受け取るとその依頼書には『町内の怪現象の調査』と書かれていた。

 

「なんでもその町で時折怪現象が起きるんだと、しかも調べた話じゃ『恐竜を見た』なんて話も出てやがる。お前にとっちゃなかなか興味深い内容じゃねえか?」

 

「恐竜ねぇ…」

 

炎佐は話を聞きながら依頼書を読んだ。確かにその話が本当ならガリューの強化に大いに役立つ

 

「わかった、その依頼受けるよ」

 

「おう、じゃあさっそく頼むわ。場所はそこに書いてある」

 

「へいへい、えっと…げっ!?」

 

依頼書に書かれた場所を見て炎佐は顔を真っ青にした。

 

 

 

 

 

 

 

「えっと…この町だな」

 

とある町、地図を確認しながら竜司が歩いていた。理由はこの町で怪奇事件が起きていて、それに恐竜が関係してるらしいと神門様から任務を命じられたからだ

 

「この町に怪奇現象と恐竜の目撃がされているって話だからな…スティラコと同じような恐竜が他にもいるなんてな…」

 

「な、なんだこいつ!?恐竜!?なんでここに!?」

 

「グオッ!!グオグオッ!!グォォン!!」

 

突然驚く声とスティラコの声が聞こえて俺が振り向くと八百屋で売られているりんごを食べようとする仔犬サイズのスティラコに店主が驚いていた。

 

「こらぁぁぁぁぁ!!」

 

俺は慌てて駆け寄ってスティラコを抱き上げた。

 

「すみませんうちの子が!!」

 

「い、いやそれよりも…それって恐竜…」

 

「イグアナですよイグアナ!!うちのイグアナはちょっと珍しい種類なんですよ!!あ、あとそのりんご買うんで!!」

 

「あ…イグアナね…あはは…毎度あり…」

 

「どうも失礼しましたー!!」

 

俺は慌ててりんごを買うとスティラコを連れて走り出した。

 

「…イグアナって、ツノ生えてたっけ…?」

 

 

 

 

 

「まったく…思いもよらない出費だよ…!!」

 

「グォッ!!」

 

公園にたどり着いた俺がベンチに座っているとスティラコはその隣で美味しそうにさっき買ったりんごをむしゃむしゃ食べていた。

 

「あのなぁ…お前のりんご買うためにお金使うから最近欲しい化石とかあんまり買えなくなったんだぞ。もう少し食べる量減らせよな」

 

「グォン!!」

 

「はぁ…」

 

俺の頼みに対してスティラコは「イヤだ」と言わんばかりにそっぽを向いて再びりんごにかぶりついた。

 

「あ、竜司さーん」

 

「ん?理吉、久しぶり」

 

するとそこへ俺の友達の理吉が俺を呼びながら手を振って近づいてきた。

 

 

 

 

「それでどうしたんだ理吉、こんな住宅街に?蛇邪関係?」

 

「いえ、僕の実家がこの近くに新しいお店を作るので…父に頼まれて下見に来たんですよ」

 

理吉は俺の隣の公園のベンチに座りながらりんごにかぶりつくスティラコの頭を撫でていた。

 

「へえ〜お前の両親って何やってる人なんだ?」

 

「まぁ…普通の会社…?ですね…ってそんなことより凄いですね、新しい恐竜を味方にするなんて…」

 

「まあね…でも毎日りんごをめちゃくちゃ食べるから出費が…」

 

ちなみにスティラコを仲間にした時、一緒に手に入れたダイノコネクターはあの後、神門様に預けている。それを研究して上手く量産出来るか確かめているようだ。

 

すると

 

「なんでお前らがいるんだよ…」

 

突然声が聞こえて後ろを振り返ると、背後に苦虫を噛み潰したような顔をした炎佐が立っていた。

 

「おお!!炎佐さんお久しぶりです!!」

 

「久しぶり炎佐〜」

 

「ふん!!」

 

「「あいたぁっ!?」」

 

俺と理吉が炎佐に挨拶すると炎佐渾身のゲンコツが炸裂した。

 

 

 

 

 

 

「ったく…仮にもお前ら善忍と悪忍だろ…なに仲良くくつろいでんだ…」

 

「いや〜だって俺ら友達だし…」

 

「ですよね〜」

 

「はぁ…まあ良い、とにかくお前らさっさと帰れ。電車賃くらい払ってやる。だから今すぐこの町から去れ。頼むから去れ」

 

「んなこと言われたって…俺は任務でここに…」

 

 

 

 

 

「おいテメェらなに俺らの縄張りで騒いでんだ?あ?」

 

「ここが俺ら樹羅(じゅら)高校のナワバリだと知ってのことかゴラァ」

 

そこへ人相の悪い不良たちが絡んできた。

 

「めんどくさい奴らが出てきたな…」

 

「俺も加勢します!!」

 

「お、お前ら…なるべく穏便に…」

 

俺と理吉は不良たちに身構える。すると炎佐が冷や汗をかきながら俺たちを止めようとする。

 

「どうしたんだよ炎佐、なんだが様子がおかしいぞ」

 

「炎佐?今、炎佐って言ったのか!?」

 

「その名前ってまさか…!!」

 

突然、不良達が顔色を変えると、炎佐の顔を見て驚愕した。

 

「げえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!あ、あ、貴方様はぁぁぁぁ!!」

 

「樹羅中の最強伝説…『インフェルノダークネスキング』の炎佐ぁぁぁぁ!!」

 

「や…やめてくれ…たのむ…」

 

驚きの声をあげる不良達に炎佐は顔を赤く染めて震えていた。

 

「炎佐…もしかしてこの町って…」

 

「インフェルノ…ダークネス…キング…」

 

俺が炎佐に聞くと、か細い声で炎佐は答える。

 

「俺の…中学…この町…」

 

 

 

「3年前、どの不良グループにも属さない一匹狼でありながら…この町の名だたる不良達をその腕っぷしだけで倒して最強伝説を築いた樹羅中の生ける伝説『インフェルノダークネスキング』の炎佐…まさか本物に会えるなんて…!!」

 

「俺ら元樹羅中の生徒なんす!!あの頃から炎佐さんは俺らの憧れそのものです!!」

 

「お会いできて光栄です!!」

 

「やめてくれ…頼む…その二つ名はマジで俺の黒歴史なんだ…!!」

 

炎佐を目を輝かせながら見つめる不良に対して、炎佐は顔を真っ赤にして震えていた。そんな炎佐を理吉は少年のように目を輝かせて見つめていた。

 

「『インフェルノダークネスキング』…かっこよすぎる!!炎佐さんの強さをここまで表した二つ名があったなんて!!」

 

「おお!!お前わかってるな!!炎佐さんの強大さを体現したこの二つ名を理解するとは見込みがあるぞ!!」

 

「貴方こそ!!こんな素敵な二つ名を炎佐さんに付けるなんて…我が炎佐組として見込みありますよ!!」

 

「なにー!!炎佐組だとぉぉ!?あの一匹狼だった炎佐さんのチーム…入りてぇぇぇぇぇぇ!!」

 

理吉と不良はすっかり意気投合して盛り上がっていた。

 

「すごいな炎佐、中学の頃からこんなにカリスマがあったとは…」

 

「やめてくれ竜司!!本当に俺の黒歴史なんだから!!ほんとなんであんな事に…俺はただ普通に中学に通ってただけなんだよ…」

 

「グルゥ?」

 

自分のライバルがこれほどの人望を持ってるのかと感心する俺だったが、炎佐は顔を真っ赤にしていた。そんな炎佐を見てスティラコはりんごを頬張りながら首を傾げた。

 

その時、

 

「っ!!なんだ!?」

 

突如殺気を感じて飛び跳ねると先ほどまで俺たちがいた場所に銃弾が当たった

 

「あっちだ!!行くぞお前ら!!」

 

「おう!!」

 

「俺も行きます!!」

 

「あっ!!炎佐さん待ってくださーい!!って速…!!」

 

走り出す炎佐に、俺と理吉は忍のスピードに追いつけない不良を置いて炎佐の後を追った。

 

「ハハっ!!まさかリューマとガリューを先に見つけるとはねぇ…思わぬ収穫だよ。」

 

廃ビルの一室からライフルを構えるメガロドンスカルは、こちらに近づいてくるリューマとガリューを見てニヤリと笑みを浮かべる。

 

「この狩りで例の恐竜と仮面ライダー共のキー…全部手に入れりゃアタシは他の奴らをだし抜ける…そうすりゃアタシの地位は鰻登り…燃えるねぇ!!」

 

「うわぁっ!?」

 

「くそっ!!完全にこっちを誘ってやがる!!」

 

「このままじゃ埒が明かない…炎佐」

 

「ああ、行くぞ竜司!!」

 

「「変身!!」」

 

『『武装!!ワイルド!!一心一体最強バディ!!超絶!!超絶!!超絶にスゲー!!ダ・イ・ナ・ソー忍・者!!ワイルド!!』』

 

俺たちはカグラドライバーを装着して、超絶キーを起動して鍵穴に差し込み回し、仮面ライダーリューマ超絶と仮面ライダーガリュー超絶へと変身した。

 

「理吉は安全な場所に隠れてろ!!」

 

「すいません、後は頼みます!!」

 

「見つけた…竜司、行くぞ!!あそこだ!!」

 

俺は理吉が隠れるのを確認してスカルか隠れている場所を見つけた炎佐と共にその場所へと駆け出した。 

 

「見つけたぞ!!間違いねえあいつだ!!」

 

廃ビルに辿り着いた俺と炎佐は、ライフルの銃口をこちらに向けているメガロドンスカルを見つけた。

 

「おやおやぁ?思ったより速いじゃないかい、やるねぇ」

 

「ほざけ!!」  

 

「なめるなあ!!」

 

俺たちは勢いよく飛び上がりメガロドンスカルへと攻撃を仕掛けるが、メガロドンスカルは俺たちの攻撃をライフルを盾にすると、吹き飛ばされると共に突如壁に吸い込まれた。

 

「なんだと!?」

 

「消えた!?どこに…」

 

俺たちが姿の消えたメガロドンスカルを探すと、突如背後から殺気を感じた。

 

「ガリュー後ろ!!」

 

「え?ぐわぁっ!?」

 

俺の声に反応したガリューが振り向こうとするが、それよりも早くメガロドンスカルの銃弾がガリューの背中に炸裂した。

 

「ガリュー!!このぉ!!」

 

俺が背後からライフルを向けるメガロドンスカルに飛びかかるが、メガロドンスカルは再び地面…いや影に潜ると再び背後から銃弾を放ってきた。

 

「こいつ…影の中を移動できるのか!!」

 

「リューマ!!だとしたら建物内は危険だ!!屋上へ行くぞ!!」

 

「わかった!!」

 

影があちこちにある室内ではこいつの思う壺だ。広い屋上なら遮蔽物も少なく影が出来にくい。隣で囁く炎佐の言葉に頷き、俺たちは室内から出た。

 

「ふうん…案外冷静じゃないかい、まぁアタシには関係無いけどね♪」

 

 

 

「よしっ、ここなら…」

 

「遮蔽物も少ないし影も出来にくい…ここで待ち構えよう!!」

 

廃ビルの屋上にたどり着いた俺たちは互いに背中合わせでメガロドンスカルを待ち構えた。すると、突如屋上の入り口から何かが入り込んできた。

 

「黒い…サメ?」

 

「まさか奴の能力か…?」

 

それは影のように黒く、空を泳ぐように飛ぶサメであった。俺たちが身構えると、黒いサメたちは俺たちの周囲を飛び回り、あちこちに影を作り出した。

 

「まさかこいつら…!!」

 

「まずい…あちこちに影が…!!」

 

「あはは!!もう遅いよ!!」

 

すると、黒いサメが作り出した影からメガロドンスカルが現れてライフルを撃ち続ける。

 

「アタシが自分の能力の弱点を理解してないと思ったかい!?弱点を補う術くらい身につけてなきゃ親衛隊は務まらないんだよ!!」

 

「親衛隊…そうかこいつティタノボアと同じ…気をつけろ炎佐!!こいつ弥勒直属のスカルだ!!並のスカルより遥かに強いぞ!!」

 

「なるほどどうりで…」

 

以前戦ったティタノボアスカルもかなりの強敵だった。こいつも同じ親衛隊だとすれば気を抜くことが出来ない。その間にもメガロドンスカルは影を自在に移動しながらこちらにライフルを撃ち続ける。

 

「グォォォォォォォン!!」

 

その時、スティラコが勢いよく飛び出すと、電気を放ってサメの1体を撃破した。スティラコは体から電気を放出しながら目の前のメガロドンスカルへと身構える。

 

「スティラコ…よくやった!!」

 

「グォン!!」

 

俺の言葉にスティラコは得意げに雄叫びを上げた。

 

「お前の新しい相棒か…やるじゃねえか」

 

「ははっ…まあな」

 

スティラコの参戦で流れが変わったが、この影をどうにかしなければ奴を倒すことは出来ない…ダイノコネクターがあれば良いけど今あれは本部に預けている…

 

『竜司さん!!』

 

するとそこへ1羽の鳩が現れて俺の腕に止まった。鳩の脚にはダイノコネクターが握られており、口からは神門様の声が聞こえた。

 

『ダイノコネクターの解析が終わりましたので返却にまいりました!!安心してお使いください!!』

 

「ありがとうございます!!タイミングバッチリです!!」

 

『ダイノコネクター!!』

 

俺は鳩からダイノコネクターを受け取ると腕に装着した。

 

「よっしゃっ!!いくぞスティラコ!!」

 

「グォォォォォ!!」

 

『スティラコ!!』

 

俺の合図と共にスティラコはキーに戻り、俺はスティラコキーを起動してダイノコネクターの鍵穴に挿しこみ回す

 

『ユナイト!!スティラコ!!』

 

スティラコの力が俺の右手に集まるとスティラコサウルスの頭を模したガントレットへと変形して俺の右手に装着され、仮面ライダーリューマ超絶スティラコユナイトへと変わった。

 

「それがお前の新しい力…」

 

「いくぞスティラコ!!」

 

『グォン!!』

 

俺はスティラコの力を解放して電撃を辺りに放つとサメ達を次々と倒していく。

 

「なるほどこれはすげえな、いつの間にこんな力を…」

 

「ちっ…舐めんなよガキ共がぁ!!」

 

俺の電撃に苛立ったメガロドンスカルは影のサメたちを操って俺たちへと襲いかかる。

 

しかしガリューのワイルドブラスターの砲弾が襲いかかるサメを撃ち落としていく

 

「対処法が分かれば問題ねえ!!行くぞリューマ!!」

 

「わかった!!」

 

俺とガリューは2人がかりでメガロドンスカルへと仕掛ける。メガロドンスカルはサメの群れとライフルの砲撃で迎え撃つが俺のガリューのコンビネーションに徐々にこちらが有利になる。

 

「ちっ、流石にこいつら2人がかりはキツイねぇ…!!」

 

徐々に追い込まれていくメガロドンスカルは舌打ちしながら俺たちの攻撃を回避する。

 

「ん?この臭い…ようやく出てきやがった」

 

その時、メガロドンスカルが何かに気づいて鼻をひくつかせ、影からさらにサメの大群を呼び寄せた。

 

「事情が変わったよ、アンタ達はそいつらと遊んでな!!」

 

「あ、待ちやがれ!!」

 

俺たちが追おうとするが、サメ達に阻まれてる隙にメガロドンスカルは立ち去ってしまった。

 

「くそっ!!ガリュー、このサメは俺がなんとかする!!その隙にお前はスカルを!!」

 

メガロドンスカルを追いかけるガリューに襲い掛かろうとするサメを電気で活性化しての高速移動で斬りつけながら俺はサメ達に立ちはだかった。

 

「かかってこいサメ共、お前らの相手は俺だ!!」

 

 

 

 

 

「見つけたぞ、このサメ女!!」

 

「ちっ…もう来やがったかい…!!」

 

路地裏の影を泳ぐ様に進むメガロドンスカルを見つけたガリューは素早い動きで瞬く間にメガロドンスカルに追いついてワイルドブラスターを撃った。しかしメガロドンスカルも負けじとライフルを撃ち銃弾同士がぶつかり合う。

 

「やるねぇ…!!リューマと互角の仮面ライダーとは聞いてたけど、アンタも狩りの獲物にピッタリじゃないかい!!」

 

「ちっ…こいつ本当に強いな…!!」

 

ガリューの攻撃にメガロドンスカルは嬉しそうに笑うと更にライフルを撃ってくるその一発一発が確実にガリューへと襲い掛かり、ガリューは冷や汗をかいた。

 

その時、

 

「シャァァァァァァァッ!!」

 

突如全身が水で出来た体を持ち、4つのヒレを持つ巨大な恐竜が襲いかかってきた。

 

「なっ!?こいつは…」

 

「アハッ!!おいでなすった!!」

 

恐竜は巨大な口を開くとガリューとメガロドンスカルへと襲いかかる。2人は咄嗟に回避するが恐竜が周囲に水を集めると水は無数の鏃の様な形になり一斉に放たれた。

 

「うわっ!?」

 

「ちっ!!」

 

メガロドンスカルは即座にライフルを放つが水の鏃は絶えず2人へと襲いかかってきた。

 

「くそっ…思ってたより厄介な能力だねぇ…!!さてどうしたものか…」

 

「きゃあっ!?」

 

すると突然少女の声が聞こえて振り返ると、炎佐と同じくらいの少女が驚いて座り込んでいた。

 

「シャァァァァァッ!!」

 

すると恐竜は鋭い歯を持つ口を大きく開けて少女の方へと突進してきた。

 

「まずい!!」

 

「えっ…!?うそ…」

 

向かってくる恐竜に少女は腰が抜けて動けなくなっていた。さらに

先ほどの戦いの所為で彼女の頭上の室外機が外れて落下してきた。

 

「おらぁぁ!!」

 

しかし、ガリューのスピノアクスが間に合い、渾身の一閃が室外機を斬り裂いた。

 

「ふぅ、あぶねえなあ…」

 

「シィィィィィ…!!」

 

少女の無事を確認して視線を変えると恐竜はガリューを睨みつけて威嚇をしていた。

 

「ガリュー!!」

 

すると恐竜の背後からリューマがサメたちを倒して駆けつけてきた。リューマを見た恐竜は振り返って水の鏃を放つ。

 

「グォォォォォォォン!!」

 

そこへガントレット状態から実体化したスティラコが電撃を放ち、恐竜の放った鏃とスティラコの放電がぶつかりあった。

 

「グォォォォォ!!」 

 

スティラコは恐竜へと雄叫びをあげて身構え戦闘体勢となった。

 

「………シャウ」

 

しかし、恐竜はふと炎佐と少女を見つめると静かに鳴いてどこかへと立ち去ってしまった。

 

「な…なんだ急に?」

 

「ところでガリュー、あのスカルは?」

 

「え?あっ!!いつの間にかいねぇ!!」

 

 

 

 

 

 

「なるほどねぇ…あの恐竜のこと大体わかったよ」

 

どさくさに紛れて退散したメガロドンスカルはガリューたちの様子を離れた場所の影から覗き込んでいた。

 

「これなら思った以上に簡単にあの恐竜を手に入れられそうだねぇ…ふふ、楽しみで仕方ないよ」

 

そう言うとメガロドンスカルは影の中へと潜ってしまった。

 

 

 

 

「くそっ…まぁいい、とにかく今はこの娘を…」

 

「炎佐さーん!!」

 

ガリューが助けた少女の様子を見ようとしたその時、全身防具を纏った理吉が手を振って駆け寄ってくる。

 

「スカルはどこですか!?俺も何か手伝えるんじゃないかと思って加勢にきました!!」

 

「おう…その熱意は認めるよ…もうスカルはいなくなったけど」

 

呆れた炎佐が理吉に苦笑いを浮かべながら変身を解除しようとしたその時、

 

 

 

 

 

「炎佐……?もしかして…炎佐くんなの?」

 

「え?」

 

少女の言葉にガリューが振り向きながらキーを抜くと変身が解除される。炎佐の姿を見ると少女はさらに目を見開いた。

 

「やっぱり…炎佐くんだよね!?私と同じ中学の!?」

 

驚く少女に最初は戸惑う炎佐だったが、少女の顔を見て驚きの表情を浮かべた。

 

 

 

「お前……委員長?」

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